吸血大殲 第26章 殲鬼達の慟哭 夜魔達の哄笑

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ウピエル(&ツァーレンシュヴェスタン)VSファントム
 
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フィーアの身体を味方―――であった筈のフュンフとノインの弾丸が貫く。
驚愕の表情は一瞬だった。
顔どころか頭全体を吹き飛ばされたフィーアは、もんどり打って倒れ込んだ。
 
                           (フィーア死亡)
 
フュンフとノインが思いついたフィーアの利用方法は
盾でも、囮でもなかった。
 
……目くらまし。
 
フィーアの身体を貫いた弾丸は、そのまま二人のファントムに襲いかかる。
吸血鬼の身体を貫いて弾速が落ちようとも、この距離ならば充分な殺傷力がある。
まき散らされる血飛沫は、チャフの代わりにちょうどいい。
 
血臭で空気が満たされる。
先程動きを止めたアハトの身体を尻目に、少女の姿をした死神達の亡霊狩りは
真骨頂を迎えようとしていた。