吸血大殲 第26章 殲鬼達の慟哭 夜魔達の哄笑

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ウピエル(&ツァーレンシュヴェスタン)VSファントム
 
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フュンフとノインは冷静に状況を見つめ続ける。
アハトは戦闘不能。現状では敵は二人、味方は二人。
フィーアは一応は味方だが、信用も信頼もしていない。
盾がわりに使っても良いし、囮にしてもいい。
 
セミオートで正確に射撃を続ける。無駄弾は使わない。
さらに、弾切れをおこす直前で弾倉交換。
片方が交換する瞬間はもう片方がカバー。
 
訓練ではなく、お互いが相手のことを想って最適な行動をする。
吸血鬼としての能力など、些末なことに過ぎない。
完璧なコンビプレイこそが自分たちの最大の武器。
 
アインはドライの方へと逃げている。
助けを求める気だろうか。
それとも、殺されに行くのだろうか?
 
どちらでもいい。最後に立っているのは自分たちだ。
ああ、いっそウピエルも殺して二人だけで永遠に生きていこうか―――?
 
思考さえも同調したかのような、少女の姿をした暗殺兵器は
正確で冷酷な銃撃を続けていた。
 
かつて仲間だった「もの」が火線上にいる事など気にも止めず。