吸血大殲 第26章 殲鬼達の慟哭 夜魔達の哄笑

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311吾妻玲二 ◆REIJI2xI
ウピエルVSファントム
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 無人のホールとは違い、ロビーには数人の従業員と思われる人影が有った。
 完全に防音されたホール、その内部の戦闘には気がついて居なかった人々が、突然の爆発に
 パニックに陥る。
 
―――――拙い!―――――
 
 何事かと振り向いた警備員――――。 手榴弾の爆風を受け、射撃体勢を崩したウピエルの
 銃弾がその体を貫き、ただの肉塊へと変える。
 
「伏せていろ―――――!!」
 
 ロビーに屹立する巨大な大理石の柱に身を隠して叫ぶ。
 牽制の為に正面玄関に向けてパトリオットを一掃射、巨大なガラスが次々に割れて崩れ落ち、
 粉々になって床に散乱する。
 
 警報の非常ベルが鳴り響く中、悲鳴を上げて逃げ惑う者が入り乱れる。
 
 その中にマントを翻した人影が紛れ込んだと思うや否や、四回の途切れない銃声が響く。
 抜く手も見せず、マントの裏から放たれたデザートイーグルの.50AE。
 使い込まれ、己の腕の延長であるかの様に馴染んだそれは、照準器を見なくとも標的を捉える
 四発のシルバーチップJHP弾は正確にマントの1点に穴を穿ち、ウピエルへと迫る。