2
自己紹介用テンプレートである。
出典 :
名前 :
年齢 :
性別 :
職業 :
趣味 :
恋人の有無 :
好きな異性のタイプ :
好きな食べ物 :
最近気になること :
一番苦手なもの :
得意な技 :
一番の決めゼリフ :
将来の夢 :
ここの住人として一言 :
ここの仲間たちに一言 :
ここの名無しに一言 :
4 :
以上、自作自演でした。:02/03/07 02:58
上等
5 :
以上、自作自演でした。:02/03/07 02:59
あの世で…
前スレ>652 アーカード vs 両儀式 エピローグ
女は迫り来る犬を一瞥すると、煙草を床に捨て、火を足で踏み消した。
素晴らしい力だ。一見、その力は混沌にも見えるが、純粋な魔の力は、むしろ正反対だ。
「アーカード。私がおまえの前に姿を現したのは、この刀を取り返すためだ。
おまえと闘う気は無い。――――正直、この国で派手にやったら、3分で私は協会の者に連れ去られてしまう」
犬が、女の人形を食った犬達が襲いかかる。
「ふむ――――だが、おまえにも一応、挨拶をしておいたほうが良いかもしれないな」
少しだけだぞ、と女は呟くと、手元にある大きなトランクケースを軽く蹴った。
カチャ、と鞄が開く。その中は――――闇しか詰まっていなかった。
電灯の光も、月の光も、太陽の光も通さない闇。個体としての闇が、そこにいた。
その闇の中、二つの赤い瞳が浮き出る。
その瞳は純粋なる魔。闇。ドコカデ ミタコトガアル。
「――――そうだ、アーカード。これは"おまえ"だよ」
次瞬、轟と音を立てて、風が叫ぶ。トランクの中から、闇が一瞬だけ身を乗り出す。
――――影が、廊下を一閃する。
それだけだ。それだけで犬は全て、いなくなった。
そして、トランクの中からはクチャクチャと咀嚼音……。
「ふふ、悪いな。アーカード、おまえの人形は既に出来上がっているんだ。
だが、どうしても"おまえ"を形成する呪い。拘束具の呪文を解読できなかった。
だから、こうして直に確認しに来たんだ。――――さて、私はここら辺で失礼さてもらうよ」
女は、呆然と見つめるアーカードを背に、階段を上っていく。
カツンカツン、と音を立てて女はその場を後にする。
「アーカード、Japanに来い。そこで全て分かる。
――――私はおまえの人形が作れればそれで良いんだ。あとのことは知らない」
女、そう言い残すと、今度こそアーカードの前から消えた。
前スレ>637 ギーラッハVS閑馬永空
「……解せんな。主、然程の腕を持ちながら何ゆえ主君など持とうとする?
世が世なら一国一城の王として覇を唱えられようものを――」
尚も轟然たる構えを崩さないギーラッハに対し、閑馬は問い掛けた。
刀はだらりと下げられている。
「如何なる義理や恩があるのか知らんがそれが何だ。儂や主の得た力、その使い様など一つしか無いのだぞ。
即ち人の上に立つ事、これに尽きる。判らん筈もあるまいが。
敗れたものは誰であろうと虫けらだ。その屍山血河の上に立つ一時の勝者とて同じ事。
だが我らは違う。
儂や主のごとく無限の時を生きるものにこそ、生を尊いものと言える資格があるのだ。
あのような小娘一人に何の価値有ろうや。――ああ、ひょっとして」
閑馬は侮蔑の笑みを浮かべた。
「愛とやらか。何にせよ、下らん」
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
前スレ>638
ゆっくりと、弓を引き絞る。
彼女に、起き上がる余裕を与えるために。
彼女の、狩猟者の血を呼び覚ますために。
彼女を、狩猟者として追い立てるために。
弓を限界まで引き絞り、右手を離す前の瞬間、彼女の右手が動いた。
小型の拳銃――確か、デリンジャーとか言う呼び名だったはずだ――をどこからともなく取り出し、僕の左手目掛け、引き金を引いた。
銃弾が、左手を掠める。
「くぅっ…!」
思わずくぐもった声を漏らす。手元が狂った。
放たれた矢は、礼拝堂のステンドグラスを破った。
ガラスの割れる、乾いた音が響いた。
左手に目を向ける。
「赤い…」
銃弾が掠めた手の甲から、血が流れていた。
「血の色は綺麗だ…」
小さく呟き、傷を舐める。鉄っぽくて、少し塩気のある味がした。
顔を上げる。
いつのまにかアインが起き上がり、入り口に向かって走っていた。
「ふふ…ははは…あはははははは…!」
僕は笑いながら、アインに向けて歩きつつ、光の矢を次々に放った。
当てるつもりなんか微塵もない。
この行為は、ただ、彼女を追い立てるために。
>前スレ650 奥森かずいVS浅上藤乃
『痛いのならどうしてそう言わなかったんですか!
痛みは耐える物じゃない!訴える物なんですよ!』
たしかに、と彼女は思う。
たとえ今からでも、きちんと痛いと言えるのなら―――わたしはこんな間違った道には迷いこまなかったろう、と。
その不自由な、けど正常な生活が走馬灯のように浮かぶ。
けれどいけない。
自分は罪を重ねすぎた。自分は人を殺めすぎた。
―――自分の幸せのために、たくさんの人を殺してしまった。
浅上藤乃は、ゆるやかに自ら呼吸を止めた。
彼女の痛覚は急速に消えていく。
意識が、闇へと落ちていった。
ステージ上のジョミー(芸名:31歳)は、爆笑する観客を前にして、感動に打ち震えていた。
ここは通称二丁目劇場。
決して広くは無い劇場だが、関西出身の芸人が関東進出を図る際に、
ここでのライブの行方しだいで、今後が決定されるとまで言われる、言わば登竜門。
ジョミー(独身、年収90万)は下積み5年、関西ローカルでの活動8年を経て
ようやく全国区への切符――すなわちここでのライブ権利――を手に入れた。
芸の世界に入って早十三年。同期だった連中はほとんどが正業についてしまったし、
逆に残っている奴らはそれなりの人気を得て、ラジオ、テレビなどのレギュラー仕事を
手に入れて、彼の何十倍、何百倍といった収入を得ている。
そして、とうとう同期で未だに前座などをやっているのは、自分ひとりになってしまっていた。
それがどうだ、見よ、このホールを揺るがさんばかりの大爆笑を!!
なにしろステージに上り、つかみのギャグを飛ばした瞬間
「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラッ!!」
と、狂おしいまでの爆笑が巻き起こったのだ。
それからはもう、何をやっても客はわらう、笑う、ワラウ。
何も演っていないのに、爆笑が続いた時は「ちゃんと自分の芸を見てくれているのか?」と、
少々不安になったが、それだけ自分のネタが面白いのだと、無理矢理良い方に解釈した。
ネタがとんでもなく大ウケすることを「客席が、ドカンドカン言う」と、
例えることがあるが、まさにその状態だったと言えるだろう。
――――なにしろ、本当にドカンドカンと言う音がしたのは、
永い永い演芸の歴史の中でもこれが初めてのことだったのだから。
>11
――――これでよし、と。
「爆笑が起こっても怪しまれない場所」に潜入して【死の卵】を幾つかバラ撒く。
それが今回ヴァージニア・13に与えられた仕事だった。
バラ撒かれた【卵】は誰かの体内に侵入し、その体内で死の呪文を増殖させ、
宿主を「ゲラゲラゲラゲラッ!!」と爆笑させた後、爆裂させる。
増殖した死の呪文は、また誰かの体に侵入し、増殖し、爆笑させ、爆裂し、そしてまた―――
客の入りは満員とは行かないが、八分目ほどには客が入っている。
ホール全体に死の呪文が蔓延するまでさほど時間はかからなかった。
何の仕事だか知らないが、スレイマンのいうことは絶対だ。
多分何かの陽動だろうが、特に興味は無かった。後はこんなとこからさっさとオサラバしよう。
そう思ってV13は裏口に続く楽屋のドアの方向へ、歩を進める。
と、見ればステージ上に屍体爆弾がよじ登り、ジョミーに向かって抱きついていた。
「ああ、お客さん困ります困ります、ええ、僕のファンなのはわかってますって、
サインだったら後でいくらでも書いて差し上げますから、後で、ね?」
ジョミーはその言葉を最後に、げらげらげらげらと爆笑し、ジョミーもまた爆裂した。
そして、ジョミーのはじけた脳漿が飛んできて、V13の顔にべちゃりと張り付いた。
V13の意識にふと、その神経細胞の欠片と、半壊した魂から思考が流れ込んできて
――――おお、笑いの神よ、感謝します――――と呟くのを聞いた。
V13は、そんなものにも神は宿るのかな? などと思いつつ楽屋に入り、
そこにあったハッピ―――酢乱屋じょみぃ、と印刷があった―――で血や脳漿を拭うと、
裏口から劇場を後にした。
そして、ステージに演者がいなくなっても、客席ではいまだ爆笑が絶えることなく続いていた。
Broken Doll vs Stupid Zombie 『血塗れの遁走曲』
>12
・・・・・・街を歩くのも久しぶりだなぁ・・・・・・。
のんびりと街中を歩きながら、私はしばし感慨に浸っていた。
いや、まぁよく走り回ったり銃撃戦したりドツキあったりはしてるんだけど・・・。
カムフラージュにアイスクリームを食べながら(実際食事しなくても何とかなる体だし)、
私はつかの間の日常? を楽しんでいた。
どんっ!! /べちゃっ!!
よそ見をしながら歩いてたら、前から小走りで駆け寄ってきた女の子にぶつかってしまった。
アイスクリームもパア。地面でアリの餌になっちゃった。
「っと、ゴメンゴメン・・・ん!?」
ハンカチで服についたアイスクリームを拭き取ってたら、真っ赤な何かが一緒についた。
ツンとくるこの鉄のにおい・・・まさか!?
「・・・・・・・・・血・・・だよね? ・・・・・・」
さっきの女の子はまだ視界の内にいる。
「ちょっと、そこのアンタ! 止まりなさい! って言うか止まれ!!」
思わず制止の声を上げ、私は女の子を追いかけ始めた。
Cat Fight, GO!!
>13
−−−さて、仕事も終わったし、とにかく後はここから逃げなければ。
【卵】を、放り込んだ時間もスレイマンの指定通りだし、特にミスは犯していないはず。
そんなことを考えつつも、V13は裏から劇場を抜け出し、通りに向かって駆け出した。
すると、いくらかも走らないうちに、
「ギャフッ!」
と、あまり可愛らしいとは言えない悲鳴が、V13の口から漏れだした。
原因は眼前の女性。どうやら考え事をしながら走った為に、衝突してしまったようだ。
「っと、ゴメンゴメン」と、衝突してしまった女性が謝罪する。
「ごめんねー、いたかったぁ?」とV13。
とりあえず、この状況で、媚を売っておいて損をすることも無いだろう。
と、突然V13の動きが固まる。
V13の眼窩に、はまる高性能霊視眼が、ありえない情報を伝達してくる。
明らかに不自然なのだ、眼前の女の体を伝わる霊気の流れが。
−−−これではまるで、屍体だ。
そして、時を同じくして、女の動きもピタリと止まる。
女はぶつかった拍子にこぼれたアイスクリームを拭き取っていたが、
一緒に拭き取ったものに赤いものが混ざっているのに気が付いた−−−血痕だ。
こういうとき並の女性なら、悲鳴の一つでも上げてパニックを起こしそうなものだが
あいにくと、眼前のこの女性は並みの女性ではなかったようで、
誰何の声をあげると、V13ににじり寄ってくる。
そこで、さっきからパニックを起こしかけていたV13は、
「キャァァアァアァアアァアッッ!!」と悲鳴を上げると、脱兎のごとく駆け出した。
なんとでも言い訳が出来ただろうに、逃げてしまっては、
自分に非があることを認めてしまったようなものだ。
さらに、この女性は、正義感と暇は有り余っているらしく、逃げたV13を追いかけ始めた。
−−−ともかく、混乱から立ち直り、状況を改善するための時間が欲しい。
そう考えたV13は、人目の少ない裏通りから、劇場の外壁をぐるりと回り
あえて大通りに出ると、劇場の入り口に漂う人の群れに突っ込んだ。
−−−群れの構成要素は、人類種としては最強の存在、すなわち「大阪のおばちゃん」であった。
わざわざこんなところまで『遠征』に来ていた、ジョミーの熱狂的なファンが、『出待ち』をしていたのだ。
「キャアアァァァァ!! 助けて、助けてぇ!! 変な女が追いかけてくるのぉー」
と、叫びつつ、V13は【魅了】を展開し、数人の中年女性を支配下に置いた。
「あら、どないしたんお嬢ちゃん?」
「ま、いややわぁ、ホンマに」
「よっしゃ、お姉さん達に任せとき!」
と、時間的に余裕が無かったので、実際に魅了できたのはわずか3,4人であったが、
後は群集心理で十数名の中年女性が結束を保ち、総重量1dはありそうな肉の壁を築きあげた。
>14
「なんだ? 騒がしいな」
私が街中を歩いていると喧騒に巻き込まれた。
――関西人中年女性の群れ
――その中心に居る少女
私が知る限り、関西人は人間の女性でかなり強力な戦闘能力をもっている。
それにあの中心にいる少女、人間ではない。
「関わり合いにならない方が無難か」
私は足早にその場を立ち去った。
トラブルを避けることが長生きの秘訣だ。
Broken Doll vs Stupid Zombie 『血塗れの遁走曲』
>14
怪しい、ひじょーにアヤシイ。
叫び声をあげて逃げる奴は大抵後ろめたい事があるに決まってる。
何があったか知んないけど、とにかくとっ捕まえて事情をはっきりさせないと!
「待て待て待てぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
周りの人たちを蹴散らしながら女の子を追っかける。
曲がり角を曲がったところで・・・・・・
「でぇぇぇぇぇぇぇっ!!?」
あ、あれは・・・・・・
はるかナニワの地、そこで世界最強の名を欲しいままにしたと言う究極生物、オオサカのオバハンだ!?
・・・古人曰く、あれと正対して冷静でいられるのはオオサカの気の弱いオッチャンだけだと言う・・・
「ぐええええええええええ!!!!」
あっという間に飲み込まれ、もみくちゃにされる。
肘打ちも、膝蹴りも、分厚い脂肪に阻まれて決定的な効果を示さない。
何か・・・・・・手・・・段・・・は・・・・・・・・・
!!?
「あっ、バーゲンのチラシ!!!」
道端に転がってる紙切れを指差して一言。
その言葉に釣られて紙切れに目標を変更するオバハンたち。
・・・・・・勝った。
「・・・っと、女の子女の子・・・・・・」
つかの間の勝利をかみ締めた後、改めて女の子の姿を追いかける。
・・・・・・・・・・・・・・いた!
「待てって言ってるのが分かんないの!?」
音楽界格闘大殲
前スレ>613
顎にみほの蹴りが入る。
だが、命中する直前に自分から後方に飛んで衝撃を逃がしたために大したダメージは無い。
・・・それだけじゃなくて、みほの脚の長さが足りないせいで
微妙に俺の顎に深く蹴りを入れるまで届かないってのもあるような気もするが。
跳ね起きて、間合いを取り低く構えた。
軸足をおよそ45度に開き後ろ足を内側にたたみつつ蹴り込み、
インパクトの直前に内側にたたんだ足を外に捻りこむ!
火神(ヒヌカン)!!
何故かそんな言葉が頭をよぎったが気にしない。
この技は吸血鬼の人体破壊への執念が生み出した物であり某古流空手とは関係ない。
いいから、そう言うことにして置け。
ドリルのような凄まじい回転をともなう前蹴りがみほを襲に襲いかかる!
音楽界格闘大殲(乱入上等)
>17
ウピエルの蹴りはすさまじい威力だった。そう、威力だけは。
そんなにモーションが大きい技を今使ってどうするというのだろう。
そういうのは最後のとどめの技としてとっておくべきなのだ。
ウピエルの蹴りをかわし懐に飛びこむ。
爪先が私の背にした木の幹を抉る音を聞きつつ縦拳を半身の姿勢で放つ。
狙いは胸の急所、壇中!!
だがそれすらもフェイントだ。
無論拳には必殺の勢いを込めてはいるが
真の狙いはそのあとの身体を沈める勢いを使って同じ手で打ち込む肘打ちなのだ。
ちなみにこの技はなぜか異様に有名な八極拳のあの技とは
全く無関係であることを特に明記しておくわ。
(前スレ
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1014839234/ 内)
>651 横島 vs 殺人貴
○エピローグ
『…キサマの敗因はただ一つ…。テメエは俺を怒らせた』
俺だって怒ってるぞー。
『…は、こんなヤツ殺すにも値しない』
こんだけやったら、普通死んどるわっ!
『―――――闘いは、いつだって虚しい…』
やるだけやって、その台詞かよ・・・
『…やあ、アルクェイド…、仇は、取った…、ぞ―――』
ちくしょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!
志貴の言葉を聞きながら―― 一部心の声も混じってた気もするが――俺は絶叫する。
なんであいつばっかり、しかもあのねーちゃんがお出迎えって、当て付けか?
う”う”う”う”う”う”う”う”・・・・・・・
世の中、不公平や。何処までも不公平やぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
と。
キキキキキキ―――――――――――バタン、バタン。
「あ、おまわりさん、こっちです!」
「ここにのぞきの変態が居ます!」
え”?
霞む視界を持ち上げると、そこには女子高生と警備員・・・
そして、山のようなお巡りが俺を取り囲んでいた。
――――――拘置所で食べたカツ丼はとても苦かったです。
【完】
>前スレ643-644
セリオVSスミレ
「海中大殲争」
目晦まし。次いで衝撃が来た。
吹き飛ばされる。だが効いてはいない。
しかし攻撃はそれで終わりではなかった。
「くっ……な!?」
吹き飛ばされた私に向けて、セリオが十数発の魚雷が発射したのだ。
(この距離で!?)
彼我の距離は10m。
セリオにとっては、爆発で自分も致命傷を負いかねない距離。
だがそれ以上に、この状況は私にとって致命的だった。
予想していればともかく、この距離で意表をつかれては空想具現化での迎撃は間に合わない。
そして魚雷――爆発は、火に強くない私にとって致命傷となりえるのだから。
(……防げない)
そう結論しながらも私は足掻いた。
空想で現実を打倒しようとした。
だが、現実は空想より一瞬だけ早く私の身体に突き刺さった。
「……あ」
爆発。なおも迫る無数の現実。そして――
“私”は炎の中に消えた。
>前スレ629
「何で警官が人の家にいるのよ?」
あたしは銃を構えたまま問いただした。
警官の格好をしたコソドロの可能性も否定できないからだ。
とっさに撃てるようにあたしは撃鉄を起こした。
>22
「いやこれは、捜査なんだよ!
タレ込みがあったんた。この部屋に許可のおりてない大量の重火器があるっていう奴だ。」
>23
つぅ、と冷や汗が頬を流れた。
(やば・・・)
確かにあたしの部屋には色々とくすねてきた重火器がある。
でもそれで警察が動くのはおかしい。
もしばれたのならMPがしょっ引きにやってくるはずだ。
だいたい、それ以前にばれるはずがない。機密保持は完璧だ。
「嘘ね。あんたどこの者、モーデン軍?」
前スレ>612
ざしゅ・・・・
「っぐぅ?!」
遅かった。
私の足を何かが貫く。その激痛に私は思わずうずくまった。
見れば、私の足は赤く血に染まっている。
「ロゼット!!」
「大丈夫ですか?!」
・・・!!二人とも来ちゃダメ!!
だが、襲撃者は無情に攻撃を仕掛ける。
「ぐぅっ!!」
「きゃぁっ!!」
二人の悲鳴が響く。
襲撃者・・・・長い髪をしたアジア系の女はゆっくりと私達・・・・正確にはクロノに向かって歩み寄る。
くそ!
私は手にした銃を相手へ向ける。
だが。
ヂィン!
女は私の銃を手にした何かではじき飛ばす。
私の銃は数メートル離れた所まで吹き飛んでいった。
・・・・・こうなったら!!
「うおおおおお!」
私は、痛む足を引きずりながら、襲撃者にタックルを仕掛ける!!
>24
「おいちょっと待てって。まずは銃を置いてくれ。」
無造作に近づく
>26
ドガッ!
あたしは無造作に近づいてくる偽警官の脚を撃ち抜いた。
「次は頭撃つわよ」
>7
閑馬永空vsギーラッハ
愛……? 己が想いが愛で有るか等知らぬ。
なれど男女のそれかと問われれば否!
義理等でも無い、恩は有れどもその為でも無い。
騎士として仕えるに相応しい高貴なる魂にめぐり合えた事。
その喜び……、己が姫に仕えるは言わば己の我儘な望みですらある。
「何を言おうとも……、貴公には理解できぬであろう。」
深手のダメージを隠しつつ、閑馬の前に凛として立ちふさがる。
ヒルドルヴ・フォーク を持つ手に、自然と力が篭る、
>10 奥森かずい対浅上藤乃 エピローグ
―――ピッ ピッ ピッ ピッ―――
暗い部屋。響く無機質な電子音。独特の空気。
私は病院にいる。
ベッドを見下ろす―――眠っているのは彼女だ。
あれからどのくらいの時間が経ったかは解らない。
気づいたらここに居たと言っても良いだろう。
彼女も辛うじて生きている。
一時は意識すら失う状態だったが何とか処置が間に合ったようだ。
もう少しここに来るのが遅ければ危なかっただろう。
私も酷い姿だ。
正直、身内には到底見せられないだろう。
鎖骨、肋骨、左腕が折れ、頭部も20針近く縫う裂傷だった。
私は彼女に近づく。
そして自由になる右手をゆっくりと彼女の額においた。
このまま記憶を壊すのが彼女のために良いことかどうかは解らない。
でもこのまま彼女の力を放置することもできない。
―――力を使い続ける者は力に支配されるから。
静かに意識を集中する。
―――淡い光が辺りを照らす―――
彼女の記憶が消去され……彼女は記憶喪失状態になる。
でもそれで彼女の内の全てが消えるわけではない。
強い……魂にすら刻まれる強い思いは決して消えはしない。
そして起こってしまった現実も消えない……たとえ記憶が無くても彼女はそれを背負わなければならないのだ。
不安定な封印……
でも私は信じている……いや、望んでいる。
彼女が再び過ちをおかさないことを……そして全てを乗り越え幸せになってくれることを。
私は―――ボクは、望んでいる。
「くぅ、これでお前は有罪確定だぜ! 見ろ、窓の外を! 応援のパトカーが来たぜ!」
確かに車は来たがそれはタクシー
>25
「頑張るわね……」
私はそう小声で呟いた後、私に突進してきた少女に剣を振り下ろした。
刃の無い部分で……
少女の後頭部に剣が直撃し、うめき声をたてた後、少女はその場に崩れ落ちた。
「……別に殺すつもりはないからね、峰うちと言う奴かしら?」
少女を一瞥したあと、少年―ターゲットのクロノに向かう。
「あなたに恨みはないの。でも、これも任務だからね……」
空気弾でクロノの四肢を打ち抜き、気絶させる。
「これで任務完了かしら?」
その時……
「流石、ブルー、見事な腕前だな」
私の背後から、声が聞こえた。
「あなたは……、何故、此処に?」
そこにいたのは、赤い装束に身を包んだ男、協会の魔術師、アルバとかいう奴だ。
何かつけ、人を見下す性癖があり、気に食わない。
「ああ、お目付け役という奴だ。今回の任務は町の中だろう? やりすぎを危惧されたんだ」
「……そう、それで?」
「このクロノとか私が持って帰って良いな? どうせ、協会に戻るのは面倒だろう?」
「好きにすれば……?」
「ああ、じゃあ、好きにさせてもらう」
アルバは、クロノを紐で拘束した後、その場から立ち去った。
「やれやれね。最初から、あいつにやらせておけばいいじゃない。私、そんなに信用ないのかしら?
……無いわね」
そう1人愚痴ていると、うめき声。
先ほど、気絶させた少女が気が付いたようだ。
「あら、目が覚めたようね? ……今なら、まだ間に合うわ。赤い装束に身を包んだ男を追いかけなさい。
そいつがあなたのパートナーを持っていったから。……なんで、教えるからって? 気紛れよ」
私はそう少女に告げた後、剣をトランクにしまい、屋上を後にした。
気分が乗らない。久々に羽根でも伸ばすか。
そう思って、私は近くのバーへと向かった。
まあ、こういう時はお酒よね。
>30
こいつ問い詰めんのめんどくさいから撃っちゃおうかな・・・、とか思った。
>31
『あら、目が覚めたようね? ……今なら、まだ間に合うわ。赤い装束に身を包んだ男を追いかけなさい。
そいつがあなたのパートナーを持っていったから。……なんで、教えるからって? 気紛れよ』
・・・・・?
私を気絶させた張本人が、そんなことを教える。
正直なところ、何が何だか判らない。
「ちょ・・・・・」
彼女は荷物をトランクにまとめると、そのまま颯爽と去っていた。
追いかければ間に合う・・・・・・。
!!
こんな事してられない!
私は、足の傷の血止めをすると、痛む足を引きずりながら車へと向かう。
赤い装束の男・・・・か!
私は車を走らせながら彼女の言葉を反芻していた。
いた!
「止まりなさい!私のパートナー!返してもらうわよ!」
私は車から飛び降りると、男に指を突きつけた。
その後、どうなったかは今回とは別の話。
少なくとも、クロノが今私と一緒にいるコトから大体のことはわかると思うが・・・・・。
〜〜〜〜〜蒼穹の襲撃者・END〜〜〜〜〜〜〜
>32
めんどくさくなった。人が下手に出てればしゃべるわけじゃないし。
というか言ってることが逝っちゃってるし。
あたしは銃を向けた。狙いは頭。
ドガッ!
さて、警察呼ばなきゃ。
>32 >34 「何やら不穏な音が・・・。あ、領収書下さい。」
タクシーの精算を終えてフラットの前に現れた
>34 頭を吹き飛ばされた状態で後ろから組み付く
まとめです。
奥森かずい対浅上藤乃
前スレ分
>538 >539 >541 >545 >547 >552 >558
>563 >567 >571 >573 >574 >576 >578
>587 >593 >609 >630 >650
今スレ分
>10 >29
全スレでまとめ損なったので見にくいと思います。
もし見づらいと思ったらこちらをどうぞ。
ttp://203.174.72.111/kf23d/kazui&hujino.html 今回の闘争をまとめてあります。
>36
べじょ。
いやな音がしてあたしの背中に何かが組み付いてきた。
「うきゃぁあっ!!」
体をバタつかせて振りほどいて振り向くと、
「何の冗談よこれ!」
頭のない死体がいた。
ドガッ! ドガッ!
二発ぶち込んであたしは駆け出した。
>38 窓を突き破って地面へ落下する
>39
「・・・逃げた?」
ワケが分からない。
あたしはとりあえず銃に弾丸を込めた。
「で、どうしよう・・・」
>28 ギーラッハVS閑馬永空
冷然とギーラッハを眺め、閑馬は左手で顔面を汚す血潮を拭った。
蠢いていた血仙蟲も引き込み、疵口は癒えつつある。
「そうか……ならば最早言葉を尽くす必要は無し」
冷然と言い放ち、閑馬は懐から小さなガラス瓶を取り出した。
蓋を外し内容物を刀に注ぐ。滴る透明の液体は井上真改蟲殺の峰に植えられた大量の毛を濡らした。
「……懐柔が叶わぬなら、『最後の大隊』にとって主はただの脅威だ……」
ぶん、と一振りして水を切る。
「お察しの通りこれは毒よ。只の、では無論無いぞ。
吸血鬼と呼ばれる主や再生者と称される儂、我らの破壊された体組織を塞ぐ再生能力を無す作用がある。
主が今まで何百年生きてきたかは知らんが、それは到底平穏無事な道程とは言えまい。
今までの戦で負い、癒された筈の疵、その全てが開くのよ。
経験がある故忠告しておくがな、これは辛いぞ、苦しいぞ。
一度死ぬだけで済むものたちが心底羨ましゅうなる程に、な」
それは嘗て閑馬が所持していた毒薬『血仙殺』の効力を、『最後の大隊』の科学力で大幅に増幅させた代物であった。
「さて……じき夜も明ける。主が捨てた陽の光、それを見ずして漆黒に散るを悦ぶがいい」
閑馬の刀がゆっくりと上がる。
秒瞬の後――。
疾風と化した閑馬はギーラッハ目掛け馳せ寄った。
身を屈めざま、左手で先程捨てた錫杖を拾い上げて。
>39 >40
「おやあれは・・・ 警官の制服ですね。」
警官の死体から抜け出した塊が地面を這ってタクシーの方へ移動してくる
「う〜む・・・。」
一応距離を取って銃を構えるが撃ちはしない
「あ、逃げた方が・・・。ああ遅かった〜。」
タクシーの運転手を乗っ取る塊
そのまま近くのパトカーの方へ走ると中から銃器を持ち出すと市街地へ逃げた。
「本来の職務を遂行しますか。」
再度フラットのエリの部屋へと向かう
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>9
矢の一本が髪を僅かにかすめた。
ただそれだけで、髪の端が燃え、蛋白質の焦げる嫌な臭いがする。
直撃すれば、間違いなく致命傷致命傷。でも……
また一本、今度は私の身体を大きく外れ、壁に突き刺さった。
明らかに、当てるつもりで撃っていない。
なぜ?
私を嬲る意図があるのは明白だが、今は状況が違う。
礼拝堂の奥に追い詰めているというのならともかく、今出口は私の目の前に有る。
罠?
その可能性は高い。でも、ここに居ても事態が好転する可能性は低い。
……なら、
「虎穴に入らずんば虎児を得ず…か」
小さく口の中で呟くと、私は勢いよく外へと飛び出した。
扉を潜り抜けると同時に、脇へと跳びエミリオとの間に壁を挟む。
同時に油断無く周囲に目を走らせるが……
「何も……無い?」
少なくとも、伏兵の類いは発見出来ない。
拍子抜けすると同時に、いいものを見付けた。
外に出たは良いものの、開けた場所ではこちらの不利に変わりはない。
「でも、あそこなら……」
牽制のため、入り口から右手だけを差し込みCopポリスを連射する。
残弾を撃ちつくすと、私は戦闘の舞台。旧女子寮へと一気に駆け込んでいった。
>41
閑馬永空vsギーラッハ
閑馬が飛び込んでくる瞬間。
「参る!!」
同じ手を二度喰らう程愚かでは無い、
閑馬の斬撃に会わせ己もヒルドルヴ・フォーク を、必殺の想いを込めて振るう
より速く!! より強く!! 刃がうなりをあげて襲い掛かる!!
狙いは閑馬では無い、 その刀を叩き折る為!
なれど閑馬の動きは先程より更に加速していた。
>41
閑馬永空vsギーラッハ
閑馬が飛び込んでくる瞬間。
「参る!!」
同じ手を二度喰らう程愚かでは無い、
閑馬の斬撃に会わせ己もヒルドルヴ・フォーク を、必殺の想いを込めて振るう
より速く!! より強く!! 刃がうなりをあげて襲い掛かる!!
狙いは閑馬では無い、 その刀を叩き折る為!
なれど閑馬の動きは先程より更に加速していた。
音楽界格闘大殲(乱入上等)
>18
俺の放った蹴りは動作の大きい大技だ。
俺の蹴りは、みほの背後にあった公園の植木に突き刺さり、抉り、引き裂いただけだった。
みほはこちらの懐に飛び込み正拳を放った。
ショートブローで迎撃、拳と拳が衝突する。
次の瞬間、みほの正拳は鳩尾を突き上げるような軌道を描く肘打ちへと変化した。
同時に、俺のショートブローは上から覆い被さるような軌道を描く肘打ちへと変化する。
両者の肘打ちが炸裂し、相打ちとなる。
だが、最初からこれを狙ったみほの肘打ちに比べ、
途中で意図に気付き迎撃に出た俺の肘打ちは十分な威力を発揮しているとは言い難い。
だが、俺にはまだ先があった。
まるで熱烈な抱擁をするかのように、左手でみほの肩を、右手で腰を抱き寄せる。
打撃の為に踏み込んだ勢いのままみほが俺の手に抱かれる。
その時、みほの腰を抱いた左手の指先が脊髄を掴むかのように肉体に突き刺さった。
みほを抱き腰に指を突き刺したまま、脚を払い二人分の体重を乗せたまま腰を地面に落下させる。
このまま地面に落下すれば腰椎の間の髄核がはみ出し立って歩くことすら這う事も出来なくなる。
吸血鬼の肉体は迅速確実に敵を倒す事を追求している。
蹴りよりも手が発達し、拳より間合いの近い指先が発達するのは当然だった。
吸血鬼の指先はまさに凶器(鈎爪が生えているからだが)!!
だから、これは吸血鬼特有の技で、古流空手とは関係ない。多分。
蜂刺殺?知らん!!?
吸血鬼は骨すらこの指先で解体できる!
二度と立って歩けないようにしてやる!!
>44 ギーラッハVS閑馬永空
打ち寄せる波濤のごとく、迫るは豪剣ヒルドルヴ・フォーク。
戛!
氷柱を叩き折るような澄んだ音を立てて真っ二つにされたのは閑馬に非ず、閑馬が地に刺した錫杖であった。
それが両断された時には、既に外道の剣士は宙天に舞っている。
錫杖を支えにして大地を蹴った閑馬は、知らずして、だろうが棒高跳びと同じ技を見せたのである。
翔びながら左手を刀に添えた。振り上げた刀を大上段にかざす。
妖しく刃を煌かせ、天空より迸るは邪剣井上真改蟲殺。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>43
アインが最後に放った銃弾は、全く見当違いの方向へと飛んだ。
「さて、君は選ぶ戦場は、どこかな…ふふ…」
開け放たれたままの扉を見つめ、小さく呟く。
すぐに追う必要はない。僕と同じ空気の匂いを辿れば良いだけのことだ。
僕は、最初ここに来た時に口ずさんだメロディーをまた口ずさみながら、歩き出した。
「そう言えば…」
歌うのをやめて、振り返る。
目の前にあるのは、どこにでもある礼拝堂の構図。
十字架があって、ステンドグラスがあって、教壇があって。
どこにでもあるからだろうか。懐かしさを覚えたのは。
もしかして、僕は、教会に通ってたことがあるんじゃないだろうか?
この歌は、教会で覚えたんじゃないだろうか?
「どうでも良いか…そんな事」
覚えていない過去のことなんて、今はどうだって良い。
僕は十字架に背を向け、再び歩き始めた。
*
辿り着いた先は、また廃墟。ただ、規模は礼拝堂とは比較にならない。多分、寄宿舎かなんかだったんだろう。
「…じゃあ、戦場の御膳立てをさせてもらうか…」
僕はそれぞれの手をかざすように、胸の前で合わせた。
かざした手の間に、目に見えない立方体が生成される。それを、建物に向けて投げた。
建物とその周辺は、見えない立方体に包まれた。
「結界は良し、と…」
超常能力者同士の闘争は、常にどちらかの生成する『結界』内に於いて行われる。
限定された空間内でなければ、各人の持つ能力を最大限発揮できない為だ。
能力使用に必要な気を取り込むのにも限定された空間の方が良い。
僕は結界内に進入した。これで、彼女は逃げ道を失った。僕が望まない限り、この結界は破れない。
「あとは…僕の方の見通しを、良くしようかな」
僕は建物の上部へと飛んだ。
建物から2メートルほどの上空から、屋根を見下ろす。アインがいる位置はわからない。
「真下にいる、なんて事だけはあって欲しくないねぇ…」
僕は両手を広げ、磔にされた聖者のような姿勢を取った。
「光よ!」
僕の身体から、夥しい量の光が溢れ出し、激流となって建物に向かっていった。
>47
閑馬永空vsギーラッハ
横なぎの、己が必殺の一撃が切り捨てたのは閑馬の錫杖であった。
「上か!?」
己は斬り込んだ勢いを殺さずに前方に避けるが、空中で回転しながら
閑馬が繰り出した刀が背中を切り裂く!
「だが!!」
横薙ぎにはらったヒルドルヴ・フォーク の勢いを殺さず、そのまま体ごと一回転させ、
更に遠心力を乗せた一撃を空中で避ける術の無い閑馬に放つ!!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>48
旧女子寮に潜り込んで直、常備しているピアノ線で簡単なトラップを設置する。
それが終わると、パイソンと、Copポリスに銃弾を装填する。
全ての準備を終えると、私は物陰に潜み、息を殺して刺客が現れるのを待った。
待ちながら、幾つかの事柄に考えをめぐらせる。
まず、エミリオと名乗ったあの少年。
彼の力は、危険過ぎる。捕縛しようなどと考えていては、間違いなくこちらが殺られる。
そして彼が明かした、彼の依頼人。リチャード・ウォン。
その名前には聞き覚えがあった。
香港の大富豪。最近では、アメリカの軍事関係にも勢力を伸ばし、
しばしばインフェルノと陰での衝突も起きていると、噂に聞いたことがある。
彼が背後に居るのならば、私のことを知っているのも納得がいく。
ここまで考えて、ふと、何かを忘れていることに気付いた。
リチャード・ウォンと言う男を形成する、もう一つ重要なファクター。
それは、一体何であったか……
しかし、私はそれ以上考える余裕は与えられなかった。
何の前ぶれもなく、
―――――――眼前に、光の柱が建った。
圧倒的な、光量、熱量。
光の柱は、私の目に映る全てのものを飲み込んでいく。
そして―――
音もなく、旧女子寮は真っ二つに裂かれていった。
>49 ギーラッハVS閑馬永空
朱色の幕が拡がった。
時ならぬ驟雨のごとく草々が鳴り、次いで重いものが地にぶつかる音がした。
右肩から左脇腹に沿って、完全に袈裟懸けにされた閑馬の肉体であった。
湯気が立っている。ぶち撒けられた閑馬の内臓から。
咳き込むような幽かな笑い声がした。
閑馬である。身体を分断されながら未だ喋れるのは血仙蟲の力ゆえだ。
「フフ……ゴフッ、フ……。成る程、なあ……」
だがその力も消えつつある。ギーラッハの一閃は、閑馬の不死性にすら一大痛棒を与えるものだったのだ。
「儂が勝てぬのも道理……。己が主君の為に研いだ牙持つ主に……主君すら護れず、挙句他者にかしずくを選んだ儂が……抗し得よう筈も……無かった……」
一瞬、遠くを見るように細まった閑馬の双眸は急速に濁り始める。
「……早く……行け……。儂には及ばなんだ事なれど、主なら出来よう……。護って……見せ……ろ……」
その時、尚も閑馬の身体中で蠢いていた蟲たちが、永劫に動くのを止めた。
>6 アーカードVS両儀式? エピローグ?
――ヘルシング機関内、インテグラの執務室
「アーカードの人形だと?」
従僕、アーカードのその報告に、ヘルシング機関長、サー・インテグラは最初従僕の正気を疑った。
そして、次の瞬間には否定した。
はじめから狂っているのだから、正気を論じる価値はあるまい。
それに、何よりこの従僕が主に対して虚言妄言の類を告げる事はまずない。
ならば、それは間違いなく真実なのだろう。
「にわかには信じられまい。私もアレは何か別のモノだと結論付けたいくらいだが」
嘘だ、とインテグラは思った。
「……フン。そんな楽しそうな顔で言われても説得力がないぞ、アーカード」
「あぁ、条件反射はそうそう止められんよ。楽しければ笑う、何か問題でも?」
葉巻を取り出すインテグラ。
先端を切り取り、火を点ける。
すぐに、紫煙が室内を漂いだした。
「……行ってこい。命令は分かっているな?」
命令する主。
「見敵必殺。(サーチアンドデストロイ)確かに承った」
認識する従僕。
アーカードが日本に飛び、敵に鉄槌を下すのはまた別の話。
TO BE CONTINUED
両儀式 vs アーカード レス番まとめ
前スレ>585>586>589>594>600>602>604>607>610>614>618>619>623>631>636>639>652
今スレ>6>52
待っていろ、我らに弓引く愚か者共……。(ニィ)
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>50
「上出来だね…これで見通しはだいぶ良くなった…」
光の激流――『アークエンゼル』によって分断された建物を見て、僕Kは満足げに頷いた。
建物の傷口に向け、空中を移動しながら空気の匂いを嗅いでみる。
彼女の匂いは残っている。でも、それは彼女がまだ生存している証拠にはならない。
建物の一部が蒸発した地面に降り立ち、意識を集中させる。
もしアークエンゼルに巻き込まれたなら、この地面にアインの残留思念か何かが残っているはずだ。
「…建物の中、だね…」
僕は、アインの狩猟者としての思念を感じ取った。
少し、考えを巡らせてみる。
多分アインは罠を仕掛けてる。と言うより、あれだけ時間的に余裕があったんだから、仕掛けない方がおかしい。
飛び込んで行って引っ掛かってみるのも面白い、と思う。
僕は敢えて飛翔せず、歩いて建物内に侵入した。
罠に引っ掛かった振りが通用するとは思わないけど、多少は油断させられるかもしれない。
「あんまり能力を見せびらかすのも、良くないしね…」
>51
閑馬永空vsギーラッハ
突然、己の全身に激痛が走る。
「ぬおおおぉぉぉ!!!」
古傷と言う古傷が開き、鮮血が噴出す!
「これが、毒の力と言うのか!?」
600年に渡り戦い続け受けたダメージを、吸血鬼として授かった再生能力で補って来た、
その古傷が新しい順に次々と開いてゆく。
もはや立つ事もかなわず、ドウと音を立てて倒れ込む……。
「鎧でほとんど防げたと思うておったに……。 姫…… 姫を助けねば……。」
そう、ここまで来た以上イノヴェルチに戻る必要等無い、姫を連れて逃げ、苦痛より解放して
さしあげる絶好の機会なのだ。
「動け! 動かぬか!? 己が身よ…… 」
這いずる様に一歩、一歩と進むが歩みと言えるものではない。
(前スレ>577の続き) 弓塚さつき vs アーノルド・ラスキン
ぼとん――――――
―――足元に何か、重いものが落ちる音。
視線を向けると―――そこには腕が、転がっていた。
しばらくそれをぼう、と見つめ―――良く似た爪のかたちに、やっと思い当たる。
―――ああ・・・あれ、わたしの――――――
ぼんやりとそう理解した瞬間―――左肘から、蛇口を捻ったように血が吹き出した。
がくん、と急速に気が遠くなる―――頭の中が真っ白になっていく感覚。
ぎしり・・・と奥歯を砕けるほど強く噛み、朦朧とする意識をどうにか保つ。
それから―――ゆっくりと、男に目をやる。
「そう―――やっと、本気になってくれたんだ」
無感情にそう継げ、右手で傷口を握る。
そして、握った手に力を加え―――加え続け、そのまま血管ごと握り潰し、血流を止めた。
気が狂うほど痛かったけど、そのおかげで意識が覚醒する―――。
「・・・・・・それじゃあわたしも―――礼は欠かさないように、しないとね―――!」
吐きつつ、足元に転がる自分の腕を拾って―――その断面から滴る血を啜る。
――――――咥内一杯に広がる血の味と匂いに、思わず頬が緩む。
そして、勢いよく頭を振って―――口に含んだ血を、男の顔目掛けて思いきり吹き散らした。
更に、“左腕”を投げ付けつつ同時に真横の壁目掛けて跳ぶ―――。
男が目潰しから立ち直り、腕を両断した時・・・・・・わたしは既に、横の壁に到達していた。
その勢いのまま、全身をバネのように縮め――――――解放。
轟音とクレーターを壁に残し、わたしの身体は爆発したように加速。
既にこちらに振り向きつつある男目掛けて、真っ直ぐに爪を振りかざす――――――!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>54
古びた床板を軋らせて、足音が近付いて来る。
足音……御自慢の羽根を封じて、自らの足で、ね。
確かに、力の差を考えれば、あちらの方が圧倒的。
でも、教えてあげるわ。追い詰められた鼠は、猫をも噛むと言う事を。
今私の感覚は、礼拝堂から敏感に研ぎ澄まされたまま。
この寮内なら、針の落ちた音でも聞き分けられる気さえする。
追跡者の気配が、だんだんと近付いて来る。
トラップの位置まで、後三歩。
後二歩。
後一歩。
かかった!
ピアノ線で天井に固定されていた木杭が、振り子の勢いでエミリオに襲い掛かる。
それに合せるように、足元へと銃を向ける。
私は、”階下の”エミリオ目掛けて、引金を絞る。
轟音が、旧女子寮を震わせる!
>56 弓塚さつき vs アーノルド・ラスキン
『そう―――やっと、本気になってくれたんだ』
刃にかかる血を振り払い、ラスキンが緩やかな動作で振り返る。その表情には、
最早今迄の何処か嘲るような、見下すような傲慢さは無い。それは戦士が勇敢なる
相手に向けるもの。即ち、敬意の表れ。
『……それじゃあわたしも―――礼は欠かさないように、しないとね―――!』
並の相手であれば、腕を切り落とし圧倒的な力の差を見せつけた時点で終わる。
それは人間であろうとそうでなかろうと大差はない。そういう慢心でもあったからで
あろうか。自らの傷口を握り潰し、落ちた腕を拾い愉しそうな笑みを浮かべて血を
啜る女死徒を見てもラスキンは動かない。
それこそは最大の過ち、女死徒の目には何処までも絶望の色が無い。
不意打ち。ラスキンの視界が朱く染まる。女死徒が口に含み、霧吹き宜しく叩き
付けられた血の目眩ましが右目を塞ぎ、左目の片眼鏡にも色濃く降り懸かる。
そして今度は投げつけられる”何か”。反射的に刃を切り上げ、両断しながら空いた
手で眼鏡を拭う。その時既に女死徒は壁へと飛び、壁へと全身の力を余すことなく
解き放ちラスキンへと跳ぶ。
速い、正に神速。振り下ろされた爪が向き直ったラスキンの左肩口を捕らえる。
殺し切れない勢いに押されて壁に叩き付けられ、骨の砕ける鈍い音が響く。左腕が
力を失い下がる。
しかし、そこまで。苦痛に表情を歪めるラスキンが刃を引く。
「或いは、左腕があれば、ね」
そして刺突、どちらにも伝わる確かな感触。女死徒の胸へと突き立つ刃が、背を貫き
露出する。
「君とは別の形で会いたかったものだね。誠に残念だよ」
刃が引かれる。鮮血が勢い良く吹き出す。
力無くその場に崩れる女死徒を見るラスキンの表情は、何処か哀しい。
うふふふ、いい感じね、ココ。
あたしのカレー道完成の為に参加させてもらうわん。
あたしの名前は、カリー・ド・マルシェ。
元・ロアの取り巻きの一人で、今はカレーの道を極めるために精進しているわ。
あたしの能力は、触れた物の物質に干渉できるの。
でも、今はカレーの味を知って、血を吸えなくなったから、
力が弱まり、触れたものをカレー味にすることしかできないわ。
しかも、その味は『翡翠のカレー』並。
困ったものね。
でも、あたしは諦めないわ!
いつか、至高のカレーにたどりつくから!!
出典 :月姫(宵明星)
名前 :カリー・ド・マルシェ(元の名はキルシュタイン)
年齢 :不明よ
性別 :男よ
職業 :無職というか死徒
趣味 :カレー研究
恋人の有無 :いないわね、ぐすん
好きな異性のタイプ :志貴って子、いいわね。
好きな食べ物 :カレー!
最近気になること :いつ、カレー道が完成するかね。
一番苦手なもの :血、まずいわん
得意な技 :カレー味に物質変換
一番の決めゼリフ :カリー・ド・マルシェって呼んでってば、シ・エ・ル。
将来の夢 :27祖の仲間入り
ここの住人として一言 :カレーは最高よ
ここの仲間たちに一言 :カレーは至高よ
ここの名無しに一言 :カレーは完璧よ
ポ カ ー ン
Broken Doll vs Stupid Zombie 『血塗れの遁走曲』
>16
とっさにとった行動の結果としては、まずまずの戦果だと言って良いだろう。
完全に振り切れなかったのは残念だが、これだけ距離が開けば思考するだけの余裕は出来る。
まず、今V13を追いかけてくる女性について思案をめぐらす。
―――あの女の体は間違いなく魔道の産物だ。でなければあの霊気の流れは説明できない。
あの肉体とV13の知識の中で最も近いものを上げるならば、ゾンビィ、いわゆる『生ける屍』である。
屍女は、肉体のポテンシャルをフルに活用しているらしく、V13との距離をぐいぐい縮めてくる。
断っておくが、V13の走行スピードも決して遅いわけではない。妖術技官用の依代は、その任務に
充分応えられるように、一般人のもつ体よりはよっぽど強力に設定されている。
しかも、ある程度以上の知性や知識も兼ね備え、自由意志を持って行動しているようだ。
屍をあのレベルにまで加工するのは、V13の飼い主であるスレイマンをもってしても、
なかなかに面倒な話だろう。
降魔局に所属していた時代のV13なら「素晴らしい!!」とでも言いそうな贅沢なスペックである。
が、今となっては所詮壊れかけた人形。
「キャハハハハハッ!!」
と嘲笑を上げ、通りを駆け抜けるのみ。
「待てって言ってるのが分かんないの!?」と、屍女が後ろから声を荒げる。
古来、何万回と無く繰り返されたやりとりであろうか。
―――なら、待てというなら、待ってやろう。
女の体のことを考えれば、高位の魔術士が関わってくる可能性がある。
V13にはこの接近遭遇が偶然であるか、必然であるか、見極める必要があった。
V13は、わざとらしく足をもつれさせ、派手にすっ転ぶと、
くるりと空中で半回転し、両足を投げ出した姿勢で地面にへたり込んだ。
刻限は夕刻。会社や学校など、社会の檻から飛び出した人々が我先にと家路に着く時間帯。
そして、V13が転倒したこの場所は―――大通りの交差点だ。
たちまちの内に響き渡るブレーキ音。・・・4台、5台、もはや数え切れない。
V13を避けようとした車両が中央分離帯に突っ込み、
急ブレーキをかけた車が後ろから突っ込まれ、その突っ込んだ車両はそのまた後ろから―――
V13の周囲はあっという間に鉄と、ガソリンの匂い漂う混沌たる状況に生まれ変わった。
(アルトルージュ(プライミッツマーダ―抜き)VSシエル)
その夜、床に入っても、眠れなかった。
まあ、こんな夜はたまにある。
無理に寝付こうとしても、眠れないのは分かっている。
だから、私はこういう時には散歩にでも向かう。
城の外へと……
私のベッドの側で寝ているプライミッツマーダ―を尻目に寝室を出る。
途中、配下の死徒と出くわさないように、気を使いながら……
城の外の湖……
湖面には月が映し出され、湖面の月がゆらゆらとゆらめくその光景は幻想的だ。
私は湖のほとりに立ち、ただ無言で月を見上げ、その光を浴びる。
月を見ると、思い出す……
私が作られた夜のことを……
あの時もこんな夜だった。
そう物思いにふけっていると、風切り音。
反射的に右腕をふるう。
乾いた音がして、黒い剣が地面につきささった。
ハンター!?
「何者!? 姿を現しなさい!」
私は襲撃者に対して、そう叫んだ。
Broken Doll vs Stupid Zombie 『血塗れの遁走曲』
>61
「ちょ、ちょっと大丈・・・・・・えっ!!?」
追いかけていた女の子が突然転んだかと思うと、そこに数台の自動車突っ込んだ。
絶叫、轟音、悲鳴、爆音・・・・・・
「ヤバっ!!」
私はとっさに地面を蹴り付け、さらに加速すると
車の上をジャンプして飛び移り、爆風に乗って女の子の方に飛び込んだ。
目立つような事はしたくないんだけど・・・そんな事言ってる場合じゃない!
「け、怪我は大丈夫!?」
うずくまってる女の子に声をかける。
女の子は・・・・・・・・・こっちを向いて子馬鹿にするように笑った!?
・・・・・・やられた。
くるりとと背を向け、女の子はその場を離脱する。
すぐさま追いかけようとする私。だが・・・
直後に起こった爆炎が、二人の間を遮った。
・・・遠くからサイレンが聞こえてくる。
段々音は高くなっていき・・・・・・
「・・・とにかく・・・・・・脱兎!」
警察に捕まるくらいなら、女の子との鬼ごっこの方がまだマシだ。
>62アルトルージュvsシエル
(・・・死徒二十七祖の九位は伊達じゃない。という事ですか)
死徒・・・いわゆる吸血鬼の中で最も古い二十七のモノ
その第九位。アルトルージュ・ブリュンスタッドが今回の目標だった。
それ自体の実力も相当なものだと予想される上に
アルトルージュは、『ヒトへの絶対殺害権』を持つプライミッツマーダーを従えている。
わたしが『ヒト』である以上、どう逆立ちしようがプライミッツマーダーには勝てない。
そのために待っていた。アルトルージュとプライミッツマーダーが離れる。この時を
アルトルージュから誰何の声が聞こえるが、それに答える義理は無い。
狩人は獲物を狩るためになら、ありとあらゆる手段を取るものだから
湖の周囲の木々の間を、気配を隠して移動しながら
アルトルージュに向かって、着弾と共に爆発するように設定した投剣。<黒鍵>を次々と投げつける。
正確な狙いをつける事よりも、動きを止めない事を重視する。
(まだ相手は、こちらの正確な位置を掴んでいないはず・・・)
>64
(アルトルージュ(プライミッツマーダ―抜き)VSシエル)
返事はない。
代わりに、黒い剣が次々に私に飛来してくる。
着弾と同時に爆発。
ダメージは殆ど無いが、非常に不愉快だ。
「この卑怯者……!」
どうやら、相手は森の中からの狙撃。
一方的にこちらを攻撃する気のようだ。
「……………」
身体を戦闘用に成長させ、一気に森の中に飛び込む。
茂みの中に潜み、5感をフルに使い、襲撃者の位置を掴むことに専念する。
横島イイ!!
次回も期待してるぞ!!!
>65アルトルージュvsシエル
(・・・この化物!)
シエルは思わず口内で毒づく。
黒鍵の何本かは、確実にガードを潜り抜けているハズなのに
相手に大したダメージは無い
それでも全く効いていない。という事は無いらしく。しびれを切らしたアルトルージュは
その体を成長・・戦闘に最適な姿に変質させ、森の中に突入してくる。
――肉体的に脆弱な人間が、何故地球で最も大きな勢力を誇っているのか
――その理由の一つ。それはヒトが知恵ある生き物だったからだ。
わざと音をたてながら後退する。
獲物を確実に仕留められる。その場所へと導くために
(アルトルージュ(プライミッツマーダ―抜き)VSシエル)
>67
「…………?」
物音。
……獣?
違う、これは人間。
ハンターか!
物音のした方向に一直線に向かう。
・
・
・
青い髪をしたカノックに身を包んだ女性が見えた。
アレは埋葬機関?
どうでもいいわね。
私に挑んだなら、きっちり、のしをつけて返してやればいいんだから……
「……はっ!」
掛け声とともに、一気にハンターに肉薄し、右手を振り下ろす。
>68シエルvsアルトルージュ
アルトルージュが掛け声とともに襲い掛かってくる。
まさに化物の疾さだが、追えない疾さでは無い
タイミングを計り、傍らのロープを断ち切る。
びぃん。とかすかな音をたて、木の張力とロープを利用した。即席の罠が発動する。
横合いからアルトルージュの心臓を狙い。飛来する杭。第七聖典のブレードである。
「そこにいなさいっ!」
同時に、聖典<トマスの福音書>による空気圧縮弾を放つ。
ダメージは期待していない。狙いはアルトルージュをブレードの射線に止める事のみ。
(アルトルージュ(プライミッツマーダ―抜き)VSシエル)
>69
数発の不可視の弾丸が私を射抜く。
だが、この程度で私を止めるには至らない。
『そこにいなさいっ!』
ハンターの叫び声をともに、私の後方から『何か』が飛来してきた。
私が反応するよりも早く、ソレは私の腹を貫いた。
「………!?」
同時に激痛が全身を走る。
……これは一体?
私はそのまま体勢を崩し、地面に膝をついた。
傷が塞がらない。
よほど、高位の概念武装を使ったらしい……
私はよろよろと立ち上がると、そのままハンターに対して身構える。
この程度で屈するわけにはいかない!
>70アルトルージュvsシエル
「・・ちっ」
舌打ちをする。
アルトルージュの体が変質していたせいで
第七聖典の杭が心臓を外れ、腹に命中したからだ。
罠が完全な形で成功しなかったとはいえ、今の状況はこちらに有利。
「このまま仕留める!」
木のうろに隠しておいた第七聖典の本体を引っ掴み
アルトルージュへ走る。
狙うは心臓。
今度こそ確実に当てる。
>71
「くっ……!?」
ハンターは一気呵成に勝負をつけるつもりだ。
こんなところでやられる訳にはいかない!
ふらつく身体に渇をいれ、この場を離れる。
・
・
・
木陰に潜み、気配を殺す。
傷はとりあえず、そこらを歩いていた小動物を捕まえ、無理矢理、傷口にねじこんだ。
ダメージは抜けないがせめて、止血だけでも図る。
ハンターの殺気がひしひしと迫る。
私は目をつぶって、空想具現化のイメージを練る。
イメージは『霧』
私が目を開けた時、あたりは濃い霧に包まれていた。
これで、私を簡単には捕捉できないはず!
音楽界格闘大殲(乱入上等)
>46
マズイ、この状態はマズイ。
かわせない。
この男相手に足と言う機動力を失うのは致命的だというのに、こっちは完全に態勢を崩されている。
無傷でこの技から逃れることは……
ってよく考えたら私、再生能力あるじゃない!
必ずしも無傷で脱出する必要なんてないんだったわ。
なんか自分のアイデンティティを根本から揺るがされているような気がするが今は無視。
まずウピエルの体に触れている指先でその身体を抉る。
ビクンとウピエルの身体が痙攣し、指の力が弱まった。
私は指先で瓦を割ることなく穴のみをうがつことができる。
しかもそのためには相手の体に触れてさえいればいい。
李青鵬もマス・大山も真っ青の技だ。
だが、こんな小手先の技でこの技から逃れられるとは思っていない。
折りたたんだ足を、まるで巴投げをするかのようにウピエルの身体に押し当てる。
この技ならどんな不安定な態勢からでも、布団に足先を当てたままスピードだけで貫くことができる。
衝撃力は1トンは越すだろう。
背中が地面にたたきつけられるより一瞬早く私はたわめていた力を解放した。
閑馬永空vsギーラッハ
ゲスト出演
>55
ギーラッハが辿り着いた所にいたのは、彼の守るべき姫ではなかった。
そこにいたのは、金髪の楽師。
すなわち、俺。
ジグムンド・ウピエルだった。
「よう、遅かったじゃねぇか。そっちが戦っててくれたおかげで楽に回収できた訳だから、
まぁ、任務ご苦労さんってコトなんだがなァ」
嘲笑するような口調で話す。
ギーラッハの朦朧とした視界の隅には、大型のトレーラーが走り去る様が映っていただろうか?
もう既に、リァノーンは回収され運び去られていた。
「連れ去られたお姫様は騎士様の活躍によって無事お城に帰る事ができましたとさ。めでたしめでたし」
コイツがイノヴェルチからリァノーンを連れ出そうと考えてたのは明白だ。
だが、その目論見も水泡に帰した。
「残念でした、ってな♪」
嘲笑混じりの言葉とともに、その騒ぎは幕を閉じた。
剣乱舞闘
ガシャン!
背後で鉄格子の落ちる音がした。
そして聞こえてくる無気味な声。
―――生きて此処を出て行きたければ、目の前の敵を殺せ―――
魔物が築いた闘技場の中で、血みどろの戦いが今始まる。
Fight!
>75
俺の目的。
――そのためには、目の前にいる者は
たとえ誰だろうとかまわない。殺す。
聞こえる。殺された俺の仲間の声が。
俺はこんなところで、こんな事をしに
来たのではない。
ディーゴ王を、殺す。
そのために邪魔な貴様らから殺そう。
何人にも俺を止めることはできん。
道を切り開くため。全ては仲間への鎮魂歌。
>76
紳士として、無関係の人間を傷つけるのは心苦しい・・・。
だが、ここで倒れるわけにもいかない。
ブラフォード、力を貸してくれ。
そう祈ると、背の剣・・・「幸運と勇気の剣」に手を伸ばす。
彼らは熟練の戦士のようだ。
殺さずに倒せるかはわからないが・・・・・・やってみるしかないッ!
闘技場の貴賓席から、1人の初老の男が笑っている。
「クックックッ、これも、我が策よ」
勝ち残った者は満身創痍。
捉えるのは容易い。
そして、それほどのものなら、さぞ、『使える』
催眠術で人形にしてもいい。
キメラヴァンプの素体としてもいいだろう。
手駒をそろえるためにナハツェーラーはここを利用したのだった。
『勝手なことをされては困りますな。お客人』
「あ”っ……?」
ナハツェーラーが振り向くより前に、ナハツェーラーの首は鎌で落とされ、
心臓を貫かれていた。
――愚者の末路……
剣乱舞闘
>76>77
巨大な剣を片手で保持した白髪の男は、すでに戦闘状態に入っている。
黒髪の男は、まだ躊躇しているようだ。
それなら・・・・・・
「マジックミサイル行きます――――― GO!」
光の矢を白髪の方に解き放ち、黒髪に向けてダッシュ。
腰の剣を引き抜き、横一文字に一閃!
>79>77
目の前の女は光を放った。
剣でなぎ払う。叩き落す。身体を僅かにずらしてかわす。
その程度で俺をどうにかするつもりか?
もう一人の男に向かってかけてゆく女。それに警戒する男。
俺はその間に割って入ろうと跳躍した。
右手の剣が光を放つ。
俺は退かない。
仲間の苦しみの声は俺の苦痛や恐怖よりもずっと重いのだ。
女性がぼくに迫ってくる。女性を傷つけるわけには・・・。
その躊躇がまずかった。
避けようとするが、わずかに剣がぼくの体を裂く。
苦痛のうめきを漏らす間もなく、男の巨体がぼくの目の前に現れた。
「迷いは死に繋がるということかッ!悪いが容赦はしないッ!」
男が振り下ろした剣に合わせて、波紋を帯びた剣を当てる。
「波紋疾走(オーヴァードライブ)!!」
>81は>79-80宛だッ!
剣乱舞闘
>80 >81
光り輝く二つの剣が激突した。
攻撃は私のところまで届いていない。
―――――――チャンス!
軽く横に飛んで白髪のサイドに回りこみ、脇腹から斜めに斬り上げる!
剣乱舞闘
>81-82>83
山吹色の光を帯びた剣がこちらに迫る。
受けるのは容易い。はずだった。
「くっ・・・・・・・」
得体の知れない電流のような力が身体を走るのを感じる。
だが、これで退けるか!
そのまま右手のクレストソードで彼の剣を受ける。
一族の、そして父の念がこもった聖剣だ。
女が剣を振るう。左手の剣で受ける。
そしてそのまま力を殺さないように身体をずらし、
のけぞる。その場から飛び退きざまに火炎魔法を放った。
炎の塊が二人に迫る。
>83-84
男の剣に、ぼくの波紋は絶たれた。
「ただの剣じゃ・・・ないのか?」思わず、声を上げる。
そのまま男は巨体に似合わず大きく飛びすがり、巨大な火球を放つ。
この大きさでは、あの女性も巻き込まれる!
「下がってッ!」
彼女を突き飛ばすと、火球を防ぐべく両腕に波紋を纏い、突き出した。
「山吹色の波紋疾走(サンライトイエローオーヴァードライブ)ッ!」
剣乱舞闘
>84 >85
キン!
側面を狙った一撃は、しかし男のもう一方の剣に弾かれた。
続いて飛来する火球。避けられるか―――――
『下がってッ!』
黒髪の男に突き飛ばされ、尻餅を付く。
輝く男の両腕に、火球がぶつかり火の粉を散らした。
その隙を白髪が狙っている。
・・・・・・熱には熱を。火球には火球を。
「ファイヤーボール行きます! 標的――――白髪の男!」
お返し。
「――――GO!」
>85-86 剣乱舞闘
男が炎に包まれた、ダメージは深いはず。そのはずだった。
炎は滑るようにして男の腕にかき消されてしまった。
男の得体の知れない力。自分の魔法。根本は同じ?
そして、今のそれを見る限り男の方が上手だ。
女が魔法を放つ。一瞬回避が遅れる。俺は炎に包まれた。
・・・・・体が燃える。 ・・・・・・・・・下らない。
炎に包まれて当然だ。炎魔法【ジャッジブレイズ】。
俺の体を包んでいたのは、俺の放った魔法の炎だったのだ。
全身を激しい炎で覆うこの魔法は、それだけ消耗する力は大きい。
だが俺はそんなことに屈するはずも無い。俺は【ミスティア】の血族だ!
「邪魔はさせん。死ぬがいい。」お前達が言った言葉だ。
そっくりそのまま返してやる。
炎に包まれた左手の剣を女に向けて振りかざした。
しかしそれはフェイク。
本命は右手のクレストソードによる一撃。じっと力を溜める。さあ、お前も去ね。
>86-87
男は業火に包まれ、炎魔人のような姿で女性めがけ、左手の剣を振るう。
彼女は敵だが、決して望んで敵になっているわけではないようだ。
だとしたら、かばうのが紳士!
男から流れてくる生命エネルギーは、左手の攻撃がフェイントだと告げていた。
本命は右手か!
「コォォォォォ・・・・・・」
波紋を練り、男の剣を受け止めるだけの力を蓄える。
あの巨体、ぼくの力でも止めきれる自信はないが・・・・・・。
やってみるしかないッ!!
「鋼色の波紋疾走(メタルシルバーオーヴァードライブ)ッ!!」
金属を伝わる波紋!魔剣であれ、金属で出来ているなら伝わるはずだ。
そう信じて、男の右手に剣を打ち込んだ。
音楽界格闘大殲(コイン1こいれる)
>73
腹を掻き回すような衝撃。
内蔵がシェイクされるような感覚。
脚で放つ超ショートブローをモロに食らった。
みほに覆い被さるような姿勢のまま、みほの顔面に喀血。
俺の血を浴びたみほが、ニィ、と笑った。
だが、吸血鬼の頑丈さを甘く見て貰っちゃ困る。
人間ならどれほど鍛えていようが一撃で御陀仏と逝きかねない一撃だが俺はまだ戦える。
少々の時間が稼げればそれだけで十分だ。
左手でみほの首を抱え、右手は足を抱えるように持つ。
そのまま、倒れたみほを覆い被さるような姿勢から引っこ抜くように持ち上げ、抱き上げたまま飛びあがった。
右膝はみほの鳩尾に押し当て、空中から二人分の体重を乗せ、ボディスラムのように地面に叩きつける。
アメリカンプロレスの神様と呼ばれた男に、ショービジネスとしてのプロレスからの引退を決意させた真剣勝負の際に、
その相手であった空手家に食らわされた技と良く似ているような気がするが気にしてはいけない。
そのプロレスラーの弟子がまた別の機会に使ったりしたかも知れないがそれも多分関係無い。
空手家のの方の娘婿がより速く鋭く完成したバージョンを使ったりもしていない。何しろこっちがオリジナルだ(謎)
とにかく!!
みほの背中が地面に衝突し、俺の右膝がみほの鳩尾へと食い込んだ!
音楽界格闘大殲(乱入上等)
>89
技を決めた後の一瞬の隙。そこを突かれた。
アバラが2本、いや3本。それですんだのは僥倖というべきだろう。
むしろ問題はこれからのほうだ。
今わたしはニーオンザベリーを取られている。
マウントポジションほど決定的ではないにせよ、かなり不利だ。
ウピエルは膝でこちらの身体を押さえつつ上体を起こす。
やはりそこからパンチを打ち下ろすつもりだ。
この態勢からのパンチをすべてかわすことはできない。
しかもあいては上背のあるウピエルだ。威力のほうも馬鹿にならない。
空襲警報発令! そんな言葉が頭をよぎった。
格闘技の試合ならここで8割方勝負は付いている。
だがこれは路上の死合いだ。
返す方法はいくらでもある。
ウピエルのパンチよりも早くこちらはブリッジで態勢を崩させる。
バランスを取るためにウピエルの上体が前傾した瞬間、わたしの右手が動いた。
ノウズフック。鼻の穴に指を根本まで突っ込み、そのまま横へ投げ飛ばした。
同時に起き上がって間合いを取った。
その時なぜか頭の中に肌もスーツもシャツもズボンも靴もベルトも黒い古流柔術家が
浮かんだ気がしたが気にしないことにする。
当然、祝! 朱雀編刊行とか、正直板垣の絵で濡れ場は勘弁してくれェェェェッッとか、
十二年も読者待たしておいて再開かよ、おめでてーなとか、そう言うわけのわからない思考も無視。
アバラのずれていたところを直し、構えを取ってウピエルを睨みつける。
彼の目は紛れもなくこの戦いを喜んでいる目だった。
恐らく私もそんな眼をしているだろう。
……だから変態って言うツッコミは無しだってば。
>42
あたしは床にへたり込んだ。
いまいち事態が分からない・・・。
一体アレは何なのかとか、何で人の家に居たのかとか。
「・・・誰か説明してよ」
>91 「何でもありません皆さん。お部屋に入っていて下さい。」
騒がしさにつられて出てきた野次馬を引き止める
「ええと、こちらはエリ・カサモトさんのお宅ですよね?
ということは貴女がエリさんで?
あ、私はこういうものです。」名刺を差し出す
「厚生省衛生第二課の、イリエと申します。
まあ立ち話も何ですからお部屋の方で。」
>92
あたしは『イリエ』と名乗った男を部屋に入れた。
とりあえず警戒はしておく。
「厚生省が一体あたしに何の用? ・・・思い当たる節がないんだけど?」
>93
「これ、貴女のお荷物ですよね?」間違って受け取られた荷物を差し出す
「どうやら何か手違いがあったらしくて私宛ての荷物を貴女が受け取ってしまったんですよ。
ですからそれをお届けにあがりました。」
エリの持つ荷物を確認し、さっと取り上げる
「いや〜これで助かりました。では私はこれで。」
部屋から出ようと後ずさる
>94
「ちょっと待て。ひとつ聞きたい」
そそくさと出て行こうとするイリエを呼び止めた。
「さっきの警官モドキはあんたの知り合いか何か?
知らなきゃそれでいいんだけど・・・」
>95
そして二人はパトカーの中にいた
「何でこうなるんでしょうね・・・。」
運転しながら眼鏡の位置を直す
>96
「あたしが聞きたいよ。・・・休暇カムバック」
ぼやきながらあたしもバンダナを巻き直した。
エピローグ
>74
閑馬永空vsギーラッハ
深手の身で目の前の楽師に対抗する等不可能。
己は立ち去る楽師を見送る他無かった。
残ったのは己が付き人としてあてがわれたサングラスの女のみ。
結局……姫をイノヴェルチより解放する事は叶わなんだ。
また明日より姫への責め苦は続くのであろう。
サソリ女「ギーラッハ様傷は浅くありません。 どうか肩をお貸し下さい」
手を差し伸べる女の手を拒絶する。
「いらぬわ!」
直後、己の不甲斐無さを人にぶつけた事を後悔する。
この女、イノヴェルチの監視であろうが、少なくとも己に対しての気遣いは
本心と思えた。
その時、脇腹、眉間、背中以外の傷が嘘の様に消えうせる。毒の効果が切れたのだ。
「毒の量が少なかったか、鎧が守ってくれねば己も助からなんだやも知れぬな……」
今しがた倒したばかりの強敵の思いをはせる。
世にはかくもツワモノが多い。
サソリ女「ならば御車を用意しましたのでそちらへ」
己は少しの逡巡の後、カラクリ馬車に乗り込み姫の待つイノヴェルチの拠点へと向かった。
終 劇
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>57
翼の光で周囲を照らし、廊下らしき部分をゆっくりと歩く。足元からは、床板の軋む音が聞こえてくる。
「わざわざ位置を知らせてるようなもんだね…はは…」
自嘲を含んだ独り言。でも、わざわざ歩いているのは、僕の位置を知らせるのが狙いだ。だから、これで別に問題はない。
ふと、視界の端で、細い線が常人には気付かない程の光を放っているのが見えた。歩みを止めず、線の正体を考える。
恐らくは鋼線…つまりあれは罠か。
どんな罠かはわからないけど、少なくとも障壁を破れるほどのものではないはず。
――引っ掛かるか。
歩きながら結論を出した。
こんな時、光使いで良かった、なんて思う。
誰も気付かないような微弱な光でさえ、僕には分かる。感じられる。
トラップの位置まで、後三歩。
後二歩。
後一歩。
足を差し出し、鋼線に引っ掛けると同時に、防御障壁を展開する。
折れて先が若干尖った木杭が、振り子のように襲いかかってきた。それと同時に、“階上”から、銃声。そのどちらもが、展開した防御障壁に阻まれ、僕には触れる事はなかった。
(なるほど…。これは確かにウォンの読み通りかも知れない…)
僕は思った。二階から真下にいる僕に、かなり正確な射撃をするなんて芸当、どんなに訓練された兵士にだって出来る事じゃない。
間違いない。アインもまた、能力の使い手だ。
僕は笑い出したいのを堪え、罠を仕掛けてみることにした。
まず、ここに来る前に撃たれた左手の傷を引っ掻いて広げ、罠があった辺りに血を数滴垂らす。
それから、気配は消しながら、身体を軽く浮かばせて外に出る。ここまでの所要時間、約30秒前後。
外に出て、光で作り上げたプリズムを三つばかり適当に配置する。
「さあ…出ておいでよ、アイン…」
全ての準備を整え、反対側の建物の屋根の上に立ち、僕は彼女が現れるのを待った。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>99
かちん、と
撃鉄が乾いた音を立てる。
手応えは……あった。
でも、まだ致命傷じゃない。
今、自分でも恐いくらいに、私の感覚は研ぎ澄まされている。
まるで、私の意識の一部が、あの少年と繋がっているかのように。
追撃を掛けるなら、今がチャンス。
シリンダーを開け空薬莢を捨て、弾丸を詰め直す。
穴だらけになった廊下の所まで来ると、私は片足を振り上げ、勢いよく床を踏み抜いた。
一瞬の浮遊感の後、私の身体は重力に引かれるまま落下していった。
恐らく思い付く限り、最も乱暴、最も素早い方法で私は階下に辿り着く。
廊下に残る血痕。
「なんとか一矢報いたみたいね」
手負いの相手を追い詰めるべく見渡した私の目に映ったモノ。
中空に浮かぶ、不思議なクリスタル。
そして……
先端が潰れるように砕けた、トラップの成れの果て……
――――――拙い…マズイ…まずい…
頭の奥で、警鐘がガンガンと鳴り響く。
視界の隅で、何かが光った。
同時に、私は身を隠すべく、手時かな部屋の中に飛び込んでいた。
>72アルトルージュvsシエル
「くっ!?」
乳白色の霧があたりを覆う。
自分の伸ばした手の先すら見えない程の濃さだ。
おまけに気配を殺されている。
発見は困難を極めるだろう。
「らちがあかない。ってやつですか」
風向きを確認。風上の方向に移動する。
<黒鍵>を<火葬式典>に設定。
めくら撃ちで投擲し、周囲に着火させる。
「なら、らちをあけるまでです」
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>99
木がへし折れる音と、それに遅れて人が床に降り立つ音が、僕の耳に届いた。どうやら彼女は、床板をぶち抜いて下に降りたらしい。
「乱暴だね…ふふっ…」
アインの取った行動に、そんな感想を漏らす。
「さて…今度はこっちの番だよ…」
両手を軽く合わせ、力を集中させる。光が、僕の両手の中に集まってくる。
「いっけぇっ!」
集まった光を打ち出す。
直線の軌道を描いて、光はプリズムに当たり、反射。反射した光は別のプリズムを目指し、また反射。
さらに残った一つに命中し、反射された光が、標的を求めて直線の軌道を描く。
「あれはより強い熱源を求めるから…アイン自身より、拳銃の方に当たるかもしれないね…」
光の軌跡が、アインが隠れた部屋の壁に向かっていくのを眺めながら、僕は何となく呟いた。
>102
乱れる呼吸を整え、ハンターの位置を探る。
・
・
・
なんてことはない。
ハンターは自分から位置を知らせてくれている。
次々に爆発が起こり、霧を吹き飛ばそうとしているが、それでハンターの位置はつかめた。
「……お返しはさせてもらうわよ?」
空想具現化のイメージを練る。
イメージは『真空の刃』。
無数の真空の刃がハンターがいるであろう方向に広範囲に渡って、放たれる。
>97
「シートベルトは締めた方がいいですよ。
やっと見付かったみたいです。」
無線による連絡を受け、速度をあげ急行する
警官と銃砲店から強奪された銃器を積んでいるために
呼び止めていた警官を射殺しそのまま市街戦になっていた
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
夜の街路。
人通りもほとんどない中の出逢い。
「やあ、鈴鹿。・・・少々、キミに用があって来たんだ」
「心臓が疼くんだ。キミの血が欲しいと。鬼姫の血が欲しいと」
いいつつ、ぽい、と一振りの刀を投げて寄越す。
「かといってこのままでは面白くないからね。これをあげるよ」
「陸奥守流星之剣・・・十全にその力を発揮し、星の煌きを放てば斬れぬものはない・・・」
「キミがこれを使いこなせれば、キミの勝ちだ」
「では、行くぞ」
言葉と同時に、猛スピードで肉薄、拳を放つ!
>107
(トリップ忘れ。このレスのトリップを使用)
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
>107
私の前に突然現れた青年。その気配は、どう見ても只者ではない。
私の血が欲しいという言葉と共に、一振りの刀を放ってくる。
反射的に受け取って抜いてみる。透き通ったその刃、一目で業物と分かる代物だ。
だが、暢気に刀に見入っている暇はなかった。
青年は、ものすごいスピードで接近しつつ、拳を以て襲いかかってきたからだ。
避けられるか?
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>103
部屋に飛び込む寸前、屈折しながら向かって来る光の筋が見えた。
その直後、音もなく壁に穴が空く。
光は、そのまま一直線に私の胸元目掛けて迫る。
でも、
「クリスタル無しでは、曲がれないでしょ」
空中で身体を捻り、中心線を射線から外す。
「くっっ!」
それでも、左肩が貫かれる。
制服が焼け、肩に火傷を負う。
左手が動かなくなる程重度のものではないが、暫く痺れて役には立たない。
そのまま落下し、床をゴロゴロと転がる。
都丸と同時に素早く膝立ちの姿勢になり、壁に向き直った。
左腕はだらりと下げたまま、右腕一本でパイソンを構え、壁に空いた穴に狙いを付ける。
さあ、姿を見せなさい。
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
>109
(回避成功)
身を躱した私のすぐ側を、青年の拳が通り過ぎていった。
当たれば、私といえどもただでは済まなかったろう。
次はこちらの番だ。
相手の攻撃を回避したのと一連の動きで、姿勢の流れた青年に、横凪ぎの一撃を放つ!
前スレ>33
「…もう終わりか…」
クレセントカッターの直撃を食らい、倒れ伏した奴を一瞥する。
剣の腕では1000年前のガオレンジャーよりも間違い無く上だった。
しかし、それ故に剣にこだわり、敗北した。
「―――――こだわり、か」
自分もまた「千年の積怨」にこだわっている。
それは、自分が自分であるための存在理由…。
「フン…認めざるをえないか…この男を―――」
俺はきびすを返し奴に背を向ける。
「―――お前に選択権を与えてやろう。このまま負け犬のまま朽ち果てるか、再び俺と戦うか…」
もはや、この男に力が残っていることなど考えない。
「お前ほどの男に会う機会はそう無いのでな―――」
>104アルトルージュvsシエル
「くっ!?」
突然左肩が大きく裂ける
敵の攻撃。おそらくはカマイタチ現象による攻撃だろう
「・・・位置が掴めたのはお互い様っ!」
足元の<第七聖典>を拾いなおす。
が、そこに『真空の刃』の第二波が、襲い掛かってくる。
「・・・視えますっ!」
霧と炎で空気の歪みが見える今ならば。カマイタチの軌道を見切る事が可能だ。
カマイタチの間をかいくぐりながら、攻撃が飛来する方向に向かって突貫する。
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
(鈴鹿御前:1 アドルフ・ヒトラー:0)
>111
こちらの拳を躱すと同時の斬撃。
躱せるはずもなく、見事に喰らう。
しかし。
「まだ、宿さないようだな、星の煌きは」
真の力を発揮しない流星の剣では、私に傷を付けることは不可能!
そのまま、後ろ回し気味の蹴りを鈴鹿の脳天目掛けて放つ。
>109 >111
すっかり、人気の途絶えた通り。
私のような闇の者の時間だ。
「ん、何だ?」
通りの向こう側で女と男が戦っている?
……最近、よくこのような場面に出くわす。
苦笑しつつ、背を向ける。
所詮、血と硝煙は私には似合わない。
私の望みは平穏な時を過ごすことなのだから……
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
>114
馬鹿な!?
まともに命中したのに、まるで傷ついた様子はない。
こんな事なら、やはり自分の刀を使うべきか、などと考える暇もなく、青年の蹴りが飛んでくる。
今の斬撃で姿勢が崩れていては、避けきれない。
腕を交差させて防ぎつつ、自分から後に跳んで、衝撃を逃がそうとする。
>113
霧が薄くなってきた。
……まあ、いい。
それなりに腹の傷も塞がった。
「さてと、ちゃっちゃっとカタをつけようかしら?」
だが、相手は必殺の概念武装を持っている。
迂闊に飛び込むのは賢くない。
「そうね……」
空想具現化で鏡を作り出す。
これに私の姿を映し、ハンターを惑わす。
どうせ、まだ視界はあまり利かない。
フェイクとしては有効だろう。
そのまま、『私』が映る位置を保持しながら、場所を移動する。
ハンターが鏡を粉砕した瞬間に攻撃を仕掛ける。
できればこれで仕留めたいけど……
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
>116
蹴りを受けた腕にわずかに痺れが残るが、刀を振るのに支障が出る程ではない。
しかし、本当にこの青年をこの刀──陸奥守流星之剣、とかいったか──で倒せるのだろうか?
だが、刀を換えるだけの隙を、目の前の男は与えてくれそうにない。
ならば、傷つくまでとにかく斬り続けるのみ!
後に跳び下がった勢いを、前方へのダッシュ力に生かす。
青眼から振り下ろした一撃が、青年の脳天を襲う!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>110
光は壁を撃ち抜き、その向こうにいるアインに当たったようだった。でも、致命傷ではないはずだ。ある程度の力の加減はしてある。
僕は屋根から舞い降り、壁の付近に近付いた。
(…銃は、無事か…)
鈍い光沢が、壁に空いた穴から放たれているのを見て、僕は心の中で呟いた。
「隠れたって、無駄だと思うけどねぇ…ふふっ…」
そう言いながら、穴の死角にプリズムを配置していく。
「ウォンから受けた任務、実は君の殺害じゃないんだ…」
僕は光を利用して、壁の前に自分の虚像を作り上げた。僕自身はその上空に浮遊する。
二段構えの罠を張るなんて、初めてかもしれない。
楽しい狩りだ。
本当に愉しい。
銃声が聞こえた。
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
(鈴鹿御前:2 アドルフ・ヒトラー:0)
>118
後ろに跳んで、蹴りの威力を殺したか。
そして再びの斬撃。流石は鬼姫。見事な動きだ。
「そう何度も喰らいたくはないな!」
いいざま、僅かに横に身をずらす。
これで、躱せるはず・・・!
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
(鈴鹿御前:2 アドルフ・ヒトラー:1)
>120
半身をずらし、頭上からの一撃をやり過ごす。
「残念。外れだ」
剣を振り下ろして出来た一瞬の隙に、彼女の手首を取り、こちらに引き込む。
そして、膝を腹に叩き込んだ上で、引き倒す。
倒れた彼女に向かい、容赦のない蹴りを放つ。
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
>121
斬撃を躱された上、手痛い反撃までもらってしまった。
「………っ!」
一瞬、息が詰まる。
そのまま引き倒されたところに、蹴りが来る。
これを喰らうのはまずい。
転がって蹴りを避けつつ、立ち上がるための距離を取ろうとする。
躱せるか…!?
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>119
来た。
穴の向こうに見えた人影に向けて、迷わずに引金を絞った。
頭に二発
心臓に二発
仕留めた。
そう感じた直後、エミリオの姿が掻き消えた。
幻像!? そんな技まで!!
いけない。
また、頭の奥で警鐘が鳴り響く。
慌てて部屋を飛び出した直後、天井を貫き光の矢が降り注いできた。
間一髪、部屋を飛び出した私の目の前には、見覚えの有るクリスタルが浮かんでいた。
しまった、行動を読まれた!?
私は慌ててクリスタルの位置を見取ると、光線の機動を予測しようとした。
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
>122
転がって蹴りを躱し、距離を取って跳ね起きる。
まださっきの膝蹴りのダメージが抜けきっていない。
長期戦は不利だ。一気に決めるしかあるまい。
刀を下段に構えたまま間合いを詰め、今度は股間から頭頂へ抜けるような一撃を放つ。
そのままの勢いで、更に横からもう一撃。
もし最初の一撃を外しても、二撃目が首を落とす!
>117アルトルージュvsシエル
「・・・見つけた!」
霧の中でうすぼんやりと、人型のシェルエットが見える。
髪の色、背恰好を見る限り、アルトルージュに間違いないだろう。
「はぁぁぁっ!」
最後の跳躍。狙いを定めて<第七聖典>のトリガーを引く
パイルバンカーの杭が、アルトルージュの心臓を確かに貫いた。
・・・その後に残ったのは、
灰となった吸血種ではなく、きらきらと輝く鏡の破片。
(・・・罠?)
後方から迫る殺気。
<第七聖典>の次弾を、可能な限り早くチャージ。
振り向きざまにトリガーを引く。
(トリップ判定 ただしこちらにマイナス5の修正)
>124
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
鈴鹿がさらに動きを早める。
勝負に出たか?
下段からの一閃、そしてその余勢を駆っての横凪ぎの一閃。
躱せない・・・?
「くおぉぉぉぉぉぉ!」
無理矢理に体を反らし、その剣閃を躱そうとする・・・行けるか?
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>123
銃声が響いてからすぐ、僕はアインが隠れた部屋に向けて、光の矢を次々に放った。全くの盲撃ちだ。
転がるようにして、アインが飛び出してきた。
プリズムに気を取られてる。
僕はそれを見ながら口の端を歪めた。
(それじゃ…近接戦闘の技量を見せてもらおうかな…)
右手に光を集め、プリズムを作り出す。
「こっちだよ…あはははは…」
リフレクターに気を取られているアインの意識を、僕の方に向けさせるために、声を掛けた。
僕の方へ振り返りながら、銃を向ける瞬間。
右手のプリズムを、銃目掛けて投げ付けた。
アインの手の中にある拳銃が、プリズムに取り込まれる。
「砕けろ!」
拳銃を取り込んだプリズムが、砕け散った。
>125
もらった!
相手の反応よりもこちらの方が早い。
これで終わりよ!!
ハンターが振り向いたと私がハンターに向かって、
右腕を肩口に向かって振り下ろしたのは同時だった。
>126
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
(回避成功)
何とか皮一枚で斬撃を回避。
しかし、傷の回復が遅い・・・
鈴鹿は確実に流星の剣の力を引き出しつつあるか。
急いだ方がいいか。
「はっ!」
気合と共に頭を狙ったハイキックを放つ。
しかし、それはフェイクだ。
途中で軌道を変え、狙うのは足。
まずは機動力を殺させてもらおう!!
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
>129
避けられた!?予想以上のスピードだ。
青年は、こちらの攻撃を躱すと同時に蹴りを放ってくる。狙いは頭か。
だが、防御しようとした瞬間、蹴りは軌道を変えて私の足を狙ってくる。
足を殺して、スピードを奪う気か!?
この攻撃を喰らうのはまずい、何とか防がなければ!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>127
「こっちだよ…あはははは…」
―――――なんて、迂闊。
クリスタルに気を取られ過ぎた。コレすらも、トラップだったとは。
意識を引き戻すのが、一瞬遅れる。
だから、光線に比べれば遥かに速度の遅いプリズムが、眼前に来る事を許してしまった。
『あのプリズムは、危険』
理由は解らないが、それは確信出来た。
手首のスナップだけでパイソンを、光球に向けて投げつける。
私の身体と紙一重の距離で、銃がプリズムに飲み込まれた。
そして、
「砕けろ!」
掛け声と共に、プリズムは、銃諸共爆裂四散した。
「あぅっ……」
爆風に煽られながらも、少年が光の翼を羽ばたかせ突進して来るのが判る。
私は、咄嗟にナイフを抜き放つと、予想される軌道に向けてナイフを突き出した。
>63
Broken Doll vs Stupid Zombie 『血塗れの遁走曲』
「け、怪我は大丈夫!?」
―――大丈夫? ときた、これはたいしたお人よしだ。
屍女のその言葉に曇りはなく、V13の身を本気で案じているようだ。
今の行動とセリフから類推するに、正義感は強いが、場当たり的、そんな性格像が浮かんでくる。
どうやら『逃げ出したから、追っかけた』という程度の理由でV13を追跡していたらしい。
ならば、結論付けるのはまだ早いが、偶発的な遭遇として考えた方がよさそうだ。
この屍女はまるで生きているかのように、感情を動かし、表情を変化させる。
ひょっとして『生前』の知識や感情を継承しているのかもしれない。
ならば、それを利用させてもらおう、と、V13は思索した。
V13は自らを構成する霊体を一部切り離すと、鳥の形をした使い魔として再構成し、
屍女に向かって飛ばし、その精神を走査させる。
多少は呪的な防壁があることを予想していたのだが、
意外なことに屍女は他人の魔術に対する免疫を備えていないらしく、
使い魔はあっさりと、その精神に侵入することが出来た。
―――教会、警官、捕縛、中の良い同僚、宗教団体。
―――狂信者たち、不思議なナイフ、白づくめの男。
―――そして、死と復活。
さまざまなイメージが使い魔を通じてV13に流れ込み、そして解析される。
「キャハ、キャハハハハハハッ!!」
そのイメージの荒唐無稽さに知らず知らずに笑いも漏れる。
と、突然ぱちんと言う音をたてて使い魔がはじけた。
所詮はV13の壊れかけた精神のそのまたデッドコピーである、
最低限の動作をしただけでも、壊れてしまうのは無理も無いことと言えた。
しかし、判ったことが二つ。
一つは、『生前』にこの屍女が警察に勤めていたということ。
もう一つは、さまざまな理由からその同僚達と会うことを恐れており、屍女もまた、
逃亡中であるということである。
丁度、おあつらえ向きにパトカーの近づく音がする。
屍女にとっては鬼門だろう。
そちらに行けば、上手く振り切れるかもしれない。
V13はそこまで考えると、身を起こし、屍女の顔を一瞥すると
「キャハハハハハッ!!」
と、嘲りの笑いを残し、サイレンのする方向に向かって再び走り始めた。
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
>130
(回避成功)
私は、とっさに近くの壁に向かって跳んだ。
足を狙ってきた蹴りを躱しながら、壁を蹴って青年の頭上を飛び越え、背後を取る。
そのまま、矢の如き勢いで、心臓めがけて突きかかる。
これで決められるか…?
>128アルトルージュvsシエル
(H>X 敗北)
振り返りざまの一撃よりも、アルトルージュの爪の方が疾い。
左腕を切り飛ばされ、第七聖典は外れた。
アルトルージュが止めを刺そうとする所を
乱入者の攻撃が、横から吹き飛ばす。
「あーあ、しょうがないなあ。シエルはこれだから」
十二歳程度の少年。よく見知った顔
埋葬機関の第五にして、死徒二十七祖の二十位。
メレム=ソロモンであった。
「・・・監視、ご苦労様です」
「あれぇ?そんなことを言っていいのかな?
助けたお礼ぐらいは言ってくれても 良いんじゃない?」
そういった後、メレムの表情ががらりと変わる
「・・・冗談はさておき。だ。ガイアの怪物が状況を察知した。ここは引くよ」
心臓をわしづかみにされるような雰囲気。間違いない。
ガイアの怪物。プライミッツマーダーがここへ来る。
メレムと一緒なら、アルトルージュを打倒できるかも知れないが
これにガイアの怪物が加わるとなると、話は別だ。
メレムともども、火がくすぶる森の中へと撤退した。
>133
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
あのタイミングの蹴りを躱すか!?
しかも、回避と同時にそのまま攻撃だと!!
速いッ!
しかも、正確に心臓を狙っているっ!?
流星の剣の輝きも増しつつある。
この一撃を受けてはあるいは・・・
空間歪曲・・・間に合うかっ!!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>131
爆発の音と同時に、空を疾る。
アインがナイフを抜き放ち、突っ込んだ僕に向けて、突き出してきた。
左の肩口の辺りを、ナイフの刃が掠める。
痛みが肩を中心にして、全身に響く。
「血の色って、綺麗だよねぇ…そう思わない…?」
突進の勢いはそのままに、右の拳をアインに向けて素早く突き出した。
>134
これで終わりと思った瞬間、横から強烈な衝撃波が私を吹き飛ばした。
「…………!?」
驚いて、横を見ると、少年が立っていた。
こいつは王冠!?
なるほど、同僚の支援にきたというわけか。
返り討ちにしてあげるわ!
プライミッツマーダ―も城に私が不在であることに気づいたようだ。
今、ここに向かってきているのが感じ取れる。
だが、ハンターと王冠が取った行動は私の前から離脱することだった。
「……まあ、賢明な判断だけどね」
そう呟いて、その場にへたりこむ。
戦闘の緊張が抜けたせいか……
腹の傷のダメージは想像以上に大きいようだ。
追撃はやめておくか。
白い影が私の前に現れる。
「……少し、遅かったわね。まあ、いいわ。夜の散歩はお終い。城に戻るよ」
私はプライミッツマーダ―とともに城への帰路についた。
月は相変わらず、天高く爛々と輝いていた。
>135
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー
(回避失敗)
とん・・・。
静かに突き立つ流星の剣。
そして、迸る光。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そして、光が消えると、そこにはもう何も残ってはいなかった。
<END>
鈴鹿御前 VS アドルフ・ヒトラー レス番まとめ、ね。
>107 >108 >109 >111 >114 >116 >118 >120 >121
>122 >124 >126 >129 >130 >133 >135 >138
(通りすがりの田中(笑) >115)
刀使いの割に刀の使い方がなってない、というのが反省点ね。
その反省を次に生かせれば、と思うわ。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>136
「血の色って、綺麗だよねぇ…そう思わない…?」
何を言っているの?
……君は、そんなことを言う子じゃなかったでしょ……
『えっ!?』
自分の思考に戸惑う。
でも、それの理由を考えている暇など無かった。
襲い掛かる右ストレートを、左手で裁く。
同時に一歩踏み込み、膝蹴りを見舞う。
奇麗に入った。
『いける』
膝蹴りで出来た隙間に、左手でボディブロー。
さらに開いた間合いに、右のハイキックを放ちそのまま壁に叩きつける。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>140
僕が放った右の拳はあっさり捌かれた。
間髪入れず、鳩尾にアインの膝蹴り。
「ぐっ…ごふ…」
胃の中の物が逆流して来る感じがした。
鳩尾を押さえながら、口の中のものを吐き出す。
傷を舐めたときに飲み込んだ僕の血と、別の相手の血が一緒になって地面に広がる。
押さえた手の上から、ボディブロー。それでも重い。今度は胃液を吐き出す。
「くく…は…」
ぐらつく頭を持ち上げた所に、
風を切る音、足が地面を擦るような音、布が風にはためく音、気合の篭った吐息…
右のハイキックが、僕の頭に綺麗に入った。僕の身体が吹っ飛び、壁に叩きつけられる。
僕は壁を伝って地面に崩れ落ちながら、光の屈折を利用して、一時的に姿を消した。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>141
右足をそのまま振り抜き、勢いを殺さず、そのまま体を回転させる。
『これで、仕留める』
同時に右手に握っていたナイフを、左手の逆手に持ち替え、拳槌を叩き込む要領で、
ナイフを突き刺す。
狙い過たず、刃はエミリオの眉間に吸い込まれ、
―――――――そのまますり抜けた。
確かな手応えと共に、ナイフは旧女子寮の壁へと深々と突き刺さった。
「また幻像!?」
同時に背後に生まれる殺気。
Broken Doll vs Stupid Zombie 『血塗れの遁走曲』
>132
「あ、こら! 待て!」
逃げ出した女の子を追いかけて、私も再び走り出す。
何か微妙にイヤな予感がするけど・・・無視無視!
野次馬の海を掻き分けて、女の子の首根っこを――――捕まえたっ!
そのまま路地裏に引っ張り込んで転がし・・・
・・・フフフ、尋問ターイム!!
「さあ、話してもらいましょうか!? アンタが一体何をやったのかを?」
『風、土、水、火――
それらを使い地上の自然の節理を守る者
――"使い人"
彼らはその過去より幾度となく
邪霊を―― 魔に憑かれたものを―― そして妖魔を封じてきた・・・
そして―― 磨ぎ澄まされた精神力から生まれる念により浄化し
霊能力を与えた"火"により物質を燃焼、破壊 ――無に帰する者を
"火使い"――と呼ぶ・・・』
重「闘争中に申し訳ない。
俺は神宮寺重吾。このたび正式参戦させてもらうことになった。よろしく頼む。」
実「私は栗原実沙貴。重吾の”付き人”よ。重吾のサポートが主になるわ。
皆さんよろしくね。」
重「ここは妖魔の類が多いから忙しくなりそうだ。」
実「カテゴリはAでお願いね。」
重「魔法の種類を挙げておこうか」
火の結界・・・炎による結界・防護壁
火炎弾・・・直径1m程の火球、雑魚相手だとこれで十分
爆炎流・・・広範囲へ流れる炎、火力は火炎弾の2倍
爆砕盡・・・近距離での火球
火炎柱陣・・・火の柱による対空攻撃。
天覇 爆炎陣・・・炎による陣。その中では炎の精霊達は天井知らずで活性化し、
全てのものを焼き尽くし、飲み込む劫火と成る。
烈火爆炎盡・・・数十メートルクラスの巨大な火球。
天照降来・・・小型の太陽を作り出し落とす。
実「私が使えるのは上から4つまでね。
あと、私は破邪の剣も使用することがあるかもね。
破邪の剣は一言で言って魔力UPアイテムよ。」
重「俺のテンプレだ」
出典 :風使い
名前 :神宮寺重吾
年齢 :24歳
性別 :男だ。
職業 :使い人(火使い)
趣味 :将棋・ドライブあたりかな?
恋人の有無 :実沙貴のことか?
好きな異性のタイプ :勝気な性格の女性
好きな食べ物 :好き嫌いはないな。
最近気になること :織田信長・巌倉辰箕の動向
一番苦手なもの :実沙貴の小言。
得意な技 :火の精霊を使っての攻撃(火炎弾等)と"気”を込めての格闘だ。
一番の決めゼリフ :全力で叩かせてもらう!!!
将来の夢 :夢は信長や巌倉を倒してからの話だな。
ここの住人として一言 :なかなか来れんかもしれん、すまん。
ここの仲間たちに一言 :火を使うやつはたくさん居るだろうがよろしく頼む。
ここの名無しに一言 :よろしく。
重「実沙貴のも必要だな」
実「テンプレね。」
出典 :風使い
名前 :栗原実沙貴
年齢 :23歳
性別 :女よ。
職業 :付き人です。
趣味 :なんだろう?
恋人の有無 :重吾♪
好きな異性のタイプ :まじめで気さくな人ね。
好きな食べ物 :好き嫌いは別にないわよ。
最近気になること :重吾が無茶をしなければいいのだけれど・・・
一番苦手なもの :なんだろう?
得意な技 :火の精霊を使っての攻撃(火炎弾等)、あと"気”を込めての格闘ね、
それと破邪の剣を使うこともあるわ。
一番の決めゼリフ :私が重吾を死なせはしないわ。
将来の夢 :うーん、考えたことないわ。
ここの住人として一言 :なかなか来れないかもしれないけどよろしくね。
ここの仲間たちに一言 :皆さんの原典は一部しかわからないけどがんばってみるわ。
ここの名無しに一言 :よろしくね ♪
(ナルバレックVSリロイ)
「どこにいくのかしら、マクスウェル?」
私は法王庁の廊下でバッタリ出くわした(はずの)マクスウェルにそう切り出した。
「……答える必要はない。我々の管轄に口出しするな」
マクスウェルはそう答え、足早に私の前から立ち去ろうとする。
「待ちなさい。明日のインテグラル=F=W=ヘルシングとの会合に向けて、今から
フランスの某所に向かうのでしょう?」
マクスウェルの動きが止まる。
「……貴様、何故、それを?」
私は口元に微笑をたたえつつ、答える。
「私の情報網を甘く見てもらっては……困るわねっ!」
と同時に、マクスウェルの首筋に手刀を叩き込む。
マクスウェルは声も立てずに昏倒する。
「……連れて行きなさい。記憶操作も忘れずにね」
廊下の向こう側に待機していた部下にマクスウェルを連れて行かせる。
……今回の管轄越境によるイスカリオテとヘルシングの会合。
間違いなく、あのアーカードも出てくるだろう。
前々から鬱陶しく思っていたヘルシングの頭とその懐刀を潰す。
丁度いい機会だ。
……自然と笑いがこみ上げてくる。
「さて、マクスウェルがあれじゃ私が代理でいくしかないわね」
わざとらしく、そう呟いて、その場を私は立ち去った。
>147
(フランス 某テーマパーク)
「失礼、あなたがインテグラル=F=W=ヘルシングかしら?」
待ち合わせ場所のカフェテリアにいた女性にそう話し掛ける。
「そうだが……、お前は……?」
不審気に私を見るヘルシング卿に対して、わざとらしく礼をする。
「初めまして。埋葬機関局長ナルバレックよ。
急用があって、これなくなったマクスウェルの代理として来たの。
それでは、本題に入りましょうか」
・
・
・
「つまり、おまえたち、ヴァチカンは管轄越境に関して詫びる気も何もないということだな?」
ヘルシング卿の語尾が荒々しくなる。
「勿論よ。だって、化け物退治もまともに出来ず、アーカードに頼りきりの腰抜けには任せておけないわ」
「……………!」
「ということよ。分かったら、舞台から、退場して頂戴」
私の指からパチンと音がした同時に、
ヘルシング卿の額へと黒い凶弾が放たれた。
>148
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
リロイ側 序章 1
「突然だが、お前には仏国に飛んでもらう」
「あん?」
ヴァナード王国水上宮謁見室。突如女王から発せられた一言に、
リロイはいささか間抜けすぎる声を発した。
現在リロイは、この場所で起こった女王暗殺未遂事件の折、
壊してしまった大広間の修理代を弁償する為に、女王フレイヤお付きの
傭兵として、ただ働きをさせられている最中だ。
毎日の過酷な労働。リロイの肉体には次第に疲労が溜まっていく。
そんな折、リロイは女王フレイヤに直々に召集された。
彼女が用件を伝えた第一声が、これである。
その後の、女王の話の概要は以下の通りである。
ヴァナード王国に程近い、英国に、「ヘルシング機関」と呼ばれる
対吸血鬼組織が存在する。
その事自体は、私もリロイも耳に挟んだ事はあった。
何でも、その機関そのものが強力な吸血鬼を従わせており、
その強さは無類の物であるとか。
何故此処にその機関の名前が出てくるのか?
確かに疑問ではあった。だが、その謎も直ぐに解ける事となる。
ヘルシング機関を束ねる長、インテグラル=F=W=ヘルシング卿。
その人物と、ここヴァナード王国の女王フレイヤが、旧知の仲であった、
という事らしい。
そんな二人が、以前食事会をする機会を持った。
その折に出たのが、ヘルシング卿の、会談の話である。
ヘルシング機関は、とある仕事で対抗勢力とのいざこざを
起こした。それに対する協議の為、会談の場を設けたのだという。
対抗勢力のこと、そのいざこざの内容等は、女王は一切話さなかった。
傭兵風情が知る内容でもない、と判断したのだろう。
その会談を開くにあたり、当然ながら護衛が必要になる。
今回の会談は特に、欠片ほどの油断も出来ない環境下で行われる。
それ故に、強力な護衛がいる所なのだが……
生憎、ヘルシング機関の頼みの綱、「吸血鬼」は南米へと遠征中なのであった。
このままでは、幾分心許ない。
そこでフレイヤ女王が持ち出したのが、現在自国で飼いならしている、
元S級傭兵の話であったのだ。
序章 2
「それで、俺の事をそのヘルシング卿だかに話したってわけか」
「どうせ雑用をやっているだけだからな。暇なのだろう?」
フレイヤは意地の悪い笑みを浮かべ、そう言った。
「・・・言ってくれるぜ。死ぬほど働かせてんのは、どこのどいつだ」
「自業自得だろう? この際、もう一つ二つ面倒事が増えても
問題はあるまい」
「・・・・・・・」
早くも反論できなくなったのか、リロイが押し黙る。
相変わらず、口では誰にも勝てん奴だ。確かに自業自得ではあるのだが。
「休息なら列車の中でゆっくりととれ。一眠りする頃にはついている」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
こうして一時間後には、リロイは仏国行きの列車の中にいた。
※
駅に降り立ち、待機していた従者に案内されて着いた先は、
十階建てはゆうに越えているだろうと思われる、高級そうなホテルだった。
「流石に偉い所のお嬢さんなだけはあるぜ。宿泊所からして
俺たち一般人とはレベルが違うな」
「普段の宿屋がマッチ箱に見えるか?」
「悪かったな、金がなくてよ」
小声で言い交わしながらリロイは、建物内へと足を踏み入れた。
ヘルシング卿の泊まっている部屋は7階にあり、そこで
翌日の会談に備えた打ち合わせが開かれるらしい。
「お前が、リロイ=シュヴァルツァーか」
凛としたハスキーボイスが、部屋の中に響いた。
室内で待っていたのは、黒いスーツに手袋をはめ、
眼鏡の奥で鋭い眼光を光らせた、煙草を咥えた美人の女性だった。
彼女がーーインテグラル=F=W=ヘルシング卿であろう。
「ああ。そうだ」
リロイは短く返答した。
「元S級傭兵だそうだな。お前の話はフレイヤの話の前にも聞いた事がある。
相当腕が立つ、と」
「・・・そいつはどうも」
「分かっているだろうがーー護衛としての役割は、果たしてもらうぞ。
そうでなくては、お前をわざわざ呼び寄せた価値はない。
私を失望させてくれるなよ」
嘲りとも、無関心ともつかぬ口調で、ヘルシング卿は言い放った。
「言うまでもないな。俺は傭兵だ。役割は果たす」
リロイは、口の端を歪め、不敵に笑いながら言った。
「いいだろう。せめてココの宿泊費程度の働きは、してくれよ」
ヘルシング卿も同じく、口の端を歪めて笑う。
「心配するな。おつりが来るまでやってやる」
リロイは短く返答した。
序章 3
翌日、仏国の某巨大テーマパークにて。
リロイは、インテグラル=F=Wヘルシング卿とともに、
約束の場所であるカフェテリアを訪れていた。
何故きちんとしたレストランやホテルではなく、
こんな場所を選んだのか、私もリロイも疑問に思うところではあったが、
所謂「木の葉を隠すなら森に隠せ」という事らしい。
下手に閉鎖された空間よりも、目立たない、というのがメリットなのだそうだ。
そんな訳で、リロイもあまり目立つ格好は出来ない。
今のリロイは普段の黒いジャケット姿から、いたって普通のトレーナーに、
ジーンズ姿だ。色は黒で統一されている辺り、この男のこだわりを感じるが。
ちなみに私も予め、立体映像を出現させ、リロイの傍らにいる。
勿論いつものローブではなく、スーツを着込んでいる。
突如合流した(ように見えた)私の事を先方に説明するのにも少々骨が折れたが、
そこは仕方があるまい。
さらに、私の本体は目立つため、楽器を入れるためのケースに詰められ、
立体映像の私の手中にあった。一応私は、音楽家という設定になっている。
「しかし、人が多いな。こんな所でドンパチやって、大丈夫なのか?」
「それを目的で来た訳ではあるまい。だが、可能性は大いにあるな」
可能性を考慮しなければ、ヘルシング卿とて私たちを必要とはするまい。
つまり、この会談はそれだけの危険性を孕んでいるのだ。
序章 4
「では、予定通り頼むぞ」
「分かっている」
ヘルシング卿の声とともに、彼女と私たち二名は、離れた座席に腰を下ろした。
あくまで一般人の振りを装い、離れた所から監視するーー今回の護衛は、
そう言う手筈になっていた。
私達が腰をおろして暫し。相手方は直ぐにやって来た。
来たのは修道服を着て、肩まで伸びる金髪で片目を隠した、鋭い眼光の美女だった。
そして彼女が来た途端、リロイの表情が一変した。
「あいつはーーー」
「どうした、リロイ?」
「とんでもねえ殺気だ。隠そうともしてやがらねえ。あの女ーーやばいぞ」
言われて見やると、ヘルシング卿も一様に驚愕の表情を浮かべている。
卿の予期していた人物が来た訳ではないらしい。これはー
「行くか?」
「・・・いや、話し合う気らしいぜ、あの女」
言っているうちに、二人は何事もなかったかのように着席し、話し合いを始めた。
どうやら、まだヘルシング卿に手を出すつもりは無いらしい。
そして、30分程度の話し合いの後、突如ヘルシング卿の表情が怒気に彩られ、
強い口調で何事か喚いた。それに対し、女の表情には余裕が見られる。
どうやら、交渉は決裂したらしい。
同時に、立ち上がった女の手元が、鈍く光った。
ーーーーまずい!
思った瞬間には、既にリロイが飛び出していた。
正に疾風迅雷の素早さで、ヘルシング卿のテーブルまで接近する。
リロイが椅子ごとヘルシング卿を押し倒すのと、女がその指から黒い弾を放ったのとは
全くの同時だった。
凶弾はリロイの肩を掠め、壁に弾痕を穿って止まった。
ヘルシング卿の無事の確認もそこそこに、リロイは丸テーブルの縁に手を掛け、
女の方向に向かって一挙にひっくり返す。
テーブルの上に置かれていた水入りのコップが、派手な音を立てて粉々に砕ける。
リロイは改めてヘルシング卿に向き直ると、強い口調でこう言った。
「隠れてろ!!」
そして、周囲に向かって叫ぶ。
「お前達、逃げるんだ!!」
悲鳴と怒号は、一瞬遅れて、カフェテリア内を覆い尽くした。
>152
殺った……と確信した瞬間に男が飛び込んで来てヘルシング卿をかばった。
そして、たちまち、周囲は大混乱に陥る。
「チッ……」
舌打ちをした後、右手に黒鍵を一本作り出す。
さっさと、男を始末してヘルシング卿を始末する。
「邪魔。消えなさい」
そのまま、黒鍵で男の左胸を狙って、突きを繰り出した。
>153
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
民衆が混乱に陥る最中、狙われた当人であるヘルシング卿は、
さして動揺したそぶりも見せず、冷静にカフェテリアの非常口へと駆け出す。
こんな事態には恐らく慣れてしまっているのだろう。
リロイが崩れた体勢を立て直し、立ち上がった矢先に、
女がテーブルを跳ね除け飛び出してきた。
右手から、一本の太く黒い凶器が飛び出している。
「リロイ!」
私は叫んで、手に持っていたケースを開き、鞘に収まっている
私の本体を素早く取り出した。
そのまま、リロイに向けて投擲する。
リロイは私の本体を、投擲された方向を見もせずに受け取り、
すぐさま鞘から抜き放つ。
と同時に、突き出された黒き凶器を、剣の腹で受けとめている。
「お前が邪魔だ」
リロイは凶器を受けとめたまま、相手の腹部に向けて、
強烈な蹴りを放った。
>154
「…………?」
蹴りを受ける瞬間、後ろに飛んで蹴りの威力を殺す。
男は思ったより、反応がいい。
意外に厄介な敵になりそうだ。
ヘルシング卿が非常口に駆けて行く姿が見える。
……まあ、いい。
あとで追跡して殺せばいい。
先ほどの会見で発信機は仕込んである。
まずはこの男から片付けるか。
右手の黒鍵を男に無造作に投げつける。
その間にポケットの中をまさぐり、指に指弾を仕込む。
そして、男へと指弾を放つ。
男の顔、肩、膝……
的確に狙いを定めて、指弾を連射する。
>155
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
リロイの、本来ならば内臓が破裂してもおかしくない威力を秘めた
蹴りは、充分な打撃を女に与える事は無かったようだ。
咄嗟に後方に身を引いて、威力を殺したらしい。
蹴りの回避によって生まれた一瞬の隙に、私は立体映像の姿を解き、
本体の宝玉へと意識を移す。
こうしなくては、私の本体はただの剣だ。
女は、間合いを適度に離すと、手にした黒い凶器を投擲してきた。
それをあっさりと、剣で弾き返すリロイ。
しかし、それは次の攻撃への布石。
女は素早くポケットに手を突っ込み、何かの塊を取り出した。
そしてそれを指で次々とはじいていく。
これは恐らく、先ほどヘルシング卿の命を脅かした物と同じ、
指弾であろう。威力は銃弾並みと考えていい。
音速を超えたスピードで接近する指弾は、リロイの頭、肩、膝などの
急所及び四肢を的確に捉えている。
だがリロイの反応速度は、それを更に上回っていた。
凶器によって崩れた体勢から、一気に剣を振り上げる。
それにより、放たれた指弾の大半を弾き返した。
落としきれなかった指弾は、幾つかリロイの身体にめり込み、
血を噴出させる。だがその痛みさえ、リロイは自分を奮い立たせる材料へと
変えた。
リロイは風を切り、十メートルほどの距離を瞬きほども無い間に
ゼロにする。剣閃の煌めきが、女の周囲に輝いた。
>156
指弾をさばく男を見て、判断を切り替える。
この男はかなりの使い手だと……
男が私に肉薄してくる。
速い……
咄嗟に私の側で腰を抜かして立てない少女の首を掴み、盾にする。
直後、男の斬撃が『肉の盾』の首を跳ね飛ばしていた。
「ところで知ってた? 人間って意外に有用な盾になるのよ。
ちょうと、いい機会ね。覚えておくといいわ」
そのまま、右手で黒鍵を作り出し、少女の腹ごと貫いて男へと突きを繰り出した。
>157
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
瞬速で迫るリロイの斬撃は、しかし女の首を捕らえるには至らない。
その前に、一般人の少女が立てられていたからだ。
即座に剣を引こうとするリロイだが、加速のつけられた剣の軌跡は、
止めるには遅すぎた。
少女の首が、宙を舞った。
「ところで知ってた? 人間って意外に有用な盾になるのよ。
ちょうと、いい機会ね。覚えておくといいわ」
女の声が、不自然なまでに静かに響き渡る。
リロイの表情が、憤激に歪んだ。
同時に、少女の腹部から、黒い凶器が突出し、
リロイの腹部を抉った。
リロイはその攻撃を、回避しようともしない。
あたかも少女の受けた痛みの何分の一かでも、感じようとしているかのようだ。
だが、回避しなかった事によって、女の凶器は、リロイの身体に
縫いとめられた形となった。
リロイは剣を振り上げ、物言わぬ少女の肩越しに、剣を突き出した。
剣の切っ先は、女の左肩口に食い込み、鎖骨をいとも簡単に破砕する。
「命を弄ぶのなら、お前が奪われる覚悟もしておけよ、シスター」
>158
男の剣が私の左肩を貫く。
心地よい痛みだ。
そう、この男ぐらいなら、もう少し、殺し合いを楽しんでもいい。
黒鍵を火葬式典に変更。
少女の身体ごと男を蹴飛ばし、後ろへと跳躍する。
そして、火葬式典を発動。
男と少女は炎に包まれた。
「あははは! 折角だから、その少女には火葬までサービスをしてあげたわ。
感謝してもらわないといけないわね!!」
そして、カフェテリアのウインドウを突き破って外へと出る。
この殺し合いのテンションをあげるのに相応しい舞台を探す。
……向こうにパレードが見える。
観衆も大勢いるようだ。
面白い。
あそこを舞台にしよう。
・
・
・
パレードの中に紛れこむ。
……男が私を追ってきたようだ。
男に向かって叫ぶ。
「さあ、もっと互いにたのしみましょうか! 観客も大勢いるしね!!」
両手に無数の黒鍵を作り出し、パレードの山車に向かって跳躍。
山車の上から男に向かって、黒鍵を無差別に投擲する。
無論、式典は火葬式典。
爆発が次々に起こり、歓声は絶望と死の声に変わる。
この声を聞く瞬間が最も私が私であると実感できる!
>159
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
女の肩から、彼女の悪意を象徴するかのような、赤黒い血が
迸った。だが、女の表情に表れているのは、痛みではなく、
愉悦。そう、彼女は痛覚すら愉しんでいる。
正真正銘の、狂人だ。
衝撃が起こり、リロイは少女の骸ごと、吹き飛ばされた。
同時に、黒い凶器が炎を発する。
「何だ!?」
リロイは慌てて凶器を引き抜き、炎の燃え移ったトレーナーを
脱ぎ捨てる。炎は、無慈悲に燃え上がり、トレーナーと
少女の亡骸を灰へと帰していく。
「リロイ…大丈夫か?」
見た所、重度の火傷では無さそうだ。抉られた腹部の傷も、
既に再生は始まっているが、痛みはリロイの思考を鈍らせる可能性があるだろう。
肩口の指弾による傷は、既に塞がり、傷口から黒い欠片がポロリと落ちた。
「上等だ。本当の痛み、って奴を、分からせてやる」
リロイは喉を低く唸らせ、そう言った。
そして、見失わぬよう、女を追って駆け出した。
女が向かった先は、色とりどりの山車が遊園地中を行進する、パレードの只中だった。
まずい、これではーー
だが、最早遅すぎた。彼女の行動を止めるには、あまりにも。
「さあ、もっと互いにたのしみましょうか! 観客も大勢いるしね!!」
女が狂気に上ずった声で、叫ぶ。
同時に女は凄まじい脚力で、山車の屋根に向けて跳躍。
そして、手にした黒い凶器を、無差別に投擲し始めた。
周囲を爆発が包み、華やかなパレードは、一瞬にして血と肉片に染まる。
逃げまとう親子が二人して凶器に体を貫かれ、内部から身体を焼かれる。
犬を模ったキャラクターの着ぐるみを着た人間が、炎のあおりを受けて
焼かれながら辺りを闊歩し、炎の火種となっていく。
そんな阿鼻叫喚の光景が、リロイの目の前で展開された。
それでも猶、女は凶器の投擲を止めようとはしない。
リロイは怒りに身を震わせながら、静かに拳銃を構える。
そして女が、幾本目かの凶器を取り出し、投擲しようとした瞬間ーー
爆発が、女を吹き飛ばした。
凶器の切っ先を狙い、リロイが銃弾を叩き込んだのだった。
「てめえで焼かれてみろよ、サド女が」
剣乱舞闘
>87 >88
炎を纏ったまま、悠然とこちらに近付いてくる白髪の男。
振りあげられた剣を何とか受け止め――――
もう片方の剣が私に迫る!?
避け―――られない!
ギィィィィン!!!
そこに飛び込んできた黒髪の男が、私に迫っていた剣を受け止めた。
呆然とする私。
「・・・・・・あ、ありがとう・・・」
・・・・・・これは・・・ちょっとやりにくいかも・・・・・・
迷いを乗せながらも振り上げられた私の剣は、白髪の男から黒髪の男へと抜けるように
右上から左下に向かって一直線に斬り下げられた。
>160修正
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
女の肩から、彼女の悪意を象徴するかのような、赤黒い血が
迸った。だが、女の表情に表れているのは、痛みではなく、
愉悦。そう、彼女は痛覚すら愉しんでいる。
正真正銘の、狂人だ。
衝撃が起こり、リロイは少女の骸ごと、吹き飛ばされた。
同時に、黒い凶器が炎を発する。
「何だ!?」
リロイは慌てて凶器を引き抜き、炎の燃え移ったトレーナーを
脱ぎ捨てる。炎は、無慈悲に燃え上がり、トレーナーと
少女の亡骸を灰へと帰していく。
「リロイ…大丈夫か?」
見た所、重度の火傷では無さそうだ。抉られた腹部の傷も、
既に再生は始まっているが、痛みはリロイの思考を鈍らせる可能性があるだろう。
肩口の指弾による傷は、既に塞がり、傷口から黒い欠片がポロリと落ちた。
「上等だ。本当の痛み、って奴を、分からせてやる」
リロイは喉を低く唸らせ、そう言った。
そして、見失わぬよう、女を追って駆け出した。
女が向かった先は、色とりどりの山車が遊園地中を行進する、パレードの只中だった。
まずい、これではーー
だが、最早遅すぎた。彼女の行動を止めるには、あまりにも。
「さあ、もっと互いにたのしみましょうか! 観客も大勢いるしね!!」
女が狂気に上ずった声で、叫ぶ。
同時に女は凄まじい脚力で、山車の屋根に向けて跳躍。
そして、手にした黒い凶器を、無差別に投擲し始めた。
周囲を爆発が包み、華やかなパレードは、一瞬にして血と肉片に染まる。
逃げまとう親子が二人して凶器に体を貫かれ、内部から身体を焼かれる。
犬を模ったキャラクターの着ぐるみを着た人間が、炎のあおりを受けて
焼かれながら辺りを闊歩し、炎の火種となっていく。
そんな阿鼻叫喚の光景が、リロイの目の前で展開された。
それでも猶、女は凶器の投擲を止めようとはしない。
リロイは怒りに身を震わせながら、拳銃を構え、走り出した。
無抵抗の客たちに降り注がれる黒い凶器に向けて、二度、三度、
引き金を引く。
精密な狙いで放たれた弾丸は、次々と凶器を撃ち落としていく。
だが、その全てを撃墜するには至らない。弾丸の洗礼を免れた
凶器たちが、一人、また一人と、犠牲者を増やしていく。
「キリがねえ」
舌打ちしながら、弾丸を再装填。今度は女の脳天、そして
残った右腕に向かい、三発つづ、発砲した。
>106
「あ〜あ。エライ事になってるわね。それで、あたしはアレを行動不能にすればいいわけ?」
手早くSMGにヘビーマシンガンを装弾しつつあたしは入江に確認をとった。
>163 「まあそんな所です。
ああ、その時は周りに他の人間がいないように気を付けて下さいね。
じゃあ前衛お願いします。」
視線をそらさずに包みを開けながら言った。
「ハイ皆さんどいて下さい〜。危ないですよ〜。」
散弾銃とライフルで辺りを殲滅している
>162
私はどんな時でも標的から気をそらすことはない。
今、やっているような虐殺を楽しんでいる時もだ。
黒鍵を投擲しながらも、男の一挙一動から、目を離さない。
どうにか、私の行為を止めようと黒鍵を打ち落としているが、
とても全部は落としきれない。
男の憮然とした顔が実にそそる。
男が銃を私に向けた瞬間、私は山車から、跳んだ。
そして、次の舞台を探すべく駆け出した。
……中々、面白い。
もっと、これを盛り上げるところはないかしら?
私は園内を駆ける。
何分、広大な敷地だ。
探せば面白いものはいくらでもあるだろう。
背後から、しっかり男が追ってきている。
しかも、殺気が当初とは比べ物にならない程、膨れ上がっている。
私の望むべく展開だ。
私は人を殺さずにはおられない。
何故?と聞かれても、理由はない。
――肉を抉り、血が噴き出、そして断末魔の絶叫。
あの瞬間がたまらなく愛しいのだ。
そして、あと一つ。
強い意志が私の前で屈服していく瞬間も大好きだ。
ダイアモンドのような固い意思が私の前で瓦解していく瞬間……
例えば、後ろの男が無力さに震え、最後に自分自身が死んでいく情景はどうだろう?
想像しただけで胸をうずく。
>166
……丁度いい舞台が目の前にある。
さて、ここを次の舞台にしよう。
順番待ちの行列を跳ね飛ばし、階段をかけ上がり、それの上に飛び乗る。
男も数秒遅れて、それに飛び乗った。
「こういうのも中々、趣があるでしょう? もしかして、こういうの初体験かしら? クックックッ……」
大勢の人が乗ったジェットコースターが走り出した。
足元に安全装置で動けない観客が大勢……
「ここから転落すれば、割と洒落にならないわね。まあ、私もだけどね」
男に向かって、ゴールド・トゥミ―金のナイフを懐から貫き、フェイントを交えて、斬りかかる。
このような足場が不安定な場所でその大仰な剣をふりまわるかしらね?
私の足元で悲鳴が木霊する。
殺し合いには絶好のスパイスだ。
>164
男は馬鹿みたいに銃弾をばら撒いていた。
あたしはそれを遮蔽物に隠れてやり過ごし一気に反撃する。
「このクソ化け物が!!」
銃を持つ腕に狙いを定め銃弾を叩き込んだ。
>168 「さすがに銃の威力が違いますねえ。」
姿勢を低くしてエイリアンの反対側の扉から這い出、エンジンブロックの影に隠れる
>168 片腕が切断され、撃たれた方向に向けてライフルを撃つ
「エリさん、大変そうですね。
次にあいつの弾が切れたと同時に狙い撃ちしましょう。」
>166-167
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
三発ずつ、計六発の銃弾は、しかし、標的を捉えることなく
虚空を切り裂いて飛んでいく。
すんでの所で、女は山車から飛び降りていた。
そして、何処とへも無く駆け出していく。
「完全に遊んでやがる。畜生」
「相手は快楽殺人者のようだな。厄介だ」
多くの人間が集まる場所で、人の死を何とも思わない殺人鬼。
ある意味、最悪の取り合わせと言える。
暫く園内を駆け抜けた後、女の足がとあるアトラクションの前で止まる。
「おいおい、こいつは・・・」
リロイは、唸るような声を上げた。
一瞬の後、女は順番をいまや遅しと待ちわびる行列の只中を突っ切り、
発射寸前のその乗り物に飛び乗った。
この乗り物は、園内随一の人気アトラクション。
三回転付き、ジェットコースターである。
リロイは一瞬躊躇したが、それでも一気に人垣を掻き分け、
コースターの上へと飛び乗った。
リロイの足元には、突然の飛び乗りに驚愕する乗客たちが、
一様にリロイと女を見つめている。
「こういうのも中々、趣があるでしょう? もしかして、こういうの初体験かしら? クックックッ……」
女は、それでも猶余裕を持った笑みを浮かべ、黄金色に光るナイフを
抜き放つ。
足場であるコースターは既に、ゆっくりと動き始めている。
この不安定な足場、そして足元に大勢の乗客。
足場の悪さは条件的に同じだが、女の方は乗客に対する頓着が無い。
その分だけ、こちらが不利だ。
幾筋かのフェイントを交え、女がナイフで斬りかかって来る。
フェイントに上手く対応し、本命の一撃だけを見据え、難なく弾き返す
リロイ。そして、反撃で、女の心臓を貫くべく動いた、その時ーー
コースターが、下り坂へと差し掛かった。
>170
あたしは狙い通りに片腕を落とした。
が、敵はそれでもひるまず、反撃にライフルを撃ち込んできた。
「うわっと!」
慌てて体を引っ込める。
「こんの、未確認生物が調子に乗るな!!」
あたしは物陰から腕だけ出して銃弾を浴びせた。
>173 「エンジンの陰に隠れないと危ないですよ。あのライフルなら貫通できますから。」
とりあえず援護射撃する
>172
男の剣が私の心臓を狙って繰り出される。
その時、ジェットコースターが、下り坂にさしかかった。
男の体勢が崩れる。
その間をついて、ナイフの柄のスイッチを押す。
刃先が飛び出し、男の右肩に深く、突き刺さった。
それに応じて、背後に軽くステップする。
タイミングを誤れば、まっ逆さまだが……
一気に男と私の間合いが開く。
さて、ここからが本番だ。
手に何本も黒鍵を作り出し、主に男の足元を狙って連続投擲する。
式典は火葬式典。
男の足元の周りの乗客の頭が爆発で次々に吹き飛ぶ。
「さあ、どうするかしら? このままだとどんどん巻き添えが増えるわよ?」
>174 そろそろ肉体を交換しないとまずい そのため一計を案じた
射撃を中断してライフルの弾倉を装填しようとする
>174
入江の援護射撃の間にあたしはエンジンの影に移動した。
「危ない危ない。忠告がなかったらやばかったわね」
空になった弾倉を捨て、次の弾倉を装弾する。
「市街地じゃなきゃスーパーグレネードでもお見舞いしてやれるのに」
再びヘビーマシンガンを装填し、脚を狙って掃射した。
>177 その瞬間、脚を吹き飛ばされながらも銃撃した 弾切れだというのは演技だったのだ
>177-178 「フウ。何か怪しいと思って飛び出さなくてよかった。
あ、エリさん大丈夫・・・じゃないですね。ご愁傷様。
まあおかげで仕事が楽になりました。」
這いずり回っているエイリアンを狙い撃ちする
>179 体を引きずり撃たれながらも車の中からグレネードピストルを取り出し、
撃ち込んだ
>175
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
下り坂へ下る際の衝撃で、コースター全体がぐらりと揺れる。
それにより、リロイの身体も僅かに傾いだ。
その隙を見逃してくれるほど、女も甘くは無い。
突如ナイフの柄から刀身のみが飛び出し、
リロイの肩口に突き刺さった。どうやら、バネ仕掛けで
刃が飛び出す構造であったらしい。不意をつかれ、防ぐ暇すら
与えられなかった。
リロイが怯んだ機会を見逃さず、女は軽いステップで後方へと飛びずさる。
その両手には何時の間にか、黒い凶器が数多く握られている。
凶器が、リロイの足元を狙い、次々と投擲される。
彼の足元には、当然の如く、−−乗客がいる。
爆炎により、次々と頭部を吹き飛ばされていく乗客たち。
「さあ、どうするかしら? このままだとどんどん巻き添えが増えるわよ?」
右肩に刺さる黄金色の刃、その痛みも忘れ、リロイは吠えた。
とても不安定な足場の上にいるとは思えないほどのスピードで、
女へと突進する。しかも、リロイの進路は完全にコースターの
進行方向とは逆方向だ。強い風の抵抗を受けながらも、
リロイの素早さは衰える所を知らない。
途中に迫る黒い凶器は、リロイの一振りにより全て叩き落されていく。
「おいたが過ぎるぜ、糞女」
振り上げた剣が、女の頭上に迫る。
>181
男は予定調和の如く、私に向かって飛び込んできた。
あまりに予測通りの動きに間が抜けたぐらいだ。
剣を黒鍵で受け、男の首を掴む。
そして……
「さてと、そろそろ、舞台を変えましょうか? ……あなたが死ななければね!」
そして、男を下敷きにして、そのまま、共にジェットコースターから飛び降りた。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>142
「くく…ははは…!」
アインの背後で、僕は嗤った。彼女が振り向くより早く、右手に集めておいた光で作り上げたプリズムを、彼女に投げ付ける。拳銃を取り込んだプリズムが、今度は彼女自身を取り込んだ。
「砕けろ!」
プリズムが砕け散る。アインの身体は――砕ける事無く吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。
立ち上がろうとするアインの手を踏みつけ、顔を覗きこむ。
「あはは…驚いた? 銃みたいに砕け散ると思った?」
言いながら、素早くアインの両手を交差させ、頭の上で押さえつけ、プリズムで封じ込める。
「大丈夫だよ…さっきのは威力を抑えておいたからね…。でも、今君の手を縛ってるのは、威力は抑えてないよ…くく…あはは…」
起き上がれないように、アインの上に座り込む。
「さてと…これでようやく話が出来るね…。さっき言ったけど、僕の任務は君の捕獲…君が超常能力者…サイキッカーの可能性がある、って事でさ…まあ、実際のところ、君がサイキッカーだろうとなんだろうと、僕はどうだって良い…」
一旦言葉を区切り、アインの表情を伺う。困惑しているのか、それとも冷静に受けとめているのか、別段変化は見られない。
「ここに来る前に、歌わなくなった鳥を歌えなくしたんだ…僕の中だけに、彼女の歌声を残しておきたくて…。だから、僕は新しい鳥を探してる…。僕は、君の歌を聞いてみたい…どんな声で、どんな表情で歌うのか…聞きたいんだ…」
右手に、光を集める。
「聞かせてよ…君の歌を…!」
熱に浮かされたような声で、そう言った。
>182
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
女の頭頂を狙った剣は、再び魔法の如く現れた黒き凶器により、
容易く受け止められた。
そして、伸びてきた腕が、リロイの首を強く掴む。
「さてと、そろそろ、舞台を変えましょうか? ……あなたが死ななければね!」
女は狂気と興奮の篭った声でそう叫ぶと、リロイを下にし、
ジェットコースターから落下する。
完全に、正気の沙汰ではない、無謀ともいえる行為だ。
リロイを殺すことはできても、自分の安全は保証の限りではない。
だがリロイも、黙って地面に叩き付けられるほど、間抜けではない。
にやりと笑みを浮かべると、片手で、先刻剣の突き立った左肩を掴み、
思いっきり掌握する。血飛沫が空中に舞い、女の体制が崩れた。
それを見逃さず、リロイは女の束縛から逃れ、
空中で体勢を立て直し、地面に両足から着地した。
衝撃に、リロイの両足が軋むが、それには全く頓着しない。
同じく着地している女を睨みつけ、リロイは再び構えを取った。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>183
エミリオの掌に、光が集まる。あの光は、間違いなく私を殺すだろう。
「聞かせてよ…君の歌を…!」
熱病に冒されたような、狂人のような、唸るようなエミリオの声。
私は、それに恐怖ではなく、なぜか憐憫を感じていた。
同時に、
『動く……』
プリズムで拘束されている、両腕が。
流石に二つの力を同時に使うのは、この少年にとっても困難な事らしい。
「さあ!」
エミリオの右手が、私の鼻先に突き出される。
その動きに合せるように、私は、渾身の力をこめて両腕を少年の顔面に叩きつけた。
直後、
―――暴発した光が私の脇腹を焼く。
―――叩きつけた顔面で、プリズムが砕け散る。
―――背筋に力を込め、ブリッジでエミリオを跳ねとばす。
素早く少年の下から抜け出すと、脇腹の激痛を無視して、
壁に刺さったままのナイフを蹴り上げる。
宙に舞うナイフを左手で掴むと、相手の顔面目掛けて振り下ろす。
―――――――――鮮血が、舞った。
>184
足が軋む。
まあ、別にどうということもないが……
この男、思ったより粘る……
さて、さらなる絶望を与えて、弄り殺すにはどうするか?
その時、私の視界にあるものが入った。
そうね、アレは使えそうだ。
派手でいい。
私は男を尻目に駆け出した。
・
・
・
大観覧車の前で男と対峙する。
私は笑みを浮かべて、黒鍵を片手に男に斬りかかる。
数合打ち合った後に男の影に黒鍵を突き刺す。
途端に男の影が黒鍵で縫われ、男はその場から一歩も動けなくなる。
そして、笑みを浮かべ、男に話し掛ける。
「ああ、それは私以外じゃ絶対に抜けないから……。ところで……」
観覧車の方に視線を向け、話を続ける。
「観覧車って、意外に構造上もろいって知ってた? 今から、それを試してみるわね」
観覧車の中心部分に向けて、火葬式典作用の黒鍵を何本も投げつける。
続いて、土台部分の節に向かって、続けて投擲。
投擲された部分は無数の黒い針が生えているようにしかみえない。
「さて、観覧車の乗客も一緒だから、寂しくないでしょう? それじゃね」
私はその場から背を向け立ち去る。
同時に黒鍵を爆発。
十数秒後には観覧車が倒壊して、男を押しつぶすだろう。
背後から轟音とともに、観覧車の倒壊する音が聞こえた。
音楽界格闘大殲(コイン1こ入れる:意訳、乱入歓迎)
>90
起き上がって状況を把握する。
指を突っ込まれた俺の鼻は奇妙な形に歪んでいた。
軟骨が歪んだらしい。俺の美貌がだいなしだ。
もの欲しそうな情欲にぎらついた目でみほが俺を見ている。
俺も多分そんな目をしているだろう。
そう焦るな。今すぐ熱くて激しいモノをブチ込んでヤるから・・・って、なんか卑猥だな。
ニヤリと笑みを浮かべると、指を再び鼻に突っ込み、鼻骨を矯正、鼻をかむように詰まった鼻血を吹き出す。
この時、何故か「一番恐ろしいのは倒れても倒れても甦る相手」という台詞が脳を過ったりしたとかしないとか。
これを使うことになるとはな・・・
「強い・・・なァ・・・テメェ・・・この俺の顔面に攻撃をいれたヤツなど・・・
ましてや鼻に指を突っ込んだヤツなんて一人もいなかったってのに・・・」
・・・まあ、普通は鼻に指を突っ込んだりしないが。
悠然とみほに歩み寄りながら歌うように話す。
「その強さに敬意を表して・・・面白ェ技を使ってやろう」
間合いに入った瞬間、俺は無造作にみほの股間を蹴り上げる。
みほが両手で蹴りを受けとめた瞬間、俺の両手が美穂の頭を挟むように叩いた。
力の篭らない、軽く挟んだだけのように見える、軽い動作で。
音楽界格闘大殲(コイン1こ入れる:意訳、乱入歓迎)
>187
反射的に首をそらせてかわそうとしたが間に合わなかった。
脳が揺さぶられ、シェイクされる。
片足が中に浮いた不安定な状態では有効な打撃は出せない、その常識を打ち破る技だ。
意識が途切れ、気付いた時にはダウンしていた。
目を開いた時、世界はドロドロだった。
逆さになった大地がグニャグニャで、その向こうで柔術着を来た老人がホッホーイ……
*****しばらくおまちください*****
どうやら少し幻覚を見ていたようだ。多分脳震盪の後遺症だろう。
そんなことより早く起きなければならない。
達人の世界はコンマ1秒の取り合いだ。
そう思うわたしの耳に
「オ トワ ラヴィ〜」
歌声が聞こえた。
>186
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
女も足に相当のダメージを負っているはずだが、やはり表情一つ
変えていない。彼女には、痛覚という物が存在しないのだろうか。
そのまま、女は駆け出していく。
「また場所移動かよ・・・どうしても人殺しを続けたいらしいな」
そう、最早彼女の目的は……ヘルシング卿の暗殺等ではない。
純粋に、「殺人」という行為自体を愉しんでいる。
リロイにとっては、最も許し難い人種の一人であると言えよう。
「ふざけるなよ・・・」
歯をぎりぎりと軋ませ、リロイは一人唸った。
そして、女を追って走り出す。
再び、女はアトラクションの一つの前で足を止めた。
振り向き、リロイと真っ向から対峙する。
「ようやくやる気になったか? ええ?」
女は何も言わず、黒き凶器を手にリロイへと襲い掛かる。
斬撃を打ち払い、受け流し、一進一退の攻防が続いた。
女の腹部を狙った突きを、身を捻ってかわす。女の凶器は、
そのまま地面へと突き立った。そこでリロイは、異常に気付く。
「か・・・体が、動か・・ねえ?」
見ると、突き立った凶器は的確にリロイの影を縫いとめている。
こんな物で、リロイの動きを封じたというのか?
「ああ、それは私以外じゃ絶対に抜けないから……。ところで……」
「観覧車って、意外に構造上もろいって知ってた? 今から、それを試してみるわね」
女は、無造作にそう言い放った。
「やめろ・・殺すなら・・・俺だけに・・・」
リロイの腹の底からの叫びも、狂女の行動を止める事は出来ない。
むしろ嬉々とした表情を浮かべ、女は呟いた。
「さて、観覧車の乗客も一緒だから、寂しくないでしょう? それじゃね」
その一言とともに、観覧車の支柱が爆発した。
メキメキという、金属の軋む音とともに、観覧車がリロイへ向けて倒壊する。
だが、女は此処に来て致命的なミスを犯した。
リロイの動きを拘束した時点で、彼に止めを刺すべきであったのだ。
私は即座に、<存在意思>を収束し、リロイの周囲に展開する。
轟音が、遊園地を揺るがした。
その音を背後に聞きながら、悠々と立ち去る女。
彼女の腹から、剣の切っ先が突き出した。
「余裕かましてるからそうなるんだよ」
リロイは不敵な笑みとともに、そう言った。
「お前は人を殺しすぎた。地獄で、皆に謝ってこいよ」
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>185
ナイフが放つ、鋭い光。
それが、僕の右目が見た、最後のモノだった。
「が! あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーっっっ!!」
獣のような咆哮をあげながら、アインを突き飛ばす。
突き刺さったままのナイフごと右目を押さえ、地面を転げ回る。
痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
いたい。いたい。いたい。いたい。いたい。
イタイ。イタイ。イタイ。イタイ。イタイ。
背中の翼は、消えていた。
「ぐっ…くっ…は、ははは…!」
顔を伏せ、ふらりと立ちあがる。そのままの姿勢でナイフを引き抜き、アインの方に無造作に放り投げる。
「痛い、なぁ…」
右手の人差し指と中指を、右目の眼窩に突っ込み、潰れた眼球を掴む。
「…痛いよ…」
眼球を掴んだままの右手を、力一杯横に払う。
嫌な音を立てて、眼球が引きずり出された。同時に、光の翼が静かに広がる。
右手に集めた光で、手にした眼球を焼きながら、握り潰す。
「くく…はは…はははははははははははっ!!!」
嗤う。全身を震わせて、身体の全てを使って、ただひたすら嗤う。
「…終わりに、しようか」
左手に光の弓を。右手に光の矢を。
ゆっくりと、矢をつがえる。
左手と、左肩と、顔の右側が痛む。
弓を持つ手が、震えていた。
彼女の背後には、沈み行く朱い夕日と、礼拝堂の十字架。
――どこかで見た光景だな。
こんな状況なのに、不意にそんな思いが頭をよぎった。
>189
さて、溜飲も下げたことだ。
本来の仕事に戻るとするか。
私がそう考えていると……
「………!?」
私の腹に剣が生えていた。
振り向くと男が……
アレを抜け出したのか……?
「……だけど、奇跡的にでも私の不意をつけたなら………」
私は右手に黒鍵を作り出す。
「即座に私を殺すべきだったわね!」
背後の男に振り向きざまに、首を狙って斬撃を繰り出す。
>191
リロイ&ラグナロクVSナルバレック
腹を貫かれ、口の端から血を滴らせながらも、女はさらに吠えた。
右手に黒き凶器を作り出し、リロイの首を狙って振りぬく。
だが、既にリロイの怒りは、彼女への殺意に全て向けられていた。
凶器が首に届くより早く、腹を抉った剣が、そのまま心臓までを
一気に切り裂いたのだ。
今度こそ巨大な血塊を吐き出し、女の動きが止まる。
そのまま剣は肩口から飛び出し、盛大な血の噴水を作り出す。
完全に致命傷ともいえる傷を負いながらも、女の身体はまだ
微かに動いていた。その顔は、自らの死の間際になろうとも、
今だ笑みの形を取っている。狂気と、愉悦と、満足と…
それらの全てが混然となった表情だった。
最期にその首を、リロイの剣が跳ね飛ばした。
頭の無くなった骸は、完全に活動を停止し、自らの吐き出した血と内臓の海に屑折れる。
笑みを浮かべたまま凍りついたその顔面に、リロイは更に
剣を突き立て、抉った。リロイの表情は、決して勝利の喜びに彩られては
いなかった。
「……もう止せ、リロイ」
「・・・・・・・・・・・・・」
リロイは返答できなかった。
周囲からは、今だ燃え盛る炎と、生き延びてしまった観覧車の乗客の、
苦しげなうめき、嘆き、その他の呪詛が聞こえてくる。
テーマパーク内は完全に、この世の情景ではなくなっていた。
「………分かっているだろう? 私達は、背負わねばならんのだ」
「分かってる。だがな・・・」
リロイはそれ以上何も言えず、私も、何も声をかけることが出来ない。
何時しか降り出した雨が、炎の勢いを弱めるとともに、
リロイの身体を濡らしていった………
THE END
レス番まとめね。
まあ、殺しは存分に堪能したから、文句はないわ。
>147>148>149>150>151>152>153>154>155>156
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>186>189>191>192
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>190
『狂ってる』
自らの右目を抉り出し、天使は嗤っていた。
その光景が……何故か……とても哀しかった。
震える左手が、私を狙っている。
考えるよりも先に、体が反応していた。
背後の窓ガラスを打ち破り、体を外へと放り出す。
光の矢は、一瞬早く私の左腕を貫く。
燃えるような激痛。―――今度こそ、左腕は使い物にならなくなった。
呻きながら、外に転がり出た私が見たものは、
礼拝堂の屋根を埋めつくす、鴉、鴉、鴉。
不吉を呼ぶと伝えられる、漆黒の鳥が無気味な程静かに、驚くほど大量に、
礼拝堂の屋根に集まっている。
そして、沈みかけた太陽が空いっぱいに膨張し、目に映る全てを赤銅色に染めていた。
夕陽と黒のコントラスト。
溶鉱炉の中の金属が、飴色になって溶け落ちるような赤。火花の赤。線香花火の赤。
綺麗で、鈍い赤。
この空の色は、エミリオと名乗ったあの少年に似ている。
天使のような無邪気さと、どろりとした狂気の二面性を持つ、そんな少年に。
――――――みしりと、頭の奥で、再び何かが軋みをあげた。
全てが赤で彩られた世界。
―――燃え上がる洋館
―――広がる血の海
――――――そして、その中心で泣いている少年……
何故かしら……涙が……止まらない……
涙を流しながら、エミリオを見つめる。
もう、終わりにしましょう。
ただ、真っ直ぐに、狂った天使を、見つめる。
前スレ>529 アーカードVSアベル・ナイトロード
「くっ……本気で来た、というわけですか……!?」
あのまま戦力を削げればよかったのだが。
だが、逡巡する暇はない。
相手は、もう目の前にまで迫って来ている。
血に飢えたような真っ赤な口腔、すべてを噛み裂くかのような牙、闇よりもなお黒い体、そしてあるはずのない異形の腕。
それらが無数に無数に無数に無数に無数に無数に無数に。
迫っている。
大鎌の一振りで、それらは灰燼となって散る。
だが、倒しても倒しても、犬達は尽きる事のないかのように向かってくる。
いつしか、アベルは防戦一方となっていた。
燦月製薬、本社工場内、研究塔地下―――
どこまでも代わり映えのしないリノリウム張りの廊下を、俺は走っていた。
その場にそぐわぬ、爆発音や銃声が轟々と廊下に響き渡っている。
最も、俺の服装も、研究塔の中に居るにはあまりにもかけ離れた服装ではあったが。
黒いライダースーツ風の上下に身を包み、手にはアサルトライフルを、
腰にはナイフと呼ぶにはあまりにも長すぎる代物がぶら下げている。
俺の名は御神苗優。超古代文明の遺産であるオーパーツや遺跡の封印を仕事にしてる。
今回の任務は、燦月・・・・・・いや、イノヴェルチが確保したと云われる『夜魔の森の女王』、
ロードヴァンパイア、リァノーンの確保だった。
そして、とあるドアの前で立ち止まる。
電子ロックで閉じられたドアは、無言で人の侵入を拒む。
俺は腰のベルトから粘土状のものを取り出し、ドアに貼り付けていく。
そして時計を取り付けると、物陰に隠れる。
やがて周囲に爆風が走り、その場に戻った俺の目に映ったのは、見事にひしゃげてたドアだった。
俺は用心深く中へと足を踏み入れる。
そこには、機械に埋まるようにして眠る裸身の女性と、それを必死に取り出そうとする女性が居た。
轟音に怯えた様子を見せていた女性は、俺を見ると居高々に手伝うように命令した。
俺は苦笑すると、一気に間合いを詰めて腹に軽い一撃を見舞う。
女性は驚いた顔のまま、その場に崩れ落ちる。
俺は彼女を壁際に寝かせつけると、機械の中に埋まった少女を取り出しにかかる。
やがて、俺の前に彼女がその全身を現した。
まるでフランス人形のような・・・・・いや、ここまでのモノなんてありゃしない。
人間には作り出せ様も無い、神々しさが溢れていた。
俺は彼女の体を白衣に包むと、彼女を背負おうとした。
その時。
『彼女を離せ』
後ろから声がした。俺は彼女を床に静かに横たえると、後ろを振り返る。
そこには、一人の男が居た。
顔には奇妙な(両手を挟んだ形をした)マスクを、体には拘束衣と見まがうような、
漆黒のスーツを身に纏っていた。その目は燃えるように赤い。
・・・・・・なるほど、彼女の眷属、と言うわけか・・・・・・
『此処から大人しく出て行け・・・・・・・』
男は静かに、しかしながら強制的に言い放った。
「そうしたいのは山々、なんだけどね・・・・・・」
俺は静かに立ち上がる。
「こっちもお仕事でね・・・・・はいそうですかと帰る訳にはいかないんだよ!!」
俺は叫んだ。
>196 ヴェドゴニアVS御神苗優 導入
燦月製薬本社工場内。
長い戦いの末に、そこにリァノーンが捕らえられている事を俺は掴んだ。
リァノーンを取り戻す為の最後の戦いが始まる。
相棒であるデスモドゥスを犠牲にして突入に成功。
そして、リァノーンの騎士であるギーラッハをすんでのところで打ち倒した。
俺自身も奴との戦いの果てに傷だらけになりはしたが……。
奴の心臓を貫いたサド侯爵の愉悦を拾い上げ、きびすを返して走り出す。
後は、もうリァノーンのいる場所まで障害はないはずだ。
もうすぐだ、もうすぐで君に……。
俺の足は自然と速くなる。
そしてリァノーンのいるはずの部屋の前で俺が見たモノは、無惨にひしゃげたドアの残骸だった。
それは明らかに爆薬による影響。
つまり、俺より先に侵入者がいるって事か?
……マズイ、落ち着け。
冷静さを失いそうな思考を、無理矢理抑えつける。
大丈夫だ、まだリァノーンの反応は間違いなくあそこにある。
信じろ、と自分に言い聞かせながら部屋へと足を踏み入れた。
そこにいたのは、確かにリァノーン。
そして、それを背負おうとしている野郎が一人。
……誰だ、こいつは?
イノヴェルチの人間とは思えねぇ。
だが、リァノーンを連れて行こうって言うんなら黙って見てるワケにもいかねぇ。
「彼女を離せ」
男に向けて、殺気を込めた声で命令する。
それに従ったのか、男はリァノーンのを床に下ろして、こちらを見た。
ずいぶんと若い男だ。
むしろ、俺と同い年くらいか?
どう考えても、イノヴェルチが似合うとは思えねぇ。
とすると、リァノーンを狙う第三者か?
「此処から大人しく出て行け……」
どちらにしろ、他の誰にもリァノーンは渡さない、渡すワケにはいかない。
彼女は、俺が……。
『そうしたいのは山々、なんだけどね……』
ふと、男が立ち上がった。
『こっちもお仕事でね……はいそうですかと帰る訳にはいかないんだよ!!』
……上等だ!
やるってんならとことんまでやってやるよ!
サド侯爵の愉悦を握りしめ、奴の出方を見る。
男に吸血鬼の匂いは感じない。
どれだけできるか知らねぇが、俺の前に立ち塞がった事を後悔させてやるよ……!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>194
走り出すアインに、震える手で、矢を放った。
放たれた矢は、彼女の左腕を捕らえた。僅かに遅れて、アインは窓ガラスを破り、外に飛び出す。
ゆっくりとした足取りで、アインを追う。
――朱い夕陽と、礼拝堂の十字架と、礼拝堂の屋根に止まっている鴉の群れを背に、彼女は立っていた。その目から、涙を流しながら。
「なんで…泣いてるのさ…」
彼女の前にだらりと立ち、言葉を紡ぐ。
死ぬのが、怖い?
違う。彼女の瞳の奥には、まだ光がある。生きる事を放棄していない。
「なんで…泣いてるのさ…」
僕を、哀れんでいる?
それも違う。哀れんでいるのなら、あんなに真っ直ぐ、僕を見られる筈がない。
「なんで…泣いてるのさ!!」
叫ぶ。
あの目は、痛い。
誰かの目に、似ている。
優しかった誰かに、似ている。
暖かかった誰かに、似ている。
誰なのかも思い出せない誰かに、似ている。
だから、あの目は、痛い。
ゆっくりと、弓を構え、矢をつがえる。
――鴉の群れが、一斉に飛び立った。
アインの右手で何かが光ったのと、僕が矢を放ったのは、ほぼ同時だった。
>143 Broken Doll vs Stupid Zombie 『血塗れの遁走曲』
虚を突くやりかたで距離をとっては見たものの、やはり、基本性能に違いがある。
V13は巧みに人ごみの間をすり抜けながら、逃走したものの、
とうとう首根っこを屍女に捕らえれてしまった。
路地裏に引き込まれたV13は、地面にうつ伏せに引き倒された後、右手を後ろ手に固め上げられた。
なるほど、『元』警官と言うだけのことはある、実に効果的、そして愚直なまでに基本に忠実だ。
「さあ、話してもらいましょうか!? アンタが一体何をやったのかを?」
そう、屍女が聞いてくる。問答無用でこちらを壊すつもりは無いらしく、まずは一安心。
と、唐突にV13は縛り上げられた姿勢のままで首をぐるりと半回転させ、屍女の顔を覗き込むと、
「キャハハハハハッ!!」と、哄笑した。
V13と目が合った屍女はびくりと首をすくめると、口をパクパクと動かした。
ゾンビィでありながらも、その驚きの仕草はまるで生きているかのようだ。
そして、その精神の間隙を突いて、V13はもっとも欲しかった情報を屍女の頭から引きずり出す。
ミア=フォーテー
生前の屍女の名前だ。そして、未だにこの名に縛られているようだ。
さて、質問を聞かれて応えないほど、V13は礼儀知らずと言うわけでもない。
「あのね、あのね、みんながもっともっと楽しめるようにって、劇場でちょっとしたオマジナイ
をしてきたのー」
うん、少なくとも嘘はついていない。
さらに、何か言いたそうにしている屍女が喋りだす前に続けてこう言う、
「貴方は楽しいのは嫌い? ミア=フォーテー」
空気が、凍りつく。
ミアの表情から類推すると―――なぜ、自分の名前を―――とでも考えているのだろう。
そろそろ、魔女と不用意に接触することが、いかに愚かしいことであるか認識するだろうか?
魔女の側にその気が無くとも、魔女との直接の接触は幸運を吸い取られ、凶運を呼び込む結果を生む。
そして、凶運を呼ぶための時間稼ぎは十分に出来たと言えるだろう。
V13は、拘束されていない左手を、がくんがくんとありえない方向に曲げた後、
ミアの背後を指差しこう言った。
「ねぇ、ミア、その後ろの人はだぁれ? 良かったら紹介してくんないー?」
(御神苗優vsヴェドゴニア)
>197 ヴェドゴニア
男は奇妙なナイフを握り締めている。
接近戦主体・・・・・・か。
俺はちらりと二人を見る。どちらも起きる気配は無い。
・・・・・・となると、とばっちりを食らっちまう可能性、大、か。
俺はアサルトライフルを構えると、奴に向かって数発、セミオートで打ち込む。
空薬莢が床につくよりも早く、すぐに俺は場所を移動しつつ、奴に撃ち込み続ける。
跳弾しないよう、細心の注意を払いながら。
7.62mm弾、マンストッピングパワーに優れた威力を持つ脅威がヤツに迫る!!
>200 ヴェドゴニアVS御神苗優
ふん、俺の事をどう考えたか知らねぇが、銃撃戦なら有利に戦えるとでも思ったのか?
旋風の暴帝を構え、三刃を展開。
体の前で回転させながら突進。
銃弾が刃を叩く澄んだ音をさせながら空しく落ちていく。
何発かは隙間をくぐり抜けて、俺自身に着弾するがその程度では吸血鬼の生命力は揺るがない。
このまま、刃に巻き込んでずたずたにしてやるつもりで、俺は突っ込んでいった。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>198
「なんで…泣いてるのさ!!」
天使が叫ぶ。
解らない、分からない、判らない、わからない……
私自身、何故泣いているのか。
哀しいのか、嬉しいのか、辛いのか、痛いのか、苦しいのか……
ワカラナイ
唯一ワカッテいることは、彼は私を殺そうとしてる。
だから、私も彼を殺そうとしている。
天使が、ゆっくりと、光の弓を構え、光の矢をつがえる。
鴉が、一斉に紅い空に舞う。
哀しい鳴き声と、羽音が、この戦いの空間を埋めつくす。
エミリオが矢を放つのと、私が右袖に仕込んだCopポリスを撃ったのは、ほぼ同時だった。
轟く銃声。響く衝撃。
その衝撃で、頭の奥の錆付いた錠が音を立てて弾け飛んだ。
そして
――――――胸の中心に光の矢を受け、私はそのまま吹き飛んだ。
(御神苗優vsヴェドゴニア)
>201
ヤツは腰にぶら提げた剣を引き抜いた。
それは引き抜かれるや、すぐさまに三枚の刃が開かれる。
その姿は、悪趣味以外の何者でもなかった。
ヤツはそれを体の前で回転させたまま、一気に突っ込んでくる。
刃とぶつかった銃弾は火花を散らしながら、澄んだ音共に狙いをそれ飛んでいく。
刃の盾を掻い潜った弾丸はあったものの、奴の突進を止めるまでには至らない。
「さすがは吸血鬼、ってところか!!」
俺は呟くと、天井すれすれまで跳躍する。
奴の上空を滑空しながら、俺はマガジンに残る弾丸を全て奴へと叩き込む。
あんな無粋なモンの抱擁なんて冗談じゃないからな。
>203 ヴェドゴニアVS御神苗優
……なるほど、どうやら普通の人間じゃないらしいな。
天井すれすれまで跳躍した奴を見て、俺は気を引き締めて掛かる事にした。
だが、その体勢は隙だらけだ。
上空にいる奴目掛けて、旋風の暴帝をフルスイングで投擲する。
その名の通り、旋風を纏い付かせながら、男の体を抉らんと三刃が肉迫していった。
同時に、前方に転がりながら銃弾を回避する。
数発が足を抉るが、大丈夫だ。
このくらいなら移動に支障は出ない。
奴の次の行動に備えて、レイジングブル・マキシカスタムを抜いて振り向きながら立ち上がった。
>195 VSアベル・ナイトロード
鎌が、羽が次々と犬達を消し去っていく。
だが、その隙間を縫って、確実に犬達の牙が、腕がアベルの肉を抉っていく。
潰しても潰しても潰しても潰しても犬達は尽きる事がない。
そして、数の暴力に押されて大振りになる鎌。
その隙を突いて、一匹の犬が鎌の断罪をくぐり抜けた。
鼻息も荒く、そのまま喉を噛み破ろうと牙を剥き出しにしてにじり寄る。
必死に押しとどめるアベル。
だが、それをあざ笑うように大口を開けた中にあったのは。
逆さ向きに文字通りあざ笑っているアーカードの顔。
そして、それすらも大口を開けたその中にあったのは。
ジャッカルを握った腕。
それが口から這いだし、銃口がアベルの僧服にぶつかる。
銃声が、響き渡った。
(遠野秋葉VSシエル)
「……………」
私は琥珀を動けない程度に略奪し、気絶させると教室の椅子に座って、兄さんを待った。
昨日、私は兄さんに全てを話した。
――四季のこと
――兄さん自身の身体のこと
そして……
――私の兄さんへの想い
だが、それでも、兄さんは私に振り向いてくれなかった。
あの時、きっと兄さんは冷静さを失っているだろうと思って、
兄さんに1日の猶予を与えた。
……兄さんは如何なる答えを以って、ここにやってくるだろうか?
――ドクンと
胸の鼓動が早まる。
もし、この後に及んで、兄さんが私を拒絶したら?
胸をよぎるのは不吉な想像ばかり……
しかし、その時の覚悟は出来ている。
その時は私、自らの手で兄さんを……
背後でガラガラと音がして、教室のドアが開いた。
兄さんが来たようだ。
振り向く。
だが、そこにいたのは意外にも……
>206
(秋葉vsシエル)
開かれる教室の扉。
だがそこに現れたのは、遠野秋葉が待ち望んでいた人物では無く。
「・・・見つけましたよ。ロア」
カソックに身を包み、完全武装を整えた埋葬機関の第七司教。
・・・わたしです。
「あなたが単に、ロアに憑かれているだけなら、考えはしますが」
一旦言葉を切り。見る
完全に朱い色に染まった。秋葉の髪を
「完全に『外れて』しまった。今のあなたに手加減はしません」
両手に六本の投剣・・<黒鍵>を構え、<鉄甲作用>をかけて投げつける。
黒鍵の一本一本が急所を狙い、遠野秋葉を殺さんがために飛び掛る。
「――死になさい」
>207
(遠野秋葉VSシエル)
「……シエルさん?」
何故、ここに?
それにその格好は一体……
『・・・見つけましたよ。ロア』
『あなたが単に、ロアに憑かれているだけなら、考えはしますが』
――ロア?
ここにいるのは、私、遠野秋葉。
それ以外の何者でもない。
『完全に『外れて』しまった。今のあなたに手加減はしません』
そう、確かに私は『外れて』いる。
まともなら、兄さんを取り込もうなどとは考えない。
『――死になさい』
殺意のこもった声とともに黒い剣が私に数本、飛来してくる。
そう……
彼女は私を殺そうというのか。
「……小賢しいわ!」
怒声とともに、瞬時に黒い剣を全て略奪、消滅。
いかに速かろうが『視えて』いる限り、問題はない。
「シエルさんが何を言っているか、理解しかねますが……」
私は彼女を睨みつけつつ……
「丁度、いいですわ! 兄さんの前にあなたから、いただきます!!」
同時に彼女を略奪せんと試みる。
夜の後者で少々、間合いが開いているが四肢を略奪するには充分だろう。
>208
(遠野秋葉vsシエル)
秋葉の朱い髪。そのものが延びるようなイメージ。
それが黒鍵を絡めとると共に、消失してしまう。
「なるほど、その朱い髪が遠野の、あなたの”ちから”ですか」
・・・神秘は互いに干渉し合う。それは根源が同じだからである。
魔術によって強化されたわたしの目は、秋葉の”ちから”のイメージを捕らえていた。
そのまま朱い髪はこちらの四肢を狙い、するすると伸びて来る。
「・・・こんなもの」
世界の矛盾によって、ほぼ無限の再生能力を発揮するわたしは
朱い髪が左足に絡みつくのを無視、次の黒鍵を準備する。
が・・・
「くぅっ!?」
朱い髪が絡みつくと同時に、左足の感触が無くなる。
しかも、即座に始まるはずの再生が始まらない。
「まさか・・・吸収!?」
秋葉の
『丁度、いいですわ! 兄さんの前にあなたから、いただきます!!』
という言葉。
朱い髪に接触すると共に消滅した黒鍵。
パズルのピースが一致した。
「このままじゃ不味いっ!」
準備した<黒鍵>を<火葬式典>に設定。
周囲に着弾させ、爆煙を発生させる。
それに紛れ、残った右足一本で階段の方へと跳ぶ。
>209
(遠野秋葉VSシエル)
「くっ……!?」
爆発とともに煙が私の視界を閉ざす。
……煙が晴れた時、すでに彼女はいなかった。
「あれだけ、大言壮語を叩いて、やることは逃げることですか……」
廊下に出る。
階段の方に影が見えた。
「シエルさん、私を殺すのではなかったの? やれるものならやってみなさいな」
そのまま、階段の方へと歩いていく。
>178
「まず・・・!」
認識した時には既に遅い。
弾丸があたしの体を撃ち抜いた。
あたしの手からSMGが離れた。
背後に壁があった。違う、壁じゃない、地面だ。
「こなくそ・・・!」
痛む体を無理やり動かして、車に背を預けた。
SMGを拾いに行く気力はない。ヘビーマーダーを抜いた。
「入江が、しとめて、くれれば、いいけど・・・」
>178 >211 グレネードの爆発に吹き飛ばされぐったりしている
>211 体から抜け出し、顔面に飛び掛った
>213
「冗談、じゃない・・・!」
あたしはとっさに両手を交差して飛び掛りを防いだ。
このまま払い捨てようとしたが、力が入らない。
「く、あぐ・・・」
このままじゃ、やられる・・・!
>210
(遠野秋葉vsシエル)
「・・・完全に身に付けて無いですけど・・・」
階段の側。廊下からは死角となっている場所。
そこで両手に一本ずつ<黒鍵>を創り、廊下に踊り出る。
背を大きく反らし、<黒鍵>を持った両腕を大きく振りかぶる。背中に隠れる程に
「一の型。重ねっ!」
その状態から、両腕を振り下ろし。二本の<黒鍵>から手を離す。
それと共に、【一本】の<黒鍵>が秋葉を狙う。
埋葬機関の投擲術の一つ。『重ね』
初弾の影に二撃目を隠す。という技である。
「【認識できない】攻撃ならどうですっ!?」
>214 死んだふりから横に転がり、『銃』で狙い撃ちする。
>216 『銃』から射出される光を浴びて分断され、飛び散る
>215
(遠野秋葉VSシエル)
彼女が叫びつつ、黒い剣を投擲する。
無駄なことを……
黒い剣は敢え無く、私の檻髪でより略奪・消滅……
「えっ……?」
略奪した黒い剣の後ろにもう一本の黒い剣……?
だが、無駄だ。
「ダメよ、いくら早くても近づけば近づくほどはっきり見えるんだから―――!」
もう一本の黒い剣も略奪・消滅させる。
愕然とした彼女に告げる。
「シエルさん、私、これでも気を遣ってあげてるのよ。私が本気になったらすぐに終わってしまうから……」
彼女と距離はかなり遠い。
だが、この距離でも腕の一本ぐらいは奪えるだろう。
「……思えば、初めからこうするべきだったんでしょうね。
だって、そうすれば我慢する必要なんてなくなるんだもの」
そう呟いた後、再び、彼女に略奪を開始する。
>217
「うぇ、気持ち悪ぃ・・・」
エイリアンの破片を被ってしまった。
きっと凄まじいことになっているだろう。
「入江さん、手ぇ貸して。あと救急車呼んでくれるとなお良いんだけど」
>217 肉片が下水に落ちていくのを確認しながら
>219 エリに『銃』を向け、照射した
>220
「な、何を・・・?」
避けようかとも思ったが既に体が言うことを利かない。
>221 体に付着している破片を除去した
「あれは少しでも体が残っていると再生する事があるんですよ。
こうしておかないと安心できなくて。
ああ大丈夫、人間が浴びても無害ですから。アメリカ製じゃないし。」
下水に一瞬、視線を向けると『銃』をしまい手を差し出す
「はい。」
>222
あたしは手を借りてよろよろと立ち上がった。
「あ、ありがつぉぉいたた」
傷が痛むが出血はそれほどでもなさそうだ。
「生きてることに感謝なきゃね」
呼んでいたパトカーとタクシーがやって来たので、タクシーの扉を開ける
「今度は普通のタクシーですよ。」
>218
(遠野秋葉vsシエル)
攻撃が外れ。一瞬呆然としてしまった隙に、右腕に朱い髪が絡みつく。
左足の次は左腕の感触が無くなる。先程と同じように再生はしない。
「・・・嬲り殺すつもりですか」
他の部位に朱い髪が絡みつく前に、強引に引きちぎって離脱する。
片手と片足。辛うじて移動と攻撃の手段は残されているが
それも後一回で、失われる。
「チャンスは後一回・・・」
階段を跳び上り、そのまま目的に合致する部屋を探す。
化学実験室・・・渡り廊下を渡った所だ。少々遠すぎる。
調理実習室・・・今、通っている二階の廊下のほぼ真下。
「・・・決定ですね」
足元に<黒鍵>を突き刺し、<火葬式典>で爆破。
廊下に穴を開け、そこに飛び込む。
>224
あたしはタクシーに乗り込んだ。
どうやら弾丸は右脇をちょいと掠めたぐらいのようで思っていたよりひどくはない。
「それで、タクシー乗ってどこ行くの?」
止血テープを貼って傷を塞ぎつつ聞いた。
>225
(遠野秋葉VSシエル)
「結局、鼠のように逃げまわるだけですか……」
私は彼女を追いかける。
どうせ、こちらに圧倒的なアドバンテージがある。
「下の階ね……」
そして、私も下の階へと向かう。
「さて、どこに隠れたの、シエルさん? そんなことで私を殺すつもり?」
彼女を嘲りつつ、廊下を歩く。
その時、コトンと物音。
この教室―調理実習室から聞こえた。
「馬鹿ね。怯えるあまり、隠れることもできないのかしら?」
そして、私はドアを開け、教室の中に入る。
向こう側に彼女がいた。
「これで終わりよ、楽しみでしょう? これから貴方は、遺さず零さず私に嬲り殺されるんだから―――!」
そう叫んで、彼女に略奪を開始する。
〜狼鬼vs暗黒騎士ガウザー エピローグ〜
>112
「ふっ・・・・・たすけ・・・・・られたか」
俺が気がついた時には、黒き戦士はすでに立ち去っていた。
無様に、紅の混じった吐息を漏らしつつ、俺は立ち上がった。
「ぐあっ!?」
イタイ、アツイ、イシキガキエソウニ――――。
「俺もかつては―――暗黒騎士とまで呼ばれた男だ!」
足が震え、膝を突きそうになる。
必死に足の筋肉を硬直させ、己の肉体を支える。
そう、俺は暗黒騎士とまで謳われた男。
そして、いずれは皇帝へと登り詰めるべき男だ。
血に濡れた体を手で掴みながら、自分の車へと戻っていく。
「ダム建設は中止だ――――」
心配そうな目を向けた秘書に、俺はそう告げた。
奴の強さは、俺の心の苦痛を吹き飛ばしてくれていた。
ただの腹いせに過ぎないダム建設など、もはや続ける理由はない。
「次に会った時は、俺が勝つ――――」
そうつぶやいた俺の声は、車のエンジン音にかき消されていった。
>88>161 剣乱舞闘
貴様・・・・・・・・・愚かな!
男は自分の身を呈してまで女をかばい、俺の剣を弾いた。
再び男のあの力が全身を駆け巡る。不快だ。邪魔だ。貴様から殺す。
そして女は自らを助けた男もろとも俺に剣を振るった。
そうだ。貴様らは10年前も今も何もかわらん。たとえ相手が
何者であろうと罪の有無に関わらず切り殺す。屑どもめ。
生半可な力で振るわれる剣を払う。右手の大剣の重さをそのまま流し、
身を捻りながら跳躍。全身に溜めた”力”が解放される。
竜巻のように周りの空気を何度も、何度も俺の剣は引き裂く。
無論、敵の身もろとも。俺の二刀流の最終奥義。
そのまま敵を見る事もせず剣で切り上げる。空中に上がった敵を
左手の剣で突き続ける。その身が地に付く前に両手の剣をクロスさせ
叩きつけた。踏み込みが甘い。
だが、敵の肉体は確実に前方へ吹き飛んでいった。
この間、目を開く事はない。―――――――――――目を開ける。
・・・・・・・・・・・・切ったのは女のほうだ。
だが、女は軽く立ち上がる。まさか。ならば本気で切り捨ててやろう。
>229 剣乱舞闘
波紋に耐えた!?なんて男だ・・・・・・。
驚きと同時に、ぼくの195cmの肉体は吹き飛ばされていた。
宙に舞った一瞬、男と目が合う
ツェペリさんが死に際に見せたものと、同じ目。
「覚悟」を決めている男の目だ。
ぼくが地面に叩きつけられた時には、あの女性が、竜巻のような剣技を喰らっていた。
女性に対しても、一片の容赦もない圧倒的なる男のパワー。
「生半可な覚悟ではあいつには勝てないッ!」
自分に言い聞かせるかのようにそう叫ぶと、ぼくは剣をあえて放り捨てた。
彼の体に直接、拳からの波紋を送り込んでやる。
彼の覚悟と、ぼくの覚悟。どちらが強いかの勝負だ。
「震えるぞハート・・・・・・」
心臓が、ダンスでも踊っているかのように脈を打つ。
「燃え尽きるほどヒート!」
体中が波紋の力に満たされたのを感じると、ぼくは男に向けて駆けだす。
「山吹色の波紋疾走(サンライトイエローオーヴァードライブ)ッ!!」
叫びとともに、ぼくは拳を彼に向けて突き出した。
>229 >230
鎧ごと斬られたか・・・手痛いしっぺ返しだなぁ・・・
流石に迷いを残した一撃で倒そうと言うのが虫が良すぎたって事、か。
・・・立ち上がり、心を静める。意識を内から外へ。燃え上がるような気配。
――――黒髪の男が剣を捨てた。何かを仕掛けるようだ。なら・・・・・・
黒髪の男の動きにあわせ、剣を下段に構える。
タイミングをずらして静かに側面から白髪の男との距離を詰め――――
「ィァァァァァアアアアアア!!!!!」
裂帛の気合。地面すれすれから相手の脛を狙って剣を一閃させる!
(御神苗優vsヴェドゴニア)
>204
天井すれすれまで跳躍した俺を見て、奴の気配が変わった。
紅く輝く目が炎の様に燃え盛っている。
奴は俺の攻撃にすぐさま反応した。
移動しながら俺めがけて三つ刃刀を思い切り放り投げてきた!
旋風を纏いながら、それは俺に向かって飛んでくる。
空中にいる俺がそれを避けられよう筈も無い。
重い一撃を腹に受け、壁へと叩きつけられる。
スーツを着てなけりゃ、体を真っ二つにされてる所だ。
俺はすぐさま立ち上がると、三つ刃刀を拾い上げる。
そして空になったマガジンを放出し、すぐさま換えを装着。
その頃には、奴も俺に向かって振り向いていた。
今度は、その手に凶悪なフォルムのマグナムが握っている。
「手前が誰だか知らねぇが・・・・・・これ以上、彼女の力を悪用させるわけにゃあいかねぇんだよ!!」
俺は叫ぶと、チューブを隠れ蓑にしながら奴に向かってライフル弾を撃ち込む。
口で言って分かる奴じゃ無い。しかし、俺は言わずにはいられなかった。
>230-231 剣乱舞闘
男は剣を捨て拳で迫る。そういうことか。いいだろう。来るがいい。
お前は俺が殺してやる。邪魔をするものは皆敵だ。俺の、そして一族の。
男の拳、俺の剣。
交錯する二つの閃き。
速い。
人間の目で追いきる事が出来るかどうか。男も、そして俺自身も
自分の行動を理解しきれているのか?
太陽のような光と、俺の二振りの剣の輝き。
その輝きを止めたのは、背後より迫るその女だった。
殺気を感じる前に既に俺の身体は思い切りのけぞっていた。
奴の渾身の一撃を喰らい、その力を利用してバック転する。
剣を杖にして回転し、そのまま女に蹴りを・・・・・・・・・・・
・・・・・・・既に、俺の身体には男の放った”何か”がまわりきっていた。
額の紋章が輝く。だが、それとは裏腹に俺に力は残されていないようだ。
―――――――――――――――――――――意識が、暗転する
>227
(遠野秋葉vsシエル)
「ええ、確かにこれで終わりです」
残った腕と足を略奪される。これで四肢は完全に使えなくなった。
もはや、どうしようも無く倒れこむ。
「・・・あなたの方ですけどね」
物陰に隠しておいた。小麦粉やら薄力粉やらの袋を
火力を抑えた<火葬式典>で破裂させる。
あっという間に、周囲の視界が白く染まる。
「何か、言い残したいことはありますか?
これでも一応、シスターですからね。遺言ぐらいは聞いてあげますよ」
>234
(遠野秋葉vsシエル)
「…………!?」
私の視界が真っ白に染まる。
そんな中で彼女の声が聞こえる。
『何か、言い残したいことはありますか?
これでも一応、シスターですからね。遺言ぐらいは聞いてあげますよ』
私の視界を奪ったくらいで何を勝った気になっているの!?
もう、完全に動けないくせに!
「遺言をいうのは、あなたの方です! 兄さんは私だけのもの!!
誰にも渡さないんだからっ!!!」
視界の確保の為に、目の前の粉塵をただひたすら略奪する。
>235
(遠野秋葉vsシエル)
秋葉の声と同時に、周囲の煙幕が薄れ始める。
能力で吸収しているようだ。
「・・・コショウでも撒いとけば良かったですかねー」
完全に粉塵が薄れるまで。急がなくてはならないのに
つい、関係無い事が思い浮かぶ。
「Foudre(雷よ)」
・・・まあ、使おうとしていたのは、単純な魔術ゆえに、
意識が他所にいってても、発動は出来る。
右手に小さい火花が灯る。
魔術による、小さい電光を引き金として、周囲の小麦粉が連鎖的に燃焼し。爆発を起こす。
部屋は炎に包まれ、窓ガラスは爆圧に耐え切れず砕け散る。
いくら能力が優秀といえど、周囲から迫る爆圧。炎までは吸収できないだろう。
「まさか、死んでいないでしょうね・・・」
通常の手段で殺してしまっては、ロアを再び逃してしまう。
・・・だが、ダメージが大きすぎる。
わたしは、秋葉の安否も確認できないまま、意識を失ってしまう。
>231 >233 剣乱舞闘
ぼくの拳に合わせるように、男は剣を横に薙いできた。
剣が、ぼくの顔面すれすれにまで迫る。
このままでは、顔が真っ二つに――――――――。
そう思った瞬間、女性が立ち上がり、剣を振るった。
女性の剣撃を警戒してか、男は後ろに大きくのけぞる。
今がチャンス!
ぼくはわずかに頬に傷を付けながらも、拳で男の身体に触れた。
パンチとしては浅いが、波紋は充分に送り込める!
「おおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
ぼくは咆哮とともに体中の波紋を相手に叩き込む。
鉄の扉を弾丸で撃ったような音。
波紋が流れていく音だ。
反転して吹っ飛ぶ男。しかし。
男は剣を杖にして立ち上がってくる。彼の額で、何かが光った。
波紋が不十分だったか!?そう疑念を抱いた瞬間。
男は、床に膝を突いた。
>236
(遠野秋葉vsシエル)
目の前の粉塵がどんどん薄くなる。
彼女の人影がぼんやり、見え出す。
終わった……
少々、手間をとったけど、これでおしまい。
そう思ったとき……
爆発が起きた。
あまりに唐突に……
「――――――――――――え?」
反応する暇はなかった。
私は炎でも略奪できる。
ただ、タイミングが悪すぎた。
私はそのまま、爆発の余波で気を失った。
・
・
・
「う……」
次第に意識がはっきりしてくる。
視界が回復してくる。
……部屋の中は爆発の影響で酷い有様だった。
そして、彼女の姿はそこに無かった。
どこに……?
そう思った時、私の背中に冷たい感触を持った『何か』が押し付けられた。
音楽界格闘大殲(来れ!道場破り!)
>188
真心込めて愛し合える恋人も無くて
ただ過ぎ行く日を 悲しみ込めて見送るだけ
オ・トワ・ラヴィ
(中略)
もし苦しいときは 青く晴れた空を思い堪へて行こう
それが人生(ラヴィ)
人生(ラヴィ)
人生(ラヴィ)
メタルミュージシャンの俺が何故シャルル・アズナブールの「素晴らしき人生(オ・トワ・ラヴィ)」を?
何故か知らないがとにかく俺はシャンソンを歌いながら突っ立っていた。
・・・なんとかメタル調にアレンジできない物かと四苦八苦しながら。
みほが脳震盪から回復しつつあるようだ。
「いい夢は見られたか?」
聞こえてるかどうかは定かじゃないが、そう問いかける。
返事は無いが、返事は待たない。
みほの視線が焦点を取り戻した瞬間、俺は電光のような速さでタックルをかけた。
これが、回避不能の神速タックル!
やたらと小柄な関節技の鬼とは多分関係ない。
アングマールの魔王vs秋月 〜導入〜
深夜の公園を照らす月明かりの中に、二つの影が立っていた。
一つは、平凡と言っていい外見の青年。服装、体格、顔つきのどれをとっても、特別に注意を惹く要素はなかった。
少なくとも普通の人間の目で見る限りは、だが。
もう一つの影は、青年とはまったく対称的な存在だった。
注意を惹くどころか、一目見れば忘れようとしても忘れられない存在だ。
漆黒の毛並みを持つ軍馬に跨った、黒い影。
2メートルを越す巨体を黒い長衣で包み、黒いマントを羽織っていた。頭巾の中は漆黒の闇であり、その顔は窺えなかった。
手綱を握った両手と、鐙を踏む両足は鈍く光る装甲に覆われていた。
深夜の公園で見かけるにはあまりに場違いな格好だったが、なによりも異様なのは、その黒衣の人物が放つ強烈な気だった。
空気を凍りつかせ光を呑み込む、黒く邪悪な気であり、全ての生命に憎しみを抱く狂気に満ちた気だった。
「秋月・・・だな。」
馬上の人物が沈黙を破った。地の底から聞こえるような重くくぐもった声だが、蛇の息使いを思わせるしゅうしゅうという音も同時に響いた。
青年の肯定、あるいは否定の返事を待たずに、黒衣の人物は言葉を続けた。
「永劫の時を生きた、大いなる不死者の力・・・・我と御目の前に示せ」
黒衣の人物はゆっくりと武器を構えた。1メートルほどの長さの鎚矛だ。
「力を・・・示せ」
そう言うと黒衣の人物は馬に拍車を入れて、青年めがけて突進した。
>238(遠野秋葉vsシエル)
「動くな、秋葉! 頼むから…、じっとしていてくれ……」
遠野秋葉の背に付き付けられているモノは、ナイフ。
掌から少しはみ出す位の、『七つ夜』と銘の入った―――
ビクン! と一瞬震えた秋葉の身体は、それ以降動く気配はない。
気付いたからだろう、その声を発したのが兄――遠野志貴だという事を。
「―――悪いな、もう身体が上手く動かないんだ…、手元が狂うと拙い…だろ……?」
言いつつ、志貴は秋葉の身体を凝視する。
ただでさえ枯渇している生命力が、根こそぎ虚空に散っていくような脱力感、
頭の中からハンマーで殴られるような強烈な頭痛、
後から後からこみ上げる嘔吐感、
気を抜けば蹲ってそのまま死んだ方がましなような酷い有様。
―――――それでも、意識を凝らす。
『魂』なんて概念を『視る』ために…。
「…詳しくは…、俺の後ろに居るヤツか、シエル先輩にでも、聞いてくれ。
簡単に言うと、シキの中には、『ロア』っていうアブナイ人格が憑依していた、らしい…。
今から、ソイツを…『殺す』……から………」
『視え…た……』 ズッ…
七つ夜を、『直死』した秋葉とは違う『存在』の『点』に差し入れる。
コレで、秋葉は元に戻る―――はず――――ー
ガクン、と膝が落ちる。
それを支える、白い影。
…後は頼む、と言いたかったが、言葉が出てこずにスウィッチを切ったように
遠野志貴の意識は途切れた―――――
>241
(遠野秋葉vsシエル シエル側エピローグ)
「あ・・・」
自分の中から何かが抜け出ていくような感触。
確かにロアが消滅するのが感じられた。
(これで・・・終わったんですね)
「それにしても無様だねー。シエル」
「・・・あなた、助けようって気は無いんですか?」
「妹と琥珀は助けるよ。もちろん志貴もね。
でも、シエルは自分でどうにかできるでしょう。なら、そうしなさい」
遠野くんと秋葉さんを担ぎ上げる、白い人影。アルクェイド
その背中に向かって言ってやる。
「あんまり遠野くんを、独占しないでくださいね。秋葉さんのためにも」
「・・・むー、わかったわよ。でも志貴が選ぶ分には知らないよ?」
ちょっぴりふてくされた様子で、アルクェイドは去っていった。
「これで終わり・・じゃないんですよね」
脳をテレビのチャンネルと見立て、人の常識を『8チャンネル』であると仮定しよう。
動物の常識は『5チャンネル』かもしれないし、植物の常識は『4チャンネル』であるかもしれない
『8チャンネル』で『5チャンネル』の電波を受信できないように、
異なるチャンネル、イコール常識を持つものの間には、決して埋める事の出来ない溝がある。
人と魔の混血である遠野。その一族である遠野秋葉は、
人の常識の『8チャンネル』と、魔の常識の『10チャンネル』を同時に持っている。
ロアの影響は『8チャンネル』から『10チャンネル』に切り替わるのを
ほんの少しだけ、後押ししたに過ぎない。
ロアが消えた今も、遠野秋葉の中には二つのチャンネルが依然として存在する。
遠野秋葉の、チャンネルが切り替わるきっかけとなる人物は・・・
「・・・人の事より、自分の心配をしますかね」
単なる肉の塊になっている両足の残骸を、魔術で再構成する処置に入る。
夜明けまでには、なんとか歩ける程度にまで回復できるだろう。
狼鬼vs暗黒騎士ガウザーのまとめだ。
第14章(前々スレ分)
>10-11 >124 >496 >681 >682 >774
おまけだ。――――ただのおふざけだ、深くは気にするな。
>12 >14 >27
第15章(前スレ分)
>11 >33
今スレ分
>112 >228
随分と長くなってしまった。
読みにくくしてすまんな。
〜蒼穹の襲撃者〜 <蒼崎青子VSクロノ&ロゼット&アズマリア>
前スレ分
>516 >517 >518 >519 >520 >521 >522 >523 >524 >528 >596 >612
今スレ
>25 >31 >33
剣乱舞闘
>233 >237
白髪の男は倒れたようだ。後は黒髪の男だけ。
・・・やりにくい・・・
男には二度も窮地を救われている。
しかし、倒さなければここからは出られない。
・・・私は、どうするべきなんだろう?
迷いながらも剣を振るう手は止まらない。
勢い良く踏み込んで平突き、そのまま袈裟懸けに斬り下げ、抜けた所で手首を返し、斬り上げる。
横一文字に胴を薙ぎ、一旦引き戻して三連突き。
「ゴメンなさい・・・」
私の剣は、確実に男を壁際へと追い込んでいく・・・・・・
(鼻歌を歌いながら、街を歩いている)
(しかし、歩いている途中、マンホールに落ちてしまった)
GAME OVER
>247 >248
(マンホールに蓋をし、重しをのせる)
マンホールから伸びる、魔の手。
――――――――ダ イ ・ ア モ ン 復 活 。
>250
む? あなた、何者ですか?
(と、言いながら、マンホールの蓋の重しを破壊)
レ ス 番 間 違 い で 、 死 亡
ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
>251
通りすがりの吸血鬼です!
(マンホールの蓋を確保、それで殴りつける)
>252
(死体を燃やす)
>246-248
おはなああああああ〜はなっはなっはなあああ〜
おっはなですうううう〜
(頭部に巨大な花弁を付けた魔族が何故か登場)
おっはっなああああああ〜 きれいよおおおおおお
(マンホールの中に向かい、連続で爆炎を放り込む)
>255
(まとめたところで燃え尽きた灰を川に流す)
>256
(マンホールの蓋を投げつける)
>257
はなああああああ!?
(マンホールの蓋が直撃。盛大にこける)
はなあ、はなあ、おはなあああ!
なあああにするのよおおおおうっ!
(魔法発動。衝撃波を叩き付ける)
>258
(衝撃波をまともに喰らって、宙を舞う)
(そのまま、落下)
・・・痛い・・・
なにしやがりますか、この腐れ魔族っ!
「イグジストッ!」
(撃発音声に合わせて、魔法が発動)
(魔法は「ロルト」――真空の刃が魔族に迫る)
>259
えぎょおおおおおおおお!?
(直撃。身体のあちこちがずたずたに引き裂かれる)
いーたーいー……いーたいの〜
(魔法発動。即座に修復)
ひどい、ひどいわあああああ。
おはなだって〜いきているのよおおおお。
(魔法発動。盛大に跳躍。そのまま、V.L.の上にのしかかる)
>260
(どこからともなく、スタッフを取り出す)
(魔法を「ブラスト」に設定)
・・・重い・・・げふ。
(スタッフを振り回して、魔族を迎撃・・・しつつ)
てきとーにイグジストッ!
(ブラスト発動、爆炎が魔族を包む・・・VLごと)
死徒27祖による『聖域』襲撃
ヘルパートVS遠野四季
第12章
>90>91>113>118>168>177>198>327>366
(>359>367>442 エンハウンスVSコルゴン 乱入戦)
第13章 第14章 第15章
>479-482 >707 >144
コルゴンは、躊躇わない。彼との戦闘は、何千、何万通りもシュミレートしている。
彼の呼吸法、彼の攻撃のタイミング、牽制時の打点。全て、全て知り尽くしている。
しかし、それは相手も同じ事だ。彼は魔術師を完全に理解している。
少なくとも、コルゴンの攻撃法ぐらいは見抜いている。
――――なれば、この勝負、簡単には決着はつかない。
腰の鞘から、剣を抜刀。迫り来る指を、叩き払う。
……が、払われたのは剣の方だった。
相手の力は、伊達じゃない。人間が相手にできる強さでは無い。
くっ、と呻きながら、コルゴンは駆ける。
だが、指のスピードはコルゴンのそれよりも遙かに速い。
彼の足が、指に貫かれ、地面を転げる、その瞬間。
パァン
渇いた銃声が、森に響いた。
>261
うげえええええええっ!?
(爆炎に包まれながら、地面をのたうっている)
(同時に、体内から衝撃波が炸裂。さらに絶叫)
えげええええええっ!?
(悶絶して、地面に倒れ込む)
Broken Doll vs Stupid Zombie 『血塗れの遁走曲』
>199
「な、何で私の名前を知ってるの!?」
女の子に名前を呼ばれ、うろたえる私。
・・・ってか、うろたえててどーする!!?
「後ろ、知らん! んな場合じゃない! ・・・って何よ!?」
コツコツと肩を叩く謎の手を振り払い、振り返ってみると・・・・・・
ゲェェェェェェェェェェェェェッ!!
ユ、ユーリぃぃぃ!!?
マズい、ゲキヤバですよ奥さん一体どうしましょう!!?
あの女顔の頑固メガネだけは絶対ヤバいぃぃぃぃっ!!!
ぴーんち!!
とりあえずジャケット頭から被って顔を隠し、鼻をつまんで声変えて・・・
ダーッシュ!!!
「ワタシ、ゼンゼンアヤシクナイアルヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
ドップラー効果を効かせながら、女の子抱えてその場を脱出。
三十六計逃げるが勝ちだっ!!
>263
(燃えながら立ち上がる・・・割と平気)
おし、ではトドメを――――
”我・法を破り・え〜っと・・・省略!・・・”
”マキシ・ブラスト!”
「イグジストぉ!」
(出鱈目な量の炎が辺り一帯を飲み込む・・・再びVLごと)
>263,265
こ、こいつは特種だ!!これでピューリッツァー賞とってやる!!
(胸から下げたカメラで何度もシャッターを切る)
>263、>265
天下の往来で・・・・・・
大暴れすんなぁぁぁぁぁぁっ!!!!
(マシンガン乱射)
>267
おぉ、ハクい姉ちゃんがマシンガン乱射!?
こいつも絵になる!!
(激写を続ける)
>265 V.L.さん
・・・・・・何やってるんだろ?
春が近いしなぁ。
(どこか遠くを見ている)
>268
ん、何か言った!!?
(マシンガンぶっ放したまま振り返る)
>265
ぐげげげげげげげえええっ!?
(直撃――だが、中途半端にしか構築されなかった呪文は
明らかに収束点を間違えている。
とりあえず盛大に燃えているが……致命的ではない)
は……はなあああああっ……!
(魔法発動。炎を吹き飛ばし、静かに再生を開始……)
>267
えぎょあああああっ!?
(銃弾が叩き込まれる。直撃)
い――たいの、よおおおおおお!
(魔法発動。赤い力場が、女を両断しようと襲いかかる)
>267
お前が一番大暴れしてるだろうが!!
(RPG7発射)
>270
お姉さん綺麗だねって言ったの!!
はい、笑って!!
(正面に回って激写を続ける)
>265
(適当に焦げながら、転がる)
げふ。
>267
(マシンガンで蜂の巣)
ひ、酷い! 私はただ、アモンとか言う筋肉達磨に騙されただけのに!
・・・倒す!
(スタッフをてきとーに操作。魔法を「ドライ・キル」に設定)
(ふと、ドライキルの呪文を憶えていないことに気付く)
”え〜っと、・・・・全略!”
”ドライ・キル!”
「イグジストッ!」
(不可視のそれっぽい力場がミアに向かって、突進)
>269
大きなお世話です。
>271
(めんどくさくなって、ドライ・キルを連射)
「イグジストイグジストイグジストイグジストイグジストイグジスト・・・」
(もちろん呪文は全略)
>271
だぁぁぁっ!!?
(マシンガンがすぱり)
>272
うっさい、黙れ!!
(ジャンプで飛び越えドロップキック)
>273
え、え、・・・ニコッ!?
(何となくピース)
>275
被害が増えるだろうが!!
避けるんじゃねぇ!!
(ドロップキックしてきたところをJETアッパー)
>274 V.L.さん
……もしかして、聞こえてたの? あの距離で?
最近の変態さんは高スペックだなぁ。
怖い世の中になったもんよね、はぁ(溜息
(言いたいだけ言って、帰路につこうとする)
>277
!?
お嬢さんもかわいいね!!
はい、笑って!!
(シャターを何度も切る)
(>274)って、えぇ?
(ミアの正面に居たため、なんだか分からん衝撃波に吹っ飛ばされる)
>275 >276
(二人の中心に向かって、てきとーにブラストを連射)
>277
(手頃な石を遠投する)
イーヴァも私の声を聞いています。
立派な高スペックの変態さんですよ?
(にこり)
>274
うけえええええええっ!?
(身体のあちこちが即座に完全乾燥して塵に)
(何故か脳だけは無事)
ひどーいーひどいわ〜
はな〜のいのちは〜みじかい〜のよ〜
(魔法発動。再生開始)
(数秒で完全再生……)
>274
(とりあえず吹っ飛ぶ)
>276
甘いッ!!!
(吹っ飛びながら回避、着地ざまに足払い)
>279
あぶねぇじゃねぇか、この野郎!!
俺じゃなきゃ死んでるぞ!!
(爆炎をまともに喰らって吹っ飛ぶ)
>281
甘いのは不二家のショートケーキだけで十分だ!!
(スウェーバックで避けると踵落とし)
>278 駆け出しカメラマンさん
えっ?
(驚いている間に写真を撮られる)
な、なんだったんだろ?
>279 V.L.さん
(投げられた石が後頭部に直撃)
痛〜い…………声の大きさが全然違うじゃない!
あんなの独り言じゃないわよ!
大体なんでわたしの名前をあなたが知ってるの!?
もしかしてストーカー?
>279
だぁっ! とぉっ!
(吹っ飛ばされてるんだか回避してるんだか良く分からない動き)
>282
甘党の癖にいきがるんじゃないッ!!
(降って来る足を捕まえて逆一本背負い)
>280
(再生完了)
おはなあああああああ!
(歓声を上げながら、>283に襲いかかる)
>284
ぬなぁ!! 甘党のどこが悪い!!
喫茶店でチョコパフェ食う男が居てもいいだろうが!!
(逆一本で投げ飛ばされるも、ハンドスプリングの要領で地面とキスはぎりぎりで避ける)
>286
悪いッ!!
ってか男らしくないッ!!
(駆け寄って踏みつけ)
>283
重ね重ね大きなお世話です・・・
>286 >287
(大変楽しそうなので、一番重いのを撃ってみる)
”我・法を破り・理を越え・破軍の意志をここに得んとする者なり”
”マキシ・ブラスト・・・・・・・・・・イグジスト!”
(なんだかよくわからないほどの爆炎が二人の目前で炸裂)
>285
女性には優しくっ!!
(花と茎の中間にワイヤーを発射して、>287に向かって叩きつける)
>287
たまには甘いもんが食いたくなるんだよ、男だってっ!!
(おはなを叩きつける)
>285 <花>魔族さん
なんでこっち来るのよ!
……くっ、このお!
(いつの間にか手には古ぼけた古ぼけたショットガン)
(一瞬の躊躇いもなく引き金を引く)
>288
ごわ!
(アフロに・・・ならないように幼精を盾に)
>289
私だって女!!
(花を蹴り飛ばす)
>288
はなあああああああ?
(ワイヤーが絡まり、動きが止まる)
けえええええっ!?
(>287へ叩き付けられるが――)
はなあっ!
(魔法発動。>289の足下がいきなり凍り付く)
(そのまま、>287に衝突)
(>288の爆風を食らって手に持ってたサンドイッチが吹っ飛ぶ)
――――――――――――
……てめぇら、こんな時間から元気じゃねぇか。
しかもここ5日間水しか飲んでない俺にこの仕打ちか、あん?
――いや、何も言わなくていい、言っても結果は同じだからな。
……てめぇらまとめて吹っ飛びやがれ!!!
「 我 は 放 つ 、 光 の 白 刃 ! ! 」
(ちょうどいい感じの荷電粒子が炸裂。 誰に? 周りのの連中全員だ!!)
おおッ!
こいつは面白そうな所に出くわしたじゃないか♪
私も、やらせてもらうよッ!!
>289
せいやぁッ!!
(パンチ、正拳突き、回し蹴りのコンボ)
>288、291
ぬおぅ!人を立てにしようとスンナ!!
(ミアに盾にされかけたので<おはな>を盾にしようと爆炎に投げ飛ばす)
いきなりマシンガン乱射する女がどこにおるか!!
>290
うげえええええええええええっ!?
(気を取られていた為、銃弾が直撃。肩から腕が吹き飛ぶ)
>291
(さらに蹴り飛ばされ、近くの壁に衝突)
うっげええええええええええっ!?
(怒り狂った魔族は、辺り一面に連続して爆炎を叩き込む)
>293
げえええええええええ!?
(魔術が直撃。いい感じでこんがりと)
けえ――けえええええ。
(力無く魔法発動。再生開始)
>293
(いい感じの荷電粒子で黒こげ。げふ)
なーにーをーしーやーがーりーまーすーか!
(スタッフをオーフェンに向ける)
(スタッフを操作、魔法を「ブラスト」に設定。無音詠唱)
「イグジスト!×10ぐらい」
(爆炎が走る・・・・・・・・・やたらと凄まじい数)
>292
俺の足が!!
(凍り付いて動けない)
>293
なんで俺まで!!
(荷電粒子の刃を喰らって吹っ飛ぶ)
>294
いきなり出し抜けに何をしでかすこのじゃじゃ馬!!
(パンチを受け流し、正拳突きを半身を捻って避け、回し蹴りした足を掴んで>300に投げ飛ばす)
>292
くんな!
(蹴り、蹴り、蹴り!)
>293
うっさい黒づくめ!
(花を盾にして防御)
>295
ここにいる!
あんたの周りにもいると見た!
(容赦なく脳天に回し蹴り)
>293 オーフェンさん
(とっさに地面に伏せて荷電粒子を避ける)
……危ないじゃない!
(腹ばいになったままショットガンを連射)
>297
……その魔術。
てめぇか。
てめぇが俺のサンドイッチを〜〜〜!!!
「我は紡ぐ、光輪の鎧!!」
(爆炎をシャットアウト)
(そのままV.Lに突進)
いーか、そこ動くなよ! いますぐ楽にしてやる!!
>299
じゃあ、俺が躾しなおしてやるよ、この跳ね馬女!!
(足を掴んでアンクルロック)
…何だぁ?
徹夜明けで幻覚でも見てるのか俺は?
(惨状に呆然としている)
>298
なんとぉッ!?
>300
ッ!!わるいね!嬢ちゃん!
>293
ひゅぅ!まほ〜つかいってか?!
燃えるね!
だぁァァァッ!!
(オーフェンに向けて気孔弾発射)
>301
飢えてやがりますね。
いいでしょう、私が別の意味でおなか一杯にさせていただきます。
(再び、スタッフを操作。呪文をドライ・キルに設定)
(いつも通り、呪文は全略〜)
「イグジスト!」
(不可視の魔力がオーフェンを包む)
かつ!
「リトカン!」
(炎の柱がオーフェンに向かう)
(だけど律儀に動いていない)
>302
離せヘンタイ!!
(掴まれたまま強引に身体を捻って腹にパンチ)
>297>301
……はな? おはな?
みてみて〜おなは、きれいよおおおお!
(叫びながら魔法発動。複数のプラズマ球が、2人に向かい炸裂)
>303
バンピーかあんた?
此処はじゃじゃ馬とか跳ね馬とか<おはな>とか居るから危険だぜ?
護身用にこれ持ってろ。
(成田山のお守り<AC−1>を渡す)
>306
誰がヘンタイだ、このウスノロのトンチキめ!!
(パンチを食らってビルの壁に吹っ飛ぶ)
もう、怒った!!女だと思って加減してりゃこのオタンコナス!!
(一気に跳躍すると腹にケンカキック)
>298 御神苗優さん
>304 姫野翠さん
…………………へ? きゅう……
(姫野さんの下敷きになり、気絶)
(眼鏡を拭いて改めて辺りを見直す)
…またやっちまったか、俺?
>308
お…おう、有り難う。
(胸にあるその他護符(AC-2とか色々)と一緒に掛ける)
>307
しつっこいねぇ、アンタ!!
絶・対・奥・義ィィィィ・・・・・
牙疾澪討(すとれいと)ォッ!!
>309
だぁぁぁぁっ!!
(キックを食らって反対側に吹っ飛ぶ)
誰がウスノロだって、婦女暴行魔!!
(スライディングして足を刈る)
>307
(程良く消し飛ぶ。その先からうにょうにょ再生)
>313
ぐおぅ!!!
(足を駆られて地面に思い切り顔をぶつける)
誰が婦女暴行魔だ、このアバズレ!!
(ドラゴンスクリューから足四の字固めのコンボをかます)
>312
――――はなあっ!?
(牙疾澪討が直撃)
(頭部を吹き飛ばされ、死亡)
(リタイア)
>300
(突進の途中)
なに!!
(身を捩って回避、幾つかは障壁に当たる)
銃だと!?
あんな銃見たことねぇぞ。
>304
ちっ!こっちもか!
(側の電柱に隠れる。此処で魔術維持の限界)
一体なんだってんだ……
>305 >307
……テメェ。
あくまで抵抗する気か……上等だ!
「我抱き留める、じゃじゃ馬の舞!!」
(魔術中和)
(さらに電柱から猛ダッシュ)
く た ば れ 〜 ! !
(V.Lにきりもみドロップキック。花には気づきもしない)
(うにょうにょ再生中)
>317
(律儀に動かなかったため、そのままもろに喰らう)
(吹っ飛んで空に弧を描く・・・ついでにスタッフが手から落ちた)
(数十キロの重さがあるスタッフが、オーフェンへ落ちる)
>310
…ちっ、しょうがない。
美津里の所にでも連れてきゃ何とかなるだろ。
(気絶したイーヴァを連れて退場)
>315
口、と・・・行、動、が・・・
(ギリギリと強引に引き剥がす)
一・致・し・て・な・い・で・し・ょ・う・が!!!!!!!
(両足首を掴んでジャイアントスイング)
>320
手前のぉぉぉぉぉ!!どこがぁぁぁぁっ!!
女だってぇんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!
(ジャイアントスイングでぶん回されながら腹筋で無理やり起き上がり、頭突きをかます)
>318
(来た杖を受け止める)
……うぉ!!
(受け止めきれずに地面に倒れる)
……テメェ…一体なんだこの杖は!!
軽く50キロはあるぞ!!
(抜け出ようと藻掻いてる)
>322
(大きく弧を描いて・・・何処かで見た、マンホールに嵌る)
GAME OVER
>321
ゴツン!
(くらった反動でひっくり返る。ただし、幼精も飛んで行く)
さっき人のムネ触ったくせに、そういう事言う!?
(ジャケットの内側から拳銃出して・・・)
チィッ! どっかに落としたか・・・
>324
(反対方向に吹っ飛ぶ)
誰が手前の無い乳なんぞさわるかボケェ!!
寝言は寝てから言え!!
>323 >324
(ようやく抜け出す)
(マンホールを見て近寄る……そしておもむろに)
「我は放つ、光の白刃白刃白刃!!!!!」
……悪は滅びた。
(マンホールの側で銃を見つける……拾ってみる)
――――って、こりゃ銃か?
つーか騎士団でもねーのに何でこんなに銃が出てくるんだよ?
>325
誰がナイムネだって!?
ヘンタイの癖に!
(転がってる瓦礫を投擲)
>326
それ、私の!
返して!
(近寄って手を伸ばす)
>327
誰がヘンタイだ、誰が!!
(投げられた瓦礫をパンチで粉砕し、V.L.の使っていたスタッフを投げつける)
>327
こんなところでぶっ放すような連中に返せるか!
(手を取って、背中側に捻って……優の方に突き飛ばす)
>328
アンタよアンタ!
少しは自覚しなさい!
(ひょいと避ける。後ろには黒づくめ)
>329
っと
(きゃっち)
よくないねぇ、二人の戦いに水刺しちゃいけないよ!!
アンタの相手は、私だよ!
>329
趣味の悪いヘンタイの癖に!
(突き飛ばされてぶつかる)
アンタ、邪魔!
(とりあえず裏拳)
>330
俺は変態じゃねぇ!!勝手に決めんな、タコ!!
(>329に投げ飛ばされたミアを避ける)
>スプリガン
ミア様の魅力の何も分かっていないくせに何を言うか!!
(目から拡散ビーム)
>334
ビーム兵器は空気中じゃ威力が半減するんだよ!!
(ビームの隙間を縫うように移動して、全員をスタナーで仕留める)
>オーフェン
行くよ!
マホー使い!
はぁぁぁっ!!
(上空高くジャンプし、蹴りをかます)
>335
ぎゃあああああ!ひ、人殺しぃぃぃ!!
(生き残りがやたらめったらマチェットを振り回す)
>331
ああん?
喧嘩なら帰って犬とでもしな。
>332
おっと。
(とりあえず身を反らして回避)
ホントに何なんだこいつら?
>337
殺してねぇ!!気絶してるだけだ!!
(生き残りの振り回すマチェットを取り上げた後、モンゴリアンチョップで気絶させる)
>339
・・・・・・・・・覚悟!
(大ぱちん)
・・・友よ・・・アンタ達の事は忘れない・・・・・・
さらば!
(脱出)
>340
逃げたか・・・・・・俺も帰るか・・・・・・・・
【退場】
>336
(おもむろに石を拾って投げつける)
……馬鹿か?
只でさえ身動きのとれない空中で
そんなに高く飛んだんじゃ当てて下さいって言ってるような物じゃねーか。
それに俺は魔法使いじゃない。魔術士だ。
>339
おぷすっ!!ミ、ミア様、ばんざーいっ!!!くたばれやぁス・プ・リ・ガ・ン!!!!!
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`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι
>342
(ごつん)
あっちゃ〜・・・やられたね!
どっちでも、かまわないさ!
マホーもマジュツもかわんないだろ?
行くよっ!
(間合いを詰めて、右掌を通じて勁を水月(鳩尾)に叩き込む)
>344
……待て待て待て!
「我が指先に琥珀の盾!」
(圧縮空気の盾を展開・・・それでも吹っ飛ぶ)
それはマジで死ねるぞ!!
……くそったれ!
「我は流す、天使の息吹!」
(強力な風によって吹き飛ばす)
>345
(風)
とわぁぁぁぁ?!
・・・・・つつ・・・・
やぁ、やられたねぇ・・・・。
あたいもまだまだ修行不足かねぇ?
ま、楽しかったよ!
マホー使い!
【退場】
>262
死徒27祖による『聖域』襲撃
ヘルパートVSコルゴンVSエンハウンス
「迷惑来訪者」を貫く為の武器。ヘルパートの五指を、
当の男は剣を抜き放ち、打ち払おうとする。
だが、そんな物で、彼の攻撃は止まらない。
突き出された剣を逆に払い、地面へと叩き落す。
軽く舌打ちながら、男は攻撃の範囲外へと駆け出そうとする。
だが、無駄だ。
こちらの指の速度の方が遥かに上である。
下策だな、とヘルパートは嘲った。
指の一本が男の腿を貫き、転倒させる。
続くもう一本の指が、脳髄を掻き回すべく迫るーー
銃声とともに、ヘルパートの指が千切れて飛んだ。
ヘルパートは、銃声の響いた方向を睨めつける。
そこには、もう一人の侵入者が悠然と立っていた。
>346 エピローグっぽい物
「行きやがったか……全く何が何やら」
そんな呟きをもらすオーフェン。
「あー……宿に戻るか」
あっさりと切り替える。
オーフェンにとってはさして珍しくない事だったからだ。
そう、珍しくない。
この後騒ぎを聞きつけてやってきた警官隊に逮捕されるのも、
警察のもかもか室で一夜を過ごす羽目になるのも……彼にとっては珍しくない事なのだ。
【エンド】
「まてコラ!今回俺は何も悪くねーぞ!!!」
いらんと思うがまとめだ。
くそ……どうして俺が。
ダイ・アモン
>246 >247 >248 >250 >251 >252 >253
(レス番間違いで死亡)
V.L
>249 >254 >257 >259 >261 >265 >274 >279 >288 >297
>305 >314 >318 >323
(マンホールにはまったところに光熱波の連射でリタイア )
花魔族
>256 >258 >260 >263 >271 >280 >285 >292 >296 >307
>316
(牙疾澪討により頭部破壊、失格)
ミア・フォーテー
>267 >270 >275 >281 >284 >287 >291 >299 >306 >313
>320 >324 >327 >330 >332 >340
(親衛隊を盾にして離脱)
駆け出しカメラマン
>266 >268 >273 >278
(撮影中に衝撃波で吹っ飛ばされリタイア)
イーヴァ
>269 >277 >283 >290 >300 >310
(姫野の下敷きになり気絶、その後京太郎に連れられ離脱)
御神苗優
>272 >276 >282 >286 >289 >295 >298 >302 >308 >309
>315 >321 >325 >328 >333 >335 >339
(痴話喧嘩相手のミアが去ったので離脱)
オーフェン
>293 >301 >317 >322 >326 >329 >338 >342 >345 >348
(最後まで残ったせいで逮捕。容疑は公共物破壊、銃の不法所持、その他色々)
姫野翠
>294 >304 >312 >331 >336 >344 >346
(風ですっ飛ばされた後離脱)
木下京太郎
>303 >311 >319
(気絶したイーヴァを連れて離脱)
ミア様親衛隊
>334 >337 >343
(優に自爆攻撃するも一歩及ばず)
>348 魔術士オーフェン・無謀編 「どうして俺の邪魔をする?!」 さらなるエピローグ
その後、トトカンタ市全域に、
『サンドイッチのためだけに街を滅ぼした男』という題名で、
私は黒魔術士殿の事をご紹介意致しました。
これで、ますます黒魔術士殿への見識は深いものとなり、
黒魔術士殿が『ザ・破壊王アワード』に輝く日も決して夢では無くなったのです・・・
黒魔術士殿の幸せは私の幸せ・・・・
このような事であれば、幾らでも引き受けましょう・・・
ああ、黒魔術士殿の未来にコケモモ様の祝福あれ!
――なお、このチラシを一番に発見した、トトカンタ市の会社員、ミッシェル・ロンド(29)さんは、
「今度の持ち回りは確かネイジーさんのとこだったな・・・」等と呟きつつ、会社へ向かったという――
>224 >226
「エリさんのケガも軽くてよかったですね。」
治療が済み、二人はその足で近くのレストランで食事を取っていた。
「このフィッシュ&チップスというものを一度食べてみたかったんですよ〜。」
>351
あたしは入江に相槌を打ちながら料理を食べていた。
幸い休暇はそれほど潰れそうにないし、面倒なことは入江が始末をつけるとの事なので心配はない。
ここの食事もオゴリなので心配はない。
>351-352
下水に落ちても死んでいなかったエイリアンが巨大化してレストランの舞台から現れた
「ほら見て下さい。今日のショーが始まりましたよ。」
逃げ出す客を尻目に『銃』を手に持つ
「ここは処理場が近いから出てくるんじゃないかな〜、とは思ってたんですがね。あはは」
>240 秋月VSアングマールの魔王
深夜の公園の散歩。
本来なら何の変哲もなく過ぎるはずだったはずのそれが、随分と変わった趣向を凝らしておれを待ち受けていた。
何処かの世紀末漫画に出てきそうな出で立ちをした巨体の男が、これまたでかい軍馬にに跨っていた。
おれでなければ、何かの冗談かと思って通り過ぎてしまうほどに現実感が欠落している。
そして、冗談では澄ませられない事に、そいつは明らかにおれを見下ろしていた。
どうやら、ミドルアースからのお誘いらしい。
おれみたいなのに何の用かいまいち分からねえが、あまりこちらの話を聞く気はなさそうだ。
有無を言わさずに馬ごと突っ込んできた。
おれはサイドステップを踏みながら手の中に鋲を落とし、馬の目玉目掛けて投げつける。
将を射んと欲すればまず馬を射よってやつだ。
まあ、あの馬もただの馬じゃねえんだろうけどな。
>354
「あはは・・・。ちっくしょう命根性の汚い奴ね!」
あたしはベストの内に手を突っ込んだ。
そこには自作のとっておき、焼夷手榴弾がある。
ピンを抜いてレバーを外し、投げつけた。命中すれば火達磨だ。
>356 炎に焼かれて悲鳴をあげる
>356-357
「お見事。
何かいい匂いがしますね。ほら、ちょうどエリさんが食べてたステーキそっくり。」
いつのまにか小型のボンベを取り出し、ノズルをエイリアンに向け、
炎が消えたと同時に液体窒素を浴びせかけ動きを封じる
「ハイ、使いますよね。」
『銃』を彼女に渡した
ウルフVSヒカト (導入)
やっと、吸血鬼の通っている学校を突き止めた。その吸血鬼は一見只の
人間の雌。でも、ウルフの鼻は騙せない。ウルフは吸血鬼の「匂い」は
嗅ぎ取れない。でも逆に言うと「匂い」が嗅ぎ取れないヤツは吸血鬼だって
すぐに解る。
その人間の後をつけてみる。こういうのは面倒くさい。でもどう考えても
元祖じゃない吸血鬼を倒しても問題解決にはならないから、仕方がなかった。
人間は何人かで連れ添ってアイスクリーム屋でチョコミントとかを買ったり
寄り道した後、仲間と別れ、住宅地から少し離れた神社へと向かった。
前に、この神社の神主の息子が言ってた。
『吸血鬼は人間が結界を作る邪魔をしている』って。
ウルフは人間の先回りして、神社の敷地奥へと入っていった。
凄まじい妖気が漂う岩肌に現われた異界への扉がそこにはあった。
これは放って置いたら一大事だっていうのは誰でもわかる。
結界の様子を良く見ようと足を踏み出すと、さっきのえせ吸血鬼がウルフと
穴の間にさっと立ちはだかった。
「・・・あなた、何をする気なの?」意志の強い声でソイツは言う。
「ウルフの邪魔をするな」
この街はそれなりに気に入ってる。吸血鬼連中の好き勝手にさせるのは
面白くない。だから、軽く腕を前に出し、えせ吸血鬼を突き飛ばした。
丁度、意識を失わせる程度の威力で。案の定、ソイツは気を失ってる。
−−これで取り合えず大丈夫だな。
そう思った矢先・・・大気を震わす、凄まじい敵意がウルフに向けられた。
>358
入江から『銃』を受け取りエイリアンに向けた。
なんでもこれ以外でこの化け物をしとめる手段はないらしい。
「もう二度と会わないことを願うわ。クソ化け物・・・!」
言い捨てあたしは引き金を引いた。
人目を引くような柔らかな金髪、深い青色の瞳。
しかし通りを歩く人達は彼をまったく気にも止めていない様子だった。
――――――――――ふと、感覚が変わる。
「結界が・・・・・・一瞬だけど、揺らいだ!?」
彼は一人つぶやく。
「一応、姿を変えておくかな。何かあったのならこの姿じゃ対応できないし。」
ザワ・・・・と言う音がした刹那、
そこには元の少年と同じ髪の色、瞳を持つ青年が立っていた。
「さて・・・・・行くとするか。」
そういうと、彼は神社までの道をかけていった。
神社の奥へと足を踏み入れる。
そこには近くの木に縛られて気絶している高校生くらいの少女。
「・・・・・・・旭!!」
近くの男を睨みつける。
「・・・・・・・・お前がやったのか?返答によっちゃただじゃ済まさないぜ。」
>360 光を浴びてエイリアンが消滅するのを見届けると
向き直し、隣のテーブルに残された料理をつまんで失敬した
「それではディナーの続きを。ラストオーダーにはまだ時間があります。」
>237>245 剣乱舞闘
一端も動かない男。まるで死んだように。
だが、その額の紋章だけがそれを否定するかのように
まばゆい光輝を放ち続けていた。
暗い 深い 闇の 中を 男は あてもなく 彷徨い続けていた
寒い 暑い 熱い 熱い 焼ける 焼ける 焼ける 焼ける 焼ける
――――――――――――――――故郷が、見えた。
ペルグシュタイン帝国、ディーゴ王に率いられた兵士達。
家が焼ける。ミスティアの、戦士達が、仲間が、友が。
早く逃げろととうさんが言う。何度も自分の頭を撫でてくれた、大きな手。
血に染まりながらも、聖剣を手放さない。その手。
刹那、それは吹き飛んだ。弓を構えた兵士が笑っている。
顔に血がかかる。何て、熱い。熱い。とうさんは俺に薄く笑いかけ、剣を口に咥えた。
ばたん、扉が閉まる。父の怒号。知らない男達の絶叫。死んだ。とうさんも敵も死んだ。
扉が開く。俺に金色の鎧が迫る。殺さなきゃ。殺される。とうさんの剣を取る。
重い。でも。
・・・・・・・・・・・やらなきゃ、殺されるんだ。とうさんみたいに。僕は。
ウルフVSヒカト
>361
殺気の源を一瞥してちょっと驚いた。
どうみてもウルフと大した変わらない年に見える優男だったから。
しかもソイツは妙な事を口走ってきた。曰く・・・
『・・・お前がやったのか?返答によっちゃただじゃ済まさないぜ。』
変な吸血鬼だ。自分が使役してる成り損ないに情を持ったりして。
----気に食わない。
「ウルフがやったぞ。これからどうしてやろうか考えてたところだ」
ここで頤に指を当てて考えたフリをしてから、こんな事を言ってやる。
「そだな。吸血鬼って心臓に木を打って殺すんだったか。それで行くか」
ウルフがそう言うと、木にくくられた旭の胸部に木の枝が伸びてきて、
軽く突き刺さる。本の僅か、錯覚に思える程度ずつ、その枝先が彼女の体に
侵食していく・・・。
「どうだ。もしかして怒ったか♪」
ウルフはけらけら笑いながら腕を頭の後ろで組んで余裕の表情を浮かべている。
「LAWMANS」
私とエリ・カサモトさん、二人のLAWMANによる害獣駆除の結果報告です。
>22-24 >26-27 >30 >34-36 >38-40 >42 >91-97 >105-106 >163-165
>168-171 >173-174 >176-180 >211-214 >216-217 >219-224 >226
>351-354 >356-358 >360 >362
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>202
轟音。
乾い音。銃声か…。
右胸に鋭い衝撃と、激しい痛みを感じながら、そう思った。
僕の身体は、二、三歩後ろによろめいて、前のめりに崩れ落ちた。
――痛い。
右胸が痛い。右目が痛い。左肩が痛い。左手が痛い。
身体が、痛い。燃え尽きてしまいそうなほどに。
つまり、それは生きていることの証。
こんなに痛い思いをするまで生きてるんなら、なんであの時に死ななかったんだろう。
なんで、お母さんと一緒に死ななかったんだろう。あの礼拝堂で。
力の暴走。あれは、防衛本能だったのかもしれない。
閃光。
――残ったのは、僕一人。
>355
アングマールの魔王vs秋月
秋月の投げた鋲は、黒い軍馬の右眼を貫き、首の裏側から突き抜けていった。
脳を破壊されていてもおかしくない傷のはずだが、暗黒の国で育てられた軍馬は怖気づくことも、痛みにのたうちまわることもなかった。
口から泡を吐き、狂乱した左眼で憎き敵を睨みつけつつ、突進の速度をまったく緩めない。
軍馬が秋月を蹄で踏みにじろうとするのと同時に、黒衣の人物が鎚矛を降り下ろした。
『そだな。吸血鬼って心臓に木を打って殺すんだったか。それで行くか』
――――――この言葉にオレの心臓はドクンと跳ね上がる。
「・・・・・・テメェ!!」
胸の内には揺らめく憎悪の炎。
奴がその後何を言ったかは知らない。
オレは瞬時に奴の懐に入り、ボディーに蹴りをくらわせ、旭から奴を引き離す。
それが済むと自らの腕を爪で引き裂く。
腕からどろりとした赤い血があふれ出たかと思うと、
それは陽炎のように揺らめき、広刃の刀の形をとった。
「旭をこんな風したこと後悔させてやるよ・・・・・・」
刀を振り上げ、オレは奴の左腕めがけてそれを振り下ろした。
>361は>359へのレス、
>368は>364へのレスだ。すまん・・・・・・・
ウルフVSヒカト
>368
っっ!!!
逆上したヤツの速度は想像以上だ。不意を付かれたとはいえ、蹴りの
一撃を胴体に強かに食らってしまった。
しかも、その隙に雌のヤツは助け出されるし。
今日のテレビの運勢占いは嘘つきだ・・・。
自らの腕を傷つけ、そこから溢れる血液を刃に変える吸血鬼を見上げて
そんなことを思う。
「ただ、血を吸うだけが能じゃないのか。感心だぞ。でもな・・・」
そうウルフが呟くと同時に、文字通り血塗られた刃を振るう為、足の動き
を止めた吸血鬼の真下の大地が急激に刃の形に隆起した。
「ははは・・・吸血鬼だけに頭に血が上ってるな♪冷静になれ」
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>366
文字通り、胸を貫く痛み。
痛い、痛い、痛イ、イタイ、イたイ、いタイ、、、いたい……
痛みで朦朧とした意識に、錆付いた箱の中から溢れ出た古い記憶が流れ込む。
ああ―――そうだ。私は、知っている。いいえ、知っていた。知っていたんだ。
御免ね、今まで忘れていて…………
◇
―――八年前 ロシア サイキック研究所
あの時私は、サイスマスターに連れられて、その場所を訪れていた。
何故マスターが私をそこに連れて行ったのか。理由を話してはくれなかった。
ただこの日を境に、それ以前の私の記憶は完全な闇に閉ざされている。
そこで私は、初めてその少年に会った。
その子は、強過ぎる自分の力に脅え、いつだって泣きそうな顔をしていた。
だから、思わず私は声をかけていた。
「ねぇ、きみ、なまえは?」
ウルフvsヒカト
>370
とりあえず旭を救うことには成功した。
そして続けてオレが刀を奴の腕を切り裂こうとした瞬間、
大地がうねり、オレの体に向かってその刃を突きたてようとした。
なにっ・・・・・・!!
咄嗟に体を捻り、寸前で回避しようとするも叶わず、
オレは左腕に深い傷を負ってしまった。
「・・・・・・左腕はしばらく使い物にならねえな。」
すでに再生をはじめている左腕を見つめ
オレはそうひとりごちる。
『ははは・・・吸血鬼だけに頭に血が上ってるな♪冷静になれ』
奴の声が頭に響く。
「冷静になれ・・・・・・ね。じゃあこんなのはどうだ?」
薄く微笑する。
オレは大きく息を吸い込むと血の刃を解除した。
ゆらめく血は新たな形を取る。
朱い巨躯。鋭い牙。真っ赤な眼光。
それは巨大な竜の形を持って大地を睥睨しつつ現れた。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>371
「ねぇ、きみ、なまえは?」
声を掛けられて、顔を上げた。
ぼくと、同い年くらいの女の子。
長い黒髪と、黒い瞳が、とても綺麗な。
見た感じ東洋人なのに、どうしてロシア語を話してるんだろう。
何故、ぼくに声を掛けたんだろう。
分からない。
だけど、この子は悪い子じゃない。
だから、ぼくに関わっちゃ駄目だ。
だって、ぼくは、君に声を掛けてもらえるような人間じゃない。
だって、ぼくは――お母さんを、殺してしまったんだから。
ぼくは女の子に背を向けた。
あんな真っ直ぐな目で見られるのは、辛いから。
「ねぇ、きみ、なまえは?」
女の子が、声を掛けてくる。
耳をふさぎたかった。何も聞こえなくしたかった。
でも、出来なかった。
きっとあの子は、さっきと何も変わらない真っ直ぐな目で、ぼくを見ている。
顔だけ動かして、振り返ってみる。
あの子は、真っ直ぐな目で、太陽みたいに明るい笑顔で、ぼくを見ていた。
「…エミリオ…だよ…」
小さい声で、そう答えた。
ウルフVSヒカト
>372
大地のうねりはヤツの左手に噛み付いたか。
それなりには効いた。でも・・・期待ほどじゃない。
大した反応速度だ。
そして血を抜いた為か冷静になってる吸血鬼は、一筋縄じゃいかない。
しかし、これでやっと獲物として合格を上げられる。
・・・
そんな風に侮ってたのは失敗だったか。
紅の龍が相手の滅びをその相貌に予感し、人の形をとっているウルフに
襲い掛かって来た。
----走る!!それしかない。
あの速度と容積相手じゃ、普通に逃げ回っても無駄。
アイツに肉薄すれば、大規模な攻撃はできない筈だ!!
体を低く保ち、直線速度毎時500Kmを誇るワイルドハーフの全力を使い、
血竜の牙を逃れつつ、ヒカトに接近を試みた。
ぶ ち っ ぶ ち っ
ヤツと同じく左手が千切れ、骨が切断面から覗いているが、まだ動ける。
吸血鬼の前面10mに達したあたりで腰を捻り、勢いをつけ、
残った右手から生命エネルギーを放射した。
放たれた3つのエネルギーは吸血鬼に接近するにつれ、チャクラム状になり
彼を大地に拘束しようとヒカトを包み込む!!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>373
私の言葉に、その子は脅えた小猫の様に縮こまってしまった。
だから私は、精一杯の笑顔を向けた。
「…エミリオ…だよ…」
囁くような声が聞こえた。
その言葉に、私は本当に嬉しくなった。
なんとなく判っていた。
多分、私が笑顔で居られるのは今日が最後なのだと。
だから、私の、「 」の笑顔をこの子に憶えていて貰おう。
そう思って、私は、エミリオの手を取った。
私とエミリオは直に仲良くなった。
そして、私はエミリオの力を知った。エミリオのことを知った。
それでも、「 」とエミリオは仲が良かった。
でも……破局は予定調和のごとく訪れた。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>375
最初のきっかけは、あの子がどこかに連れて行かれた事だった。
白衣を着た大人達と、あの子を連れて来た幽霊みたいな人にあの子は連れて行かれて。
あの子のすすり泣く声が聞こえた。
その時、ぼくは知った。
あの子もまた、ぼくと同じなんだと。
ぼくと同じように、大人達に人形みたいにされているんだと。
その日を境に、あの子はぼくの前から姿を消した。
「あの子は…どこに行ったの?」
数日後にやってきた白衣の大人の人に、答えては貰えないだろうと思いながら、聞いてみた。
返ってきた答えは、覚えていない。
その答えを聞いて、ぼくは能力を抑え切れず――。
気が付いたら、何もない荒野に、翼を広げて一人で立っていた。
ウルフvsヒカト
>374
オレの力の真髄、竜血―――――――
血によって生み出された竜は敵を打ち倒すべくその顎を開く。
しかし、相手もそれを察知したらしく、接近して竜を防ごうとする。
オレはすぐさまバックステップをし、相手との距離をひらこうとした。
が、奴のスピードは凄まじく、ほとんど距離を空けられないまま
奴の接近を許してしまう。
そうこうしているうちにオレは奴が放ったチャクラム状のエネルギー
受け、その身を拘束されてしまった。
―――かまわない。どうせ竜血を扱うのには関係がない。
それよりも、其れよりも、ソレヨリモ、
旭を傷つけた奴を許すわけにはいかない。
「お前は旭を傷つけた。今その代償を払ってもらおうか。」
オレは竜を引き戻し、自らの体を中心として渦を作るように回転させた。
牙が使えなくとも、この竜の体当たりを受ければ致命傷は免れえないはずだ!!
(トリップ判定)
ウルフVSヒカト
>377
「自分が吸血鬼化させたヤツを心配するのか。ははっ今更何を言ってる?」
残った右手に漆黒の生命エネルギーを這わせる。
「人間世界に吸血鬼が居る事自体が間違いだって気づいてないのか」
右腕だけの魂の矢を血竜を全身に纏った吸血鬼にダイレクトに打ち付ける。
その両者の威力の余波は周囲の大地を裏返えらせ、遠くで赤褐色の鳥居が
倒れ、半壊の神社のトドメをさしている。
周囲に人が居れば、大気が熱で焦げているような錯覚さえ覚えるだろう。
(トリップ判定!)
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>376
◇
ある日、マスターが私に言った。
『さあ、アイン。最初の仕事だ』
内容がなんであったかなんて、全く憶えていない。
ただ気が付くと、ストック付きのモーゼルとナイフを携え、荒野に立っていた。
目の前には、光の羽根を生やした少年が倒れている。
少年の周りには、紅い海が徐々にその領域を広げていた。
その時、私は、この少年が誰なのかワカラナかった。
この時、私は、何故自分が泣いているのかワカラナかった。
だから、私は、少年にナイフを突きたてるのを躊躇わなかった。
◇
気が付くと、固い壁にぶつかっていた。
それが地面だと気付くのに、暫くの時間を必要とした。
胸に感じる、如何しようもない程の痛みを堪えて立ち上がる。
あの時と全く同じ様に、私は泣きながらエミリオの前に立ち塞がった。
ウルフvsヒカト
>378
お互いの力がぶつかり合い。
その余波が、あたりの大地を破壊してゆく。
そして――――――それに勝ったのは、ウルフの放った魂の矢のほうだった。
矢は竜血を貫き、さらにヒカトの心臓を貫く。
「か・・・・・・は・・・・・・っ」
――― 一瞬、旭の顔が脳裏に浮かんだ。
旭はオレが死んだのを知ったならカナシムダロウ。
もう十分には動かない体を必死に動かして、
ボロボロになりながらもいまだ気絶している旭の元へ這いよっていく。
「血が・・・・・もう・・・・足りない」
姿が成体のものから幼体へと変わる。
「ごめん・・・・・・・・ね。最後まで・・・・つきあえなくて・・
旭は・・・・・・もうこれ以上・・・・・苦しむ必要は無いよ・・
旭は・・・・・幸・・・せに生・・・・・・きて・・・・ね・・・」
最後の力を振り絞り、旭の記憶を操作し、オレに関する記憶を消し去る。
――――――そして意識は永遠に浮き上がることの無い闇の淵へと沈んでいった。
>58 弓塚さつき vs アーノルド・ラスキン
―――傷口が塞がらない。 吹き出す血が、止まらない。
血が―――力が、抜けていく。 かくん、と膝が折れた。
ばしゃんと水音を立てて、血だまりに倒れこむ。
顔から突っ込んだせいで、息が出来ない。 自分の血に、溺れそうになった。
のろのろと手を付いて身を起こすと、真っ赤に染まった視界に、真っ黒な影が見えた。
何か言おうと口を開く―――と、びくん、と体が痙攣して、吐血した。
それで――限界だった。 腕から、全身から力が抜け、再び倒れ伏す。
それっきり、もう、動けなくなった。
:
:
目の前が、暗く・・・いや、白くなっていく。
どくどくと五月蝿かった音が、弱々しく遠くなっていく。
体の痛みが、感覚が、ぼんやりと薄れていく。
なにも―――なにも、なくなっていく。
喉も、
体も、
ココロも―――
カラカラに干上がっていく。
――底無しの渇き。
それが、わたしの感じる全て――わたしの世界、そのものだった。
怖かった。 そんな枯れた世界にわたしは独りきりで、すごく不安だった。
・・・・・・そんな、消えてしまいそうな孤独の中、ふと思う。
―――会いたい、と。 ただ、それだけを、思う。
そう・・・・・・会って、伝えたいことが、あるんだ。
そのためなら、生きてこれた―――こんな体になっても、人を殺しても―――。
そのためなら、生きていける―――たとえ、どんな世界でだって―――。
―――そう 強く つよく 想った。
>381 弓塚さつき vs アーノルド・ラスキン
崩れ落ちる女死徒。微かに動く口元は何かを伝えようとしているが、声も形に出来ないままに
只動かされ、大量の血を吐き出し、やがて止まる。
凍ったように静かな闇の中、崩れ落ちる様はまるで祭りの終焉を伝えるかのようで、何処迄も哀れ。
動かない左腕へ痛覚を遮断して、動きを封じる<麻痺>の呪文を叩き込むラスキンの片眼鏡に
映る女死徒の<霊視>の像も徐々に薄れ、確実な死、いや消滅が近付きつつあることを示している。
「これで満足なのかね、君は」
ラスキンの声からは、もはや殺気は微塵も感じられない。凝視する視線は先程迄の
女死徒に向けられるそれではなく、外見通りの少女に向けられる哀れみと、何処か後悔にも
満ちたもの。
「君を其処迄動かすのが何かを私は知らない。しかし、君とは本当にこんな形では出会いたく
はなかったよ」
ラスキンが屈み込み、女死徒の身体に触れようとした時――異変は、起こった。
>382 弓塚さつき vs アーノルド・ラスキン
――――――――――――どくん・・・・・・
弓塚さつきの心が、その想いを糧にして力強く鼓動する。
それは、一つの世界の上げる産声でもあった。
鼓動は強く、大きくさつきを包み込み――その度に、心の輪郭を強くしていく。
そして、心に描かれただけだった世界は、やがて明確な力とかたちを持ち始め・・・
―――終には、文字どうり『もう一つの世界』として具現し、現実を侵食する――――――。
ごくり・・・と音を立てて、空気が一変した。
まだ渇ききっていなかった血だまりが、干上がるように消滅した。
辺りに転がっていた死体が、あっという間に干乾び、ボロボロと崩れる。
―――具現したもう一つの『世界』は、さつきの心そのままに、カラカラに渇いた世界だった。
イメージされるのは、砂漠。 何もかも枯渇する世界。 枯れた庭園。
どこまでも際限の無い、底無しの渇き。 それがこの異界の、たった一つの常識。
そして、その常識を上書きされた世界は―――否応無く、渇き、干上がっていく。
アスファルトの地面が干上がり、ひび割れる。 壁にも、同じように亀裂が走る。
建物の至る所が風化し、砕け、砂に還っていく―――。
―――びりびりと、空間が軋み、歪む。 それは、異なる界を重ねられたこの世界の、絶叫。
さつきの体が、その余波でびくん、と痙攣する。 ―――さつきの心が、悲鳴を上げた。
そして異界は―――その渇きを、より強く具現した。
ぼそり・・・と、建物の壁と柱が一瞬で風化し、崩れ落ちた。
路地に大量の砂が舞い、さつきの体を埋めようとする。
一階の大部分をごっそりと失った建物が、軋みを上げて傾いでいく。
建物は、両側からゆっくりと傾斜し―――接触。
雷の落ちたような轟音と共に、建物が瓦解する。
―――砂塵が、爆発したように舞い上がった。
みなさん、おはようございます。このたび見習いになった
麻宮アテナです。よろしくお願いします!(ぺこり)
えっと、まず、私の戦闘スタイルについて簡単に自己紹介します。
私は基本的に、中国拳法全般と自分のサイコパワー(超能力、ですね)を
組み合わせて戦います。一応、銃器以外の様々な武器の心得がありますが、
あまり使いません。サイコソードやファイヤーソード(後述を参照してください)は、
ここでは使用頻度が上がるかもしれませんね。カテゴリーは…Aということで。
次に、戦闘に特化したサイコパワーについて聞いてください。
・サイコビーム=片手で撃ち出す光弾です。秒間4〜5発程度の連射可能。
・サイコボール=両手に発生させたパワーを一つにして発射します。威力はビームの数倍。
・サイコソード=パワーで形成した剣。出し入れ自由で、片手での扱いも簡単です。
・ファイヤーソード=炎の剣です。詳細はサイコソードに準じますが、状況次第では…。
・サイコリフレクター=両手で形成する可視力場です。ほとんどの飛来物、エネルギーを
反射できるはず。様々なバリエーションもあります。
・ショックウエーブ=私を中心に地面を走る衝撃波です。相手を気絶させ、かつ
攻撃を遮断できます。
・サイコシールド=一種の防衛機能です。大ダメージが避けられない事態に、半自動で
発動します。戦車砲その他の集中砲火を防ぎ切った実績もあり!(笑)
便利ですが、疲労が大きいのが難点ですね。
・シャイニングクリスタルビット=私の周りを周回する4つの雷球です。任意で射撃に
使用も可能。展開中も動けますが、もしかすると
邪魔かも…。基本的に防御用、というわけですね。
・フェニックス=切り札的能力です。全翼8m程の火の鳥に変身。身に纏った、あるいは
口から吐く炎で辺りを薙ぎ払います。完全制御できますが、
変身終了後(1分程度でしょうか)は、しばらくサイコパワーが
使えません。
その他テレポート、ヒーリング等、戦闘時に役立ちそうなパワーの使い方が
色々ありますが、ここでは省略します。
こっちはテンプレです!
出典 :『サイコソルジャー』『ザ・キングオブファイターズ』
『カプコンvsSNK』(以上、アーケードゲームです)
『ATHENA』(こちらはプレイステーションです)
名前 :麻宮アテナ(あさみや あてな)
年齢 :18歳です。
性別 :女、です。
職業 :高校生とアイドル歌手。二足のわらじですね(笑)
趣味 :星占いです。
恋人の有無 :えっと……いません、はい!
好きな異性のタイプ :あんまり考えたことないです。ごめんなさい…。
好きな食べ物 :今は、もみじ饅頭が一番です。
最近気になること :一緒に修行する人が近くにいないことです。
拳崇達はあっち(中国)にいるし…。
一番苦手なもの :バッタ。どうしても受けつけないんです。
仮面ライダーは平気なのに。(笑)
得意な技 :連環技のバリエーションには自信あり、です!
一番の決めゼリフ :「アテナ、いきまーす!」
将来の夢 :もっともっと、歌が上手くなりたいです。
ここの住人として一言 :このたび、見習いになりました。よろしくお願いします!(ぺこり)
ここの仲間たちに一言 :皆さんの出典についてはあまり詳しくないですが、
仲良くしてください。(ぺこり)
ここの名無しに一言 : 応援、よろしくお願いします!(ぺこり)
それでは、これからよろしくお願いします!(ぺこり)
>245 >363 剣乱舞闘
男が気絶したのを見届けた瞬間、女性はぼくに向かい、剣を手にして駆けてくる。
「ま、待つんだ!ぼくは女性とは・・・・・・」
制止の声をあげるが、彼女はそれを振り切るように剣で突きかかってくる。
後方に飛んで、迫りくる女性の剣をなんとか避ける。
着地した瞬間、そこに三連突きが来る。素早い!
男との戦いで消耗していたせいもあってか、突きの一つは避けきれなかった。
ぼくの横腹を、刃が朱に染めたのだ。
痛みに反応して声が漏れる。
このダメージは波紋で治すとして・・・・・・。
この状況をどう乗り越える?
壁際に追い込まれながらも剣を拾うと、ぼくは彼女の剣を受け止める。
「とりあえず、前進あるのみッ!」
剣をなんとか受け流すと、ぼくは地面を蹴って女性に肩からぶつかっていく。
とはいえ、女性相手にはどうしても本気のタックルは出せない。
これで体勢を崩せるだろうかッ!?
(御神苗優vs麻宮アテナ)
導入
「でも、今日は大門さんを尋ねてみようかと思ってたんですけど…」
オフの日に急な仕事なんて別に珍しいことじゃない。
でも、今日は久しぶりの組み手相手が確保決定(?)した日だった。
「3週間前からお願いしてたのに〜!!
ただでさえ相手してくれる人が少ないのに〜!!
みんな暇じゃないのに〜!!
大門さんわざわざ今日空けといてくれたのに〜〜!!」
文句を言いながらも手際よく着替えるあたりは、流石、だと自分でも思う。
ドア越しとはいえ、それをえんえん聞かされるマネージャーさんには災難だけど。
『いや〜、急なことで申し訳ありませんな。おかげで助かりました』
デパートの責任者らしい男の人がが揉み手で現れた。
「何でも、お友達とのお約束をキャンセルして駆けつけてくださったとか・・・・・・
まったく、なんとおれい申し上げてよいやら…」
絵に描いたような中間管理職…・・・じゃない。
この人の能力に対して、私の6感が引っかかった。
裏社会の人間に特有の匂いがはっきりとわかる。
先方も、悟られているのを承知でてくてく出てきたみたいだけど・・・・・・
『―――というわけで、何曲か歌っていただいた後、簡単なアトラクションを考えておりまして・・・・・・』
「アトラク…って、あのぅ」
愚痴の犠牲者がもう一人増えそうになる。
が、海千山千であろう、この人はは自力で状況を打破した。
「簡単に言えば、遊園地のぬいぐるみショーです。ただ中に入っているのは、きちんと訓練を受けた玄人です。
格闘者としての麻宮さんにとって、得るものは少なくないと思いますが…」
あああ、仕事です。子供達が待っています。
はい、何でもしましょう。子供達のためですから。
それに、相手は腕自慢さんのようです。
お互い切磋琢磨の機会は大事にしたいですね。
(それに…それに、何か引っかかる)
(御神苗優vs麻宮アテナ)
導入
「はぁ?俺がアイドルと模擬戦闘?」
俺は久しぶりの日本での学生生活をエンジョイしてるところを山本さんに呼び出され、
急いで山本さんの部屋に行って聞かされたのは、なんとも訳の判らない話だった。
なんでも最近、人気急上昇中の歌って踊って闘える、新世紀アイドル、
『麻宮アテナ』と模擬戦闘してくれ、というのだ。
「大体、なんで俺をご氏名な訳?そもそも俺の名前をなんであ〜ぱ〜なアイドルが知ってるのさ?」
呆れ顔の俺に、山本さんは苦笑しながら状況を説明してくれた。
『R』と名乗る謎の人物が主催したKOF(King of Fighters)。
表向きは単なる格闘家世界一決定戦だったが、
実際の所は、ではPF(パーフェクトソルジャー)の実戦データの取得のためのものだったらしい。
だが、それも優勝チームによって黒幕の『R』自体が倒され、その計画は失敗に終わったんだそうだ。
問題なのは、そのPF用のデータの中に、スプリガンである俺たちのデータも入っていたってことだった。
向こうさんはそれをちらつかせ、模擬戦闘をしなきゃすべてのデータを白日の下にさらす、と言ってるらしい。
まぁ、アーカムの力ならすぐにもみ消せるだろうが、企業イメージを下げるのは得策ではない、ということらしい。
・・・・・・それじゃ、仕方ないか。
俺はため息を一つ吐くと、向こうさんの指定した場所へ向かう。
そこで待っていたのは・・・・・・・
「・・・・・・俺に・・・・・・これを・・・・・・着れ、と?」
俺の目の前には、デパートの屋上でやるアトラクションの着ぐるみがあった。
『当たり前だろう?こんな所でお前さんの素顔をさらすわけにもいかないだろうが』
山本さんが苦笑しながら言う。
『気持ちは判るが・・・・・・・な?』
俺はため息を一つ吐くと、手にオープンフィンガー式のグローブをつけ、フットガードを装着すると、スーツを着込む。
どれだけの腕かは知らないが、その鼻っ柱をこの観衆の前で叩き折ってやろう。
俺は気合を入れるとステージへと踊り出た。
>387>388
会場席の前部には、はっぴにハチマキの恥かしい連中が大勢います。
私はそれを、冷めた目で見ていました。
(大の大人が……やれやれですね)
サイコソルジャー、麻宮アテナ。
その観察に来たのですが、正直、私は会場の馬鹿に対する侮蔑の表情を隠し切れませんでした。
ですが、【彼女】を見た瞬間、私の背骨を得体の知れない感覚が駆け上がったのです!
衝撃、天啓、感動、……まぁ、言葉はなんでも構いません。
私は衝動のままに立ち上がり、叫びました。
「ア テ ナ ち ゃ 〜ん !!」
懐の財布は軽い。
ですがグッズを買うくらいはあるはずです。
私は歓喜の涙を流しながら、両手を上げ、手を振ります。
周りの、良い子達と一緒に。
来た、悪役さんです!周りの子供達(と、大きなお友達)が
ざわめきます。
…違う。目の前の相手は、戦士。事によると、
全力を出した私よりも強い!
試合開始。
…練気。縒り合わせた気が高まるのを待って、間合いを詰める!
右拳からの5連環を狙う、先の先!
(御神苗優vsアテナ) 「だからいったい何なんだ!!」
>390
ステージ上で俺を待っていたのは、華奢な女の子だった。
(この子がねぇ)
俺は適当に構えながら相手の出方を見る。
気を練っているところを見ると、中国拳法の使い手・・・・・・か。
そして彼女は一気に間合いを詰めてくると、
俺の顔面目掛けて右の正拳のニ連撃からの肘撃ち、掌打を放ってきた。
だが、モーションが大きすぎる。
俺はその連撃を最小限の動きで避けると、すぐさま彼女の向こう側に移動する。
すれ違い様に、彼女に耳打ちした。
「何を考えてるかしらねぇけど、やるなら本気で来い。
そんな蚊の止まったような攻撃じゃ、俺に当てるのなんて百年早いぜ」
>387>388
「いつも言ってるだろ?あたしはちゃらちゃらしたあの手の連中は好きじゃないって」
「そんなことないよ〜〜?蒼ちゃんもいけばきっと気に入るって〜〜♪」
あたし、月姫蒼香は三澤羽居こと『羽ピン』につれられ、デパートの屋上で
開かれている麻宮アテナとかいうアイドルのコンサート会場に(むりやり)連れてこられた。
「ったく・・・・。『歌って踊って闘える新世紀アイドル』ねぇ?」
「う〜〜ん♪かっこいいんだよ〜〜〜〜♪」
あたしは周りを見回す。
はは、今時『はっぴ』に『はちまき』とは・・・・。どうも、この手の雰囲気は好きになれないね。
あたしはいきなりグッズを買いあさった挙げ句、無理矢理列に潜り込んだ前の男を眺めつつ、嘆息する。
「あ〜〜〜!はじまったよ〜〜〜♪」
さてと・・・・ま、見るだけ見てやりますかねぇ・・・・・。
>389
クヒヒヒヒヒヒヒヒヒッ
席の最前列で、男は嗤う。
左手にはポスターを握りしめ、右手にはアテナちゃんのロゴが入った缶コーヒー。
男は嗤う。というか、嗤うことしかできない。
嗤え、嗤え、限りなく。 ――――"アテナ命"の烙印が背中に刻まれたはっぴを着て、青年は立ち上がる。
ぐるる、と青年は咆吼をあげる。
それは、会場を埋め尽くさんとする100の叫びに匹敵した咆吼。
青年の想いは、己の限界を超え、声となって辺りに響く。
だが、そんな叫びも、アテナちゃんのソプラノのきいた声には叶わない。
「クハハハハッ、良いぜ、アテナちゃん……オマエは最高だ――――」
ベシャッ、と青年が右手に握っていた缶コーヒーを握りしめた。
茶色い液体が、青年の手を汚す……。
青年は、無視して嗤い続けた。
「何を考えてるかしらねぇけど、やるなら本気で来い。
そんな蚊の止まったような攻撃じゃ、俺に当てるのなんて百年早いぜ」
お叱りまで賜って一瞬顔が赤くなった。あくまで一瞬。
ありがたいことにこの方は手加減をしてくださっているらしい。
ならばこちらも答えます!
(さっきの先制打は本気だった。さっきの時点では!)
もう一度”全く同じ”右・右の連環。さっきのように
過不足無い動作でかわしてくれれば、通り過ぎた
私の右手が奥衿を捕まえ、左が入る!
>387>388
「おい!暁!!仕事中だろう!?」
「な〜に言ってんだよ速水!アテナちゃんのステージだぜぇ?
男として見過ごせないだろうが、バカタレ!」
「暁……お前というヤツは!いい歳してこんなアトラクションを見ているなんて!
俺は俺は……モーレツに恥ずかしいぞ!!」
「何言ってんだ速水!俺はここにダークザイドが現れるって情報を掴んでんだよ!
アテナちゃんの応援はその隠れ蓑ってヤツなの!」
「そ……そうだったのか暁!!俺としたことが気付いてやれなくて、すまん!!
殴ってくれ!!気の済むまで殴ってくれ!!」
「気にするな速水、わかってくれればそれでいいんだ!!
あ、ピカピカのアテナちゅわ〜〜〜ん!!!」
「…………暁、殴っていいか?」
(御神苗優vs麻宮アテナ) 「俺はどうしてこうなんだ?」
>394
彼女は、俺の耳打ちをきちんと聞いたらしい。
一瞬、杏のように赤面した後、再び飛ぶように間合いを詰めると、
再び右正拳の連撃から、今度は俺の奥襟を取る様に右腕を伸ばしてきた。
俺は連撃を避けると、あえて襟を掴ませようとする。
そして、その拳を肩で顔に押し付けて固定すると、フック気味に首筋に伸ばす!
目的はカウンターじゃない。肘を、極めて、潰す。戦場での殺人拳だ。
だが、あえて俺は極めた肘をゆるめて、体を後ろに飛ばすことで、彼女の蹴りを相殺する。
観客には早すぎて判らないだろう。
だが、彼女には判るはずだ。俺の真の目的が。
こういう手を使うと判って尚、彼女は俺に攻撃を仕掛けられるか?
俺は仮面の下でにやりと口を歪めながら、少しずつ間合いを狭めていく。
さぁ、見せてくれ、お前さんの覚悟の程を!!
私は眼が醒めた。
さわがしい。
うららかな午睡を邪魔するとは……
ふと見るといつの間やらアトラクションが始まっている。
これのせいか……
「やれやれ……」
ため息をつきつつ、私はデパートの下の階へと降りていった。
どこか安心して静かに昼寝する場所を探す為に……
>387>388
闇が包む謁見室。ここは悪魔城。全ての魔が集う場所。
この城から闇が生まれ、この城から光が消える。
そう、ここは全ての夜を生きる者の聖地、悪魔城。
謁見室には、玉座に腰掛けた老人が一人。
……いや、老人とは呼ぶにはまだ若い。むしろ、中年と呼んだほうが似合うだろう。
しかし、彼から発せられる高貴な威圧感には、中年という汚い言葉は似合わない。
その、高貴な中年は使い魔の蝙蝠から投射される映像を、マジマジと見つめていた。
「伯爵、まことに残念ですね……」
玉座の背後から、声が聞こえる。
顔には、美しい装飾がなされた、ヴァンパイロード――――ダイ・アモンだ。
伯爵はああ、と答えながらも映像から眼を離さない。
「夜にやってくれれば……私達もアテナちゃんに会いに行けたのですがね……」
ダイ・アモンは、嘆息しながらも言う。
「ああ、まったくだ」
しかし、伯爵はそんなアモンの言葉など耳から耳に流し、
ただひたすらアイドルが闘う映像を凝視していた。
ここは全ての魔を司る帝王が住む城。悪魔城……。
>396(御神苗優vs麻宮アテナ)
…2度目がかわされるなんていつ以来だったろうか?
相手は多分、前科が両手で数えても足りない種類の人。
(ちょっとあせる…)
純粋に体術での勝負は、悪役さん…じゃなく悪人さんが
一枚上手のようだ。でも、闘いにおいて普遍の法則がある。
それは…、
(総合力の高いほうが勝つとは限らない!)
おばかさんの一つ覚えのように右で顔を狙…わない。
直接捕まえて、顔に頭突き狙い!
vs暗黒騎士ガウザー〜猟犬と獅子と烏と猫
14:30 都内某コンベンションホール
東京都主催の「都知事が高校生と語る会」。当選したばかりの青年都知事・黒岩省吾が高校生の
若い意見を聞く、というお決まりのパフォーマンスを兼ねたセレモニー。
それなりに小賢しいが所詮高校生レベルの発表を、黒岩は表向き真剣に、内心値踏みをしながら
聞いていた。今のところ、別段興味をそそられるほどの意見はなく、少し退屈だった。
「TA女学院1年、岸田美夕さん」
呼ばれた少女が、立ち上がってマイクを取る。今までの、そこらに転がってそうな無個性な茶髪の
少年少女やありがちな優等生コピーと違い、ずいぶんと癖のある髪型の少女だ。日本人形のよう
な顔立ちに、どこか醒めたような、学生らしくない雰囲気が目を引く。
「・・・都知事は、近年の東京都における外国人の不法入国問題についてどうお考えでしょうか。
中国人や韓国人、パキスタン人・・・」
『―なんだ、少しは辛口だがたいしたことはないな』
そう思った次の瞬間、心臓を掴まれるような言葉が聞こえてきた。
「そして・・・『ダークザイド』」
この言葉は、自分にしか聞こえていなかったのか。誰もその言葉に反応しない。
もう何も聞こえていなかった。――この少女は何者だ?何故、どうして、何のために。
そのまま何事もなく発表を終えた少女は、一礼して席に着く。
・・・・その瞬間、確かに笑った。こちらを見て。
その後の答弁は、あらかじめ役人の用意した書面通りだった。そういう筋立てになっている。所詮
政治ショーなのだから。しかし、黒岩の脳裏には、少女の歪めた唇だけが残っていた。
同日18:00 都庁執務室
「・・・何者なんだ・・・この少女は」
イベントの参加者である彼女の資料は当然のように用意されていた。それを利用して彼女の素性を
探る。学校には数週間前に転入して来た。成績・素行とも問題なし、両親は不在で一人暮らし。
ただ、それ以上のことが何も分からないのだ。そう、何も。
「―だとしたら、直接聞くしかあるまい」
黒岩は、この少女をここに呼び出す算段を考えはじめた。
〜燦月製薬〜
「どういうことだね、諸井女史?」
『ええ、ですから、サイコソルジャーの麻宮アテナの確保をお願いしたいのです』
「……面倒だな。それほどの者かね?」
『ええ、極めて優秀な素体です』
「分かった。私、自ら指揮を取る。大船に乗った気でいたまえ」
〜デパート上空 ヘリ〜
「いいか、コンドルヴァンプにアントヴァンプよ。捕獲が第一だ。私も降下する。
常に私の支持にしたがうのだ。いいな」
『降下準備、3、2、1……GO!』
そして、ナハツェーラーと2匹のキメラヴァンプはヘリから目標に向かってダイブした!
と同時にみんなまとめて灰になった……
ナハツェーラーには一つ、致命的な計算ミスがあった。
そう……
――今は日光の降り注ぐ昼間だったのだ!
vs美夕 闇のない魔都
『ダークザイド』
その少女が口にした言葉が、俺にもたらした動揺は、未だ消えていなかった。
彼女の口にした言葉は、俺がかつて属していた、ある種族の名前だ。
すでに彼ら『ダークザイド』の住む世界は滅び、俺は人間として生きていくつもりだった。
だが、今の人間界は俺には退屈過ぎる。
いずれ、面白く作り替えてやる。その野望を糧に、俺は都知事へと登り詰めた。
そして、都知事になってはじめての仕事が、その少女との出会いだった。
危険と好奇心とを同時に感じさせる少女。
そして俺は、言うまでもなく好奇心を選ぶ男だった。
「ええ、そうです。おたくの学校の岸田さんがね、ハンカチを忘れていまして」
もちろん嘘だった。
もっとも、嘘と知っていようとあの少女は来るだろう。
俺はそう確信して、彼女の学校に、告げた。
「はい、それでは―――都庁近くの公園で」
>402は>400宛だ。レス番忘れすまん。
書きなおし、です。399はスルーお願いします!
>396(御神苗優vs麻宮アテナ)
(さぁ、見せてくれ、お前さんの覚悟の程を!!)
…はっきりと聞こえた。”声”が。
私の右手は、今まさに折れるところだった。
それを回避したのは私の意思じゃない。
うなじがじっとりと濡れている。
この人は、絶対にまっとうな人じゃない!
何故2度目がかわされたの?
目線? それはない。
筋肉の動き? いや、動作は途中まで全く同じのはず。
…勘?
考える間にも止まるわけにはいかない。
足を止めて打ち合いにでもなったら私は病院送り間違い無し。
動くしかない!
(覚悟見せます!)
おばかさんの一つ覚えのように右で顔を狙…わない。
直接捕まえて、顔に頭突き狙い!
vs暗黒騎士ガウザー〜猟犬と獅子と烏と猫
>402
東京の夜空は、灰色とも青ともつかない不思議な色をしている。街の灯のせいだろうか。
「・・・わざわざハンカチ一枚で、都知事自身がお届けとはずいぶん親切なのね」
あの時と同じ制服姿でその少女は現れた。無邪気な微笑みの下に、得体の知れない何かを覗かせて。
「岸田、さんだったかな」
「美夕でいいよ。名字で呼ばれるのきらいなの」
「そうか。失礼した。それより―」
「『ダークザイド』、何故その名前を知っている、ってこと?」
面白くない、会話の主導権を握られている―黒岩は内心歯ぎしりしながら、美夕と名乗った少女の反
応を待った。
「・・・目障りなのよ、あなたたち」
いきなりこう切り出した。少女の表情には明らかな険があった。
「・・・闇からはぐれ出て、人間の精気を食う化け物。知ってるよ、そんなこと。」
「?!」
「だって、わたしは『監視者』だから」
街灯に照らされた夜の公園で向かい合う女子高生と都知事。傍目にはどう見えるのか。
「あなたは派手にやりすぎた。人食いは人食いらしく、こっそりと陰にいればいいのよ・・・
それを何のつもりか知事なんかに。・・・だから、わたしはあなたを狩る」
そう言い放った少女の瞳が、金色の凶々しい光を帯びた。
「くそっ! 傷んだ赤の分際で!!」
そう毒づきながら、男は逃げていた。
背後から、『死』が男に迫ってくる。
ただ、階段を駆け上がり、屋上へと向かう。
そして、そこでアルバが見たものは戦うアテナの姿だった。
「綺麗だ……」
傲慢なアルバは立ち止まって、ぼそりともらした。
だが、それがアルバの命取りだった。
「あ”っ……!」
後ろから追ってきた女のトランクに飲み込まれ、食われて、彼はその生に終止符をうった。
(御神苗優vs麻宮アテナ) 「夕陽に向かって走り殺すぞ」
>404
彼女の顔に、ありありと困惑と恐怖の表情が刻まれている。
そりゃそうだ、腕を折られる寸前だったんだからな。
こちらは相手の反応を見ている。
このまま、怯えて手を出さないようなら、適当にやられて帰るつもりだった。
だが。
この娘は違った。意を決したように口を結ぶと、再び俺に向かってきた。
こりゃあ・・・・・・お嬢様格闘なんかじゃない。本物の一格闘家として、俺に立ち向かってきてる・・・・・・!!
彼女は俺に再び連撃を加えると見せかけ・・・・・・
俺の頭を掴むや、突進の勢いそのままに頭突きをかまして来た!!
予想もしなかった攻撃に、俺はそれをまともに食らって吹き飛ぶ。
背筋をゾクゾクと走ってくるモノを感じる。
最高だ。 予想外の展開に俺はこころ沸き立たせながら、
吹っ飛ばされるモーションを利用して、サマーソルトキックを放つ!!
狙うは彼女のチン(顎)!!
さぁ、観客に魅せてやる、本当の殲闘ってやつをな!!
その時、私はデパートの屋上にいた。
下僕のレイオットと一緒に……
アトラクションをなんとなく観戦していたのだ。
相も変わらず、レイオットはぼさっとしている。
折角、陽光の下を歩けるくらいまで力をつけたというのに……
まあ、どうでもいいけどね、私は……
「レイオット、甘いものが食べたい」
私がそう告げるとレイオットは苦笑しつつ、店の方に向かっていく。
・
・
・
レイオットが買って来たのは、回転焼だった。
「ん、ありがと」
何気なく受け取り、ほうばる。
……これは……
「回転焼は昔から、黒餡、白餡と決まっているでしょう!
チョコの回転焼なんか買ってくるんじゃないわよ!!」
私の怒声とともに繰り出されたアッパーカットでレイオットの身体が宙を舞った。
ほんの10メートルほど。
>>389 会場のすみに、突如空間の歪みが発生した。
エーテルが渦を巻き、<径>ができる。
その中心から、黒い影が出現した。
黒革のコートを身につけ、黒い制帽をかぶり、
黒い皮手袋で巨大な黒い呪力増幅杖を掴んでいる。
公安局魔導特捜官、通称ブラックロッドだ。
会場は興奮しきった観客の声援が鼓膜を破らんばかりだが、
ブラックロッドは意に介さない。
喧騒も、ステージ上の熾烈な戦いも無視して、ブラックロッドは
人ごみをかきわけながら、一人の男に近付く。
ハッピとはちまきとウチワとペンライトと……ありとあらゆるグッズ
で満艦飾に『武装』し、汗だくになりながら拳を振り上げ、声援を送る男。
その男の肩に、ブラックロッドは手をかけて言った。
「降魔管理局局員、 **********」
呪式発声。
通常の数倍の密度を持つ言霊を込めて、ブラックロッドは男の
魂のコードを呼んだ。
男の体が、拳を振り上げたまま凍結したように硬直する。
「**********、君の行動は常態を逸脱している。
すみやかに任務に戻りたまえ」
>405
vs美夕 〜闇のない魔都〜
「・・・だから、わたしはあなたを狩る」
その言葉とともに、彼女の目が金色に光る。
禍々しい殺意に満ちたその目は――――――――。
「綺麗だな」
俺の口からは無意識に、そんな声が漏れていた。
我ながら、なんて場違いな言葉。
他に言葉も見つからず、俺は苦笑を噛み殺して言葉を続けた。
「あんたみたいな、綺麗なお嬢さんに狩られるなら本望だよ」
初めて戸惑いの表情を見せた美夕に視線を合わせたまま、俺は立ち上がる。
「ただ、そう簡単に狩られてやるほど甘くもない」
そう言いつつ、俺は彼女に手を差し伸べた。
憎しみと警戒の混じった視線が、その手に飛んでくる。
「まさか、ここで戦うわけにもいかないだろう?」
俺は薄く、子猫にそうするように笑いかけてみせた。
「もっとダンスにふさわしい場所で―――そうだな、都庁の屋上など如何かな、お嬢さん?」
>407(御神苗優vs麻宮アテナ)
がっ。
狙いどおり私の額が相手の顔面を捕らえる。
が、頭突きの経験が浅かったせいか、勢いのまま好き飛ばしてしまう。
報いは当然のように来た。相手のキックが
あごに飛んでくる。上半身のひねりでとっさにかわそうとしたが、
命中。だけど、浅い。砕けてはいない。ひねりをそのままに、
右足を軸にして左の回し蹴り。命中は相手の着地の瞬間!
(御神苗優vs麻宮アテナ) 「深夜料金で割増殺すぞ!」
>411
俺の蹴りは、彼女の顎を僅かに掠っただけで終わった。
だが、それだけでも相当のダメージのはず・・・・・・
そう読んでいた。
だが。
そいつは甘かった。
捻った勢いを利用して、右足を軸に駒のように回った彼女は、
着地をしようとする俺の腹に勢いの乗った回し蹴りをプレゼントしてくれた。
宙に浮いている俺には、避けられようはずもない。
まともに蹴りを喰らった俺は、吹き飛ぶように後ろに転がる。
一瞬、息が止まる感覚。
あぁ、こいつは面白い。酷く面白いぞ!!
もう、観客なんかどうでもいい。目の前の、彼女を倒したい!!
俺はゆっくりと立ち上がると、一気に跳躍して間合いを詰める。
左のショートフックを腹目掛けて撃ちだす。
それも、大きなモーションで。
しかし、これは罠。本命は右手から繰り出す手刀。
狙うは彼女の左鎖骨。
さぁ、俺と踊ってくれ、楽しい舞踏を!!
>264
壊れ魔女vs脳腐れゾンビ 『血塗れの遁走曲』
「キャァアアアァアハッハハハハッハッ!」
ミアの小脇に抱えられたV13が、恐がってんだか、喜んでんだかわからない絶叫を上げる。
実のところV13の壊れかけた精神と、旧式の依代のぞんざいな感情ルーチンでは複雑な感情を表現しきれず、
一時的にパニックを起こした精神のエラーが絶叫という形で発露しているだけなのだが。
ひとしきり叫んだことで、落ち着きを取り戻したV13がふと進行方向の後ろを見ると、
まだ、ミアの知り合いらしき若き警官が、制止の声をかけつつ追ってきている。
ジャケットを目深にかぶり、闇雲に逃げ回るミアと、
ミアの行動パターンを熟知し、次の逃走ルートを予測し、追跡する若き警官。
距離が縮まることが無いとはいえ、文字通り人間離れしたスピードで逃げ回るミアを
見失うことなく追い続けることができるのは、全くたいしたものであるといえた。
小脇に抱えられたままの、V13が口を開く。
「ミアってば案外冷たいんだね、あの人一生懸命追っかけてきてるよ。
ちょっとは気持ちに応えてあげたらー? キャハハハハハハッ!!」
先ほどミアの精神に侵入したときに、あの警官とミアが「ちょっとした関係」であることは
見当がついている。
なら、今は少々すれ違っているようだが、あの二人の仲を取り持ってやらないでもない、
思うがままにラヴで米るがいい。その間に自分はとっとこ逃げ出すのみだ。
と、そこまでV13が思考した次の瞬間、
「ギャフッ!!」
「あぁあっ!!」
と、二人分の悲鳴が通りに響き渡った。
跳ねられたのだ、自動車に、横合いから。あれだけ前を見ずに走っていたのだから無理も無い。
魔女との直接の接触は幸運を吸い取られ、凶運を呼び込む結果を生む。
そして、魔女がその凶運の主と同行しているなら、
その呼び込んだ凶運に魔女自身が巻き込まれるのも、また必然といえるだろう。
そんなことを考えつつも、跳ねられた衝撃で依代を追い出され、霊体となったV13は、
抜け殻となった自分の依代と、ぴくぴく痙攣するミアの体を、上方からぼんやりと眺めていた。
>412(御神苗優vs麻宮アテナ)
回し蹴りが綺麗に決まって男を吹き飛ばす。
それでもこちらは追撃できない。あごにもらった足技が
私の頭を振り回している。
ゆっくりと、彼が立ちあがった。こちらも呼吸を整える。
一瞬の、静。
動が来た! 私のお腹を狙うこれ見よがしの左手を
右手裏拳で薙ぎ払う。相手の本命は右の手刀。左肘で
受けようとしたけど、失敗。まともにブロックさせられる羽目になる。
読めていたのに、体がついていかなかった。勢いに逆らわず、
地面に三転して間合いを離す。
(御神苗優vs麻宮アテナ) 「夏場の牡蠣で大当たり殺すぞ」
>411
まぁ、見え見えの手ではあった。
鎖骨狙いの一撃もなんとか避けきった彼女は後ろへと転がっていく。
まぁ、あの一撃を喰らったんだ、左腕は痺れて動かせないはず。
ならば。
俺は一気に攻勢に出た。
転がった彼女目掛けてサッカーボールを蹴るように右蹴りを、
すぐさま蹴りの勢いを利用して左のミドルの裏回し蹴り。
フィニッシュは右のハイキックを打ち抜いてからの踵落とし、
そしてそのまま首を極めてのフランケンシュタイナー。
さぁ、あんたはどう動いてくれるんだ?
>408
私は、デパートの屋上に設置された椅子に座り、
ただぼーっと子供向けのアトラクションを眺めていた。
アトラクションは、わかりやすくいえばアイドルのプロモーションだ。
麻宮アテナというアイドルが、きぐるみの悪役怪人を倒すという、
至極わかりやすい内容だった。
…………………くだらない。
そもそも、何故私はこんなくだらないアトラクションを
昼間からぼーっと眺めているのだろうか?
少し考えてもどうしてもその理由が思いつかなかった私は、
一つ頭を降ると、その場から立ち去ろうと席を立った。
その時…
「……………買ってくるんじゃないわよ!!」
そんな怒声が聞こえたかと思うと、次の瞬間、
空から降ってきた「何か」が、私の体に直撃した。
「…一体、何?」
私は、軍帽を抑えて立ち上がると、その「降ってきたモノ」を確認する。
それは………
「デパート屋上にてあしきゆめの存在を確認。
これより、総統命令第421号により、殲滅戦を開始します」
私はルガーを抜くと、未だに倒れている死徒に向かってその引き金を絞った。
>408>416
・・・私はあの日の事を忘れない。
書類を偽造してまで潜り込んだ、デパートのアトラクション会場の警備の仕事。
その時起こったとんでもない出来事の事は。
その時私は会場の隅にもたれかかって、ぼーっと観戦していた。
これで給料がもらえるならちょろいものだと。
しかし・・・
突然男が宙を舞った。
続いてぶつかった軍服コスプレ女が拳銃を引き抜く―――――!?
ヤバい!!!
私はとっさに間に割り込み、警棒で銃弾を叩き落す!
「何考えてるのよ、アンタ!!?」
>408>416
「――う……」
軽く、10メートルは吹き飛んだだろうか。相も変わらず、無茶をする。
たかだか、回転焼きぐらいで――
そんなことを思いながら、深々と嘆息する。偶に、この無意味なまでに強靱になった
肉体が恨めしくもなるが……ま、ここで言っても詮無いことではある。
まったく。俺は、いつまでこうやって居るんだろうか――
……そう言えば。
今、何かにぶつかったような……
――総統命令第421号により、殲滅戦を開始します――
女の声。やたらと物騒なことを口走っているが、一体――
顔だけを動かして、そちらを向く。
そこには。黒々とした銃口をこちらに向けた、一人の女の姿――
「――――て、ちょっと待てッ!」
発砲。全身を駆動させ、全力で回避行動。弾丸の射線上から待避する。
と。
>417
いきなり、割って入ってきたのは警備員。彼女は、尋常ではない速度でこちらに肉薄すると、
その手にした警棒で。
弾丸を、見事にたたき落としていた。
「――――なんなんだ?」
それが、状況を把握出来ない彼が口に出来る、唯一の疑問だった。
>417 >418
「何を考えているか、ですって? さぁ、少なくとも君には関係のないことよ」
そう言って、警備員らしい女を無視して、死徒に駆け寄る。
状況を理解していない今なら、簡単に仕留める事が出来るだろう。
私は腰に下げたナイフを抜き取ると、男の首筋に向けて切りつけた。
>408>416>417>419
なんかえらく盛況やなー。
たまの休みに出かけたデパートの屋上。
ついふらふらと出てみれば、何でもアイドルのショーだとか。
「・・・何も見えんじゃないか」
よっぽど盛況なのか、やたら騒々しくてまるでステージが見えない。
つまんねー、どんな美人が拝めるかと思ったら――――――
ををを!
ステージの美女は拝めなかったが、代わりに会場に美女が!
しかも二人!
何やらべらぼーな緊張感を感じたが、ンなもん関けーねー!
キラン、と目が輝く――――――この好機、逃さん!
「おねぇさん! 今、お暇デスかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
なんか周りに一杯いた気もするが、全部無視して、
俺はきれーなおねーさんに突進する!
ここで出会えたのは運命! 間違いなく運命だからだっ!
>418
「邪魔や、おっさん!」
なんか居た気がするが、無視無視。
適当に踏み付け、俺はおねーさんに近づく!
「ボクと一緒に、お茶でもーーーーーーーーーーーーーーーー!」
>408 とりあえず風船を渡す
「はいお嬢ちゃん」
>418 >419
「関係なくない! って言うか、ナイフ抜くなミリタリー馬鹿!!」
コスプレ女が男に切りかかろうとしている。
私は間に入って警棒でナイフを握ってる手に一撃をかます!
>420
――――――!?
何か変な奴が飛び掛って来た。
とりあえず・・・
「邪魔!!」
裏拳で叩き落とす!!
>419
「――――ちっ!」
なにがなにやらさっぱりだが――ひとつだけ、わかったことがある。
この女は――敵だ。なんでハンターがデパートのアトラクションなんぞを
見に来ているのかは相変わらずわからなかったが、とりあえずはどうでもいい疑問だ。
繰り出されるナイフを彼女の腕ごと掴み上げ、そのまま身体ごと投げ飛ばす。
同時に、後方へ跳躍。
「――どうする?」
人混みで戦うわけには行かない。なによりも、面倒だ。ここは、逃げるのが――!
>420
その時。やたらと、威勢のいい――だが、どこまでも軽い声が聞こえた。
「おねぇさん! 今、お暇デスかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「――――あ?
瞬間。頭部に、固い靴底の感触。
…………踏まれた? と認識した瞬間、声は遙か前方へ。
見れば、ハンターの方に飛びかかっていく少年が一人。
「…………なんなんだ、おい」
踏みつけられたこともどうでも良くなって。
疲れ切った表情で、彼はそう呻いていた。
>422 ミア
ぶっ!
ばっちしのタイミングで裏拳が俺の顔面に突き刺さる。
「な、なんで?」
声をかけただけで撃墜しますか?
ずるずると落下し、冷たいコンクリの床に張り付く俺。
ま、まだや、まだ負けん!
この程度で終われるほど、俺は人生満帆じゃねぇ!
>419 ふみこ
「お、おねぇさん!」
再び飛び上がり、抱き付くように強襲!
狙いは・・・ちょっと変わった服装のおねーさん。
なんかヒカリモノを持っているような気がしたが、気にしないっ!
>423 レイオット
ついでにまたおっさんを足場にした気がするが、それはもっと気にしない。
>420 >422 >423 >424
バンダナを巻いた高校生が、突如目の前の死徒を踏みつけて
私に飛び掛かり…そして叩き落された。
…一体何なのやら。
私は、地面にのびているバンダナ男を踏みつけて、標的に迫ろうとする。
しかしその時、私と目標との間に、先程の警備員らしき女が割り込み、
ナイフを持ったほうの手に警棒を振り下ろした。
「ちっ」
私は小さく舌打ちをすると、そのまま後ろに飛び退る。
直後、なんともいえない悪寒が背後から私を襲った。
何事!?
振り返ると、そこには…
「お、おねぇさん!」
私は迷わず、引き金を引いた。
>415(御神苗優vs麻宮アテナ)
>俺は一気に攻勢に出た。
>転がった彼女目掛けてサッカーボールを蹴るように右蹴り
猛然と突進してくる相手を前に、私は覚悟を決めた。
これまで幾度かあったように、すさまじい速度と冷静さで
頭が回転する。
右足での蹴りを、攻撃に使うには辛い左腕で受けた。
みしっと嫌な音。推定全治3週間。続けて左足での蹴り。
予測の範囲内、相手足首に正確に肘が入る。連携の駆け引きでは
私に分がある!
再び襲ってきた右足をかわし…そのまま踵が落ちてくる。
がっ。身体を沈めると同時に、左腕一本捨てて(粉砕骨折
推定全治3ヶ月、という計算ができるほど私の頭は済みきっていた)
踵をそらすここまで計算通り!
屈伸状態の私は、全身がばねになる。身体中の筋力を
瞬発力に代えて、半ば身体ごと、右拳を繰り出した。
狙いはみぞおち…!
>422
「――勘弁してくれよ」
なんなんだろうか……この光景は。何故かハンターと交戦を始めた警備員(信じられない身体能力だ)と、
それに向かって宙を舞う、高校生ぐらいの少年。
裏拳によってあっさりと沈められた彼を視界の片隅に置きながら、即座にハンターの方に意識を移す。
>425
崩れ落ちた少年を踏みつけるハンター。
それを視界に入れつつ、俺は口の中で呪文の詠唱を開始する。
スタッフやモールドがあれば、一動作で終わるのだが……
詠唱中の呪文は<スティール>。いわゆる光学迷彩だ。これで、一気に逃げる――!
>424
と。再び、頭部に先ほどの感触。
「――――なに?」
呪文詠唱も中断して、思わず呻く。そこには……先ほど踏みつけられていた少年が、元気に宙を舞う姿。
>425
それに気付いたハンターが、その氷のような表情に軽い驚愕を浮かべて――
少年に向けて、反射的に発砲していた。
(御神苗優vs麻宮アテナ) 「それはいろいろまずいだろ?」
>426
彼女は左腕を完全に捨てる覚悟で、俺の繰り出す足技をすべてガードした。
止めの踵落としを決めた時点で、骨を砕く感触がしっかりと伝わる。
彼女は、この一瞬の隙を狙っていた。
踵を極めたまま、一気に前進してくるると、俺の鳩尾めがけて、右正拳を繰り出す!!
このまま、飛びつき腕十字極めようか・・・・・・そんな考えが頭をよぎった。
しかし、そこで俺は思い出した。
あくまで、これはアトラクションなんだった、と。
別に命の取り合いじゃない・・・・・・・
熱くなりかけた頭を冷やすと、俺は痺れて動かない左足で彼女のパンチに合わせて後方へ飛ぶ。
これなら、はっきり云ってダメージだって受けやしない。
観客から見れば、俺が彼女の一撃を受けて吹っ飛んだ、と思うだろう。
俺は彼女の一撃を受けた振りをして、盛大に地面に転がる。
能天気なMCが、彼女の勝利を告げる。
・・・・・・こうして、俺の悪夢のような、訳のわからん闘争は、幕を閉じた。
>422 >424-428
そんな混沌とした状況を
私は超然と眺めていた。
水槽の中で。
頭上の垂れ幕には『世界の珍しい生き物展』と書かれていた。
非常に不本意な扱いだった。
>428 (イベントの裏では)
ワシはアトラクションの舞台裏でじっと二人を見守っていた。
「つーかワシはなぜ此処にいるのじゃ?」
決まっている。
特殊効果を頼まれたからだ。
以前戯れで特殊効果を仕込んだ者に是非にと頼まれたのだ。
なんでも人気アイドルのアトラクションなので大がかりに行きたいと・・・
そんなどうでも良いことを考えてる内にクライマックスが来たようだ。
鳩尾に一撃を食らって吹っ飛ぶ怪人――――御神苗と言ったか。
見た目ほどのダメージは無いようだが時間の関係で終わらせるつもりなのだろう。
「さて・・・と、仕上げと行くかの」
側にあるリモコンに手を伸ばす(手だけしかないが)
その中の一つのボタンに触れる・・・押した。
次の瞬間怪人が大爆発した。
倒された怪人は爆発する・・・これがお約束というモノだ。
そして、エンディングを知らせる音楽が鳴る。
意外に爆発が大きかったので少し焦る。
・・・なに、中身にはさして被害はないだろう。
これでも色々気を使っているのだ――――角度とか。
>426 勝利の風船を渡す
「どうぞお嬢さん」
>428
「ね〜〜〜♪かっこよかったでしょ〜〜〜?」
・・・・・・・・・・・。
「蒼ちゃん?」
・・・・・・・。
「ね〜〜〜?蒼ちゃんってば〜〜〜〜〜?」
・・・・かっこいい。
いや、もちろん彼女(アテナ)ではなくあの相手の方だが。
・・・・・・何となく好きになった。
あいつが出るなら、もっかい見てみようか。このコンサート。
あたしはそんなことを考えながら、羽ピンとともに屋上から去っていった。
(御神苗優vs麻宮アテナ) 「俺をなんだと思ってる!?」
>430
さぁ、こいつで終わり・・・・・・・
そう、思った瞬間。
俺の着ぐるみは大爆発した。
周囲に爆風と爆煙が漂う中、俺は人生の無常について考えていた・・・・・・・
>425 ふみこ
「どぅわぁ!」
至近距離でぶっ放された鉄砲を、人間離れした反射神経で避ける。
って、当たったら死ぬ! 死ぬやないかっ!
な、なんちゅーねーちゃんやっ!
銃刀法違反・・・・・・・・・・・・・・だがっ、この程度ではへこたれん!
一瞬硬直するねーちゃん向かって、俺は再び飛び掛かる!
「おねーさん、俺と――――」
「ふん」
気合い一発。
俺の顔面に銃を持った手がそのまま命中した。
も、物を持って殴るな・・・・がはっ!
なんか人離れした膂力で殴り飛ばされた俺は、綺麗に吹っ飛ばされた。
――――――屋上の、フェンスの、外側へ。
「へ――――――――?」
後はただ、落ちる。
地上ウン十メートルの高さから。
「ぢぐじょーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
ドップラー効果で変異する声を残し、地の底へ飲まれる。
「俺が一体、何をしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
・・・ぐしゃり。
これが私、横島にとっての、ある日常の一コマであった。
「こ、これで終わったと思うな・・・だ、第二第三の俺が・・・」
>428(御神苗優vs麻宮アテナ)
>俺は痺れて動かない左足で彼女のパンチに合わせて後方へ飛ぶ。
>これなら、はっきり云ってダメージだって受けやしない。
>観客から見れば、俺が彼女の一撃を受けて吹っ飛んだ、と思うだろう。
(勝った!)
拳が相手を捉えた一瞬、確信しました。
でも、ああ、彼は跳んだ。左足で。私のひじは、
彼の足を使えなくするほどではなかったのでしょうか。
今の一撃に全力を込めた私は、一瞬の硬直を
強いられています。さっきのような、右足での
サマーソルトキックで宙に舞う自分の姿が、
頭の中になんだかはっきりと見えます。
私の予測は外れました。彼は地に倒れ、私は
さっさと運ばれています。司会のお姉さんが
何か言っているようですが、よく聞こえません。
格闘家としての私は負けましたが、それでもいいなと思いました。
確かな根拠もなく、「これは自分のためになったね」と感じたのです。
妙に眠かったので、私はそのまま仮眠をとることにしました。
起きたら傷を治して、それから…。
ピエロさん>431にもらった風船が私の手を離れ、静かに空へ
飛んでいきました。
おしまい、です。
>434
得体の知れないバンダナは、私の拳をくらって屋上から落ちていった。
――――――任務完了………ではなく。
私の任務は、あくまであしきゆめを殲滅すること。
私は、あしきゆめを今度こそ狩り取ろうと振り返り、
その男に一歩踏み出した。
その時、アトラクションが終了し、それと同時に、
大量の警備員が客席に流れ込んだ。
流石に、この人込みの中で戦いを続けるのは無謀だ。
周りへの被害が大きくなるし、捕まったりしても面倒だ。
私は、警備員の群れがまだ遠いうちに、屋上の縁に駆け寄ると、
箒にのってその場を後にした。
>434>436
ハンターの一撃によって、少年は盛大に吹き飛んでいく。
その勢いは止まらず、そして――
「――――あ」
フェンスを越えて、その向こう側へ――綺麗に、落下していった。
何かを叫ぶ声が聞こえたが……風にさらわれて、よく聞き取れない。
まあ、どうでもいいことではあるが。問題は――
>436
この、ハンターだ。
氷のような表情のまま、こちらを見つめ、そして一歩。踏み出してくる。
こちらも、腰に差し込んである拳銃に手を伸ばし……
その時だった。客席へと、大量に押し寄せてくる警備員。
「――ちっ」
舌打ち。このまま戦うとなると、色々と面倒になる。さて、どうする――?
と。ハンターは、きびすを返して屋上の縁に近寄ると、箒に跨り、そのまま
空へと消えていく。
「――やれやれ」
嘆息しつつ、こちらも観客に紛れて屋上から離脱する。
なんとか、助かったが――
そこまで考えて、ふと、思い出した。
「――なんで俺、こんな目にあってるんだ?」
……少なくとも、納得出来る答えは出そうにはなかったが。
vs暗黒騎士ガウザー〜猟犬と獅子と烏と猫
>410
美夕は、その微笑みに、同じく仮面の微笑みで返す。
「うん、そうしよっか」
差し伸べた手を大仰なしぐさで取ると身をくるりと翻す。その姿は、制服から白い着物に変わっていた。
―『監視者』。聞き覚えのある言葉だった。人の世界と夜の世界の境目を渡るもの、その境目からはみ
出すものを狩る吸血姫。
「じゃ、先に行って待ってるから。ふふ・・・くすくす・・・」
美夕は、いつの間にか彼女の背後に現れた黒衣の男の腕に抱かれたまま、夜の闇に溶けていった。
――場面暗転
眼下に見下ろす新宿の街は、まばゆい光に包まれていた。人々の営み、街の灯。
ヘッドライト、テールライトが走り、ネオンが色とりどりに輝く。
「ほら見てラヴァ、とてもきれい・・・」
呼びかけられた横に立つ黒衣に仮面の男は、無言のまま動かない。と、背後に高く響く足音が聞こえた。
音楽界格闘大殲(来れ!道場破り!)
>239
一本いただきます。
ウピエルの目がそう言っているように思えた。無論錯覚だ。
とにかく今は目の前の事態に対応することだ。
ウピエルのこのタックルの見事さから判断して、相当寝技(もちろん変な意味はないわよ)
にも長けているのだろう。
打撃の早さで関節を決められると見て間違いない。
だが、体格差のハンデが出にくいグラウンド勝負こそこちらが狙っていたものだ。
ヒュンヒュンヒュンと空を切る音さえ立ててウピエルの両手が足に絡み付く。
だがこちらも倒れる時に上手く身体をコントロールして技のポイントをずらしてやった。
後はめまぐるしい攻防になった。
技のあるものは決まる寸前にはずし、あるものはポイントをずらされて抜けられた。
疾。と、人の肉が動く。 流。と、人の肉が滑る。
軋。と、人の骨が鳴る。 極。と、人の骨が曲がる。
疾。 動。 流。 滑。 転。 回。 極。 曲。 軋。 打。 軋。 打…………
泥にまみれては起き上がりSEXに狂った夫婦よりはるかに複雑なことをこうして繰り返すのだ。
……例えが卑猥になるのは勘弁してちょうだい。
そうして何度地面を転がりまわっただろうか、ついにウピエルの両手が私の足を掴み、ロックした。
ヒールホールド。一度決まったら耐える暇もなく一瞬で膝の靭帯を破壊される危険な技だ。
だが、その瞬間にこそこちらのチャンスがある。
関節技への関節技によるカウンター。二人の足が複雑に絡み、そしてブリッジを身体が築く。
その様はさながら絡み合う2匹のムカデのようだった。
べつにとある高校生格闘家がプロレス界の大物に使った技ではないので
勘違いしてはいけないわよ。
導入〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
走る!
人に溢れかえる街中を。
走る走る走る!
地を蹴り、風を切り、アスファルトに傷を刻み。
走る走る走る走る走る!
どこまでもどこまでも逃げ惑う、美しいお嬢さんの背中とお尻を追って。
彼、横島忠夫の追走劇は今日もとある街灯の元、繰り広げられていた。
「しつこい!」
そう零しながらも、少女の足は止まらない。
本来なら人間なんて取るに足らない存在である少女「アセルス」だったが、
男の放つ気配――――それがまた何とも言えず、悪寒というか嫌悪感というか――――が、
全身の細胞すべてを震わせる。
こいつはヤバイ、関わったら色々と破滅だ! と。
「待って下さい! 美しい人!」
「私は人じゃない! 妖魔だ!」
「ンなことどうでもいいじゃないですか!
ぼかぁ、ぼかぁもう、人と妖魔を越えた禁断の恋を――――」
音もなく、横島が地を蹴る!
想像を絶するスピードでその体がアセルスに迫り・・・
「男が近づくなっ!」
カウンターで叩き落とした。
そのまま拳の先を捻り、傍らのブロック塀に叩き付ける。
べちゃ、と音を立てて、横島の体が血を撒き散らしながら壁に張り付く・・・。
”それ”が動かなくなるのを、アセルスは荒い息のまま見守っていた。
――――やれやれ、ようやくケリが・・・・・・・
「・・・そ、そういう趣味なのか・・・?」
つかなかった。
ブロック塀から滑り落ちる横島は、地面に降り立つといきなり立ち上がった。
鼻から血が出ていたが、気にしている様子もない。
こいつは――――マヂでヤバイ!
妖魔の君、とさえ呼ばれたアセルスの背中に冷たいものが通った。
「君みたいな可愛い娘にそんな趣味は似合わないさっ!
さぁ、俺と一緒に愛を語らおう!」
導入2〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
>440
じり。足の幅の分、横島が進む。
ずず。それと同じ距離、アセルスが下がる。
じりじり。大股で、横島が間合いを詰める。
ずずずず。摺り足で倍する距離をアセルスは逃げた。
じり、ずり、じりじり、ずずずずず・・・
「待ってぇーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
「待つかぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
再び、開幕する追走劇。
「俺の愛で君を矯正してみせる!」
「その前に自分の脳みそ矯正しろっ!」
「俺の脳みそは君への愛で溢れているっ!」
「やめんかぁーーーーーーーーーーーーーーーー!」
どん!
走り続けて、壁にぶつかる。
見渡せば四方が煉瓦に囲まれた、狭い路地に追い詰められていた。
「は、ははは、ははははは・・・」
アセルスが迎えた最低にして最大の危機は始まったばかり。
辻を抜ける風は何処までも無情に、春の香を僅かに乗せて馳せていった。
>440>441 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
ああ、もう!
何でこんな事態に陥ってるんだ私は!?
ちょっと所用(どんな用か、聞くのは野暮というもの)で人間の街にやってきただけなのに、
こんな色ボケ男に追っかけまわされるハメになるなんて!
て、いうか・・・こいつ本当に人間か?
おおよそ、ただの人間が全力疾走し続けられるような距離を走ってないのに、
さっきの一撃だって、気絶か場合によっちゃ死んだっておかしくないダメージのはずなのに!
―――そして気が付けば、路地裏で袋小路。
いや本来なら、さっさと殺して切り抜ければいいんだけど・・・
殺せるのか、こいつ!?
なぜか何度殺しても蘇ってきそうな気が凄くするぞ!?
でもこのままじゃ貞操の危機だ、四の五の言ってられない。
・・・激しく今さらだけど、事実なんだからしょうがない。
「それ以上近づくな、絶対に近づくな、何があっても近づくな!
近づいたら問答無用で叩き斬るぞ!!」
鞘に入ったままの月下美人の柄に手をかけ、叫ぶ。
・・・すんなり聞き入れてくれるとはこれっぽっちも思えなかったが。
横島強い!!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>379
*
灼けるような痛みが、背中を襲った。
目の前が、紅く染まっていた。鉄のような匂いの紅。
それは、ぼくの血だった。
ぼくはうつぶせに倒れて、ぼくの血の海に沈んでいるんだ。
そう気付いた時に、また、背中に鋭い痛み。
ぼくは、このまま死ぬんだな。誰か分からないけれど、ぼくを殺してくれるんだ。
それなら、この痛みはむしろ福音だ。ぼくを、忌まわしい力から解放してくれる、神様の思し召し。
だから、ぼくは静かに、眠るように目を閉じた。
*
目を開けると、誰かの顔があった。その後ろには、見たこともない天井。
見たことのない、長いおさげ髪の女の子が、目に涙をいっぱい溜めて、何か言っている。聞いたことのない言葉。でも、それは英語なんだと、何となく気付いた。
ぼくは、助かった。死ねなかった。生き延びてしまった。
「どうして…ぼくをそっとしておいてくれないんだ…」
天井を見ながら、ぼくは小さく呟いた。
*
僕は、あの時と同じように、地面に倒れ伏していた。
海の底に沈んでいるかのように、身体全体が重くて、
――痛い。
傷付いた身体以上に、心が、痛い。
彼女の目は、ウェンディーに似ていた。
優しかったウェンディーに。
暖かかったウェンディーに。
生きる事を教えてくれたウェンディーに。
能力を制御できなくなった僕を止めるために、僕に殺されたウェンディーに。
僕は、また同じ過ちを犯した。
「…全く…のろまだね、君は…。目を覚ますのは、いつだって手遅れになってからだ…罪の意識を感じるのは君の勝手だけど…僕を、巻き込むな…」
荒い息の中、僕は『昔の僕』に吐き捨てた。
「…先に、逝くよ。あとは…罪の意識でも何でも感じれば、良い…ふふ…あはは…」
視界の端で、彼女が――アイン…否、エレンだ。彼女は、そう名乗った――が立ちあがるのが見えた。
彼女は――また、泣いていた。
その光景を――――どこかで見たような気がする。
まだ――――記憶の箱の底に、何かが残っている。
謝らないと。それで済むとは思ってないけど、でも、このままじゃ駄目だ。確かめないと。そうしなければいけないような…そんな気がするから。
身体に残った力を振り絞って、僕は長い時間を掛けて起き上がり、おぼつかない足取りで、ゆっくりと彼女に近付いた。謝るために。確かめるために。
ウルフVSヒカト エピローグ
>380
「今日でもう、一ヶ月だね・・・」
夜の帳の中。
私はベッドの上で手足をぎゅうぅって伸ばして思わず、呟いた。
・・・かたっ
ミルク用の底の浅いディッシュが動かされる音だ。
その音に気付いた私は、この部屋に居るもう一人の住人に目を向ける。
「やっぱり、いらないの?・・・そっか。じゃあ、そろそろ変えるよ」
私は薬箱から包帯を取り出して、きっちりこのこの足に巻いてあげる。
この子は丁度一ヶ月前に拾った犬。右前足が切れてなくなってるけど。
あの時。気付いたら私はお寺の仮住まいに運ばれていた。
神主さんによると、私は日射病で倒れていたんだって。
でも、なんで神社に居たのか、その時はどうしても思い出せなかった。
胸が空っぽになった感じを抑えられないで、私は暫く神社の境内を
彷徨っていたら、この子が今よりも痛ましい格好で倒れていた。
急いで知り合いの獣医さんに見せて、怪我が良くなるまでは家で飼うつもり
だった。
獣医さんからの帰り道。
この子が急に走り出した。それを追いかけて行くと、とある空き地に
差し掛かって。・・・それで私、全部思い出した。
そこは私の為の部屋まで用意された家があった筈の場所だもの・・・。
・・・・・馬鹿。忘れられるわけ、ないじゃない
・・・・・私の事、宝物だって言ってくれたのに。
・・・・・嫌な事や辛い事は半分にしようってあれだけ言ったのに。
首筋に手を当てるとせつない気持ちがこみ上げる。
私はクッションに顔を押し当てて涙が出るのを誤魔化した。
そうすると、どこからか、『ゴメン』って声がかけられる。
「心配ないよ」
私はちょっと犬にしては尖った耳がついている頭を撫でてあげた。
理由はどうでも、あの事と関わったこの子を、今責めてもどうしようも
ないって思うから。何も食べないで弱っていくこの子が寧ろ不安だった
それに・・・。
またひょっこりと現われて、一緒に過ごせる日が来るって信じてるから。
だから、その日まで・・・お休み、『ヒカト』。
(〜Fin)
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>444
エミリオが、ゆっくりと歩いて来る。
私を殺すために。
私に殺されるために。
私も、痛む体を引きずって、エミリオへと歩み寄る。
空では、相変わらず鴉が喧しく鳴いている。
その鳴き声に後押しされるように、私達は、一歩、また一歩と歩み寄って行く。
夕焼け空。
灼熱の溶鉱炉からすくい上げたような太陽が、地面の上に私たちの影をくっきりと映し出している。
照射角の低い陽射しが落とす二人の影は、互いの足下から長く伸びて、
やがて溶け合うように重なり合った。
傷だらけのエミリオの体。
夕日の赤とは、別の紅に染まった少年の体を優しく抱しめる。
「久しぶりね、エミリオ」
少年のこめかみに、Copポリスを押しつける。
この引き金を引けば、全てが終わる。
そう、全てが――――――
「―――大きくなったわね」
しかし、私の口から紡がれたのは、そんな言葉だった。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>446
『―――大きくなったわね』
彼女の身体の温もりと、こめかみに押し付けられた硬い感触と、彼女のほのかに暖かい言葉。
ああ――そうか。ウェンディーの目は、彼女に似てたんだ。
ウェンディーの優しさも、ウェンディーの暖かさも、あの子に、似てたんだ。
「や、っと…会え、た…」
途切れ途切れの言葉を紡ぎ出す。
さあ、アイン…いや、エレン。その引き金を引いてよ。
君の手で、僕を消し去って――
不意に、風を切る音が聞こえた。
僕は、彼女を突き飛ばし、
――――――背中に、熱い衝撃。
見下ろすと、大きな剣が、背中から鳩尾に掛けて、僕を貫いていた。
>442 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
「それ以上近づくな、絶対に近づくな、何があっても近づくな!
近づいたら問答無用で叩き斬るぞ!!」
言って、腰の剣に手を掛ける少女。
その目は限りなくマジだった。
――――それで臆すれば、楽な相手だったのだろうが。
私、横島忠夫は安易な暴力に屈するほど弱くない!
「おじょうさ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!」
迷わず飛び掛かり――――――空中で動きを止めた。
斬!
一閃、目の前を過ぎる銀の軌跡が俺の動きを縛る。
だがそれをかいくぐると、そのままの勢いで突進した!
妖魔っちゅう事は人じゃない。
つまり、この場で押し倒そーが、襲おーが、問題なし!
しかも今は都合良く、人目はないっ!
・・・やったる。例えスレ違いといわれても、俺はやる!
「おおおっ! もろたぁ!」
斬撃に伸びきった腕の下を通り、俺は少女の肢体に抱き付こうと迫った。
〜淫藤宗光/ヒトラーvsリロイ&ラグナロク〜
宗光/ヒトラー側導入
ヴァナ―ド王国の宮殿の宝物庫が破られたというのが、事の発端であった。
奇怪にも賊は金銀財宝には目もくれず、古ぼけた1枚の地図だけを持ちさっ
ていった。
しかし、その地図の重要性を知るものは青ざめた。あの地図には、ヴァナ―
ド王国を霊的に防衛する封印の場所がかかれていたのだ。
そして一週間後、賊――アドルフ・ヒトラーの魂を宿した男、淫藤宗光は王国の
国境近くの小さな町の聖堂を襲撃した。
瞬く間に全滅した僧兵達の間を、ブルーグレイのコートに身を包んだ美青年
が妖々と進む。
だが、見よ。
黒髪は時に茶色に、黒瞳は青に、口元には髭が現れては消える。
彼は淫藤宗光であり、アドルフ・ヒトラーなのであった。
宗光/ヒトラーは聖堂の最深部に到達すると、最深部に安置された古代の
磔刑像にゆっくりと“パラケルススの死矢”を構えた。
この封印が破られれば、大陸の霊的秩序は崩壊する。そしてその地球的規模
の激変は、人類を“超人”へと進化させるだろう。
数しれぬ人々の命と引き換えに。
宗光/ヒトラーはゆっくりと死矢に破壊と虐殺のイメージをこめる。
カルジアには流血を。 アスガルドには疫病を。 弥都には腐敗を。
そしてヴァナ―ドには指導者の死と混頓を――。
次の瞬間、宗光/ヒトラーはふりむき、入り口に死矢を向けた。
「お客さんですか」
入り口にいるのは黒の戦士――元S級傭兵リロイ・シュヴァルツァ−であった。
淫藤宗光・ヒトラーVSリロイ&ラグナロク
リロイ側導入
とある町の聖堂の中を、リロイは歩いていた。
「こんな場所に、大陸崩壊の引き金があるだ?
いきなり信じろったって無理な話だぜ」
「いや、馬鹿にしたものでもないぞ。それに、フレイヤの口調___
冗談に聞こえたか?」
言われて、リロイは表情に緊張感を走らせる。
発端は一週間前。ヴァナード王国水上宮の宝物庫に、
族が進入したという話であった。ジリアンを初めとする
「ブリジンガーメン」が必死の捜索をしたが、賊の行方は
要としてつかめなかった。今思えば、唯の盗賊程度に動員する人数にしては、
少し多すぎる__そう思えなくもなかった。
事の重大さは、後にフレイヤ女王より直に告げられる事となった。
彼女の命を受け、この小さな町に辿り着いたのがつい先程。
目的の聖堂に到着時には既に、僧兵の屍が累々と積み重ねられていた。
そのいずれもが、腹や心臓や、頭を大きく破壊されていた。
恐らく、何らかの飛び道具による物であろう。
「どうやら、大当たりみたいだな」
「急ぐぞ」
そして、私達は最深部に来た。
そこでは、ブルーグレイのコートを来た、華奢な体付きの青年が、
今正に、クロスボウを構え、そこに番えた矢を放とうとする瞬間だった。
だが、青年はハッとしたようにこちらに振り向き、
奇妙な像へと向けていたクロスボウをこちらへと向ける。
同時に、リロイも懐から拳銃を抜き放ち、構えた。
「お客さんですか」
そう答えた青年__いや、その風体は、変化していた。
頭髪が、瞳が、容貌が。整った顔立ちと、欲望に歪んだ中年の男を、
行ったり来たり、繰り返している。それは、実に異常な風景だった。
だが、リロイは臆することなく、銃口を「男」の顔面に向ける。
「何だかしらねえが、此処を攻められるとヤバイらしいんでな。
止めさせてもらうぜ」
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>447
「や、っと…会え、た…」
その言葉で、私の心に小波が立った。
けれど、躊躇いは無い。
この子を殺すのは、二度目だから。
もう二度と、この子を殺したくないから。
―――今度こそ、確実に殺そう。
決意と共に引金を引―――
軽い衝撃。
足が縺れ、再び大地に倒れ込む。
エミリオに突き飛ばされたのだと気付くのに、暫く時間がかかった。
「……なに?」
顔を上げた私が見たのは、
巨大な剣に串刺しにされたエミリオの姿だった。
――――なんて、こと……
ウルフVSヒカト
>380と>445の間に要挿入
魂の矢によって、大地に崩れ落ちた吸血鬼は、何か呟いていた。
・・・そんなに心配なのか?あの成り損ないの雌が?
「ざまぁみろ」
もう聞こえないだろうけど、あえて口に出してそう言ってやった。
なんかとっても悔しくて、何故か止め処なく溢れる涙が止まらなかったから。
とっても悔しかった。
このままいるのはシャクだ。
だから、アイツが必死に守ろうとした成り損ないを穴から飛び出してきた
妖怪から守るようにウルフは残った生命エネルギーを全部使った。
こんなヤツは、オマエじゃなくても守れるって思わせる為に。
だから、気がついた後も、旭に飼われてやる事にした。
後の詳しい話は・・・どうでもいい事。
神主たちが話してたことと、「匂い」を総合するとしても。
実際。あの妖気の発生地点はヒカトとか言う吸血鬼の結界が破られても、
すぐに仮住まいの住居から飛び出してきた神主の息子によって封じられた。
だから・・・この街に限って言えばアイツがいなくても守れてる。
人間は意外と馬鹿じゃないから、他の街に代わりの穴が開いても、
その街の連中が何とかする筈だし。
ヒカトはこの街をずっと守っていて、あの女、旭はそいつの仮親。
そして旭は進んで吸血鬼に協力して、情をよせあってたって知っても。
それは人間と吸血鬼自体、関わりあったこと自体が不幸だから。
だからこれは事故でしかない・・・。
そんな風に自分に言い聞かせても、何故か嫌な気持ちは無くならなかった。
>450 リロイ&ラグナロク
リロイの言葉への答えは、ドイツ語の怒号であった。
かつて彼はこの声で全ての国民を奮い立たせ、破滅への道を歩ませたのだ。
「チャーチルやルーズベルトと同じく、余の高邁なる理想を理解せぬ愚物めが。
貴様も我が進化への触媒となれい!!」
その怒号に、今度はおどけたような宗光の声が重なる。
「違うね、進化するのは僕のほうだ…って、それは後回しだ。さて、死んで
もらうよ」
その言葉とともに、宗光の口から白色の粘体――エクトプラズムが吐き出される。
エクトプラズムが一つに集まり、変化したものは――
剛毛の生えた体、3mを超す巨躯、限りない飢えに輝く目。
そしてなにより、耳まで裂けた口にびっしりと並んだ牙と鋭い鉤爪――。
古代ゲルマン神話の英雄ベオウルフが倒したはずの悪鬼グレンデルは
血も凍る叫びとともにリロイに飛びかかった!!
>448 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
警告はした。でも奴は飛び掛ってきた。
・・・身の程知らずが。
妖魔の君たるこの私を襲おうなど、千年早い。
空中にいる奴に向かって、月下美人を抜き放つ!
―――が、奴は空中で姿勢制御。寸前で私の剣をかわした。
(ほう・・・意外に侮れないな・・・
って、おい、コラ、ちょっと待て!!)
奴は斬撃をかわし・・・そのまま、私の体に抱きついてきた!
「こ、このスケベ男が〜!!」
私は抱きついてきた奴の頭を柄でガツンガツンガツンガツン叩きまくり、
滅茶苦茶に身をふって奴を振り払い・・・
「私は男になんか興味ないって言ってるだろうが!!
私に触れていいのはかわいい女の子だけなんだ!!」
叫びながら奴のその腹に全体重と怒りを乗せた蹴りをぶちかます!!
ウルフvsヒカト
導入
>359>361364
本編
>368>370>372>374>377>378>380
エピローグ
>452>445
オレは旭が幸せなら、それでいい・・・・・・・・
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>451
『――そこで彼女を抑えつければ、合格だったんですがねぇ』
聞き慣れた声が、僕の耳に届く。
「……ウ、ォン…」
剣の飛んで来た方向へ、身体ごと、ゆっくりと振り返る。
姿は見えないけれど、気配は感じる。むしろ、あの人は気配を消すつもりすらない。
「ゥゥゥゥウォォォォォォォォォンっ!!」
吼えた。消えかけた僕の生命の、どこにそれだけの力が残っていたのか分からない。
吼えて、光の弓に矢をつがえた。
左目と、紅い空洞になった右目を見開いて、あの人――否、奴を睨みつける。
僕は今、生まれて初めて、憎しみで人を殺そうとしていた。
限界を超えるくらい、弓を引く。
『失敗作は、破棄するのみ…消えなさい、エミリオ』
奴は、そう言った。
次の瞬間――僕の身体は、無数の剣に貫かれた。
光の弓も、光の矢も、背中の翼も、もう消えていた。
「…ね、え…『 』…わら、ってよ…。君、には…泣き顔なんて、似あ、わな…」
薄れていく意識の中――やっとそれだけ言えた。
>454 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
「こ、このスケベ男が〜!!」
そんな叫びと一緒にええ音がして、俺の頭に刀の柄が突き刺さる。
――――――だが、ンなことは問題ではない!
・・・柔らかい。しかも、ええ匂いや。
「私は男になんか興味ないって言ってるだろうが!!
私に触れていいのはかわいい女の子だけなんだ!!」
「がはぁっ!」
うっとりした隙に振り解かれて、蹴り飛ばされる。
手に残る感触は温かかったが、まだまだ足りん!
これまたええ音がして蹴られた後が気になったが、
今の俺を止めるには弱すぎる!
「出ろッ! ハンズ・オブ・グローリー!」
右手に集まった霊力が「カタナ」の形を作り出す。
「けっけっけっ・・・泣いても叫んでも無駄じゃ、
素直に俺の手で更生されろっ!」
言いながら俺は、霊波刀を構え真っ直ぐに突進した。
型? そんなもんができりゃ、苦労はねー。
ただただ闇雲に振り回しながら、少女と俺は肉薄するっ!
458 :
以上、自作自演でした。:02/03/13 02:56
ところで観客で参加するには?
>457 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・」
怒りのあまり、思わず息があがる。
私の体に、奴の手のおぞましい感触が残っている。
ああくそ、何たる不覚だ!
・・・殺す。もう絶対殺す。ズタボロにして殺してやる〜!!
ふと見ると、やっぱりまだなんともなさそうな奴が霊力を刀のようにして構えている。
そして、なにやら好き勝手なことをほざきながら、まるで素人同然の構えで斬りかかってきた。
「更正?何で貴様みたいなエロ人間風情に更正されなきゃならないんだ!?この女の敵が!
私が女好きなのは私の勝手だろうが!
貴 様 こ そ 更 正 さ れ ろ 〜 ! ! 」
・・・言ってしまったあとで、なぜか“どっちもどっちだ”という言葉が浮かんだような気もするが、一切無視。
とにかく私はこいつへの殺意で一杯になっていたので、闇雲に振り回す奴の剣をことごとく弾き、
そこに出来た隙を狙って懐に飛び込み、一気に斬りつけようとした!
>458
感想なりモブキャラなり、お好きな形でどうぞ。
キャラとしての新規参戦については>1の関連リンク参照。
>383 弓塚さつき vs アーノルド・ラスキン
「これは、砂か?」
女死徒を起点として周囲が突如変容する。血溜まりが蒸発でもするかのように消え失せる。
そしてそれだけでは飽きたらず周囲に転がる死体が、アスファルトの地面が、建物の柱が、
壁が、手にした仕込み杖すらもまるで千年の時でも経たかのように色褪せ風化してゆく。
片眼鏡に映る<霊視>の像は爆発的な迄の魔力増大をラスキンの眼に伝え、突如として
消え失せる。
厳しい表情で片眼鏡を数度触った後、結論に達したといわんばかりの驚愕の声が上がる。
「馬鹿な、固有結界だと」
本来ならば、永い時を経て強大な力を得るに至った死徒のみが行使可能な、術者の
心象世界を現実に侵蝕させる能力。それは今、永続化された<霊視>を、ラスキンの身体に
行使された<加速>を、<身体強化>を、<空中歩行>を、必殺の一撃の大半を退けた
防護呪文の数々すらを飲み込み消失させる。
そして、左腕の痛覚を遮断していた<麻痺>も。思い出したかのようにラスキンが膝を折る。
刃を失い、握りだけとなった杖を捨てて素早く<転移>の呪文を詠唱開始。
しかし、その魔力もまた力場を形成するに至らず枯れ果てる。既にインバネスの端も色褪せ
風化し始めている。
このままあと数秒もすれば、転がっていた死体同様に全身が只の砂の塊となるのは
予想に難くない。
苦痛に表情を歪め、忌々しげに辺りを見回すラスキンの目にそれが留まる。手を伸ばし、
再度詠唱を開始。
<換転転移>、それは最も初歩の魔術。印形を施した品物と術者の位置を入れ替える呪文。
そしてその対象は――
遠く離れた場所にある杖の柄は戦いの始まりに捨てた物。ラスキンと柄の場所が入れ替わる
のと、基部が砂と化し周囲の壁が崩壊するのは同時だった。
(>461続き)
濛々と上がる砂煙が収まり、辺りに再び静寂が戻る。再度<麻痺>の呪文と、身体の治癒能力を
飛躍的に高める<再生>の呪文を左腕に行使したラスキンの足が瓦礫に埋もれる女死徒へと
向かう。その右手にはいつの間にか長剣が握られている。
一歩、また一歩と歩み寄る。意識を失い、腕と脚を大量の砂と瓦礫に潰されて動かない
女死徒の前で高く掲げ、止まる。
長剣が振り下ろされる。
「失礼。手荒な方法になるが、何せ左腕が使えないのでね」
綺麗に斬り落とされる腕と脚。身軽になった女死徒をラスキンは片手だけで掘り起こして
抱え上げ、その場に置く。そして左の掌に長剣の先を突き刺し、流れる血を注ぐ。まるで砂に
吸い込まれるかのように血は肌に消えるが、再生は始まらない。その間にも再度活性化した
<霊視>に映る像は徐々に弱まりつつある。
僅かに悩むように目を閉じていたラスキンの目が開く。暫く迷うように手を握り、開く動作を
繰り返す。そして女死徒の額に手を当てて呟くように詠唱を開始。
「すまないが、時間が無いので方法は選べない。先に謝っておくよ」
術者と対象の精神を繋ぐ<精神結合>、本来ならば言語を理解出来ない者への意思疎通や
魔術師が使い魔を行使する為に使われる呪文を、今は精神力を分け与える為に使う。
そして、対象が意識を失っているのならば、それは無防備な精神へと触れることにもなる。
女死徒の復元が開始される、ゆっくりと。
「成程、それが君の信念か。良かろう」
そう呟いて振り返る。ラスキンが闇を凝視して口を開く。
「何時までも見ていないで出て来ては如何かね、埋葬機関の走狗よ」
その口調は皮肉に満ちていて、何処までも厳しい。
御神苗優vs麻宮アテナの闘争ログ
サクサクいくぞ。
導入
>387(アテナ側)、>388(御神苗側)
本闘争
>390、>391、>394、>396、>404、>407、>411、>412、>414、>415、
>426、>428、(>430)、>433
エピローグ
>435
観客の人々
>389(降魔局 広報部員)、>392(月姫蒼香&三澤羽居)、>393(遠野四季)
>395(軽薄そうな探偵)、>397(田中)、>398(悪魔城謁見室)
>401(ヘタレ)、>406(アルバ)、>408(アルトルージュ&レイオット(死徒))
>409(ブラックロッド)、>421(ピエロ)、>429(変な生き物)、>431(ピエロ)
>432(蒼香&羽居)
観客席での一幕
>416(ふみこ・O・V)、>417(ミア・フォーテー)、>418(レイオット(死徒)
>419(ふみこ)、>420(横島忠夫)、>422(ミア)、>423(レイオット(死徒)
>424(横島)、>425(ふみこ)、>427(レイオット(死徒))
騒動の終焉
>434(横島)、>436(ふみこ)、 >437(レイオット(死徒))
生温かい目で見守ってくれた、ROMと観客の皆さんに感謝。
>462 アーノルド・ラスキンvs弓塚さつき 乱入
「その言葉、そっくりあなたに返してあげましょう。協会の走狗」
魔術師が言う通り、これまでの状況を全て監視していた。
吸血種。弓塚さつきが強力な力に目覚めつつある事も。
魔術師。アーノルド・ラスキンが、弓塚さつきを助けようとしている事も。
「吸血種はその存在自体が、人にとっての害である。知らないとは言わせませんよ」
人の血液を糧とする吸血種・・吸血鬼は、全ての人にとっての敵である。
例え、弓塚さつきが女子校生の姿をしていようとも、
猛獣・・いや、伝染するという吸血鬼の特性のため
猛獣よりも厄介な存在と言えよう。
「これ以上の手出しをしなければ、見なかった事にしても良いですよ?」
<火葬式典>に設定した三本の投擲剣。<黒鍵>を、
女吸血鬼・・弓塚さつきの頭部と心臓を狙って投げつける。
動けない程の傷を負っている女吸血鬼・・弓塚さつきに、それを避ける術があるはずが無く
着弾とともに爆発する<黒鍵>が、頭部と心臓を抉り取る事だろう。
>438
vs美夕 〜闇のない魔都〜
俺が屋上に立った時、すでに美夕はその場に現れていた。
その傍らには、黒衣に身を纏い、素顔を仮面で隠した男。
こいつも生半可な相手ではない。その強さが黒衣の奥からひしひしと伝わってくる。
全く楽しめそうだ。
『ほら見てラヴァ、とてもきれい・・・』
黒く包まれた宝石のような街並みを見下ろして、少女は憧憬の声を漏らしていた。
「ああ、綺麗だな。いつの時代でも綺麗だ」
片頬を持ち上げて笑みに似た表情を作ると、俺は口を開いた。
その言葉に、少女は振り向く。
「人間の、退廃の象徴というものはな」
そうとも、闇のない夜など、退廃の象徴だ。
人はあまりに脆い。
だから、何よりも敵に、闇に対する恐怖が強い存在だった。
その恐怖が人間を発達させ―――やがて闇の入る隙のない、生暖かい檻に自らを閉じこめていった。
「話には聞いているよ、『監視者』。あんたも人間を退廃させるのを趣味にしているようじゃないか」
そう告げた瞬間、美夕の殺意は風のように吹き付けてきた。
仮面の男が、こちらに一歩踏み出してくる。
俺はそれを意に介さず、さらに言葉を紡ぐ。
「だが、俺は人間の力を信じている。だから、俺はこの生暖かい檻を壊すつもりだ。
俺が知事となったのは―――そのためだ」
監視者の殺意を薙ぎ払うように、俺は彼女に指を突きつける。
「知っているか!?世界ではじめての電化製品は、電灯だという!」
一通り蘊蓄を語ると、俺は額に手をかざす。
「―――――ブラックアウトッ!」
Broken Doll vs Stupid Zombie 『血塗れの遁走曲』
>413
危険が危なくてデンジャラスで・・・とにかく大ピンチ!!
ビルの谷間をゴキブリのごとく駆け回り、逃走を続ける私(+女の子)。
こっちは猛スピードで移動してるってのに・・・・・・
何であの男はついて来られるんだっ!?
それを見て、抱えられたままの女の子が何かふざけた事をぬかした。
ユーリの・・・・・・・・・・・・キモチ?
「だ、だ、だだだだだだ誰が誰の気持ちに答えろって言うのよ!?」
思わずその場で足を止めてしまう。
・・・・・・いかん・・・・・冷静に、冷静に・・・・・・
「だから、私は―――――――――――――――――――」
キキィィィィィィィィィィィィィィィッ!!!!!
へ?
車が横から突っ込んできて―――身体が宙に浮かんでいて―――女の子が笑っていて――――
「あぁあっ!!」
暗転。
>467 妙な気配を感じた私は、そちらの方向へ足を進めてみた。
一つは人間ではなく、あとの2つは人間、しかし両者に共通しているのは、
尋常ではない気配をもっているということだ。
案の定、その辺り一帯は強力な固有結界が張られている。
戦いの邪魔をされないためか、おそらくは人ではないものがつくりだしたもの
その証拠に周辺の気が死んでいる。相手に感ずかれないように、自分の気配を周りの気と同化させ、
接近することにした。どうやら三つ巴戦のようだ。
しばらく様子を見ることにする。
>467 「直伝、スラッシュキック!」
道化の格好をした道化が後ろから朧にツッコミの蹴りをかます
「道(レス番)を間違えないようにしろよ 朧さん」
ピエロが道化のマスクを脱いだ その下の顔は!
>468
なんだYO!
>469
フハハハハハハハハハハハハッ!! (と、空に響き渡る笑い声)
あなたの相手は、この私です!! (壊れ君の紳士は、かくも嗤う)
魔術士オーフェン・無謀編 「誰もお前は呼んでねえ!」番外編、
執事キース・残虐編 「マンボウは約三億もの卵を産み落とすそうですぞ!」
>466
その時、突如として声が響いた!
「お待ちくださぁぁぁぁいっ!!」
そう叫んだ声の主は、手近な雑居ビルの屋上に居た。
都会の喧騒の中、やけに良く通る声で叫んだのは、
銀髪をオールバックにし、
黒のタキシードで身を固め、
黒の蝶ネクタイを首元で結んだ、
言うなれば――そう、妙に執事っぽい男だった。
見た目三、四階程度の雑居ビルの屋上で、燦然と構えている。
そして。
「とおっ」
一言張り上げ、ビルの屋上からジャンプする。
飛び降りつつも、目は地上をしかと見据えている。
言うなればそれは、水泳の高飛び込みに似てなくも無かった。
途中で華麗に回転など加えつつ華麗に着地―――
―――ぐじゃぼぇっ―――
――はせず、男は変な音を立てて地面に激突したのであった。
近くにダンボールが積み上げられていたにも関わらず、
狙ったように石畳のある所へ激突したのは、たぶん、気のせいだろう。
手足やら首やらありとあらゆる関節がおかしな方向へ捻じ曲がっているが、それも気のせいである。
>459 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
俺の霊波刀の撃をことごとく弾き、お嬢さんが胸元に飛び込んで来た!
おおっ! これは・・・・・・俺の愛が通じたのかっ!
更生の道を俺の愛と共に歩んでくれるのかっ!
「おじょうさ・・・」
「貴 様 こ そ 更 正 さ れ ろ 〜 ! ! 」
両手を広げ迎え入れようとした矢先、二度目の斬撃が俺を襲った。
逆袈裟の一太刀!
俺の胸をばっさりと切り裂き、ぶわっと遠慮無く血が噴き出した。
――――って、死ぬ! これは死ぬッ!
「も、文珠!」
文珠が治癒の光を放ち、致命傷に近いダメージを癒す。
出血と斬撃で、俺の一張羅がボロボロに・・・・・・・
もう、容赦しねぇ!
ヤル・・・いや、やる!
俺と少女、二人の距離はおよそ三歩。踏み込まなけりゃ、互いの攻撃は届かない距離だ。
相手は――――うずくまっているのを見て、露骨に油断しとる。
素早くハンズ・オブ・グローリーを構え直す。霊波刀を消し、自分の手に這わせるように。
手を覆うように、黄色く輝く霊波が宿った。
「伸びろっ! ハンズ・オブ・グローリー!」
手を象った霊波の固まりが、俺の声に合わせて伸びる!
死角からの強襲、いくら何でもこれは喰らうだろ。
伸びる霊波の光と、それに気付き身を翻す少女――――――勝負は、少女が勝った。
すんでの所で霊波の手は避けられてしまう。
その一瞬、少女と俺の目線が重なり――――その視界を遮るように、布きれが舞った。
ハンズ・オブ・グローリーが切り裂いた、少女の装束の切れ端が。
服だけを切って、
服だけを切り裂いて、
服だけを引きちぎって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、白い肌が見えた。
「煩悩集中ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
煩悩が霊力に置き換わり、手に集まる。その量、じつに普段の数十倍。
そりゃもう、魔王でも倒せそうな勢いで溜まりまくる。
そして、生まれた霊波刀は・・・数倍のサイズがあった。
音楽界格闘大殲(乱入者求む)
>439
激痛、関節を締め上げられる鈍い痛みが前身を駆け巡る。
吸血鬼の強大に過ぎる筋力を持ってしても関節技は外れない。
関節技は本来筋力を発揮することを封じる技でもある。
こがらで筋力に劣るみほが俺に勝つには、これが一番有効とは言え、恐るべき技。
「さすがは日本芸能界・・・こんなステキなアイドルを育てちまうとは・・・」
・・・芸能界とはあまり関係ないし、アイドルが強いのも何か違うとか思わなくも無いが。
「使用いたくなかった・・・」
コレは本心だ。
「出来る事なら黒歴・・・じゃなくては取っておきは封印したまま終わりにしたかった・・・」
関節を決められたまま大きく息を吸い込む。大きく大きく息を吸い込む。
大きく大きく(略)く息を吸い込む。
肺が常人の容量を大きく超えて膨らみ、胸郭が風船の様に膨らむ。
「 A H H ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」
凄まじい大音声が周囲の世界を揺るがした。
窓ガラスが割れ、木々の葉が落ち、池の水面が波打つ。
ご近所の皆様、大変ご迷惑をおかけします。
コレが俺の黒歴・・・じゃなかった、取っておき、破砕超音波攻撃!!
スミレ vs 横島
「いいから黙って行って来い!」
「んぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
碇を括り付けられ、俺は美神さんに船縁から蹴り落とされた。
体はそのまま、海の中へ――――――――どぼん。
盛大な水しぶきを上げて、俺は海の中へ単身ダイブすることになった。
「み、美神さん! 横島さん、大丈夫なんですか?」
「平気平気。あの子、文珠持ってるし。それに大した妖怪が相手でもないしね」
「そ、そうですよね・・・」
「文珠がどの程度の水圧まで保つか、によるけどね♪」
「え?」
「耐」「圧」と印された文珠が淡い光を発している。
霊力を加工し、印された文字通りの力を発する珠、「文珠」。
この光がある限り、ただの潜水服でもそれなりの水深までいけるはずだ。
んで、海の底にいる海坊主だかなんだかを退治すれば、仕事は終了。
報酬は美神さん9:俺1の取り分だったが、それでも百万円は入る!
百万!
百万もあったら・・・牛丼の特盛りに卵と豚汁を付けられる!
やっとこれで俺にも人並みの生活が――い、いや、ゴーストスイーパーの生活が――
――例えばあの美神さんのゴージャスな生活の、万分の一ぐらい、実感できる、かも。
ンなこと考えながら、俺の体はどんどんと沈んでいく。
・・・鉄の塊括り付けてりゃ、そりゃそーだが。
周りの水の色が空のような水色から、どんどんと濃い碧に変わっていく。
それも暫くすると、完全な暗闇になった。どーやら、海底に着いたようだ。
ライトに照らされてゴツゴツとした海底が浮かび上がる。
よし、後はこっから妖怪を探し出して、破魔札で倒せば・・・・・・
だが、そこに居たのは――――
「ね、ねーちゃん!」
何故だかこんなところを散歩していた、27祖「水魔」スミレだった。
「び、美人のねーちゃんがなんでここに? ここ、海の底・・・」
――――後は体が自動的に動いた。
碇や重りを一瞬で外し、ヘッドライトをねーちゃんの方に向け、
脳内にあった妖怪の事を消去し、動力もないのにねーちゃんに向かい突進!
「美しいおねーさんや! ねーちゃんが海の底でわいを待ってくれとったんや!」
スミレ vs 横島
>474
それなりに長く生きてきて、それなりに色々な経験をしてきた私でも、意表をつかれる事、というのはもちろんある。
例えば深海でいきなりナンパされた時とか。
「おねーさーん!」
声など響かぬはずの場所で、しかしその声はたしかに私の耳に届いていた。
声の主である潜水服が、私に向かって高速で――それこそ魚雷にも劣らないスピードで突っ込んでくるのを見ながら、私は一瞬呆然としたものだが。
潜水服の中身と目が合った。
とうぜん初対面だが、その瞳の色には覚えがある。
地上の――酒場などではよく向けられていたが、こんな場所でその視線を向けられるとは思わなかった。
情欲。
そういうストレートなのは嫌いじゃない。
ニッコリと微笑んでやると信じ難い事に彼はさらにスピードを上げた。
それを見て私の笑みがさらに濃くなる。
状況はさっぱり判らないが。
どうやら今日は面白い事が連続で起こる日らしい。
私自身を求められているというこの感覚は悪くないし、こんな場所で押し拉がれるというのもそれはそれで面白そうだ。
だが、
「それでも前戯は必要だと思うのよ〜」
私の周りで水が動き、それは次の瞬間大きな渦巻きとなった。
「こんなんで果てちゃダメよ〜」
渦に突っ込んだ彼に向かって、私はケラケラと笑った。
>475 スミレvs横島
突然、ねーちゃんが凄い勢いで回り始めた。
な、なんで・・・っと、回ってるの、もしかして俺か?
「がぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
潜水服がガタガタと揺れて、貴重な酸素が一気に漏れ出す。
や、やばい!
懐から一枚の破魔札を取り出し、自分に貼り付けて・・起爆!
札に封じられた霊力が一気に爆発し、体に凄まじい霊圧がかかる。
霊体も肉体も押し出す”力”を持った圧力が、俺の体を吹き飛ばす。
それこそ、渦さえも乗りきる勢いで。
「――――――ち、ちくしょー。高い耐水破魔札を!」
単純霊波だけの爆発では、潜水服に傷は付かない。
だが、俺の霊力がガタガタだ・・・霊体自体にかなり傷を負ったらしかった。
しかも拙いことに、暫く右手に霊波を集めてみたが、集まってこない。
霊波刀、栄光の手が使えないようだ。
――――ひょっとして、高い札だったか?
あまりのダメージのでかさに笑いたくなりつつも、俺は体勢を立て直す。
渦は消えちゃいなかったが、あのおねーさんは眼下にいる。
距離は・・・そう、遠くない。さて、こっからどうすりゃいい?
ふと、また目が合った。
ええ女やな・・・出来たらゲットして、そのまま家に連れて帰りたい。
考えながら、文珠を手の中に出す。
武器は――――もうこれしか無かった。たった四つの文珠、これで戦うしかない。
戦術を色々考えながらも、俺の体は海底に落着した。
>476 スミレvs横島
存外に頑丈らしい。
海底に落ちた彼に対しての、それが私の感想だった。
「だけどこの位のガードはかいくぐってほし〜な」
それが無茶な要求だというのはわかっている。
あの渦から抜け出しただけでも驚嘆に値することだと理解はしている。だが、
「無茶をいうのは女の特権だし〜」
言いつつ投げキスをひとつ。
それだけで彼の情欲がさらに燃え上がるのを感じる。
ああ、ならばこちらも少し本気でいってみようか。
「私が欲しいならこのぐらいの障害は潜り抜けてね〜」
私は渦のベクトルを修正し、
海底の彼に向かって叩きつけた。
>477 横島vsスミレ
投げキッス?
今、キスを投げましたか?
漆黒の海底。光を放つのは頭のライトのみ。
確かにぼんやりと女性の姿は見えるが、間違っても細かい動きまでは見えないはずだった。
だがっ、俺は感じた!
ねーちゃんが投げキッスをしたのを!
気がある? 気があります?
つか誘ってる? 誘ってますかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
その誘惑、のらせてもらいます!
「ねーちゃーん!」
盛大に叫びながら、理不尽な速度で海底を走る俺。
ちょうど凹凸が多くて、足場には事欠かない。
どんどん加速して、二人の距離が一気に狭まる。
なんか渦がこっちを向いて俺を飲み込もうとしたが、いちいちウザイ!
「文珠「滅」!」
文珠の霊力が一気に渦を黙らせて、辺りの海を平穏な海底に戻す。
後はただただ、一直線!
「その愛、受け取りましたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
そして飛び掛かる!
>478 横島vsスミレ
「…… え ?」
彼は理不尽な速度で海底を突っ走り、
「…… え ?」
向かってきた大渦を理不尽にも消滅させ、
「…… え ?」
あっけに取られる私に向けて、理不尽な軌道を描いて飛びかかってきた。
「…… え 〜 と」
つまり彼は私の出した障害をクリアしたのだろう。
ならばご褒美をあげてもいいのだろうが――
「もうちょっと遊びたいかな〜?」
あまりにもあっさりと破られすぎたため愉しめなかった。
もうちょっと盛り上げたいところだ。
空 想 具 現 化 。
空想を現実に転換する超抜能力を用いて、私の周りに氷の壁を作る。
びたん!
氷の壁に蛙のように張りついた彼にひらひらと手を振る。
彼は壁の存在に気づきそれを破ろうとする。
だが、それより一瞬早く、
私は壁を無数の槍に変化させ、
「頑張ってね〜」
彼に向かって殺到させた。
>453
淫藤宗光・ヒトラーVSリロイ&ラグナロク
「男」の外見が中年のそれへと変わり、何やら訳の分からぬ
外国語で何かをまくし立てる。内容は分からないが、その凛とした声は、
一種の強烈なカリスマ性を感じさせる、揺るぎない自信に満ちた口調であった。
外見が再び美青年に戻り、何かを口にする。
「お前、一人遊びが好きなのか? お家でやってろよ」
リロイが軽口を叩いて、拳銃の引き金を引こうとした、その時。
突然、「何か」が膨れ上がった。
青年の口から漏れ出した、奇妙な白い物体。
液体とも気体ともつかぬその物体は、リロイの眼前で、瞬く間に
一つの形を取る。
それは____
一体の、魔獣だった。
迷わず、リロイは引き金を引いた。
硝煙と共に、ばらまかれた六発の銃弾が、魔獣目がけて飛ぶ。
だが、そのいずれも、魔獣の巨体を捕らえるには至らない。
素早い反応で、魔獣は拳銃の火線から逃れていた。
そのまま横合いから、凄まじい速度で襲い掛かってくる。
だが、リロイも黙って攻撃を受けるほど、呆けてはいない。
「面白い曲芸だな、随分と。タネはねえのか?」
突き出される鋭い爪。それと交差するように、
リロイはその身体ごと捻って、神速の突きを繰り出す。
>479 横島vsスミレ
ぶっ!
俺の華麗なまでの突進は、ただ一枚の壁に阻まれた。
・・・って、壁?
見ると、水中で氷が壁を作っていた。
しかも、中にはあのおねーさんが・・・・・・・・なんで?
それに答える者はなく、また悩む暇もない。
それでも突き破ろうと軽く拳を振り上げ――た、瞬間――壁が姿を変化させた。
氷で出来た、数十という槍に。
しかも、意志でも持っているかのように俺に向かってきた!
でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
ベクトルを180度反転!
おねーさんに近づいたのと同じスピードで俺は走り出した。
「って、追ってくるのかよ!」
無数・・・ざっと、数十本。その槍が俺目掛けて殺到する。
洒落にならん! つか死ぬ、死んでまう!
おねーさんに触ることも出来ず、死ぬのはいややーーーーーーーーーーーーーー!
幸い、ここは凹凸が多い!
手頃な岩に身を隠し、くぼみに嵌り、石を盾にしてやり過ごす。
普段の行いの所為か、ただの悪運か・・・槍は全部、海の藻屑と消えた。
今度はお陰で距離が離れる。
おいおい、本当に俺でどうにかなる相手なのか?
めちゃくちゃ強えぞ?
戻って、美神さんに応援を求めた方が・・・
色々な考えが脳裏を過ぎる。
だが、しかし、その脳裏を支配するのはさっきの「投げキッス」――――――――
色っぽかった、マジでええ女やった・・・・・・・・・・
「ンなことで諦められるかぁ!」
再び、突進!
さっきと何一つ変わること無い、勢いとスピードで俺はおねーさんの元へ!
だけど――――掌に、文珠だけはしっかりと握り締めて。
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
【導入】
研究所襲撃から、14分と38秒経過。
既に研究所内にはルーク以外に動くものはなかった。
今回のルークの仕事は襲撃。
この研究所を襲撃し、目の前にあるこれ−コンテナを奪い出す算段をすることだった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
忌々しいのは、この仕事がいったい何のためのものかさっぱりわからないことだ。
第一、依頼人にしてからが怪しい。
見事すぎる銀髪に、奇妙な仮面の女。
・・・笑えないほどに芝居じみている。
その上、目的は話せない、と。
本来ならば、受けたくもなかったが、必要な物資が困窮してきてたので是非もない。
仕方なく、この仕事・・・依頼人曰くの『アルカディア計画』を受けた、というわけだ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「見事なまでの虐殺・・・いや、これは屠殺かな」
背後からの声にびくり、と反応する。
おかしい、つい一瞬前まで確かに生体反応はなかった筈。
それがいきなり、背後に・・・?
背後のカメラアイで声の主を確認する。
金髪碧眼の美青年がそこに立っている。
その美しさとは裏腹に、彼の纏う雰囲気はまるで爆弾だ。
「そのコンテナが目的か・・・しかし、渡すわけには行かないな」
剣呑な空気が、強くなる。
>482 アドルフ・ヒトラー
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』
「見事なまでの虐殺・・・いや、これは屠殺かな」
もう研究所内に生き残りはいなかったはず。
各種センサーのログもそのことを証明している。
では、背後に立つ青年は一体……。
まぁ、いいか。
障害になるならば、排除する……それだけのことだし。
「そのコンテナが目的か・・・しかし、渡すわけには行かないな」
青年のその一言が、闘争の引き金となる。
仕方が無い……か。
音も無く攻撃肢から引き出された単分子フィラメントが、
空を切って背後に立つ青年――アドルフ・ヒトラー――に襲い掛かる。
設定した切断面は唯一つ、頸部の切断。
>481 横島vsスミレ
彼が逃げる。
だが氷の槍は彼を追って殺到していく。
彼が海底の窪地に飛びこむのと、氷の槍が彼に突き刺さるのは、ほとんど同時に見えた。
だが、
「……死んだ〜?」
口にしておきながら私はその可能性をまったく考えていなかった。
はたして、目だった傷もな窪地の中から飛び出してくる彼の姿。
「そうこなくっちゃ〜」
口調が踊る。胸が高鳴る。
私は高ぶったままイメージを練り上げる。
彼のいる地点に電撃の乱舞。
通常の電撃ではない、空想具現化だからこそ可能な技だが……
「どうするのかな〜?」
不思議な話だが、
私は彼が、
これを打ち破る事を疑っていなかった。
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
>483 ルーク
音もなく。
死をもたらす見えない刃が奔る。
しかし、それが見えているかのように、アドルフは後ろに跳んだ。
いや、事実見えているのだ。
獣性細胞は人を遙かに越えた知覚と運動能力を彼に与えていた。
だが、それだけではとうてい回避出来ないであろう一撃を躱しえたのはその超常能力ゆえ。
『青い影』・・・未来を青い影(ゲシュタルト)として認識する能力。
これらが死を決定づけるはずの斬撃を躱した理由だ。
「全く、せっかちだな・・・所詮は畜生か」
あざ笑うかのように、冷笑と共に言い放つ。
「では、こちらの番だな」
と言う言葉が終わるか、終わらないかのうちに。
アドルフの姿が掻き消えた。
いや、消えたのではない。
一瞬のうちにルークの背後を取り。
一瞬のうちに人外の膂力で殴りつけた。
>472 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
伸びてきた“手”を何とか避けた・・・そう思ったそのとき。
びりっ、と。
イヤな音を立てて、私の服が引きちぎれた。
「〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
こ、こいつ! “所用”のために着てきたお気に入りの服を!
しかも寵姫とカミーラ、他もろもろの女性にしか決して見せない私の玉の肌を!
よりにもよってこんな男に〜!!
とか何とか混乱してる私の目の前で、奴の霊力の刀が数倍に膨れ上がった。
「煩悩集中ーーーー!!」なんて非常にイカれた事を叫びながら。
・・・こいつ、やっぱり変態だ。
フツー、煩悩を霊力に変換するなんてアホなことするか!?
・・・待てよ? こいつ確か私のことをお嬢さんって言ってたな? まあ当たり前だが。
なにせ肉体年齢はあの頃のままだからな。
で、そんな私にこいつは興奮してると。
じゃあ・・・
私は、月下美人を油断なく構えながら、こう言った。
「・・・盛り上がってるところ悪いけど、私今年で5○歳になるぞ?
そこらを歩いている中年オバチャンと同じくらいなんだけどな」
・・・ふ、これが200や300歳なら割り切ることも出来ようが、50歳台という我ながら微妙な歳だ。
果たしてどう出るかな、こいつ。
・・・なんか、妙に不毛な気もするが、やっぱり無視。
>484 横島vsスミレ
「はぃー?」
今度は・・・雷? 水の中で?
んな、不条理なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
青白く輝く雷が文字通り、光の速度で迫る――
――って、そりゃもう来てるじゃねーか!
「も、文珠ッ!」
手の中で転がしていた文珠を起動させる。
描く文字は「鉄」。
体すべてを単結晶の鉄に置き換え、雷をやり過ごす!
一瞬のような、永遠のような、歪な感覚の時が流れる。
鉄となった目は耳は鼻は、何も感じ取らない。
ああもう、なにがなんやら!
雷は終わったんか?
つか、ねーちゃんはまだいるのか?
だいたい、この文珠いつ解けるんだよ!
思考ばかりが交錯する、そんな時間。
それが唐突に途切れた時、俺は体に鈍い痛みと痺れを感じた。
周りの水がそれなりに帯電した?
防ぐのが遅かったのか?
・・・などと、考察をしている暇はない!
俺は迷うことなく、突進を続けた。
なんとか見えたおねーさんは、微かに笑っている。
その笑顔目掛け、俺の足はますます加速した。
ちょっと千切れた潜水服とか、そう言う破滅的なモノには気付かずに。
>486 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
「ふ、ふふふふふふふふふ・・・・・・・・・・」
少女、いや、なんかもう彼女とか言ってしまおう!
彼女は自らを50ン才とか言った。
甘い。甘すぎる。
人外の年齢なんぞ、それこそ気になるかっ!
「ンなこと言ったら、おキヌちゃんだって、今年でウン百・・・」
と、言いかかって止めた。
なんというか、圧倒的な殺意を感じたから。
まさか、見られてる?
・・・・・・・・それはない! 絶対ない! ないって決めたっ!
あり得ない妄想を振り払うと、俺は霊波刀を構え直した。
サイズが数倍、出力も桁外れ。
剣の腕がまったく足りんかったとしても、こいつと――――――
スッと右足を持ち上げ、左足だけで立ち、両腕を肩の高さまで開く。
一見無防備で、実際無防備な構えをとり――――
「さて、そろそろ本気を出すか・・・行くぞ、必殺ッ!」
それっぽい台詞を吐いたっ!
あ、因みに必殺技なんて無い。
隙が出来たらてきとーに斬りかかるだけ。
そう、あの残りの布きれを・・・・・・・・・・・・・・俺は斬るッ!
>485 アドルフ・ヒトラー
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』
……避けた!?
ただの人間じゃないのか。
「全く、せっかちだな・・・所詮は畜生か」
さして広くも無い倉庫に青年の嘲笑が響く。
だけど、それはいい……まぁ、事実だし。
問題はどんな能力を持っているのか……だ。
「では、こちらの番だな」
……速い……あくまでも人間としては、だけど。
一瞬その姿を補足し損ねたものの、
次の瞬間にはルークのセンサーはヒトラーの機動を確かに捕らえていた。
余裕を持って一撃をかわすと、一旦距離をとる。
参ったな、コンテナに傷をつけるわけにはいかないし……
ここは力押しでいくか。
後脚に力を込めると、ヒトラーとの距離を一気に詰めた。
人間の頭蓋骨を卵の殻を割るより容易く握りつぶすことの出来る攻撃肢がヒトラーに迫る。
>480 リロイ&ラグナロク
リロイの神速の突きが、グレンデルの胸をえぐる。
だがグレンデルは、咄嗟に身をひねりわずかに急所を外した。
リロイはすかさず剣を引き抜こうとするが、グレンデルは筋肉を収縮させて
刃をくわえ込むと、リロイの顔面に強力なパンチを叩き込む。
吹っ飛ぶリロイに宗光は死矢を向け――死矢を床に置いた。
「何をする!?」
不審げなドイツ語に、宗光は答える。
「あのリロイという男、直情径行の熱血漢と聞いています。ならそれにふさわしい
武器があるでしょう?」
「ほう、あれを使うか」
宗光とヒトラーはともに邪悪な笑みを浮かべた。
立ちあがるリロイに、宗光はとっておきのマジックを披露する手品師
めいた気取った会釈をする。
「さあて、おたちあい。これから披露しましたる業物は、盤古の昔より
淫藤家に伝えられし家宝でございます。いざごらんあれ!!」
それは、一見すると幅広の長剣のようであった。
ああ、しかし、これが剣か、剣なのか。
長剣は――その刃は人体で、全裸の女体で造られていたのであった。
「我が淫藤家が妖魔の贄とせし女たちで作り上げたものです。
打ち合えばざっと千人が死にます。さあ、貴方はどこまで殺せますかね?」
そう宣告すると、宗光はグレンデルと同時にリロイに襲いかかった。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>456
目の前で――エミリオの身体が、無数の剣に貫かれた。
「…ね、え… …わら、ってよ…。君、には…泣き顔なんて、似あ、わな…」
こんなに近くにるのに、エミリオの声は、とても遠くから聞こえる。
――――心が、急速に冷え固まっていく。
ごめんね、エミリオ。
今、貴方に笑ってあげることはできないけれど。
その代わり、見せてあげる。
完全に純粋な、今の「私」を。
銃を構えて、低い姿勢で走る。
動く。
満身創痍のはずの私の身体。
でも――――――――動く!!
崩れ落ちるエミリオに駆け寄り――そのまま駆け抜ける。
伝わる動揺の気配。
狙っていたのでしょ。私がエミリオを抱き留める瞬間を。
わかってたわ。貴方と同じくらい悪趣味な男を、私は知っているから。
だから、
「いいかげん、姿を見せたらどう? リチャード・ウォン」
空間に向けて、引金を絞る。
銃声にこたえる様に、鴉達が一層騒がしく鳴いた。
>490の改訂版です。
>480 リロイ&ラグナロク
リロイの神速の突きが、グレンデルの胸をえぐる。
だがグレンデルは、咄嗟に身をひねりわずかに急所を外した。
リロイはすかさず剣を引き抜こうとするが、グレンデルは筋肉を収縮させて
刃をくわえ込むと、リロイの顔面に強烈なパンチを叩き込む。
吹っ飛ぶリロイに宗光は死矢を向け――死矢を床に置いた。
「何をする!?」
不審げなドイツ語に、宗光は答える。
「あのリロイという男、直情径行の熱血漢と聞いています。ならそれにふさわしい
武器があるでしょう?」
「ほう、あれを使うか」
宗光とヒトラーはともに邪悪な笑みを浮かべた。
立ちあがるリロイに、宗光はとっておきのマジックを披露する手品師
めいた気取った会釈をする。
「さあて、おたちあい。これから披露しましたる業物は、盤古の昔より
淫藤家に伝えられし家宝でございます。いざごらんあれ!!」
それは、一見すると幅広の長剣のようであった。
ああ、しかし、これが剣か、剣なのか。
長剣は――その刃は人体で、全裸の女体で造られていたのであった。
「我が淫藤家が妖魔の贄とせし三十万人の女たちで作り上げたものです。
打ち合えばざっと千人が死にます。さあ、貴方はどこまで殺せますかね?」
そう宣告すると、宗光はグレンデルと同時にリロイに襲いかかった。
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
>489 ルーク
「さすがにあの程度のスピードでは無理か」
距離を取ったルークを見てひとりごちる。
そのスピードに知らず、ニィ、と笑みが浮かぶ。
限界を見ることが出来る悦び。
限界を超えることが出来る悦び。
それが、知らずと笑みとなる。
いったんは距離を取ったものの、コンテナを気遣ってか、接近するルーク。
その剣呑な攻撃肢がアドルフの頭蓋を砕かんと迫る。
その瞬間。
光 が 煌 め い た 。
「やはり、犬には躾が必要だな!」
光竜剣・・・光り輝く刃を持つ魔剣を手に、アドルフは傲然と言い放った。
>488 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
・・・やっぱり効かなかったか。
私はああいうオバチャン軍団見るたびにフクザツな気分になるっていうのになぁ。
もうちょっと上の歳ならなぁ・・・
とか、そういう事はどうでもよくて。
奴は、いよいよ本気を出そうというのか、妙な構えを取り始めた。
・・・どっからどう見たって無防備そのものな。
そんな構えを見た瞬間。
―――ぷつん、と。
何かがキレタ。
「・・・あああああああーーーーー!!!!
何なんだその構えは!どこが必殺だ!
何で私がこんなバカ相手に貞操の危機に陥ってなきゃならないんだ!?
せっかくの服が台無しだし!肌は見せるハメになるし!かわいい子見つけてあまーい夜をすごそうって計画が台無しだし!
ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな!!!!」
・・・そんなことを叫びながら幻魔を引き抜き、もう滅茶苦茶に斬りつけていた。
今まで見たことのないほどの魔力(=怒り)を帯びて、ものすごい勢いで上から下から右から左から斜めから真正面から斬り続ける!!
>幻魔相破(w
>485 アドルフ・ヒトラー
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』
攻撃肢がヒトラーに届くその直前、ルークは視界の端に輝く刃を捉えた。
しかし、あえて無視する……それがルークにダメージを与えうるとは思えなかったからだ。
それよりも速度を殺さぬこと……そう考えたことが仇となった。
ヒトラーの振るった刃はルークの左攻撃肢を易々と切り落としていた。
そんな! 判断ミスか!
……この依頼が成功しても赤字になるかも。
頭の隅でそんなことを考える。
しかし身体は反射的に――つまり全力で――ヒトラーを殴りつけていた。
vs暗黒騎士ガウザー〜猟犬と獅子と烏と猫
>465
「―――――ブラックアウトッ!」
その瞬間、目の前の男は「東京都知事・黒岩省吾」から「暗黒騎士ガウザー」へと変わる。
甲冑のような姿の精悍な戦士に。
美夕は、その姿を見ると薄い微笑を浮かべ、手を前にかざす。闇を照らす赤い炎がその手のひらから燃え
上がった。
「さあ・・・踊りましょ」
そうささやくと、彼女の周りを炎が舞い始める。―が、次の瞬間、美夕の傍らにいた黒衣の従者が前に進み
出た。その、手袋でもしているような白い手から、黒い爪が刃物のように伸びる。
「ふぅん・・・そっか。ラヴァ、あなたが?」
その言葉への返事に代えるかのように、ラヴァと呼ばれた仮面の男が宙に舞った。
剣を思わせる長く、鋭い爪が、左右から凄まじい速度で暗黒騎士に襲い掛かる―――。
>487 横島vsスミレ
電撃を浴びた彼の動きが止まる。
――やりすぎただろうか?
そう思った瞬間、彼は再びこちらに駆け出していた。
「そうよね〜、この位で死ぬわけないわよね〜」
声に熱がこもっている。
身体の奥が焼けるように熱い。
まるで彼の情欲が私に乗り移ったようだ。
――ああ、早く早く早く早く!
熱に浮かされたような頭で最後のイメージを練り上げた。
彼の足元に地割れが走る。
「最後は……思いきり派手に行こうかしら〜!」
私の熱をそのまま形にするように、
地割れからマグマの奔流が噴き上がった。
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
>495 ルーク
光竜剣が、攻撃肢の一本を斬り落とす。
そして、残ったもう一本の攻撃肢がアドルフを捉えるかに見えた・・・
しかし、攻撃肢はアドルフの身体をすり抜けた。
「・・・で?」
つまらなさそうに、呟く。
『空間の扉を開く』能力。
その能力を使えば、攻撃をすり抜けさせることなど、造作もない。
そのまま、光竜剣を無造作に振り下ろす。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>491
銃声が通り抜けた先の空間が、僅かに歪む。
歪みは、人の姿へと変容する。
丸眼鏡を掛け、至る所に金糸で龍の刺繍が施されたスーツを身に纏った、東洋人の男へと。
「やれやれ…これがドクターギュゼッペの最高傑作ですか? 聞いていたのとずいぶんと性能が違うようですねぇ…」
眼鏡に手を掛けながら、男が最初に口にした言葉だった。
「今回ばかりは、私の見込み違いでしたか」
>498 アドルフ・ヒトラー
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』
確かにヒトラーを捉えたかに見えた攻撃は、
まるで蜃気楼を殴りつけたかのようにヒトラーをすり抜けた。
空間操作! 一番厄介な手合いなんだけど……やっぱり赤字化なぁ。
場にそぐわない呑気なことを考える。
考えながらも無造作に振り下ろされる光竜剣の腹を殴りつけて軌道を変えた。
さて……帰る訳にもいかないし……どうしたものか。
再び距離をとる。
………コンテナ、壊しちゃダメだろうなぁ。
>494 アセルス
〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
・・・出来ませんでした。
「やっぱりそうきますかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
上から下から右から左から、唐竹袈裟逆袈裟・・・縦横無尽に刃が走る。
極大化した霊波刀で致命傷だけは避けているが、
なんだか洒落にならん一撃が、あちこちに刻まれた。
ま、拙い。マジで死ぬ。
体中に切り傷が出来て血が噴き出す。腕と言わず足と言わず胸と言わず顔と言わず・・・
ぱっくりと割れた肩なんか、ほとんど感覚がなかった。
意識が朦朧とする中、俺の目には彼女が剣を振り抜くのが映る。
振り切って伸びた腕、汗に光る首筋、真っ白な肌。
息が掛かりそうなぐらい近い顔から、甘い吐息が漏れた。
た、たまらん・・・・・・ってあれ?
これって隙ですか?
「どっせい!」
考えるより早く、体が動いた。
とっさに引き戻す少女の体捌きと無心で振り下ろされる、俺の斬撃。
そしてその勝利は――――俺に輝いた。
勝利の霊波刀の一撃で、さらに彼女の服は破れた。
不思議と、肌そのものは無傷なままだったが・・・。
「ぐ、ぐふふふふふふふふふふ・・・・・・・・・・・・・・・」
そろそろ、布の残りは酷いことになっている。
血まみれの血達磨になりつつも、俺は身構えた。
そうだ、後少し。
後、少しなのだからっ!
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
>500 ルーク
「・・・これでは埒も明くまいか」
獣性細胞に指令を出す。
鼓動が、高まる。
200・・・300・・・400・・・500・・・600・・・700・・・800・・・900・・・
心拍数が加速する。
そして、心拍数が1000を突破。
(『生体感覚時間』・・・加速)
時が、止まった。
心拍数を加速することで、その生体の本来持つ『時間』の流れとは違う『時間』の流れに乗る。
それが『生体感覚時間』加速・・・
あらゆる知覚を超越した速度でルークに迫る。
そして、光竜剣が煌めいた。
>497 横島vsスミレ
俺はとっさに地を蹴って浮かび上がる。
足下が一度に割れたかと思うと、今度はその中から赤い物が覗いた。
まさか、マグマ?
岩すら溶かす融点の炎・・・それがどんどんと迫る。
そして、噴き上がる!
俺の体を包み込むように、溶けた岩たちが暴れ狂う。
チッ、これで最後――――――文珠「断熱」!
熱を完全に遮断するバリアが、俺の周りに展開される。
辺りの水を沸騰させ続けるマグマの中を、俺はひたすら似つき進んだ。
陽炎のように揺らぐ、海の視界。
深緑よりも尚暗い光景が、水の中の炎に晒されて浮かび上がる。
その奥に立つ、美しい女性も一緒に。
ああ、綺麗や。ほんとーに綺麗や・・・
「おねーさーん!」
最後の気力を振り絞り、俺はおねーさんに飛び掛かった。
避けることなく、俺とおねーさんの体が密着する。
や、柔らかい・・・ほんと柔らかいっ!
ああ、これやっ! これなんや!
俺が求めていたんはこれなんやぁ!
俺はただ、その感動に噎び泣いた。
破れた潜水服から「耐圧」の文珠が転げ落ちるのにも気づかないほどに。
>502 アドルフ・ヒトラー
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』
「・・・これでは埒も明くまいか」
嫌な、感じがした……プロテクトを3つ外したのは半ば以上無意識にだった。
光が粘度を帯び、時間が引き延ばされていく。
……それでも光竜剣の一撃をかわしたのは運の良い偶然以上のものではなかった。
……手加減は出来ない、ってことか。
残り四つのプロテクトを全て外した。
後脚に力を込め、同時に左攻撃肢から引き出した単分子フィラメントを振るう。
ルークのいたはずの場所の空気に穴が開き、
それを埋める為に流れ込んだ空気が大音響を発する。
狙うは唯一つ、アドルフ・ヒトラーの命のみ。
予定切断面はヒトラーの周囲も含めて65665。
もはやコンテナのことは頭に無かった。
>501 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
・・・怒りに任せすぎた。まさかあの場で反撃してくるとは!
とっさに身を引くも避けきれず、奴の致命的な一撃を食らった!
・・・はずなのに、何故だか全く痛みを感じない。
不思議に思って体を確かめる・・・
―――私の、大きすぎず小さすぎずな自慢の胸が、ぽろっと・・・
って、また私の服が〜!! 体が〜!!
はっ、と顔をあげると・・・血達磨になった奴がこの上ないほどにぎらついた目でこっちを見ている。
・・・ヤバイ。絶対にヤバイ。これ以上は全く持ってヤバすぎる。
ジーナに顔向けできなくなる!!
怒りと羞恥と悲壮感がないまぜになったままで、剣を構える。
・・・案の定、奴は胸に気がいって剣に集中してない。
―――今だ!
「とっとと死ねセクハラ野郎〜〜っ!!!!」
その隙を突いて、奴の剣を跳ね上げ
奴の体に向かって剣を突き出す!!
>505 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
「あ”っ?」
ざしゅ。
だくだくだくだく・・・
腹をざっくりと切られて、ばたりと倒れる。
見る間に血溜まりが広がっていったが、それでも不思議と生きてはいた。
ただ、両手両足さっぱりが動かん。
おーい、こりゃさすがに死ぬぞー。
つか、殺す気全開かー。
なんでそんなに満足そうな顔をしとるー。
俺はそこまでのことをした、って言うのかー。
ど、どちくしょー・・・
脳みその中で、反復するように愚痴が繰り返されていた。
でも、出た結論はただ一つ。
「ちちも見たし、しりも撫でたし、ふとももに触ったから、引き分けにしといてやる!」
「わはははははは・・・・・!」
血溜まりの中でもまだ、元気な俺だった。
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
>504 ルーク
四方から迫る単分子フィラメント。
如何に超・超高速であってもこれは躱しきれない。
普通に、ではだが。
ルークが動くと同時に、アドルフの身体は床に沈んだ。
いや、沈んだのではない。床面に同化したのだ。
その上を単分子フィラメントの刃が走り抜ける。
しかし、斬ったのは空気と・・・そして、コンテナの外殻のみ。
がらん、と音を立てて外殻が剥がれ落ち、コンテナが開く。
そこにあったのは、巨大な氷塊。
そして、その中に巨大な影があった。
>506 〜アセルス vs 横島〜 「最低の危機」
エピローグ・・・?
はぁ、はぁ、はぁ・・・や、やっと終わった・・・?
まだ、完全に殺しきったかどうか解らないけど、もうどうでもいい。
こいつは死んだ。死んだに決まってる!
だから・・・さっさと帰ろう。
もうかわいい子探す気にもなれないよ・・・
血塗れになった男に背をむけて、私は走り去ろうと・・・して、
はたと気がついた。
「―――ちょっと待て。
私・・・こんな格好で、どうやって帰れっていうんだぁーー!!」
服はボロボロ、胸まで出てる。
にもかかわらず無傷。
・・・これじゃ露出狂じゃないか!
ここがどこだかわからないから空間転移もままならないし!
・・・修羅場は、まだ終わりそうになかった。
多分、首尾よく帰れたとしても。
・・・泣くぞ?
<END・・・だか何だか>
闘争のまとめだ!
導入
>440 >441 >442
本編
>448 >454 >457 >459 >472 >486 >488 >494 >501 >505 >506
エピローグ
>508
・・・ま、まだだ・・・まだぜってー、諦めねーからなっ!
>503 横島vsスミレ
炎の乱舞の中、それでも彼は私に向かって泳いでくる。
そして、待ち望んでいた抱擁。
だが私は、
その無粋な感触に少し腹が立った。
――抱き合う時にこの服はないわよね。
思考は即座に現実に転換し、彼の潜水服を消滅させる。
「あ」
そこで気がついたのだが。
そういえばすっかり忘れていたが、海中には水圧というものがあるのだ。
案の定、彼の身体が軋みをあげ始めている。
私は急いで空想具現化で空気泡を作り、彼を包み込んだ。
「……生きてはいるようね〜」
空気泡の中に横たわる彼を見て私はつぶやく。
気絶してはいるが死んではいないらしい。
あれで死なないというのも信じがたいが……まあ現に彼の手が私の身体を撫で回しているわけだし。
しかし――こうしてみるとなかなか可愛い顔をしている。
それなりに整っていて愛嬌がある。
ちゃんとしていればそれなりにもてるのではないだろうか。
と、そこまで観察したところでふとあることに気がついた私は、
確かめるように彼の顔に顔を近づけていき、
そのまま唇を当てた。
「ん……む……」
そして放す。
「っぷ……げほっげほっ!」
彼が呼吸を再開したのを確認すると、私は彼を抱えて浮上をはじめた。
壊れ魔女vs脳腐れゾンビ『乱入!銀髪執事』
>471
唐突に、雑居ビルの上方から、やけに良く通る男の声で、
「お待ちくださぁぁぁぁいっ!!」
と、言う声が響いた。
とは言え、ミアもV13(の依代)も自動車に跳ねられ、地面に突っ伏している。
待てといわれるまでも無く、行動を起こそうにも起こせないのだが。
―――いや、行動を起こせるものが一人いた。
ミアとV13を跳ねてしまった車の運転手――ハンドルを握り締め、ガタガタ震えている――だ。
今や、真っ当な一般市民から、交通加害者になってしまった運転手と、
依代を抜け出し霊体となって浮遊するV13が声のした方を見やると
そこにはなんとも奇妙な男が居た。
その扮装は、一言で言えば―――執事。少なくとも街中にいるような人種ではない。
さらに、執事のような男が、
「とおっ」
と言う掛け声をあげると、そのまま屋上から飛び降り、
・・・飛び降りて、そのまま地面に叩きつけられた。
執事の落下地点は丁度V13の依代のすぐ近く。
V13は手足を投げ出し地面に這いつくばる自分の依代と、
ありえない方向に関節を曲げて痙攣する執事の姿を見比べて、
―――ああ、なんだかおそろいだね。
などと下らない事を思考した。
・・・魔女だって混乱する。さすがに、こんな事態には。
と、突然
「ひょぇえええおわぁぁあぁっ!!」
と言う叫び声とともにV13達を跳ねた車が急発進した。
一時に人間二人を跳ねてしまい、さらに飛び降り自殺まで見てしまっては、錯乱するのも無理も無い。
・・・まあ、少なくとも、そのうちの二人は人間ではないのであるが。
とにかく、依代を再び跳ねられてはシャレにならない。
V13は自動車のドアの隙間からするりと侵入すると、運転手に憑依し、手導権を奪う。
ギリギリのところで車を依代から回避させたものの、
車は、執事のいる場所を通過しようとしていた。
>496
vs美夕 〜闇のない魔都〜
ラヴァと呼ばれた少女の従者が、俺の身体を裂くべく爪を振るう。
俺は受け流すべく剣で弧を描く。
爪と剣がぶつかり合い、陶器でも弾いたような音が幾度となく鳴り響く。
的確に急所を狙って繰り出される、仮面の男の攻撃。
鋭いその刃を、俺も剣で正確に受け止めていく。
「なかなかやるじゃないか、ナイト?」
余裕ぶってそう言ってみせる。
いつ首が胴から離れてもおかしくないだけの相手だ。
しかし、いや、だからこそ楽しまなくては。
しばらく、澄んだ音が都庁の屋上に響き続ける。
やがて、やや大振りな一撃が俺の喉元に迫る。
俺はそれを見逃さず、鈍い音を立ててその一撃を剣で大きく弾いた。
もらった!
爪を弾かれガラ空きになったラヴァの右肩に、俺は闇の剣を振り降ろして行った。
vs暗黒騎士ガウザー〜猟犬と獅子と烏と猫
>512
『―強い』
それが率直な感想だった。美夕の従僕になる以前は、西洋神魔界きっての武人として名を知られた
自分だからこそ、強い相手を前にすると心が躍る。
牽制の連続攻撃から繋ぐ渾身の一撃を剣で防がれ、返す刃が右肩を襲う。
『ならば、右腕の一本くれてやろう!』
右肩に刃が食い込んだ瞬間、空いた左腕が暗黒騎士の首を薙ぐ。
と、それを察したガウザーは瞬時にバックステップでラヴァのカウンターを逃れようとする。
お互いの一撃は、ともに致命傷にはならなかった。ラヴァの右肩も、ガウザーの首も掠めただけの
浅い傷。
―どちらも、仮面の下で会心の笑みを浮かべたように見えた。
「・・・なんか、疎外感感じちゃうなぁ」
後で二人の戦いを見守っていた美夕が、所在なげにつぶやく。
そんなことにはお構いなしに、二人の戦鬼は爪を、剣をぶつけ合う。
「うおおおおおおっ!」
『はあっ!』
それぞれの鋭い一撃が、夜の闇を引き裂いて交錯した――。
>513
vs美夕 〜闇のない魔都〜
このラヴァとか言う男……なかなかの覚悟だ。
油断して攻めて行けば、首を持って行かれていた。
「ははっ…………実にやってくれる」
咄嗟に首への一撃を避けると、俺は口を開いた。
恐怖を感じているというのに、その言葉には笑いが混じっている。
救えないな、俺も。
脳裏をよぎったが、剣を振るう手を休めることはない。
再び、爪と剣とがぶつかる。
そのまま、ラヴァに向けて剣を押し込んでいく。
剣の刃と爪の刃とが軋み、いやな音を立てる。
力比べの最中に一瞬、俺の視線は美夕の方に向いた。
どことなく所在なげな表情。
「女性を待たせるわけにはいかないな―――」
そうつぶやくと、俺はラヴァの腹に爪先で蹴りを叩き込んだ。
『くの字』に折れ曲がるラヴァの身体。
「とどめ!」
俺は屋上の床を蹴ると、高く跳躍。
そのまま相手を頭部から一刀両断にすべく、刃を地に向けて振り降ろす!
Lastdance on stage 〜ミア・フォーテーvs幻獣
プロローグ
撤退を告げる警報が鳴った。
続いて、無線でその旨が伝えられる。
だが、しかし―――――――――――――
熊本城攻防戦。
そのために集められた部隊の中に、私の部隊はあった。
と、言っても・・・
既にもう、小隊を結成出来るほどの人数すら残ってはいない。
要するに私一人だけだって事だ。
連絡を受けた友軍が、次々と撤退していく。
目の前にはまだ、多数の幻獣が残っているのに・・・。
――――――――――――――――――――決めた。
「・・・・・どうせ、私しか残ってないしね」
残りの装備品を確認しながら、私は戦う準備を始める。
上の指示など知った事か。生き延びたら罰則くらい受けてやろう。
撤退する友軍の援護にもなることだし。
四本腕の強化防護服『可憐』を身にまとい、四本の『金剛ブレード』をぶら下げて
私は皆と逆方向に走り出す。
「ミア・フォーテー、行きます!」
夜明けを迎える、その為に。
vsミア・フォーテー
>515
熊本城攻防戦。
多くの死傷者を出したこの戦いも、もう終盤に差し掛かっていた。
人間の天敵――――――幻獣の群れは、人間という存在を殺し尽くすべく、
その標的を戦場に現れたそのスカウトに向けた。
>515
それは、二メートル前後の一つ目の化物達だった。
人からはゴブリンリーダーと呼ばれるそれは、
そのいびつな体をふるわせて、ミア・フォーテーに突撃する。
ミアの射程に入った三匹はその手に持った巨大なトマホークを、
一匹は正面から、一匹はミアの右側面から、もう一匹は上空から、
ミアの体に叩きつけようとする!
(ゴブリンリーダー:残り八体)
>515
その顔に美しい微笑を浮かべたムカデのような化物、
ナーガと呼ばれる全長十二メートルのそれらは、
戦場に現れたそれを察知すると、その体についた17対の目で
ミア・フォーテーをぎょろりと睨んだ。
戦場を見回しただけで、四体はいるだろうか。
その内の一匹の十七対の目が怪しく光り、それと同時に、
幾本もの光丈が、ミアに向けて伸びた。
(ナーガ:残り四体)
Lastdance on stage 〜ミア・フォーテーvs幻獣
>517
ギィィィン!
四本の腕を交差させ、私は三本のトマホークを受け流す。
そのまま素早く右へサイドステップ、一体のゴブリンに切りかかった後
倒れるのを確認せずに左側の二匹に銃弾の雨を叩き込む!
>518
――――と、同時に遠方から光線を放ってくる一体のナーガ。
チッ、と舌を打ち、ロケットを噴かせてその場を離脱。
置き土産にと、眼下のゴブリンの群れにもう一連射。
そしてすぐさま城壁の裏に身を隠す。
剣乱舞闘
>363 >386
受け流されたかぁ・・・
はっきり言って、私はこの人と戦いたくはない。
どうしたらいいかな・・・
ドン!
迷っている私に、目の前の男性がカラダをぶつけてくる。
それほど強いものではなかったが、体制を崩すには充分だった。
頭上には貴賓席のガラスが―――――――
そうだ!!
私はその場で飛び起きると、男性に向かって剣を突き出す。
当然、かわされたが、それは狙い通り。
私の剣が闘技場の壁に傷を刻み付ける。
―――――― T h a n t o s i s ――――――
擬死行動。
ようするに死んだふり。
・・・気付いて、くれるか!?
>519
ブレードの一閃をまともに受けて、
ゴブリンリーダーの体が真っ二つに裂ける。
ついで、銃弾の雨にさらされて、
残りの二匹も蜂の巣になって消えていった。
(ゴブリンリーダー:残り五匹)
>519
ナーガが放ったビームはかすりもせず、
ミアはナーガの射各から逃れて消えた。
その際、ミアの放った銃弾が、さらに一匹のゴブリンリーダーを捉え消滅させる。
同胞が殺されて、それでも微笑を称えたムカデ達は、
ミアの姿を求めて移動を開始した。
(ナーガ:残り四匹)
(ゴブリンリーダー:残り四匹)
>519
城壁の影に飛び込んだミアが目にしたものは、
いかつく巨大な幻獣――――ミノタウロスだった。
まるで計ったように棍棒のような腕…いや、前足を振り上げていたそれは、
ミアが飛び込んでくるなり轟音を立ててその腕を振り下ろした。
(ミノタウロス:残り二匹)
>519
ミアを狙っていたのはそれだけではなかった。
戦闘ヘリ「きたかぜ」に寄生した幻獣…きたかぜゾンビと呼ばれるそれが、
上空からミアに向かって標準を定めていたのだ。
きたかぜゾンビはその機動性を存分に発揮して城壁の裏に回りこみ、
その7.7mm機関銃の弾丸をミアの体に食い込ませようと発射した。
(きたかぜゾンビ:残り二体)
>519
ミノタウロスの背後、少し離れた所に、そのゴブリンリーダーはいた。
それは、ミノタウロスの援護をするように、
ミアに向けてトマホークを投げつける!
(ゴブリンリーダー:残り四匹)
Lastdance on stage 〜ミア・フォーテーvs幻獣
>521>522
ナーガの放った光線の行方を確認しながら、
私は地上に着地した。
>523
刹那――――――
振り下ろされたミノタウロスの巨大な腕が、私の体を直撃した。
数メートルは吹っ飛んだだろうか。
腕を畳んで受身を取り、衝撃を大地に逃がす私。
カウンターで斬撃を叩き込んではみたものの、まだまだ元気そうだ。
>524
さらに、上空から戦闘ヘリ―――いや、既に乗っ取られて幻獣きたかぜゾンビと化している―――
による機関銃の一斉掃射。
所々にかすり傷を受けながらも、空飛ぶそいつにブレードの一つからビームを放つ。
撃墜――――出来るか!?
>526
ゴブリンリーダーが出鱈目に投げるトマホークは、
大概見当はずれの方向に飛んでいったが、数撃てば当たるというもので、
そのいくつかはミアのウォードレスのそこかしこを削り飛ばし、
ところどころ、その人工筋肉を露出させていた。
ゴブリンリーダーは、なおもトマホークを投げ続ける。
(ゴブリンリーダー:残り四匹)
>526
四足歩行の幻獣…ゴルゴーンは、おもむろに動き出したかと思うと、
背中のロケットポッドから大量の生体ロケットを吐き出した。
次々と城壁に着弾する生体ロケット。
いまや、ミアが隠れていた壁は見る影もなくなっていた。
(ゴルゴーン:残り二匹)
>526
カウンターの一撃は、ゴルゴーンの棍棒のような片腕をすっぱりと切り落とした。
だが、それでもミノタウロスは止まらない。
残った片腕を振り上げると、ミアを叩き潰すべく真上から振り下ろした!
(ミノタウロス:残り二匹)
>526
ミアが放った光線は、直撃はしなかったもののプロペラを破壊し、
きたかぜゾンビにそれ以上の飛行を許さなかった。
きたかぜゾンビは銃弾をあらぬ方向にばら撒きつつ地面へと落下し、
派手な爆発音とともに消失した。
(きたかぜゾンビ:残り二機)
>530
(訂正:残り一機)
Lastdance on stage 〜ミア・フォーテーvs幻獣
>525>527
・・・・・・・・・・・・油断した。
ゴブリンリーダーの投げつけてきたトマホークのうちの幾つかが、
ウォードレスのそこかしこを切り裂いた。
一旦飛び退いて状況を確認。
・・・・・・まだ、大丈夫そうだ・・・・・・
私はすぐさまゴブリンリーダーに近付くと、近くにいるミノタウロスも一緒に巻き込む角度で旋回しながら
ブレードの引き金を引いて銃弾を吐き出させる。
>529
さらに、片腕を振り下ろしてきたミノタウロスに向かって突撃。
四つのブレード全てを突き出して腹をぶち破り、反対側へと抜ける。
>528
爆発。
目の前の城壁が消失した。
開けた視界の向こう側には、大量の幻獣が確認できる。
私は小刻みに左右にジャンプを交え、弾幕を張りながら突撃をしかける。
ヘルメットの内側で、小さく『GUNPARADE MARCH』を口ずさみながら。
>530>531
背後では、ローターを破壊されたきたかぜゾンビが火を噴きながら墜落していた。
Broken Doll vs Stupid Zombie ...vs Eccentric Butler『血塗れの遁走曲?』
>511
――――――――――――――っだぁぁっ!!
ぼんやりする頭を一振りし、私はその場に立ち上がる。
倒れている女の子に駆け寄って揺さぶり―――
死んでる!?
(マズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズい・・・)
ヒト・・・殺しちゃった・・・・・・
拝啓、おとーさん、おかーさん、ミアはついに前科者になってしまいました・・・。
その場で呆然としていると、自動車が突っ込んできた。
私はとりあえず女の子を抱えてジャンプ・・・・・・
しなくても、自動車は目の前を通り過ぎていった。
ふぅ、一安心・・・・・・
―――――出来ないか。
本当にどうしよう?
うんともすんとも言わなくなった女の子を抱え、私は再び呆然とする。
訳の分からない声が聞こえたような気がしたが―――――――
多分、気のせいだろう。
>532
本来可憐ではありえない速さでゴブリンリーダーに接近し、
そのまま放たれたミアの銃弾は、
そのいびつな幻獣の頭部(といっていいかは疑問だが)を
粉々に吹き飛ばした。
ゴブリンリーダーは手に持ったトマホークを高く掲げたまま、
ばたりと地面に倒れ付し、そして朝露のように消えていった。
(ゴブリンリーダー:残り三匹)
>532
銃弾程度でミノタウロスの動きは阻めはしない。
銃弾を体中に浴びつつも、ミノタウロスはその巨大な腕を振り下ろした。
しかし、次の瞬間、ミアの姿はその場に無く、
ミノタウロスの体には大きな風穴があるだけだ。
その幻獣は、それでもなお振り返り、
軌道にミアが入るように、大きく腕を振りまわした。
あわや、それがミアを捉えようとしたその時。
その姿は急激に薄れ、その腕は標的を捉えることなく、虚しく空を切った。
(ミノタウロス:残り一匹)
>532
城壁という障害物がなくなった今、
ナーガの視界を遮るものは何一つ無かった。
ナーガ達の目が一斉にミアを見つめる。
その六十八対の目が一斉にビームを繰り出し、
ミアの四肢を貫こうと、その体に殺到する!
(ナーガ:残り四匹)
>532
上空に控えていたきたかぜゾンビは、ミアが自分に入ったのを感知すると、
素早く行動を開始した。
持ち前の機動性を生かして障害物を無視して悠々と空を進み、
もっとも自分とミアとの間に障害物が無い地点を探し当てると、
ミアに向けて機関銃の開始した。
(きたかぜゾンビ:残り一機)
>532
ゴルゴーンは、戦場を走り抜けるミアを中心に、
その生体ロケットを全開放した。
ミアの周囲が次々と爆発し、大きく大地が抉られる。
(ゴルゴーン:残り二体)
>492
剣は、魔獣の胸板に的確に突き刺さった。
だが、その瞬間獣の筋肉が収縮し、剣を絡め取った。
そのまま、拳がリロイの顔面に叩きこまれる。
鼻血を噴出し、壁に叩き付けられるリロイ。
剣を、魔獣の胸に残したままで。
そして、起き上がったところに待っていたのは、禍々しき肉の剣。
打ち合うたびに、千人が死ぬ……何と呪われた存在なのだろう。
たとえ、あの剣に使われた女性の魂が、既に救われない物であってもーー
リロイは、躊躇なくあの剣と打ち合えるだろうか?
否___
「男」と魔獣が同時に攻撃を仕掛けてくる。しかし、リロイは臆さない。
自ら魔獣の懐に飛び込むと、筋肉で捕らわれた私の本体、その柄を
握り締める。そして、凄まじい膂力でそれを捻った。
魔獣の苦痛に塗れた咆哮が響く。
そのまま胸板を一気に切り裂き、剣を引き抜くと、
禍々しき剣を持ち迫る「男」へと向き直った。
上段から振り下ろされる刃を即座に見切り、間合いの外へと
その身を引く。返しの刃を待たずして、リロイは素早く追撃をかけた。
「お前如きに、打ち合う必要なんざあると思うか? 自惚れるなよ」
上半身を斬り飛ばさん勢いで、横薙ぎの一閃が放たれる。
vs暗黒騎士ガウザー〜猟犬と獅子と烏と猫
>514
『!!』
高々と跳び上がっての一刀両断の斬撃。ラヴァは、両手の爪を交差させて受け止める。しかし、
剣はその爪を次々と叩き斬り、ついには8本全てを切り落とした。
刃が仮面ごと黒衣の従者を断ち割らんとした瞬間に、激しい熱がガウザーの足元を灼く。
咄嗟に飛び退くと、足元が燃えていた。暗黒騎士の身すら焼く紅蓮の炎。
「・・・そこまで! ラヴァは下がってて」
悔しさに身を震わせたのも一瞬、黒衣の従者は音もなく後ろに下がる。美夕の周囲には、幾つも
の炎が複雑な軌道を描きながら舞っていた。
「さすがね・・・ラヴァをあそこまで追い詰めるなんて。でもっ!!」
幾筋もの火炎が、暗黒騎士に同時に飛んで行く。いくらかは剣で切り払うも、かわし損ねた炎の
流れが彼の体力を容赦なく奪う。
「・・・でも、解せない。あなた、何でわざわざ・・・!」
切っ先を自分に突きつけ、迫り来ようとするガウザーを炎の連射で遠ざけながら美夕が問う。
ずっと人間社会に潜みながら、ひっそりとはぐれた神魔を狩ってきた美夕にしても、この男・黒
岩省吾は不可解だった。人間ではない闇の者でありながら、選挙に出て公権力の座を勝ち取った
行動にしても、これ見よがしの挑発にわざわざ乗っかってきたどころか進んで危険な橋を渡ろう
とすることにしても――。
>510 横島vsスミレ
エピローグ・・・
なんか柔らかい感触が全身を包み込んだよーな気がした。
続いて喪失感・・・浮揚感? が、急速に襲いかかる。
最後に迎えたのは、輝くような陽光だった。
海の上? 生きて、帰って来れた? 潜水服も文珠もないのに?
「あれ、俺は――――」
「あ、目〜覚めた〜?」
妙に間延びした声で、誰かが言う。って、きれーなおねーさん!
なんの縁か、俺はあのおねーさんに助けられたみたいだった。
・・・そして今、俺とおねーさんは何故か美神さんの前で正座している。
「横島クン、ちょっと聞いて良いかしら?」
すっごい笑顔で美神さんは言う。い、いかん。マジで切れてる!
「百万円の潜水服無くして、五百万円の破魔札を使い潰して、揚げ句こんなのを連れ込んで・・・」
背筋に冷たい物、いや、悪寒と絶望感とその他諸々が混じり合ったモノが伝わった。
「海坊主はどうしたのかしら?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え〜っと」
そう言えば、そんな名前も船から突き飛ばされた時に聞いたような・・・あ。
百万円の元! 特盛り牛丼卵豚汁付き!
って、今回の仕事じゃないかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
こ、殺される。間違いなく、殺される!
「すんませんすんませんすんませんすんませんすんませんすんませんすんませんすんません!」
「横島ぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
ああ、なんか、いつも以上にスピードの乗った右ストレートが来た。
殺す気全開、そんな迫力のあるパンチ・・・俺、今日で終わりみたいです。
「うみぼ〜ず?」
拳が俺を張り倒す寸前、緊張感をぶち壊す一言が。
そのあんまりにも場違いな脱力感に、さすがの美神さんの拳も勢いを無くした。
「ひょっとして、こんなの?」
のたのたと、おねーさんが指で床に歪な線を描く。
なんとか見て取れた絵は眉無しの禿頭、俺が見せてもらった資料と同じ顔をしていた。
「こいつ・・・だけど?」
「あ〜、わたしがやっつけちゃった〜」
は? そ、そんな簡単な話?
こっちは色々と準備とか、命懸けの危機とか・・・
>541 横島vsスミレ
エピローグ・・・の続き
「ん〜、なんなら、あげよ〜か?」
つまり、倒したのを俺にしてもいい、と?
「良い人ッ! 貴女いい人ね!」
「み、美神さん・・・この人どう見ても人間じゃ・・・」
「私にお金をくれる人は、妖怪だろうが吸血鬼だろうがいい人よっ!」
その目は完全にマジだった。
だからつい心の中で、俺とおキヌちゃんの声が重なる。
『い、言い切った・・・』
と、ここで今まで黙って聞いていたおねーさんが口を開いた。
「ん〜、じゃあ代わりに〜、ついてってもいい〜?」
言って、おねーさんは小首を傾げて俺の顔を見た。
少し、ほんの微かに熱を持ったような視線で・・・って、
『え”?』
俺と美神さんとおキヌちゃんの声が重なる。
私、横島忠夫は忘れていた。
私はどうしようもなく、化け物に好かれる体質であると言うことを――――!
「・・・・・・か、勝手にすれば?」
「うれし〜」
言って、抱き付いてくるおねーさん・・・こと、スミレさん。
あ、ああ、こ、この感触・・・ええ。ええ!
しかも好意もばっちし! いけるっ!
「お、おねーさーん!」
回してきた手に重ね合わせるように、俺のスミレさんの体に手を――――はっ。
呼吸が止まりそうなほどの殺気が、俺の背中に突き刺さっていた。
ギギギ・・・と重い音を立てて振り返ると、目を光らせる美神さんとおキヌちゃんが・・・
なんでこの情況を一瞬、忘れますか俺――――――――――――
「いっぺん死んでこい!」
今度こそ、躊躇のない鉄拳が俺を殴り飛ばした。
スミレさんの手からも解き放たれて、大きな大きな弧を描き――――海へダイブ。
・・・どぼん。
「さ、お腹空いちゃったな。おキヌちゃん、ご飯はまだ?」
「あ、今用意しますね。えっと、貴女も一緒にどうですか?」
「え〜、いいの〜? なら、お酒ある〜?」
遠くでえらく幸せそうな声が聞こえたが、俺には何処までも無関係。
だ、だいたい俺が何をしたって言うんだぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!
揺れる波間に浮かびながら、燦々と輝く太陽の下、俺はゆっくりと漂っていた。
また一人増えた、変わった友人のことなんか、考えながら・・・・・・・・・・
闘争のまとめだな。
導入
>474
本編
>475>476>477>478>479>481>484>487>497>503>510
エピローグ?
>541>542
は、ははは、俺ってまた負けてるし・・・
>539 リロイ&ラグナロク
リロイの剛剣を、宗光はすんでのところで女肉剣で受け止めた。
リロイの剣は、すでに女肉剣の半ばまで食い込んでいる。
リロイはとっさに剣に力を込め、女肉剣を両断せんとした。
しかし、刃がより深く食い込むたびに、女肉剣は生きている人体のように鮮血
を吹き、死んでゆく女たちは断末魔の悲鳴を上げる。
“いたいよう、いたいよう”
“助けて……お兄ちゃん……助けてぇ”
“死にたくない、死にたくないよ”
“あなた……あなたぁ…”
いたいけな幼女の声もあった。
みずみずしい少女の声もあった。
まろやかな女の声もあった。
その全てが、自分に与えられた呪われた運命と理不尽な死を嘆いていた。
無数の女たちの嘆きが、呪詛のごとくリロイの耳に突き刺さる。
アルト〜ジュvsその他大勢導入
黒の吸血女臣、アルトル〜ジュの城……
その謁見室……アルトル〜ジュは、玉座に腰掛けていた。
アルトは笑う。しかし、それは余裕の笑みでは無い。むしろ、自嘲の笑みだった。
眼前には……無数の敵(・∀・)!!
手前には敵、奧にも敵。全てアルトの首を狙わんとする者達だ。
アルトは半ば壊れながらも言い放つ。
「もうっ、めんどくさいからまとめてかかってきなさいっ!!」
お お お お お お お お お お お お お お お お !!
歓声が、城を包んだ。
―――――――― 殲 争 勃 発
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>499
嘲り見下すウォンに対して、私はそれ以上に冷めた視線で見つめ返した。
「それで? 私を殺す? でも、それは不可能よ」
正確に、Copポリスをウォンの眉間にポイントする。
この銃の精度では、まだ遠い。
銃を構えたまま、ゆっくりと近付いていく。
「ほう。それは、何故でしょう?」
特に警戒した様子もなく、慇懃な態度でウォンが問い返してくる。
「あなたは先にエミリオを撃ったから」
言葉を発する事で枷が外れたように、一直線にウォンに向かって走り出す。
距離にして、約10m。
大地を蹴る足に全神経を傾け、最速の速さで、走る。
>545 「お邪魔かな?」
最初の刺客が現れた
「こっちの望みはただ一つ。『お前』だ。」
アルト〜ジュvsその他大勢導入
黒の吸血女臣、アルトル〜ジュの城……
その謁見室……アルトル〜ジュは、玉座に腰掛けていた。
アルトは笑う。しかし、それは余裕の笑みでは無い。むしろ、自嘲の笑みだった。
眼前には……無数の敵(・∀・)!!
手前には敵、奧にも敵。全てアルトの首を狙わんとする者達だ。
アルトは半ば壊れながらも言い放つ。
「もうっ、めんどくさいからまとめてかかってきなさいっ!!」
お お お お お お お お お お お お お お お お !!
歓声が、城を包んだ。
―――――――― 殲 争 勃 発
ルールよ。
全部一発勝負。
挑戦者トリップ>私トリップ>負けた側がやられた描写
の繰り返し
勝負がつくたびに導入からリセットするわ。
>545
ブゥン(カメラ発光)
ドムンッ!!(180ミリ砲発射。)
トリップ
>548 「行くぞ! 小細工無しの真っ向勝負だ!」
黄金の左腕が唸る!
横島にはがんばって全敗記録を伸ばし続けて欲しい(w
>548
アルトの叫びが終わらぬうちに、志賀は走り込む。
右手にはオートマチックの拳銃を持ち、単身で走り込む。
玉座を目掛けて、ひたすら………。
「アルトお嬢さん、お命頂戴しますっ!!」
叫びと、ともに、志賀は引き金を引いた。
>549
いくらなんでもガンダムはねーだろ。
>548
「貴殿に恨みはござらぬが、お命頂戴致す!キェェェェェェッ!ワルダー燕返しの秘術!!」
(眼にも止まらぬ電磁剣の抜刀!)
556 :
以上、自作自演でした。:02/03/15 00:12
>552
同意
557 :
以上、自作自演でした。:02/03/15 00:13
>554
でもアースガルドやセンチネルも似たようなものですか?
なんだかアルトル〜ジュ大人気(w
>507 アドルフ・ヒトラー
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』
65665の斬撃、その全てがかすりもしなかったことを全センサーで確認。
再び後脚に力を込め、跳躍。
コンテナの中身――巨大な氷塊――を足場に更に跳躍。
氷塊が踏み砕かれ、氷片が空を舞うよりも速くルークは天井に『着地』
光の速さでフレシェットランチャーをヒトラーに照準。弾頭は多弾頭。
発射されたフレシェットを追いかけるように三度跳躍。
左攻撃肢先端から銀色の曲線がヒトラーに迫った。
多弾頭フレシェットは囮、初太刀も囮。
本命は全てをかわしきった後に襲い掛かる返しの一刀。
ルークの背後、衝撃に耐え切れなかった天井の崩壊が始まる。
……ルークは未だ氷塊の中の巨大な影に気付いていない。
>549 >550
邪魔よ!
プライミッツマ〜ダ〜、いきなさい!!
(プライミッツマ〜ダ〜、コックピットに向かって突進)
>551
破ッ!
(紅丸の心臓に向かって貫き手)
>553
ああ、もう、人間ごときが!
(空想具現化で火の玉)
>555
ちっ!
(カウンターでの貫き手)
561 :
以上、自作自演でした。:02/03/15 00:18
ガンダムは世界観が違うだろ
>557
あれは機械系の祭り限定で出てきたキャラですが何か?
つーか絡むなよ。うぜぇ。
563 :
以上、自作自演でした。:02/03/15 00:19
あげるな
以降は全部、1対1よ!
破るなら無視!!
>560
BANG!!!
アルトの眉間に、風穴が開いた………。
志賀は、姫の亡骸を見て、呻く。
「兄貴、仇は取りましたぜ………」
志賀は、またしても世界の頂点に立ったのだった………。
>553
「あっ……!」
志賀の執念の一発はアルトル〜ジュを殲滅した!
>555
あまりの居合の速さにアルトル〜ジュは死んだことすら、気づかなかった。
ただ、広間には両断されたアルトの遺体が転がるのみ……
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>546
江漣が、ウォンに向け一気に走り込む。
「ですが、貴女では私を殺せませんよ」
ウォンは眉一つ動かさず、全てを見下したような微笑を浮かべていた。
両手を広げ、ウォンは高らかに宣言する。
「時よ!」
一瞬にして、ウォンを除く全ての『時』が、静止した。
――それは、まさに彼にとっての『完全な世界』。
自分の鼻先にまで迫ったままで静止した江漣に悠然と歩み寄り、その手からCopポリスを奪い取る。
再び全ての『時』が動き始める。
「…つまり、こう言うことです」
江漣の鼻先にCopポリスを突き付け、ウォンは喉の奥で嗤った。
568 :
陸戦型ガンダム(一発キャラ) ◆3YTyVqmA :02/03/15 00:28
(t>3アルトWIN)
>560
180ミリ砲がプライミッツマ〜ダ〜に着弾するがその勢いを殺しきれない。
連邦のパイロット(トーマスさん:37歳独身 実家は漁師)は鉄の棺桶ごと押しつぶされて二階級特進。
帰らぬ人となった。
>560 「グフ、お見事・・」
毛の生えた心臓が摘出されそのまま空を舞い、>557、>562の上へ落下
「まーぶしゃん・・」
トーマス上げるな。
>569
うえあっ!!きったねぇ!!!
ごめん、以降、私との大戦希望者はJBBSの会議室でお願い。
そこで順番を決めるわ。
アルト頑張れ!企画は面白いぞっ!
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
>559 ルーク
「躱せないっ・・・!」
迫るフレシェット。左腕を一本犠牲にして致命打を回避。
そのあとのフィラメントの斬撃は、空間操作で回避。
しかし、それらの囮に気を取られすぎた。
ひ ゅ か っ 。
軽い音と共に、首が切り裂かれる。
完全に両断されかけるが、フレシェットの一撃による体勢の崩れがアドルフを救った。
僅かの頸骨と皮一枚で、何とか繋がった状態の首。
「・・・っっ!!」
声にもならない悲鳴と共に、距離を取る。
(これは・・・マズイ、マズすぎるっっ!!)
そして始まる天井の崩壊・・・
そのとき、氷塊が砕けた。
>544
淫藤宗光・ヒトラーVSリロイ&ラグナロク
リロイは、剣を合わせずにその使用者を狙う手に出た。
しかし、その剣は、結局は肉の剣により受け止められる結果となる。
断末魔の悲鳴がこだまし、鮮血が噴水の如く吹き上がった。
まさしく、この剣は、「肉」そのもので出来ている。
リロイは僅かに顔を背けながらも、更に剣に力を込めた。
血と絶叫が周囲を支配する。
女性の、無数の怨嵯の声が、リロイの精神を容赦無く舐る。
痛い…苦しい……助けて……
あらゆる負の感情が、言葉に乗せて叩き付けられる。
リロイの歯がぎりりと音を立てて軋み、剣に籠もる力が抜けていくのを感じる。
人の生き死には、何度も見てきたはずのリロイさえ、此処までの苦痛を受けたのだ。
何と残酷で……罪深き剣なのだろう。
だが、リロイは、此処で黙って剣を引く事も出来なかった。
萎えかけていた力が、再び篭る。
「___すまねえな。今、楽にしてやるよ」
意外なほど冷静な声と共に、
肉の剣は、「男」の右腕ごと両断されていた。
夥しい返り血を浴びるリロイの瞳には、
底無し沼の如く深い哀しみと、そして___
巨大なる怒り。
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
>574
砕けた氷塊の中から、巨大な影が姿を現した。
身の丈5mはあろうかという巨人。
18世紀末、狂気の科学者ビクトール・フォン・フランケンシュタインによって創られた怪物。
人間の手によって創られた生命。
フランケンシュタインの怪物。
永い眠りから目覚めた彼は、今憤怒を双眸に込め、全てを破壊するべくその巨腕を振るった。
>545 パチモノ退治
ワシのすぐ側には黒の姫がいる。
貴族を統べる者。
だが、見知った姿とは少し違う。
つーかどう見ても偽物。
黄色いマフラーをしていてもおかしくない程だ・・・名前も微妙に違うし。
「ククク・・・偽物にしては態度が太いのう」
ワシはそう呟くとアルトル〜ジュに急襲をかけた・・・天井から。
「滅びよパチモノ!!」
真上から青く輝く巨大な火球を放つ。
周囲の大気をプラズマ化させながら突き進む火球。
角度に細心の注意を払ったこの攻撃・・・避けられはせぬぞ!!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>567
射程距離にウォンを捕らえる。
しかし次の瞬間、私の手の中に有った銃は、ウォンの手によって私に突き付けられていた。
「…つまり、こう言うことです」
Copポリスを突き付け、ウォンが喉の奥で嗤う。
「思い出したわ。リチャード・ウォン。時間と空間を操るサイキッカー」
状況は最悪。いいえ、既に敗北が確定していると言って良い。
それでも、微塵も怯むことなく、私はウォンを真っ直ぐに見つめる。
「全て、貴方の筋書通りと言う訳ね」
この時私は、初めて自分の意志で人を殺したいと思った。
>577
「だから、誰が偽物よ!?」
空想具現化で私もプラズマを作り出す!
>579
プラズマが私を飲み込んで……
蒸 発
>548
アルトル〜ジュの眼前に、奇妙な生き物がいる。
一言で言って、人間大のトカゲ。濡れたような蒼い光沢の表面に、
小さな腕に備わった、凶器にしか使えないような鋭い爪。
「はなぁあ〜……おっはなああああああ……」
そして頭部には、なにを思ったのか、顔の変わりに巨大な花弁が付いている。
どこにあるかもわからない口で、魔族は歌うように言葉を吐き出していた。
「あ〜いのお〜はなをさ〜かせぇましょおおおおおお」
叫びながら、魔族は跳躍。アルトル〜ジュに向かい、マグナ・フリーズに似た効果の
魔法が放たれる。
命中すれば、内部から凍り付き、いっきに粉々になる……!
>581
トリップ忘れ
>581 >582
「うっとうしいわ、この化け物!!」
あいつの背後から、プライミッツマ〜ダ〜が襲い掛かる。
>574 アドルフ・ヒトラー
>576 サイラス=フランケンシュタイン
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』
……不覚! 仕留めそこなった!
しかし後悔するのは一瞬、障害の息の根が止まるまで攻撃し続けるのみ。
……しかし、ヒトラーの背後、その人影のあまりの巨大さにルークの脚が止まった。
身長5mはあるだろうその巨大な人影。
傍目にもはっきりと解る憤怒の形相。
どうやら、目に付くものを攻撃しているようなのだが……。
……そうかあれが今回の荷物か。
あの依頼人、一体何の目的であんなものを……。
まぁ、いいや。こちらを攻撃してくる気配もないし、今は放っておこう。
一応依頼はあれの奪取だったわけだし。
それよりも、今は……。
目前の敵、アドルフ・ヒトラーに意識を集中する。
>583
粉
砕
>548 アルトル〜ジュトリップ百本組み手
黒い男が、そこにはいた。
とてつもなく大きな剣――否。
それは、剣と言うにはあまりにも大きすぎた。
大きく、分厚く、重く、そして大雑把すぎた。
それは、まさに鉄塊だった。
それを大上段に振り上げた殺意の颶風が駆け抜ける。
まっすぐに、ただアルトル〜ジュだけをひたむきに目指して。
言葉もなく、だがそれこそが雄弁にガッツの殺意を物語っていた。
それの一撃を喰らえば、吸血鬼も復元呪詛もあるまい。
内臓も、肉も、骨も分け隔てなくその鉄塊は叩き砕くに違いないのだから。
>575 リロイ&ラグナロク
『すまねえな、今、楽にしてやるよ』
その声と同時に、女肉剣は両断された。
宗光の右腕とともに。
「ぐあああああっ」
聖堂に、今度は女ではなく宗光の悲鳴が響く。
しかし、右腕を失い、激怒に瞳を燃やすリロイを前にしても、宗光の目は
まだ死んでいない。
「ふふ、さすが“闇の種族”をその身に宿す男。ふつうの人間のように
甘ちゃんではありませんね。いや、そもそも自分が人間ではないから
ああもあっさりとこんなことが出来たのですかね?」
リロイへの侮蔑の言葉を吐きながら、宗光はリロイの背後で立ち上がりつつある
グレンデルにこっそりと目配せする。
いまだリロイが宗光への怒りに気を取られている隙をつき、グレンデルがリロイ
に飛びかかる!!
>586
「いくら、そんな大層なものをふりまわしてもっ!」
地面を蹴って、一気に男に肉薄!
私の一撃が早いか、それとも……?
>464 アーノルド・ラスキンvsシエル(乱入)
暗闇から現れたのは少女と呼んでも差し支えのない女。
闇と同じ色のカソックに、月光を返して蒼く映える黒髪。未だあどけなさの残る顔は、
その美貌に反して厳しい表情でラスキンを睨む。
「私は自らの信念と意志を以て此処に居る。君と同類は御免被るよ、第七司教」
第七司教、シエルをつまらなさげに見据えたラスキンが、切っ先を下に長剣を
顔の高さに構える。そしてその伸ばした人差し指だけが複雑に動く。
大きく振り被り、傍らの女死徒へと向けて投げられる三本の投擲剣は死徒を浄化し、
消滅させる概念武装、黒鍵。
「甘いな。魔術師相手に余計な時を与える事の愚かさを、君はまるで分かっていない」
それは僅かな、極僅かな間。しかしラスキンにとっては十分過ぎる時間。
長剣が地面に突き立てられると同時に、地を震わせる高く聳える壁がシエルとの間を遮る。
放たれた黒鍵が壁に衝突し、全て爆炎を上げて飛散する。
壁に見えたそれはラスキンが握るものと全く同じ形の長剣。しかし、その大きさは
十数倍にも渡る巨大な代物。
「これこそが私の本当の実力だよ。お嬢さん方」
傍らで未だ気を失う女死徒へと僅かに視線を向けたラスキンの呟きを掻き消すように再び
砂煙が舞い上がり、辺りを覆う。
歯車と鋼線の軋む音が辺りに響き、複数の腕を持つ巨大な影がその中に僅かに伺える。
「急患なのでね、私はこれにて失礼するよ」
視界が晴れた時、其処にはラスキンと女死徒の姿はおろか、地面に描かれた大剣の
痕跡と瓦礫の山以外には何も残ってはいない。シエルは咄嗟に辺りを見回すが、
時既に遅く、イギリスの自宅にラスキンと女死徒の姿はにあった。
(決着用トリップ)
(再判定)
>586 >588 >590 >591
「〜〜!?」
男の方がわずかにはやかった。
私は瞬時にミンチになった。
――せめてもの救いは痛みを殆ど感じなかったコトダロウ……
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
>576 サイラス=フランケンシュタイン
>584 ルーク
「馬鹿な!目覚めただと!」
氷塊から出でて破壊を撒き散らすフランケンシュタインの怪物。
目覚め、しかも怒りに猛る怪物を制御するのは不可能に近い。
しかも、ルークはいまだ健在。こちらへの攻撃準備をしている。
「ここは、引くべきか・・・私の負けだな。だが、キミたちは逃がさんよ」
隠し持っていたスイッチを押す。
そう、研究所の爆破スイッチだ。
そしてそれと同時に、空間の扉を開き、跳ぶ。
>589 弓塚さつきvsアーノルド・ラスキン 〜エピローグ〜
次に少女が目覚るそこは清潔なベッドの上。其処は病室らしき一室。
薄いカーテンに遮られた日光に少女が身を僅かに固くするが、自分の身体に
何の変容も起こらない事に気が付いたのか、不思議な表情で身体を起こし、
指を動かしたり脚に触ったりして五体満足の自分の身体の感触を何度も確かめている。
「お目覚めかね、お嬢さん。ああ、それは抗紫外線ガラスだ。此処は君のような患者の為に
創られた特別な病室なのだよ」
水差しとグラスが2つ、そして褐色の薬瓶の乗った銀色のトレイを手に持ったラスキンが
部屋に入るのを見て、少女がびくり、と震える。警戒と困惑、恐怖の複雑に入り交じった
表情のまま固まる少女を横目に、困ったような表情を浮かべる。
「もう君を殺す気は私には欠片もない。しかしふむ…仕方のないことか。私はあの場所で
君を殺してしまったのだからね」
手にしたトレイを近くの台に置き、グラスに水を注ぐ。
「それはともかく、食事が必要ではないかね。何せあれから三日も経過している」
褐色の薬瓶から爪の大きさ程の錠剤を取り出してグラスへと落とす。勢い良く気泡を
上げて溶けるにつれて、グラスの中の水が紅く染まる。
「これは血液製剤といって、人の中で暮らす吸血種が食事として使用しているものだ。
毒ではない」
それでも少女の表情からは警戒の色が消えない。仕方ないといった表情でラスキンが
紅く染まった水を少しだけもう1つのグラスに移し、喉に流し込む。
直後、激しくむせ返る。飲み終わった後の表情は毒でも飲んだ方がマシだと言わんばかりに
苦々しい。
「やれやれ、相変わらず酷い味だな。安心したまえ、これは人と吸血鬼の嗜好の違いだ」
涙目でそう答えるラスキンを見て、やっと少女の表情が緩む。
「やれやれ、やっと安心してくれたようだね。私はアーノルド・ラスキン、表向きは此処で医者を
している。シェイクスピアは理解るかね?」
『…一応は』
「彼の生まれ故郷、イギリスのストラトフォード。それが此処の場所だよ。君――ああ、
名前をまだ聞いていなかったね」
『弓塚…弓塚さつき、です』
(>594続き)
暫くしてからやっと少女――弓塚さつきがグラスに口を付る。
ラスキンはそれを飲み干すのを待ち、そして窓へと歩き、背を向ける。
「不完全な死徒化が君の心を不安定にして蝕んでいた。もし君があのまま想い人に会って
いたとしても、恐らく君は彼を殺していただろう。しかし、あの時の固有結界の行使で君は完全
な死徒となった、それもその若さでは考えられない程に強力な。私はそういう意味で君が
”死んだ”と言ったのだよ」
さつきの何処か戸惑うような表情。ラスキンは尚も続ける。
「普通ならば、多くが死徒として過ごす永い時の中で心を摩滅させる。しかし君はその段階を
飛ばしたせいもあり未だに人の心を失っていない。その強い願いのせいもあるのだろうがね
――すまない、方法が他になかったとはいえ、私は君の心に土足で踏み入るような行為を
してしまった」
ラスキンの表情は逆光で伺えない。声は何処までも静かで落ち着いている。
「確かに大切にしなければならない想いというのはある。しかし、君はその想いだけを胸に
生きるにはまだあまりに若い、そう思うのだよ」
さつきも黙ったままラスキンを見ている。
「此処に暫く身を置いてみる気はないかね? 今あの街に戻っても埋葬機関、吸血鬼を狩る
専門の殺し屋が君を見逃さないだろうからね。そして、君が望むならば、だが此処で爪を研ぎ、
牙を鋭く保つ生き方も教えよう。陽光の下にあっても生きられる生き方も与えよう。人を殺さず
とも飢えも渇きも癒せる手段を提供しよう。我が儘かも知れないが、君を殺してしまった責任を
取らせて欲しい。私はそう願っているのだよ」
窓から離れ、ラスキンがさつきへと近寄る。
「暗い闇の底で絶望している少女に救いの手を差し伸べることも、魔法使いに出来ることの
一つなのだからね」
そして、ラスキンが手を差し出す。
>548アルトル〜ジュ祭り
トカ「ほほう、貴方がご近所の奥様方に評判の黒の姫君殿ですか・・・
だがッ!我輩が血と汗と涙と
どこかの古ぼけた城に落っこちてたガラクタを結集して造り上げた
このブルコギドン2ッ!
たとえ吸血鬼といえども苦戦すること必至ッ!
ゲー「ゲゲーッ!!
(なにやら機械部品をアレコレ取り出し・・・ゲーに取り付ける)
トカ「さあ行くのだゲー君・・・いやブルコギドン2!!」
ゲー「・・・ゲー!!???(大泣き)」
>596
「なんで、あなたたちみたいな変態にやられないといけないのよ!」
頭にきた私は空想具現化で、大仏像をあいつらの頭上に落とす!
>593 アドルフ・ヒトラー
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』
「馬鹿な!目覚めただと!」
「ここは、引くべきか・・・私の負けだな。だが、キミたちは逃がさんよ」
典型的な悪役の捨て台詞を残してアドルフ・ヒトラーは文字通り姿を消した。
空間転移か……あの人を追いかけるのは、ぼくの仕事じゃないな。
それよりも、ここから脱出しないと……!
早くも研究所全体の崩壊は始まっている。
流石に死ぬことはないだろうが、このままではかなりの損傷を受けることになるだろう。
これ以上傷が増えたらイーヴァになんて言われるか解らないしなぁ。
一瞬の油断。
強敵との戦いの後のほんの僅かな隙。
ルークの頭上に巨大なコンクリート片が落下する。
下敷きになることを覚悟したルークを巨大な人影が覆った。
>597
ゲー「・・・ゲーーーーッ!!」
トカ「『こんな晴れの舞台を与えていただき感謝の極み』
と申しておるトカ申してないトカ。
・・・と、おや?なにやら急に視界が悪く・・・
(ひゅ〜ん・・・どすん!!)
トカ「・・・またしても思い出に領空侵犯を許してしまうことになろうとは・・・」
ゲー「・・・ゲー」
(トカゲ、退場)
魔術士オーフェン・無謀編 「誰もお前は呼んでねえ!」番外編、
執事キース・残虐編 「ならば私めがご用意致しましたこの万能調理ナベは如何でしょう!」
>533
成す術もなく、ずたぼろの執事っぽい男の上を容赦なく車が通過していく。
その横で呆然とする、少女を抱えた女性。すると。
「いけないんだ、轢き逃げ殺人なんかして」
『・・・・え?・・・うわあっっ?!』
何時の間にそこにいたのやら、轢かれたはずの執事男が居たりする。
全く何の前触れもなく現れたら、そりゃあ驚くのも仕方ないと言った所だろうか。
彼女のリアクションは一切無視し、執事男は勝手に続ける。
「ふむ・・・・貴女は今こう思っていることでしょう。
『飛び降りて地面に激突した挙句、車に轢かれて何故生きているのだ』――と」
そんな事が起きていようなど彼女は知る由もなかったろうが、
確かにそれだけ重なれば普通生きてないよねとは思ったので、とりあえず、頷いた。
「つまり逆を言えば、先ほど述べたような事態に遭遇していないからこそ、
私は今ここにこうやって生存していると言う事になります」
しかし、どう見ても車の通った後には、潰れた男の姿があるのだが。
「いやぁ、改めて見ても良く出来ていますな。ドッペルキース君壱号機。
矢張り材料が新鮮だと動きが違います。ああ、材料についてご説明致しましょうか?」
・・・とりあえず彼女は、がっくりうなだれるしか無かったらしい。何故だかは不明だが。
>548
黒の姫君。莫大な賞金のかかったバケモノ。
その分とっても強くてデンジャラス。
でも!小竜姫から借りたこの小手と剣があればっ!
確実に取れるっ!!
んでもって、報酬はあたしのものっ!!
「この美神令子が、極楽へ行かせてあげるわ!!」
「ていうことで、横島クン! 行くわよっ!!」
横島と共に、アルトルージュに向かって斬りかかる!
>601
「お金目当ての下衆のくせにっ!」
カウンターで裏拳!
これ一撃で充分よ!!
>602
一 刀 両 断
>548
ここはおなじみタウンズビル!・・・じゃなくて千年城!
黒のあーぱー吸血姫こと、アルトル〜ジュが椅子にふんぞり帰ってるぞ。
B O O O O M ! !
おおっと!
突然天井をぶち破って、われらがパワーパフガールズがやってきた!
ブロッサム「あなたがしたぼくって吸血鬼のボスね!」
バターカップ「ぶちのめしてやるから覚悟しなよ!」
バブルス「わがままばっかり言ってちゃダメなんだから!」
三人そろって パ ー ン チ ! !
バブルス「トリップ忘れちゃった・・・ これね」
>604 >605
「調子に乗るんじゃないわよ!」
クロスカウンター!
>606
★
キラーン……
アルトルージュはお空の星になりました。
>545
城壁をぶち破って飛び込む戦闘車両バリタンク。その中から飛び出した5色の戦士。
アオ「これでお前もおしまいだ、吸血姫アルトルージュ!」
キ「ここが年貢の納め時タイ!!」
アカ「行くぞ!ゴレンジャーハリケーンだ!」
モモ「いくわよ!ミド!」
ミド「よっし、キーっ!」
キ「まかせんしゃい!アオ!」
アオ「アカー!!」
アカ「とうっ!エンドボール!!」
(5色に彩られたラグビーボール型爆弾が苦手な物に変形して・・・)
>608
ボールが翡翠さんの肉まんに変化!?
「じょ、冗談じゃないわ!?」
近くの柱を引き抜き、肉まんを打ち返す!
>609
スカッ!
むなしくバットもとい柱は空をきり……
「◎★×◇!?」
私の意識はそこで暗転した。
アルトル〜ジュ祭
>545
「ふふ…血を吸われて灰にされた恨み、今こそ晴らします!」
私はタオの首根っこを掴み――黒の姫目掛けて投げつけた!
タオ「 何 で ボ ク が ぁ 〜 ! ! 」
「…カント寺院で大枚叩いちゃったから、オーブ質屋に売っちゃったんですよ」
>611
「逆恨みでしょう!?」
横に控えていたレイオットに首筋を掴み、私もタバサに投げつけた!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>578
「ええ、その通りです。…と、言いたいところですが、少々思惑が外れました…正直な話、現状の貴女程度では、私の手駒に加える価値もありません」
エレンにCopポリスを突き付けたまま、残念そうに肩を竦ませるウォン。
「ドクター・ギュゼッペの人形と、私の作り上げた人形を争わせ、残った方をさらに強化…それが私の狙いでした。
…結果は最悪でしたね。エミリオはかつてのエミリオに戻ってしまい、せっかく私が与えたチャンスをふいにした。そして貴女は人形ではなく、人に成り下がってしまっている…どちらも私の苦労と言うものを考えてほしいものですね」
「…勝手なことを…!」
エレンの目に宿る怒りの炎が、さらに燃え上がる。が、ウォンはそれを全く意に介さない。
「視線で人を殺せるならば、今の貴女は最高の暗殺者と言えましょう。ですが、そんな視線など、所詮は『蟷螂の斧』…痛くも痒くもありません」
再び、喉の奥で嗤う。
「さて…ここで貴女を殺してしまっても構わないのですが、止めておきましょう。わざわざ私が手を下さずとも、いずれインフェルノが貴女達のことを嗅ぎつけるでしょうからねぇ…まあ、しばらくは仮初めの学生生活を享受するのも一興でしょう。ハッハッハッハ…」
ウォンは江漣に背を向け、悠然と歩き出した。
歩き出したウォンの足が、止まった。
Copポリスをぶら下げていた腕に、光の矢が突き刺さっていた。
エレンは見た。崩れ落ちた筈のエミリオがいつのまにか立ち上がり、弓を構えているのを。
エレンは聞いた。弓を構えたエミリオの、ほんの小さな囁きを。
「…僕は、お前の人形なんかじゃない…僕は、お前の道具じゃない…」
そして――エレンは知った。エミリオが放った一撃こそが、彼の身体に残った最後の命の炎だったことを。
>612
「本物の……アルトが来た?」
志賀は絶句のあまり、口にくわえていた煙草を落とした……。
>614 「知っているのか志賀!」
腕を組みながら驚愕を隠せずにいる
アルトル〜ジュ祭
>612
「『ブラスト』…イグジスト!」
飛んで来たレイオット殿の『ブラスト』の直撃。
…私はまた『灰になりました』
私が投げたタオは…どうなったか分かる方、おりますでしょうか?
(敗北)
「吸血鬼だぁ?…関係ねえよ…。」
空気が張り詰める。
「手加減はできねえ…覚悟してこいっ!!」
俺は全身をねじり構えた。握力×速度×パワー=破壊力!とかそんな感じで。
「受けるか………こ の ブ ロ ォ ォ ォ ォ ォ ッ ! ! ! !」
>615
「……あぁ、間違いない」
志賀は、できるだけ冷静を装って、ベニーの問いに答える。
彼は、自分の内に潜む恐怖心を必死に押さえた。
「あれは、あの動きは、間違いなくアルトルージュだ……」
恐怖心を怒りに変え、志賀は言う。
「……アルト〜ジュに、あんなトリップは出せない!!」
それは、奴を二度も屠った、志賀だから言えることだった――――
>617
私は構える。
「ATEMINAGE!」
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>613
エミリオの体が崩れ落ちる。
それでも、彼は倒れなかった。
そのまま自らを貫く剣を引き抜くと、今度こそ最後の力でソレを投げる。
「エレン!」
緋色の糸を引きながら、剣が舞う。
考えるよりも先に、体が反応した。
私は剣を追う様に走り、そして、しっかりと掴み取る。
背後で、どう、と音が聞こえた。
それでも、振り向かない。
―――――――今、エミリオはココに居るから。
文字通り、羽根が生えた様に体が軽い。
ウォンとの間合いは、一瞬で零になる。
「なんと!」
ウォンの周りに、光の壁、バリアが出現する。
私は構わずに剣を大上段に振りかぶると、一気に振り下ろした。
>618 「な、何じゃと〜! それじゃあどうやってトリップ勝負で勝てばいいんじゃ〜?」
(口から泡吹き&卒倒)
(再判定)
>622
(再判定用)
>617 >619 >622 >623
私の当て身投げはタイミングは完璧だった。
ただし、中段当て身投げ。
男のは必殺技。
――中段当て身投げは必殺技をとれない!
KO
>548 アルトル〜ジュトリップ百本組み手
目の前には、死徒27祖として名高いアルトル〜ジュ。
名高い彼女の首を取ったとなれば、オレの名声はうなぎ登りだ!
「殺せ」
オレは一言そう言って指を弾き、グールの軍団をけしかけた。
グール共が持つ大小様々な銃が、火を噴いてアルトル〜ジュへと襲いかかる。
>621
泡を吹き、息絶えたベニーを見下ろし、志賀は思う。
「――――勝ったのか?」
この果てしない激闘で、またも志賀は勝った。
もはや、彼の行く道を阻む者はいない。
「兄貴……どうやら、この志賀透は、まだまだ兄貴の夢を追い掛けなくちゃいけないみたいです」
志賀よ……彼の行く道の先には何があるのか。それは誰にも分からない。
だから、私達には言える言葉はこれだけしかない。
勝 て
勝て志賀!! 例え、どんな強敵が待ち受けようとも、勝ち続けてくれ。志賀!!
君は、私達の希望だ!! だから……勝ってくれ!!
夕日に照らされる、志賀の背中は、どこか儚げだった――――
志賀 vs 紅丸 ――――志賀の勝利
了
>625
「身の程を知りなさい!」
私は弾丸の雨をものともせず、屍喰鬼をけちらし、牧師へと肉薄する。
>627
私の計算違い……
弾丸の雨の中に1発だけ、究極の弾丸『借力弾』があったこと。
それの直撃を喰らい、私の体は敢え無く四散した。
>548 アルトル〜ジュ祭
「呼んでいる・・・」
どこからともなくメロディが千年城内に響いた。
「戦いがわたしを呼んでいる」
いつからそこにいたのか、
アルトル〜ジュの前に長身の男が立っていた。
「わたしの名はクレスト・セイバーハーゲン、
だが、人はわたしを”星壊し(スターブラスト)”セイバーと呼ぶ」
セイバーは抜き身の銀河流星剣をアルトル〜ジュに向ける。
「安心しろ、一刀のもとに切り捨ててやる」
銀河流星剣の氷の刃がアルトル〜ジュに襲い掛かる!
>629
「訳わかんない理由でいちゃもんつけるなっ!」
空想具現化の衝撃波を放つ!
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>620
「なんと!」
ウォンは驚愕した。
エミリオとの戦いで見せたエレンの動きとは、全く異なっている。
いや、むしろ――エレンのしなやかさに、エミリオの身軽さが加わっているかのような。
ウォンはとっさに防御障壁を展開する。
この障壁は絶対防御。如何なる攻撃も防ぎ、弾き返す。
剣を振りかぶり、大上段から一気に振り下ろすエレンを、ウォンはいつもの表情――常に人を見下したような微笑を浮かべ、眺めていた。
――その微笑が、一瞬にして凍りつく。
エレンの放った渾身の斬撃は、障壁を打ち破り――ウォンの身体を、右肩から左脇腹にかけて、斬り裂いた。
「ば…馬鹿な…こ、この、私が…!! 『時の支配者』である私が、こんな…小娘ごときに…っ!! み、認めんっ…! 私は…私はぁっ!!!」
血を吐きながら…血の混じった吐息を吐きながら――ウォンは吼えた。
>630
⊂⌒~⊃
。Д。)⊃
>548 アルトル〜ジュ祭
「ふはははははははh!!余の名はズシオ!!余が貴様を倒す!!」
馬チックな二足歩行物体に乗り、奇妙な長い棒を携えた男が迫ってくる。
「いくぞ!!汁婆!!風雷ぼuuuuuuuuuu!?」
瞬間、二足歩行物体が急ブレーキをかける。
「ぶばらはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
上に乗っていた男が恍惚の笑みを浮かべつつ
アルトル〜ジュに向かって飛んでいく!!
>恐怖 どこぞの城にあるとる〜じゅの大量発生を見た。見学。
大変です、父さん。
デタラメな事が起こってマス。
勝つハズの無い人が勝ったり、あり得ない数値が叩き出されたりともう支離滅裂が滅茶苦茶で粉微塵名絶頂なカンジで奇人変人大集合デス。
世の中には奇跡とかミラクルとか偶然とか例外とか言うモノが極稀に存在することを思い知りました。
何となく、蝋燭の炎の話を思い出しマス。
とりあえず、明日はかなりの確実で雷雨豪雪天変地異の集中強襲大雪崩れな感じで危険がデンジャーデンジャラス大乱舞決定なので、
外出は控えて家の中で大人しくしておいた方が良いと思いマス。
そんなカンジで、不思議なことは色々ありますがそれなりに元気です。
おじいさん、おばあさん、
お体に気を付けて、何時までも長生きしてください。
────────孫より。
>633
「何なのよ!? あなたは……。プライミッツマ〜ダ〜!」
プライミッツマーダ―が口を開けて、男の飛び込むのを待ちうける。
>635
食 べ ら れ ま し た 。
>548(アルトル〜ジュ祭り)
「え、えっと……」
ドーチンはひどく醒めた視線でアルトル〜ジュと相対した。
彼女の背後からは、彼の兄がそろそろと近寄っている。
(つまりは、そういうことなんだよね)
(僕が囮になっている間に、兄さんがあのひとを倒すと)
(いくら財宝をかっぱらうためだっていってもな……)
(まあどうせ、兄さんは何をいってもきかないし)
(つまりは、僕が痛い目に遭うのはさけられないんだ)
ドーチンは、半分泣いたような笑ったような、なにか深い葛藤が入り混じった顔で、
彼の兄、ボルカンが錆びたなまくらな剣を振り下ろすのを見ていた。
「アルトル〜ジュ! 牛乳拭いた雑巾で臭い殺ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉす!!」
>637
「はあ……。とりあえず、消えてくれる?」
私は溜息をつきつつ、目の前の男に肉薄。
掌底を放つ。
>548
いきなり他の挑戦者を蹴散らして現れたのは、禿頭に僧形の、異相の巨漢であった。
「ほう、これはなかなかの美形、楽しめそうじゃわい」
男はいきなり法衣を脱ぎ捨てると舌なめずりをして挑みかかる。
「念彼観音力!!」
>639
ゾクッ……
悪寒?
「わ、私にちかづかないでっ! プライミッツマーダ―!!」
プライミッツマーダ―が神速で僧にとびかかる。
>638
「ぬあああああああああっ!? 貴様あの陰険グロ金貸しの知り合いかああああああっ!?」
(ああ……やっぱり……)
ドーチンの予想通り、二人は☆となった。
>640
犬 の 餌
(ガツガツバリバリムシャムシャゴクン)
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
>631
パリン――と、乾いた音を聴いた気がした。
一瞬の固い手応えの後、刃が肉に食い込む、あの感触……
「ば…馬鹿な…こ、この、私が…!! 『時の支配者』である私が、こんな…小娘ごときに…っ!! み、認めんっ…! 私は…私はぁっ!!!」
血を吐きながら…血の混じった吐息を吐きながら――ウォンは吼えた。
「ウォン。貴方は一つ勘違いをしている」
その目を真正面から見つめながら、私は淡々と言い放つ。
「エミリオは、昔のエミリオに戻ってなんかいない。だって――」
視線を手元に、今握っている剣に落す。
「だって、エミリオはこんなにも強くなった」
ウォンの表情が、驚愕に歪む。
「さようなら、リチャード・ウォン。せめて、祈ってあげる」
両手にさらなる力を込め、刃を押し込む。
「迷わず、地獄に辿り着けるように」
血の様に紅い空で、鴉が一声甲高く鳴く。
――――斬。そんな刃音(はおと)と共に一気に振り抜いた。
>548 アルトルージュトリップ大殲
そこにいたのはアーカード。
だが、その服装はまるで拘束具。
その髪は光り輝き、髭を蓄えている。
そこにいるのは、果たして本当にヘルシングに仕える吸血鬼なのか?
否、その姿は、今に名を伝える串刺し公と呼ばれるモノ。
光り輝く髪が銃に注がれ、銃が光り輝く。
今はアーカードという名で呼ばれる吸血鬼が唇を大きく歪め、マガジンの挿入されていない銃の引き金を引く。
その銃口から撃ち出されたのは――銃弾ではなく、杭。
人一人を肛門から口腔まで貫いてなお余る長さを誇る杭が形を成して撃ち出された。
かつての悪夢を、黒の吸血姫で以て実現する為に――。
>644
「あなた、偽物ねっ! そんな奴に私が負ける訳ないわっ!」
杭の迎撃に私は全力で対応する。
空想具現化で氷の壁を作り出す!
間に合うか!?
そして、アーカードの偽物の背後からプライミッツマーダ―が忍び寄る。
プライミッツマーダ―の牙の一撃で決める!
>645 アルトルージュトリップ大殲
ガキッと杭が氷の壁を噛んで削って削って削って……止まった。
杭が力無く床に落ち、乾いた音を立てる。
だが、その事実に驚愕する余裕はアーカードにはなかった。
気が付けば、背後にガイアの怪物が忍び寄っている。
振り向いたアーカードが目にしたモノは……ガイアの体現たる牙。
そして、それがアーカードの目にした最後の光景だった。
ヘルシングの犬がガイアの犬に喰われる、それもまた皮肉か。
>548
「あは、こんばんわ」
僕は、暗い謁見室に入ると、玉座に座ってこちらを見下ろす女の子に
にこやかに挨拶した。
「いやぁ、なんか大変ですねぇ。毎回毎回殺されちゃって。
あ、時々は引き裂いたりしてたんでしたっけ?」
少女の怪訝そうな顔を無視して、僕は話を続ける。
「あ、わからないと思うから理解はしなくていいですよ?
ループしたという感覚は、介入者にしかわかりませんからね。
しかし、一体ドコの誰がこんな大掛かりな仕掛けを作り出したんでしょうねぇ?」
僕はやれやれ…と首を振って溜息をついた。
「まぁ、別に構いませんけど。どうせもう失敗したようなものですし。
あ、僕、他人の計画を邪魔するのって、好きなんですよ。
ループの仕掛けはもう解きました。後は、あなたさえ消えてくれれば、
この大掛かりな計画も完全に潰えます」
あぁ、言ってたらなんか楽しくなってきた。
他人の積み木を崩すのは、いつだって楽しい。
完成目前まで積み上げられた積み木が、ばらばらになって地面に落ちた時の
相手の顔、あれを見るたびに僕はとっても愉しくなれるんだ。
そんなことを考えていたら、いても立ってもいられなくなった。
僕はN.E.Pを構えると、その引き金に指をかけた。
「じゃあ、消えてください。僕の目の前から、永遠に」
にこやかに、そう告げて。
「さようなら♪」
僕はN.E.Pの引き金を絞った。
>647
「………?」
目の前の少年が何を言っているのか、私には分からなかった。
だけど、今まで多くの人間の血をすすり、数多のハンターを返り討ちにし、
そして、敵対する死徒を屠ってきた私にも目の前のこいつだけは……
――許せない!
コイツは、まさに邪悪そのもの。
コイツを生かしておけば、世界に害をなす。
男が何か物騒な砲身を構える。
やらせない!
玉座から立ち上がり、男に肉薄。
狙うは心臓!
>648
「あっ……!?」
一瞬、遅かった。
光に私の身体が包まれ、私の身体が消滅していく。
悔しい……
こんな奴に……
私が消滅する一瞬に思う。
誰かがコイツを止めてくれることを……!
……プライミッツマーダ―に最後の命を下す。
此処から逃げて、コイツを仕留められる者を見つけるようにと……!
そして、私は完全に消滅した……
>649
ほんの一瞬の出来事だった。
彼女が僕の心臓に向けて正確に突き出したその小さくて可憐な掌は、
結局僕に届くことも無く光の本流に飲み込まれて………消えた。
「くく…はは、あは、あはは、あはははははははははははは!」
あぁ、最後の表情はよかったなぁ、自分の無力さを悟ったような、悔しさに歪んだ顔!
あんな美人のあんな表情を見れるなんて、それだけでも暇潰しに来た甲斐があったよ!
いやぁ、全く本当に良い表情だった。あんな表情を作れるモノはそうはいない。
しかも、彼女はもうこの世にいない。あの表情は、永遠に僕一人のものなんだ。
僕は、それが嬉しくて、可笑しくて、ただただその場で笑い続ける。
ああ、愉快だ。全く愉快だ。本当に笑いが止まらない。
そんな時、目の端に、主人のいい付けを守って逃げ去ろうとする
プライミッツマーダーの姿が入り込んだ。
? なんで逃げているんだろう?
あぁ、わかった、追いかけっこだね? はは、まだ僕を愉しませてくれるのか。
え? 僕が鬼なのか。じゃあ、早く捕まえに行かないとね。
僕は少し体をほぐすと、プライミッツマーダーが消えた闇に向かって走り出した。
>650
――――――しばらくして
僕は、むせ返るような血溜りの中でプライミッツマーダーの四肢を解体し、
その巨体を壁に貼り付け、腹を掻っ捌いて内臓を抉り出し、
頭を切り取って剥製に出来るかどうかを考えていた。
「んー、やっぱりイラナイかな」
そういって、血溜りの中に蹴り飛ばす。
どうせ特に欲しいわけじゃないんだ、大きくてかさばるし、
捨てても罰は当たらないだろう。
そう思ってその場から立ち去ろうとした時、
首だけになったプライミッツマーダーの目が、ぎょろりと僕を睨んだ。
「へぇ、まだ動けるの? 全く大した生命力だね。
だけど、首だけで一体何が出来る? ほら、何かやって見せてよ。
ほらほら、早く早く! どうしたの? 何も出来ないの?」
犬は僕の言葉を知ってか知らずか、一層激しく僕のことを睨みつけた。
だけど、その憎しみの篭った視線さえ、この状況では心地よく感じる。
「ははは、無力だね、本当に無力だ。そうやって地面に這いつくばってるのが、
犬畜生にはお似合いだよ、あはははははははははははははははは!!」
そう言ってひとしきり笑ってから、僕はつかつかと犬の頭に近寄った。
「あぁ、でも、もう飽きちゃった。じゃあね」
そう言って、未だに恨めしそうな視線を僕に向ける犬の頭を、
ぐちゃり、と踏み潰す。
それにしても、と僕は思い出す。
今日は本当に愉しかったなぁ。こんなに楽しめたのは久しぶりだ。
しかも、まだお楽しみは残ってる。
積み木を崩された奴らの顔を見るのが、いまから本当に楽しみだ。
一体どんな顔をするんだろうか?
悲しむのかな? 怒るのかな? それともただ呆然とするのかな?
「………ははは、ははははは、アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
廊下一面を満たすほどの血の池の中に立ち尽くして。
僕は、いつ果てるともなくただただ、笑い続けた。
昨晩の祭りの速報です!!どうぞ!!
アルトルージュ祭り
レスまとめ〜
導入
>545、>548
参戦 反撃
>549、550(陸戦型ガンダム) >560(勝利)>568
>551(紅丸) >560(勝利)>569
>553(志賀透) >560(敗北)>566
>555(ワルダー) >560(敗北)>566
>577(左手) >579(敗北)>580
>581、582(<花>魔族) >583(敗北)>585
>586、591(ガッツ) >588、590(敗北)>592
>596(トカゲな奴ら) >597(勝利)>598
>602(美神令子) >603(敗北)>603
>604、605(パワーパフガールズ) >606(敗北)>607
>608(秘密戦隊ゴレンジャー) >609(敗北)>610
>611(タバサ&タオ) >612(勝利)>616
>617、623(壬生灰児) >619、622(敗北)>624
>625(ヘルシング一巻の牧師) >627(敗北)>628
>629(”星壊し”セイバー) >630(敗北)>632
>633(ズシオ) >635(勝利)>636
>637(地人兄弟) >638(勝利)>641
>639(竜水和尚) >640(勝利)>642
>644(アーカード@黒歴史) >645(勝利)>646
>647(青の魔王) >648(敗北)>649、650、651
驚愕する人々
>614(志賀)、>615(紅丸)、>618(志賀)、>621(紅丸)、>626(志賀)、634(田村・福太郎)
あぁ、トカゲな奴らのエピソードは>599でした、すいません(汗)
>600
脳腐れゾンビVS壊れ魔女。……そして、不思議執事。
『血塗れの遁走曲』(そろそろカンバンに偽りありなのでテコ入れ)
がちゃん
車は執事らしき男のいた場所をそのまま通過し、さらにビルの壁面に激突した。
「わぷ」
エアバッグが作動し、(運転手に憑依した)V13が間の抜けた声を上げる。
しかし、ふと、胸元を見ると衝突の衝撃で破損したハンドルが、深くめり込んでいる。
これでは憑依したこの体も、そう長くは持つまい。
―――きちんと締めようシートベルト
こんな標語がふと、V13の脳裏に浮かんだ。そんな時。
「いけないんだ、轢き逃げ殺人なんかして」
今、この車で轢いたはずの執事が、まるっきり何も無かったかのように場に出現していた。
「おかしい、おかしいよそんなの」
(運転手に憑依した)V13はハンドルに胸を貫かれたまま、そう呟く。
V13は脱出のタイミングを計るため、依代に使い魔を飛ばし、周囲の状況は逐一チェックさせている。
それにもかかわらず、執事の出現の経緯はまるっきり観測できなかった。
いかに「こわれもの」であるとは言え、V系妖術技官の依代である、
それに仕込まれたセンサーの感度なら、人間一人の動きを見失うなど、本来ありえない話であった。
ところが、その「ありえない事」をやってのけたのだ、この執事のような男は。
さらに、依代に周囲の状況を観測させると、車の通過した位置に黒い布をまとった肉塊が落ちている。
つまり、手品にタネがあるとすればこう言うことだろう。
まず、執事にそっくりな肉人形に奇行を取らせ、目を引きつける。
そして周囲が肉人形に目を奪われているうちに本人はこっそりと場に出現する。
似たような手段は、自分もたまに使っていたため、V13は己の常識に従い、そう判断することにした。
壊れかけた精神の、さらに、歪んだ世界の常識ではあるが。
と、なれば、テリトリーを荒らされた魔術師が何らかの警告か、報復にやってきたのだろうか?
仮に、この執事のような男が魔術師でなかったとしても、ここまで不可解な行動をとる存在だ、
『仕事』そのものを不意にしてくれる可能性すら考えられる。
―――そうだとしたら、躊躇している暇は無い。
魔術師を相手にするなら、何かされていることに気付いた時には大抵手遅れだ。
相手が次の行動をとる前に先手を奪う必要がある。
(運転手に憑依した)V13が胸に刺さったハンドルから身を離すと、
傷口から盛大に血があふれ出し、服やシートを赤く染めた。
V13は憑依を解除すると、『仕事』の余りの【卵】を一つ、その傷口に埋め込んだ。
【卵】を埋め込まれた運転手は、歪んで開き難くなったドアを蹴り飛ばして車外に踊り出たかと思うと
「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラッ!!」
と、哄笑し始めた。
エリvsマッカーチス
『another mission』
ペレグリン・ファルコンズ隊およびスパローズ隊による合同特務部隊(指揮官 マルコ・ロッシ少佐)に与えられた任務は、
反乱軍の秘密兵器開発施設の破壊、そして新型機動兵器の破壊または捕獲だった。
作戦は速やかに実行に移され、マルコ少佐・ターマ大尉・フィオ軍曹の三名が正面から強襲をかけ、エリ軍曹は後方から施設に潜入する。
施設の警備部隊の大半はマルコ達の陽動作戦におびきだされているため、エリはほとんど抵抗も受けずに施設の最奥部へ到達した。
そこにあるのは奇妙な物体だった。
全長11メートル、全高3メートルの巨体を誇る金属製のエビ・・・・・・いや、巨大な鋏をもっているのだから
ロブスターかザリガニだった。
甲殻を模した装甲は紫と黒鉄色に光り、胴体側面からは煙突のような管が左右一本ずつ斜め後方に突き出している。
その奇妙なザリガニ型ロボット(?)を、反乱軍兵士は必死に守ろうとしていた。
エリは素早くヘヴィマシンガンの連射を浴びせ、敵兵を次々に撃ち倒す。
グレネードを投げつけようとした敵兵が胸を撃たれ、その手から抜け落ちたグレネードはザリガニ型ロボットの足元で爆発した。炎と煙がロボットを包む。
その時、ザリガニ型ロボットーーEZ-047 マッカーチスーーの目が赤く光った。
vs美夕 〜闇のない魔都〜
>513
―――――――――――――――熱い。
これが『監視者』の炎か。
闇に住まう者ならその一撃で滅ぶという、浄化の炎。
俺はその炎を剣で弾き落として前に進もうとする。
しかし、その熱の余波が着実に俺の体力を削っていく。
『・・・でも、解せない。あなた、何でわざわざ・・・!』
炎を放つと同時に、美夕が俺に問いかける。
眼前まで迫る灼熱の塊を、俺は横にステップを踏んでかわす。
業火がわずかにこめかみを掠り、文字通り灼けるような痛みが走る。
その痛みに、仮面の奥で片頬がわずかに持ち上がる。
「俺の行動原理はな―――面白ければそれでいい。それだけだ」
言葉に笑みを含めながら、俺は少女の問いかけに答えた。
「言っただろう?今の人間界は退廃していると。そういうのは退屈なんだ、俺にはな」
炎に隠れて、美夕の表情は見えない。
「だから、俺が面白く作り替えてやるつもりだ!」
俺はそう言うと監視者に向け、剣で突きかかって行く。
エリvsマッカーチス
『another mission』
>655
マッカーチスが鋼の巨体を震わせた。八本の脚と一対の鋏が動き出し、金属質の唸り声をあげる。
「なぜだ!?なぜあれは動く!?パイロットも乗っていないのに!」
反乱軍兵士の一人が驚愕と恐怖の入り混じった声で叫んだが、次の瞬間には首を跳ね飛ばされていた。
マッカーチスの巨大な鋏が一閃したのだ。
さらに頭部の三連装機関砲が火を吐き、悲鳴をあげて逃げ出そうとした兵士たちを次々に肉片へと変えていく。
一方的な殺戮を行った怪物は、次の目標に向き直った。その場に残ったただ一人の人間に。
vs暗黒騎士ガウザー〜猟犬と獅子と烏と猫
>540 >656
炎をかわして、暗黒騎士の鋭い突きが美夕を襲う。掠めた切っ先が、髪の毛を数本切り落とす。
「っ!」
足元めがけて爆発のように火球を放ち、それを利用して後方に飛びずさると、鞭のようにしなる
炎を暗黒騎士の手元に走らせる。
「・・・人でない者が、人の世に干渉なんてずいぶん出過ぎたことじゃない?!」
その炎を、巻き込むような斬り返しで無数の火の粉に散らすガウザー。
「それがどうした!俺は俺のしたいようにするだけだ!」
お互いに動きを止め、睨み合う。美夕の手には燃え上がる炎が渦を巻き、ガウザーの構えはいつ
でも必殺の刃を振るえる形だ。
長い沈黙が支配する。かすかに、街の喧騒が風に乗って届く。そして――
いやはや、初めまして、歴戦の勇者達よ。
わたくしは、ロン・コルグと言うしがない一紳士である。
いや、気を使う必要は無い。みな、緊張せんでくれ。
これから、仲良く遊ぶ仲だ。下手に遠慮されても……困る。
まあ、良い。とにかく、これからよろしく頼むぞ。
……おっと、そういえばカテゴリなんとかがあったな。
そうだな……ドーベルンの弟子が、"D"というのは気に入らん。
私は"A"にさせてもうらぞ。
出典 :ストレイト・ジャケット
名前 :ロン・コルグと呼べ。
年齢 :まだ現役のつもりだが、何かね?
性別 :まあ、男で問題は無いであろう。
職業 :紳士だ。
趣味 :気配を消して、背後から声をかけること…だな。
恋人の有無 :フッ……この年寄りになにを期待するのかね?
好きな異性のタイプ :おいおい、もう情欲など尽き果てたわ。
好きな食べ物 :一行で語るのは無理だ。
最近気になること :ひ・み・つ、だ。
一番苦手なもの :いつの世も、ヒトの心とは複雑奇怪なものよ。
得意な技 :この<杖>を主に使わせてもらっとる。
一番の決めゼリフ :――――疾ッ!!
将来の夢 :将来なんぞが、この私にあると言うのかね?
ここの住人として一言 :血を吸う不死者……世界とは、広いな。
ここの仲間たちに一言 :…果たして、仲間などいるのやら。
ここの名無しに一言 :私に気を使う必要は無いぞ。
vs美夕 〜闇のない魔都〜
>658
静かな夜の中に、俺の呼吸音だけが響く。
息が、荒い。
思った以上に消耗している。
全て、掠めただけだというのに――監視者の炎を甘く見ていたか。
しかし、消耗は向こうとて同じ事。
俺の目が正しければ、次の炎が最後となるはずだ。
お互い、最後の一撃に賭けることになるか。
「1つだけ聞いておく」
刀を正眼に構え、監視者に――いや、美夕に聞く。
「あんたは、今のこの世界に満足しているのか?」
再び、長い沈黙が続く。
監視者と暗黒騎士の視線が交わったまま、時間が静かに流れ――――
やがて、美夕の表情が寂しげなものに変わる。
しかし、返事はない。その代わりのように、彼女は炎を放った。
浄化の炎が、俺を灼くべく迫り来る。
ギリギリまで引きつけて、俺はその炎を、無言で切り捨てる。
そして、こちらも最後の一撃を監視者に目がけて振るった。
vs暗黒騎士ガウザー〜猟犬と獅子と烏と猫
>660
暗黒騎士ガウザー最後の一撃は、炎を切り裂いて監視者を捉えた。肉を裂き骨を断つ感触が剣に
伝わる。――致命傷だ!
斬撃を受けた美夕は後ろにニ、三歩よろめきながら、ガウザーに不可解な笑みを見せた。
そして次の瞬間、都庁の屋上から、ふわりと落ちていった。同時に、黒衣の従者も消えていた。
―ふふ、くすくす、ふふふ・・・―
ビル風に乗って、ささやくような笑い声が聞こえたような気がした。
vs美夕 〜闇のない魔都〜 黒岩側エピローグ
>661
「―――――終わった、か」
俺の中に違和感を残したまま、監視者は消えた。
仕留めることはできたのだろうか。
少し考えるが答えは出ない。大体、勝つ事が目的の戦いでもなかった。
充分に楽しめた。それでいいはずだ。
俺は人間体に戻ると、軽く頭を振る。
「まあいい、生きているなら見ていろ。闇の眷属がどれだけやれるか、教えてやる」
夜景の輝きを見下ろしながら、俺は一人、そう呟いた。
vs暗黒騎士ガウザー〜猟犬と獅子と烏と猫
―終幕
>662
あの不可解な戦いから数日。
黒岩省吾は、相変わらず東京都知事としての公務に忙殺されていた。今日もまた黒塗りのリムジンで
各所を往復している。
『―まったく、こういう暗闘に比べたら斬り合いの方がまだ楽だ』
時間はちょうど夕方前、信号待ちの車窓から目に映る歩道には、学校帰りなのか学生の姿が目立つ。
と、どこかで見たことのある髪型の少女が横を通る。片側だけをお団子にまとめて赤いリボンの。
―その少女が、振り返ってこっちを見た、気がした。
次の瞬間、リムジンは走り出し、少女は人込みにまぎれて見えなくなった。
【END?】
『吸血姫美夕vs暗黒騎士ガウザー』
レス番まとめ
>400 >402 >405 >410 >438 >465 >496 >512 >513 >514 >540 >656 >658 >660 >661 >662 >663
>241 >242
『秋葉さま! 秋葉さま!!」
私は誰かの呼び声で目が覚めた。
「……琥珀?」
『秋葉さま、良かった! 本当に死んだように気を失っておられて、心配したんですよ!!』
「え……と……」
『秋葉さまはまだ最後の一線を越えることは出来なかったんです。
まだ、完全に遠野寄りになっていなかったんですよ』
「……」
『事情は志貴さんから、聞きました。……申し訳ありません、全て、私の……!?』
私は琥珀を抱きしめる。
「もう、いいのよ、琥珀。兄さんがいて、あなたもいる。それで私は充分……」
『秋葉さま……』
さて、まだ、これから色々やることが残っている。
――まずは、あの泥棒猫を追い払わないとね
――兄さんはみんなのものである前に私のものなんだから
今更だけど……
遠野秋葉VSシエルのレス番まとめです。
>207>208>209>210>215>218>225>227>234>235
>236>238>241>242>665
これはただのゲームだ
>668
マジで!?
剣乱舞闘、途中経過だ。
>75>76>77>78>79>80>81>82>83>84>85>86>87
>88>161>229>230>231>233>237>245>363>386>520
>669 君はデビッドフィンチャー。
私はクリスカーター。
まあ知る由もあるまい。何せ私は三話で打ち切られたほどだからな。
>670 ここで続きやったら? 一回くらいは大丈夫だろう
みんなその調子でどんどん殺していってちょうだい
でも忘れないで
ここにはあなた達に匹敵する強敵がいるって事
例えば横島忠夫、そして私の好みアモン
(ホントはこっちと戦いたかったわ)
彼らと戦えばあなた達も無傷では済まないでしょう
そして2人きりになったその瞬間ちょろまかした重力子放射線射出装置で
あなた達の背中にキツイの一発づつお見舞いしてあげるわ
ラスト・マン・スタンディングは私紅丸ってわけ
音楽界格闘太殲の途中経過よ。
>17>18>46>73>89>90>187>188>239>439>473
Broken Doll vs Stupid Zombie ...vs Eccentric Butler『血塗れの遁走曲?』
途中経過
>10>11
>12>13>14>16>61>63>132>143>199>264>413>464>471>511>533>600>654
>15(田中傍観)
Lastdance on stage 〜ミア・フォーテーvs幻獣
途中経過
>515
>516>517>518>519>521>522>523>524>525>526>527>528
>529>530(>531)>532>534>535>536>537>538
エリvsマッカーチス
『another mission』
途中経過
>655>657
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』
ROOK-RES(001):途中経過……といっても残りはエピだけだけどね。 EOS
>482 >483 >485 >489 >493 >495 >498 >500 >502 >504
>507 >559 >574 >576 >584 >593 >598
途中経過だ。
>56 >58 >381 >382 >383 >461 >462 >464(乱入) >589
エピローグ(途中)
>594 >595
もっとも、残りは僅かなのだがね。
(>595続き)
差し出された手を、ぼんやりと見つめる。
それは多分、救いの手。 わたしが求め続けたもの。
それが今、手の届くところに有った。
――思わず、目を細める。 カーテンから洩れる日差しが、眩しくて落ち付かない。
感情が逆撫でされて、渦を巻く。 シーツの柔らかい感触に、訳も無く泣きそうになる―――。
・・・だけど、感情とは対称に、心はどこまでも澄んでいた。
男は、わたしを、救うと・・・そう、言った。
でも・・・そうじゃない、と胸中で呟く。 上手く、言葉にならないけど・・・それは多分、違う。
それでは、救いにならない。 そのやり方じゃ、きっとすぐにだめになってしまう。
それに―――わたしを助けることが出来るのは、きっと、たった一人しかいない。
このひとでは・・・ううん、ほかの誰でも、わたしを助ける事は、出来ない。
――我ながら、なんて我が侭なんだろ・・・と苦笑する。
だけど、この想いがわたしを支えてきた。 いつも、わたしと一緒に在った。
全てに絶望した夜に、たった一つだけ見つけたんだ・・・。
だから―――――――――
:
:
:
顔を上げ、男――ラスキンさん、だっけ――に真っ直ぐ視線を合わせる。
そして、何かを振り払うように、首を横に振った。
・・・初めから、答えなんて決まっていた。
だからわたしは、コトバにならないいろんな想いを、ひとことに込めて・・・言った。
「――――――余計な・・・お世話だよ」
(>680続き)
「…そうか」
ラスキンが目を細め、所在なさげな手を引く。
その声には僅かに落胆の色が聞こえる。
しかし、それも一瞬のこと。懐中時計を取り出して時刻を確認してから、
ベッドから立ち上がるさつきへと背を向け、再び扉へと歩き出す。
「ついて来なさい。君は今すぐにでもあの街へと戻りたいのだろう?」
ラスキンは振り向きもせずに扉を出る。それこそが明確なさつきの信念に
対する回答であり、心よりの敬意。
屋敷の地下に創られた巨大な地下室、そこは魔術師たるアーノルド・ラスキンを
象徴するかのような場所。多数の実験機材、書架に納められた魔道書の数々、
奥に鎮座する巨大な姿は偶神クスィ・アンバー。
そして、部屋の中央には二重の同心円を描き、文字と模様で彩られた巨大な魔法陣。
「その円の中央に立ち、そして君の帰りたい場所を強く願いなさい」
さつきが円の真ん中へと立つの確認すると、ラスキンは懐から目の意匠が
施された鈍い色に輝く腕輪を取り出してさつきへと手渡す。
「餞別だ、持って行きたまえ。この時間なら向こうは夜だ、今の君ならば
さして困ることもなかろうよ」
受け取ったさつきが暫く困ったような顔をしてからそれを仕舞うのを見て、
ラスキンが魔法陣の外へと歩き、呪文を唱え始める。僅かな音と共に魔法陣が
燐光を発し、やがて一度大きく輝く。
部屋を溢れんばかりの光が満たす。
「さらばだ、お嬢さん。あとは君が信じるままに進みなさい」
光が消え、さつきの姿も幻のように消える。
そして、再び部屋には静寂が戻る。
全てを終えたラスキンが、傍らの机からパイプを取り、深く吸う。
「やれやれ、全く以て難儀な事だな」
吐き出される紫煙に混じる声は静かで、何処か虚ろ。
【弓塚さつきvsアーノルド・ラスキン 〜彼女に降る月光〜】
・前スレッド(吸血大殲 第15話 吸血鬼血風録)
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1014839234/ 導入:>530 >531 >534
闘争:>540 (>543) >570 >577
・本スレッド
闘争:>56 >58 >381 >382 >383 >461 >462 >464(乱入) >589
終焉:>594 >595 >680 >681
…やれやれ。
自分が望むように生きるといい、それがどのような結果になろうと
君は後悔はしないのだろうからね。
え? 何・・・? 起きたら、もう終わってるだなんて・・・ そんな・・・
グギガゴー!
(爆弾破裂)
【死亡】
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
【エピローグ】
倒壊した研究所から、ルークは無事に救助された。
サイラス−−フランケンシュタインの怪物−−がルークを庇ったからだ。
サイラス自身はあれだけの倒壊に巻き込まれ、ルークを庇っておきながら傷一つない。
不死身の怪物というのも頷けるというモノだ。
救助から3日。
日が昇るか昇らないかの時間。
夜と朝の狭間の時。
依頼人の銀髪の女とイーヴァは、サイラスを見送るために、海に来ていた。
サイラスは海に向かって歩いていた。
遠くを、どこか遠くを見つめながら、彼はそこに向かって進んでいく。
昇る日に光る海のはるかかなたに、その場所があることを知っているかのように。
「どこに、いくんだろう・・・」
「さあ・・・どこかはるか遠くを目指しているらしいとしかわからない」
「でもそれがおそらく彼の−−『約束の地』−−彼にとっての理想郷(アルカディア)」
「私は彼を、誰にも邪魔させることなく、そこへ向かわせてあげたかったの」
「海が相手では、さすがのヒトラーも彼を追い切れないでしょう」
女は、顔を覆っていた仮面を取りながら、笑顔をイーヴァに向けた。
「さあ帰りましょう。ルークの修理もあるし、まだ報酬だって渡していないしね」
戻ろうとする女を呼び止めて、イーヴァは疑問に思っていたことを問うた。
「・・・なんで、サイラスを助けようと思ったの? こんな何の得にもならないことをしようなんて・・・」
一瞬驚いたような表情を浮かべた女は、イーヴァに笑顔を向けてこういった。
「私のおばあさんが彼に助けられたからだっていったら・・・信じる?」
END
アドルフ・ヒトラー VS ルーク 『アルカディア計画』
レス番まとめ・・・
>482 >483 >485 >489 >493 >495 >498 >500 >502 >504
>507 >559 >574 >576 >584 >593 >598 >684
>232 ヴェドゴニアVS御神苗優
悪用? 悪用だって? 俺がリァノーンの事を?
……巫山戯た事を言ってくれるじゃねぇか。
俺は……この手でリァノーンの命を絶つ為に、人間に戻る為にココにこうしている。
それは他の誰でもない、この俺の手によって行うべきだ。
誰にも邪魔はさせないし、手は出させない。
きっと、リァノーンもそれを望んでいるはずだから。
「テメェに……彼女の何が分かるッ!?」
俺はそう叫んで、銃弾から身を隠せる場所を探して走り出す。
すぐに別のチューブが目に付き、そこに身を隠す。
僅かに人心地付いた後、陰からレイジングブル・マキシカスタムで奴の銃撃に応戦を開始した。
互いの隠れているチューブが、銃弾を受けて火花を上げる。
このままじゃ埒が開かねぇな……俺は何か打開策を考える事にした。
>686 御神苗優vsヴェドゴニア
『テメェに・・・・・・彼女の何が分かるッ!?』
奴はチューブの一つに身を隠しながら、
俺の問いに答えた。
こいつ、ハンターなのか?
しかし、こいつの言ってることが気になる。
彼女のことを知ってるかだと?
ハンターは普通、標的への感情を廃して戦うはずだ。
疑念が俺の頭に渦巻く。
俺はその疑念を無理やり奥へと押し込むと、
周囲の気配を読もうとする。
一瞬の油断が命取りになるのを、俺は知っているから。
どうやら、奴もこっちの気配を読んでるらしい。
ならば・・・・・・
俺はさっき拾った三つ刃刀を思い切り投げ飛ばす。
それと同時に俺は逆方向へと移動すると、別のチューブに隠れ、
奴の発砲を待つ。
さぁ、お前さんの居場所を教えてくれ!!
>687 ヴェドゴニアVS御神苗優
チッ、明らかに誘ってやがる……。
あらぬ方向へ飛んでいく旋風の暴帝を見つめながら、俺はつとめて冷静に考えた。
――やってみるか。
決断すれば、後は実行に移すのみだ。
男がいたと思しき一角のチューブを視界に入れ、そこへイメージを収束していく。
力がそこへ収束していき……そして弾けた。
次々と一帯のチューブが砕け、破片が舞い散る。
これがどの程度のダメージかはともかく、居場所はいぶりだせる筈だ。
俺はまんじりともせずにその光の方へと銃口を向けて待った。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
〜終幕/堕天使〜
>643
――エレンは、言った。
『だって、エミリオはこんなにも強くなった』
確かに、そうかもしれない。
護りたいものがあったから。
――エレンは、言った。
『だって、エミリオはこんなにも強くなった』
それは、違うかもしれない。
護りたいものはあったけれど、還る場所はなかったから。
君の一番の笑顔は、君の瞳に光を与えている人のために取っておいて欲しい。
君の一番の笑顔は、知ってるから。
何も見えなくて。
何も聞こえなくて。
何も感じなくなった僕の、それが最後の願い。
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
〜終幕/過去を無くした少女〜
>689
ウォンの言葉通り、数日後、私達はインフェルノに補足され、日本を去ることになる。
そしてその逃亡の旅は、いつしか私の過去を探す旅へと変化していた。
閉ざされた記憶の断片を手掛かりに、香港、そこからモンゴルへ。
そして今、私達はモンゴルの草原に居る。
この空を見た時、私は言葉を失った。
蒼穹に、魂を奪われてしまったかの様に、ただ、空を見上げている。
通訳の青年の声を、私は思い出す。
『あなたがモンゴルの子なら、空を忘れているはずがない。
空も雲も、貴方の血や骨の中に入っている。見上げてみれば解ります』
本当に―――この空には見覚えがある……何度も夢に見たことがある。
そしてこの空は、何よりもあの少年に似合うだろうと感じた。
胸ポケットから小さな封筒を取り出す。
長い旅の間によれよれになったその中には、髪が一房入っている。
この空に似た、どこまでも蒼い色の―――エミリオの髪。
風は、何処までも優しく吹いている。
私はその風に乗せ、彼の髪を空へと還した。
ふと……風に舞う髪に、空を舞うエミリオの姿を見たような気がした。
暫く空を見つめた後、私は、傍らに心配そうな顔で立つ玲二を安心させる為、
そして、エミリオとのいつかの約束を守る為、
ただ、静かに微笑んだ。
(Ending Song 『Fly』)
エレンvsエミリオ
『黄昏の堕天使』
レス纏め。
前スレ(
http://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1014839234/)分
導入
>532>533>536
>542>549>551>554>556>564>616>622>632>638
本スレ分
>9>43>48>50>54>57>99>101>103>110>119>123>127>131>136>140>141>142>183>185>190>194>198>202>366
>371>373>375>376>379>444>446>447>451>456(エミリオ死亡)
>491>499>546>567>578>613>620>631>643
終幕
>689>690
かなりの長丁場になったにも関わらず、付き合っていただいた江漣に、最大限の感謝を。
ヒトラー「我らとリロイ&ラグナロクの闘争の途中経過だ」
導入
>449 >450
闘争
>453 >480 >492 >539 >544 >575 >587(以下続行)
>688 御神苗優vsヴェドゴニア
チューブに隠れて、奴の動きを待っていた俺は、
目を疑った。突然、チューブが一本ずつ割れていったのだ。
まるで、巨大な顎に噛み砕かれるように・・・・・・
「念動力(サイコキネシス)?・・・・・・・サイキッカーか?」
俺は一人呟くと、もはや遮蔽物としては役に立たなくなったチューブの影から飛び出す。
目標はただ一つ、未だに壊れていないチューブ!!
俺は銃身をそれに向けると、引き金を引く。
かくれんぼはこれで終わりだ!!
>693 ヴェドゴニアVS御神苗優
砕けたチューブの破片が床に降り積もり、奴の姿が見える。
同時に、互いに銃弾のやりとりを開始。
だが、こちらにはまだチューブの陰というアドバンテージがある。
それを手放す必要などない。
レイジングブル・マキシカスタムの銃口が容赦なく男の体を撃ち抜かんと吐き出される。
奴の銃弾はチューブを空しく叩くのみだ。
このまま一気に決めてやる。
>694 御神苗優vsヴェドゴニア
(ちょっと早まったかな・・・・・・・)
そんな思いが頭をよぎる。
移動しながら射撃する俺と、遮蔽物から撃ってくる奴では、
あまりにも分が悪かった。
しかも、どうやら・・・・・・・あれが使ってるのは.454カスール弾丸・・・・・・
いくらA・Mスーツを着てるとはいえ、
このままじゃこっちがジリ貧だ。
何発かを喰らい、何度かよろける。
ならば・・・・・・・奴を巣穴から燻り出すまで!!
俺は腰から小型テルミット焼夷弾を取り出すと、
奴の隠れるチューブへと投げつける。
さぁ、今度はこっちが七面鳥撃ちする番だぜ!!
>695 ヴェドゴニアVS御神苗優
俺の放つ銃弾は確実に奴の体を捕らえている。
なのに、そのダメージは一向に致命傷には至らねぇ。
おいおい、これって454カスールだぜ?
どうやら、相当高い防弾性能を誇るスーツみてぇだな。
……と、奴が俺をいぶりだそうと手榴弾を投げてきた。
「チッ……!」
それを見た瞬間、チューブの頂点へ跳躍。
その過程で槍――聖者の絶叫をくみ上げて着地する。
そこから更に奴目掛けて跳躍。
頭部ならどんなに頑丈なスーツでも関係ねぇだろ!
>696 御神苗優vsヴェドゴニア
俺の投げた手榴弾がチューブに届くのと、
奴が跳躍したのは、ほぼ同時だった。
凄まじい身体能力だ・・・・・・同族殺しの吸血殲鬼か・・・・・・
奴は跳躍しながら、空中で拳銃をホルスターに仕舞い、
次の跳躍で背中から槍を組み立てると、
俺の頭目がけて殺到してくる!!
俺はすぐさま横へ転がるようにして避けながら、
奴に向かってライフルを撃ち放つ。
ガラスの破片が頬を傷つけるのにも構わず、
俺は打ち続けた。
空薬きょうが床に転がる。
とっととクタバレ、この野郎!!
>697 ヴェドゴニアVS御神苗優
チッ! 鬱陶しい野郎だ!
横にかわして銃を撃ってくる野郎に聖者の絶叫を投げつけて両腕をガードに回した。
銃弾は着実に腕を、胴体を抉ってくる。
俺は血をまき散らし、口からも吐血しながら地面を転がった。
マズイ、いくら吸血鬼の生命力でもこのダメージは軽視できねぇ……!
だが、じっとしてるワケにもいかねぇ。
ふらつく体に無理矢理鞭打って立ち上がる。
SPAS12改「挽肉屋」を構えて発砲、面の破壊力を重視した散弾をばらまく。
454カスールを耐え抜くあのスーツは貫けねぇだろうが、衝撃くらいはあるはずだ。
その結果を確認せずに「挽肉屋」を投げ捨てて右手にレイジングブル、左手にサド侯爵の愉悦を抜いてダッシュ。
間断なく引き金を引いて奴に立ち直らせる隙を与えずに距離を詰めようと試みた。
>698 御神苗優vsヴェドゴニア
俺の攻撃は、着実に奴にダメージを与えつつある。
奴は苦し紛れに俺に槍を放り投げ、両手で必死にガードしている。
俺は体を捻りながらその槍をつかみとる。
弾のきれたライフルを投げ捨てると、奴に一気に踊りかかろうとした。
吸血鬼の生命力を侮っていた。
奴はふらつく体で、俺もよく見かける、ショットガン・・・・・・SPAS12を引き抜き、
俺目がけてぶっ放してきた!!
あんだけぶちこんで、まだ動けるのか!?
驚く暇もなく、俺は両手を顔の前でクロスさせてガードする。
散弾がスーツを叩く。無数の小さなハンマーで殴られるような感触に、
思わず足をとめた。
その一瞬の隙をついて、奴は一気に近づいてくる!!
俺は後ろに飛び退りながら、槍を奴に目がけて投げつける。
ナイフとSAUERを抜く時間を稼ぐために。
>699 ヴェドゴニアVS御神苗優
距離を詰めようとする俺に対して、奴は聖者の絶叫を投げ返して時間を稼ごうとする。
だが、俺はその聖者の絶叫を睨み付けるかのように念動力を叩きつける。
と、俺に向かって飛んできていた聖者の絶叫は180度方向を変えて穂先を奴自身へと向けて突っ込んでいった。
時間を与えず、一気に決めてやる!
そうして、奴の姿は後五歩というところまで近づいてきた。
>700 御神苗優vsヴェドゴニア
俺は目を疑った。俺の投げつけた槍が、奴の目前で静止した。
そこまでなら、まだ良かった。その槍が180度方向転換して、
俺に向かってきたのだ。
俺は着地目前の不利な体勢から必死に回避を試みる。
が、無理な注文だった。槍は俺のわき腹に当たる。
巨大なハンマーで殴りつけられたような衝撃が走る。
俺はその衝撃を殺しきれずに後ろに転がった。
俺が起き上がったとき、奴はあと数歩のところまで迫ってきていた。
俺は腰に提げた鞘からナイフを抜いた。
俺は痛めた脇の痛みに顔をしかめながら、そっとナイフを構えた。
>701 ヴェドゴニアVS御神苗優
よし、後は格闘戦に持ち込んで奴の額を貫けばお終いだ……!
右手のサド侯爵の愉悦を頭部目掛けて突き出しつつ、バヨネットを送り出したレイジングブルを振り上げる。
奴に反撃の機会は与えねぇ。
このまま一気に決めてやるぜ!
>702 御神苗優vsヴェドゴニア
奴は右手に構えたナイフを俺の顔目がけて突き出し、
左に構えたマグナムは銃剣を展開して振り上げている。
やってくれる・・・・・・だが、こっちも伊達に死線を潜り抜けてきたわけじゃない!!
突き出してきたナイフを構えたナイフで捌き、
振り下ろしてくる左の銃剣は手首に掌打を放って止める。
そしてがら空きの顔面めがけて、鋭い頭突きを放った。
こんなとこで死ぬわけにはいかねェンだよ!!
>703 ヴェドゴニアVS御神苗優
「ガッ!」
その頭突きで、目の前にたくさんの星が舞った。
鼻骨がひしゃげて、鼻血も出ている。
しかも、手首への一撃でレイジングブルを取り落としてしまった。
僅かにのけぞりながら、それでも俺の目は奴を真正面から睨み付けている。
すぐさま気を取り直して、サド侯爵の愉悦を逆手に振るった。
更に、レイジングブルがなくなって空になった手のかぎ爪を横なぎに振るう。
鋭い爪が奴の頭部をえぐり取らんと凶暴な光を閃かせて襲いかかった。
「冥土の土産に覚えとけ、吸血鬼ってのは全身凶器なんだよ!」
>704 御神苗優vsヴェドゴニア
頭突きは命中した。しかし、奴の目から凶暴な闘争心が萎えることは無かった。
むしろ逆に油を注いだ結果になったみてぇだ。
奴はナイフを手の中で回転させ、逆手に持ち帰るや、
すぐさま俺に向かって旋風を巻き起こす様に振るう。
それを頭を下げて避けたところに、
左ゆびから鋭く伸びた鉤爪が襲ってくる。
俺はそれを首を捻るようにして避ける。
それでも爪は頬を軽く掠める。
『冥土の土産に覚えとけ、吸血鬼ってのは全身凶器なんだよ!』
奴が勝ち誇ったように叫んでいる。
もう勝った気でいやがるのか、手前は?
「俺はどんな過酷な状況下でも生き残れるのが自慢でね!!冥土行くのはまだ早いんだよ!!」
俺はアッパー気味にナイフを振り上げる。
そしてそのまま俺は踊るように身をまわすと奴の頭目がけて回転式裏拳を放つ!!
>705 ヴェドゴニアVS御神苗優
チッ……しぶとい野郎だ。
正直、ココまでやる奴だとは思いもしなかった。
僅かな苛立ちと共に更なる攻撃を加えようとした時。
奴のアッパースイングのナイフが迫ってきた。
必死に顎を上げてそれをかわす。
が、顎と喉の境目辺りを刃が掠めたらしく、僅かに血がしぶく。
それをかわしたと思ったのも束の間、今度は裏拳が迫ってきていた。
駄目だ、かわせねぇ!
何とか頭部との間に腕を差し挟んでガードするが、衝撃は殺しきれない。
脳味噌が揺れ、腕の骨が軋んだ。
が、それに構わず俺は腕を取って肘を決めながら投げ飛ばした。
「あぁそうか、そりゃ悪かったな! それじゃ今からきっちり責任取って送ってやるよ!」
>706 御神苗優vsヴェドゴニア
俺は苛立っていた。決め手が見付からねぇ!!
裏拳もクリーンヒットさせることは出来なかった。
すぐさま次の攻撃に移ろうとした俺の腕を、
奴は肘でがっちりと極めるや、力任せに投げ飛ばした!!
ヤバい、これじゃあ肩が逝っちまう!!
俺は自分から飛ぶような格好で素直に投げ飛ばされた。
不自然な格好で投げられるよりは良かったものの、
一瞬、息が詰まりそうなほどの衝撃が体を包む。
しかし、ここで倒れてるわけにもいかねぇ。
俺はふらつく体を無理やり引き起こすと、
ナイフを青眼に構える。
俺の癖で、心持ち右に剣先が寄る。
俺はことさらにナイフを動かして奴を誘う。
さぁ、どう動く?
誘いに乗るか?それとも、罠を警戒するか?
>707 ヴェドゴニアVS御神苗優
フン……誘ってやがるな。
奴のナイフの動きから、全身の動きから目を離さずに俺は考えた。
膠着状態を動かさねぇと話にならねぇ。
考えるんだ、俺にはその力がある……。
ふと、床に目を落として気が付いた。
これが使えそうだ。
脳裏に、辺り一帯の状況をイメージする。
粉々に砕けたチューブ。
それを構成していた、今はただ床に散らばるガラスの破片……。
俺のイメージは、それらを全て掌握し、力を与えていく。
カタカタカタカタ……。
床一面のガラスが、そんな音を立てる。
それは次第に大きくなり――爆発した。
ガラスの破片による嵐が、奴目掛けて襲いかかった。
>708 御神苗優vsヴェドゴニア
「!?」
俺は目を疑った。床に散らばる破片が一斉に俺目がけて飛んで来たのだ!!
ここまでやれるのかよ、こいつは!!
このままボケっと突っ立ってたんじゃあ、ガラスの嵐にやられるだけだ。
ならば・・・・・・
俺は覚悟を決めると、両腕で顔をガードしながら一気にガラスの嵐に飛び込む。
目指すは奴の懐だけだ!!
ガードを潜り抜けて、いくつかの破片が頬をを切り、何個かは額に刺さる。
それでも俺は突進を止めない!!
俺にもまだ奥の手は残ってる・・・・・・行くぜ!!
>709 ヴェドゴニアVS御神苗優
奴はガラスの嵐の中を突っ切ってくる。
攻撃は最大の防御、なるほどな。
それは確かに正しい選択だ。
ならば、応えてやらねぇとな。
こちらもサド侯爵の愉悦を正眼に構えて嵐の中に突入。
途端に体のあちこちが切り裂かれ、血がしぶく。
ガラスの嵐を血煙が彩る。
我慢比べならこっちに分があるんだよ!
サド侯爵の愉悦を逆手に構えて奴へと肉薄していった。
>710 御神苗優vsヴェドゴニア
奴も嵐の中に飛び込んできた。
決着をつけるつもりだな・・・・・・
ナイフをしっかりと握りなおす。
そして左腕で顔をガードしながら、
体をばねの様に捻じ曲げ、
一気に振りぬく。
俺の真の狙いを悟られぬよう、大振りに。
>711 ヴェドゴニアVS御神苗優
奴のバネを利かせたナイフの一撃を、片腕を犠牲にして受け止める。
皮膚を裂き、肉を食い破って骨を噛んで……止まった。
鋭い痛みと鈍い痛みを同時に感じて顔をしかめる。
だが、俺はそれを堪えて筋肉を引き締めて腕を捻る。
奴も僅かに抵抗するが無駄だ。
そのまま奴のナイフを奪い取ってみせた。
「今度こそ地獄に送ってやるよ!」
そのまま、サド侯爵の愉悦を頭部目掛けて振り下ろした。
>712 御神苗優vsヴェドゴニア
渾身の一撃を、奴は腕を犠牲にして止めた。
急いで引き抜こうとするも、ナイフは奴のうでにがっちりと食いつき、
奴の腕の捻りで手から離れていく。
奴は勝利を確信してか、俺の頭めがけてナイフを振り下ろしてくる。
そこに隙が出来た。
俺は右腕を振り上げてナイフの一撃を防ぐ。
みし、と嫌な音がした。
そして俺は空いた左手を奴の顔に押し当て、貯めていた気を放出した。
サイコブロー。自分の精神波を増幅して打ち出す、スーツの機能。
これで、奴の意識は朦朧とするはずだ。
俺は奴の腹にするどい膝蹴りを打ち込む。
くの字に折る。俺は奴の首に手を回すと、一本背負いに持ち込むように体を回す。
そして肩に奴の頭を固定すると、首も折れよとばかりに体を落とした!!
俺の全体重を一点に喰らい、跳ね返るように吹っ飛ぶ、奴の体。
しかし、俺も嵐の中で顔をさらしたため、あちこちが切れている。
破片で瞼を切ったのだろう、既に片目は血でふさがってしまった。
すでに片腕も使える状態じゃない。
頼む、立ち上がってくるな・・・・・・・頼む!!
>713 ヴェドゴニアVS御神苗優
「カハ……ッ」
よく分からない。
奴に左手を押し付けられた瞬間、意識が急激に揺らいだ。
そして、気が付けば俺は床に叩きつけられて倒れていた。
目が回る、全身が悲鳴を上げる、首が今にもへし折れそうなほどに軋んでいる。
何をされたのかよく分からねぇ。
ただ、全身がもう動きたくないって言ってる。
吸血鬼の生命力も俺を動かそうとはしてくれない。
だから、俺は……。
まず、視線を奴の身を守るスーツに向ける。
俺のイメージを、スーツのチャックに集中させ、そして下ろす。
音をさせながらチャックが下りて、そしてスーツがはだける。
そこに、俺はかぎ爪を心臓目掛けて振るった。
>714 御神苗優vsヴェドゴニア
奴は床に倒れたままだ。
が、それでも注意しながら近寄る。
俺はナイフを拾い上げる。
奴に振り向いた瞬間だった。
俺のスーツの前が突然はだけた。
と思うまもなく、奴の右手が俺の心臓を貫いていた。
あぁ、俺は、ここで死ぬのか・・・・・・
だが俺には一つだけ、疑問があった。
それを晴らし、もう一つだけ、頼みたいことがあった。
「なぁ、冥土の土産に・・・・・・二つほどお願いしていいか?」
>715 ヴェドゴニアVS御神苗優
血にぬめるかぎ爪を奴から引き抜き、そのまま崩れ落ちる。
動けない……そんな俺に向かって奴は何事か話しかけてきた。
お願い、だって?
「何だよ……お願いって?」
全身を苛む苦痛に耐えながら、俺はかろうじてそう返した。
何かあるならさっさと言え、という言葉は口に出す気力もなかった。
>716 御神苗優vsヴェドゴニア
「お前、云ったよな。『彼女の気持ちが分かるのか』ってさ。ハンターのお前が、なんでそんな事言うんだ?」
俺は血を吐き出しながら問い掛けた。
目の前がだんだんと暗くなってくる。
まだだ、まだ持ってくれ!!
「で、お願いってのは・・・・・・こう見えても、まだ学生でね・・・・・・明後日、学校の卒業式があるんだ・・・・・・
必ず出場する、って約束しちまったんだけど・・・・・・その約束、破っちまうからごめん、て伝えてくれるか?
場所は・・・・・・高校・・・・・・俺は3−B・・・・・・の御神苗・・・・・優・・・・・・相手は・・・・・・笹原・・・・・・は・・・・・つほ・・・・・・と・・・・・か・・・・が・・・・・・ほ」
そこまで云うのがやっとだった。
すでに何も見えない。
何かにすがりつくように手をのばしながら、俺は懸命に話した。
>717 ヴェドゴニアVS御神苗優
「俺は、彼女に血を吸われてこの姿になったんだ。彼女の事は夢の中でいろいろと聞かせてもらった」
いちいち律儀だなと思いつつ、奴の言葉に返答する。
これから死んでいく奴に言って聞かせても仕方ないのにな。
「だから……彼女の願いも俺は知ってる」
それを叶える為、そして自分が人間に戻る為に俺はココにいるんだ。
「もう一つの願いの方は……俺でよければ伝えといてやるよ。それで満足か?」
そう問い質した俺に対する答えはなかった。
そちらに目を向けた俺は、奴の目を見て悟った。
既に、事切れている。
ゆっくりと、その体が床へと倒れていった。
俺と同世代だという奴は、果たしてこんな暮らしの中で生きてきて幸せだったんだろうか?
……きっと幸せだったんだろう。
こうやって、死の間際でも自分以外の者を気遣えるんだから。
その死体をそっと横たえてやって、俺はリァノーンの方へと歩いていった。
奴によって床に横たえられていたリァノーンに、そっと念話を送り込む。
(リァノーン……?)
その呼びかけに、うっすらと目を開ける。
(来て下さったのですね、本当に……)
ココに来るまでの戦いで、全身に無数に刻まれた傷。
まだ癒えていないその痕に、白い指がそっと触れる。
(御免なさい……貴方を……こんなにも傷つけて……)
俺は首を振った。
これから彼女の命を奪おうという俺に、リァノーンが詫びる道理なんてない。
(赦して、くれるのですか? わたしを……)
(ああ)
頷いた、頷くほかなかった。
(……いいんだね?)
安らかな笑顔で頷くリァノーン。
その鳩尾に、俺は貫手の切っ先をあてがい……一念を込めて突き通した。
>718 ヴェドゴニアVS御神苗優 エピローグ
「笹原初穂サンと……香穂サン?」
あれからすぐに俺は奴の通っていた高校を調べ上げた。
そして、学園内に無断侵入して奴の願いを叶える為に色んな人に二人の事を聞いて回った
部外者ではあるが、制服が互いに学ランだからそれほど怪しまれずに行動できたのは幸いだ。
そして、お目当ての二人には辿り着いたが……。
さすがの俺もこうして対面してみるまで双子だとは思ってなかったぞ。
とはいえ、互いから受ける印象は結構違う。
双子といっても、こういうケースがあるんだな。
おっと、二人が怪訝そうな顔してるな。
俺は用件を切り出そうとして……どう伝えるべきか迷った。
正直に言うのか? 俺のこの手が奴の心臓を握り潰したって?
……言えるワケがない。
そうでなくとも、死んだって伝えるのか?
その事実にこの少女達は耐える事ができるんだろうか。
きっとこの二人は奴にとって、あるいはこの二人にとって奴は大なり小なり特別なんだ。
その事実にどんな反応をするんだろう?
彼女達は何も切り出さない俺に対して明らかに不審の声と目を向けてきている。
……もう、引き延ばす事はできない。
「御神苗優って人から伝言、卒業式には来れないって。俺は伝言頼まれたんだ。用はそれだけ、悪ィな」
一気にまくし立てた後、二人に背を向けて走り出した。
背後で何か言っている様だが聞こえないふりをする。
そのまま、学校の敷地内から脱出した。
俺は、自分の許せない人間に対しては容赦なく自らの手を振るってきた。
だが、昨日俺が手を掛けたあいつは果たしてそんな人間だったのだろうか?
……さっきの彼女達を見た時、一瞬香織と白柳サンの姿が重なって見えた。
その時分かったんだ、あぁ、あいつはきっと俺とよく似てたんだって。
そんな奴を、俺はこの手で……!
「……帰ろう」
帰れば、俺にも待っている人達がいる。
帰るべき場所に帰れなかった者がいる。
それを背負って生きていくしかないんだ。
御神苗優という人間とリァノーン、二人の鎮魂を祈りながら生きていこう。
思い足を動かしながら帰路へとついた。
(BGM:MOON TEARS)
ヴェドゴニアVS御神苗優 レス番まとめ
>196 >197 >200 >201 >203 >204 >232 >686 >687 >688
>693 >694 >695 >696 >697 >698 >699 >700 >701 >702
>703 >704 >705 >706 >707 >708 >709 >710 >711 >712
>713 >714 >715 >716 >717 >718 >719
イノヴェルチじゃない人間に手を下したのは、コレが初めてだな……。
遅くなったが、当スレのインデックスだ。
BATTLE REPORT
indicates battle result in Chapter 16.
横島 vs 殺人貴 >20
奥森かずいvs浅上藤乃 >37
両儀式 vs アーカード >53
閑馬永空vsギーラッハ >100
鈴鹿御前 vs アドルフ・ヒトラー >139
リロイ&ラグナロクvsナルバレック >193
狼鬼vs暗黒騎士ガウザー >243
〜蒼穹の襲撃者〜 <蒼崎青子vsクロノ&ロゼット&アズマリア> >244
突然!?大乱闘(参加者12組) >349
「LAWMANS」(入江省三&エリ・サカモトvsヒドゥンエイリアン) >365
ウルフvsヒカト >455
御神苗優vs麻宮アテナ(&観客席での騒動) >463
アセルス vs 横島 「最低の危機」 >509
横島vsスミレ >543
アルトルージュ祭り(メビウスリング) >652
吸血姫美夕vs暗黒騎士ガウザー >664
遠野秋葉vsシエル >666
剣乱舞闘(@途中経過) >670
音楽界格闘大殲(@途中経過) >674
『血塗れの遁走曲?』(ミア・フォーテーvsV13vsキース・ロイヤル)(@途中経過) >675
Lastdance on stage (ミア・フォーテーvs幻獣) (@途中経過)>676
エリvsマッカーチス『another mission』(@途中経過) >677
弓塚さつきvsアーノルド・ラスキン【彼女に降る月光】 >682
ルークvsアドルフ・ヒトラー 『アルカディア計画』 >685
エレンvsエミリオ『黄昏の堕天使』 >691
淫藤宗光・ヒトラーvsリロイ&ラグナロク(@途中経過) >692
ヴェドゴニアvs御神苗優 >720
722 :
以上、自作自演でした。:02/03/21 16:48
あげます
723 :
以上、自作自演でした。:02/03/25 18:37
asdwqqw
724 :
以上、自作自演でした。:02/04/07 00:43
下がりすぎage
?
age
727 :
以上、自作自演でした。:02/04/11 20:59
さて、神にすでに見捨てられたこのスレで私がお前達の相談にのってやる。
のこり5KBしかないが、言いたいことがあるなら言え。
辞世の句として聞いてやろう。
「なるなるの人生相談室」係り
P.N.見習い吸血殲鬼
こんばんは。
俺は最近闘争で人を、悪人でない人を殺してしまいました。
罪の重さに耐え切れそうにありません。
こんな俺はどうしたらいいでしょうか?
>728
私は某漫画のヒロインなのですが、
その漫画自体の評判がよくありません。
どうしたら人気を得られるのでしょうか?
「なるなるの人生相談室」係り
P.N.某都知事
実は私は人間ではないのですが、人間に惚れてしまいました。
この想いをどうすれば良いでしょうか?
今日の夕食の献立を代わりに考えて下さい。
押しかけ相棒と昔の『知人』二つを天秤にかけてしまっている。
どうすればいいか、教えてくれ
>728
「なるなるの人生相談室」係
P.N. 魔女
最近女としての在り方に疑問を持っています。
やれ「最強」だの「外道」だのというのは気にしませんが、少しやり過ぎたとはいえ、
あの女なら幽霊にだって跳びかかるセクハラ魔人ですら私を避けます。
どうすれば宜しいのでしょうか?
さて、早速、殉死者が来たか。
>729 見習い吸血殲鬼
ふむ、そもそも善悪の価値観など誰が決めるのだ?
所詮、それはお前が自分で作った枠に違反したことで、単に苦しんでいるにすぎん。
苦しいなら、枠など取っ払え。
そもそも、枠などは存在しない。
それはお前が作った妄想だ。
さあ、ナイフを取れ。銃を握れ、思うがままに殺せ。
それが真の吸血殲鬼だ。
>730 吸血殲鬼2号
漫画?
メルヘンやファンタジーの世界ではないのだから、そのようなもの存在しない。
お前は大殲初期にいたクルスーニクにと同じオリジナルキャラだ。
違うのか?
ああ、中央東口がイラストを描いていたな。
オリジナルキャラなのにイラストがあるとは羨ましい奴だ。
さて、人気を取りたいのらしいが――
テレカになれ。
少し、知名度もあがるだろう。
あんな格好をしていて今更羞恥もなにもあるまい?
>728
「なるなるの人生相談室」係
P.N 最弱&貧弱吸血鬼
・・・最近、私はここにいてもいいのかわからなくなってしまいました・・・(涙)
最弱&貧弱な私ですが・・・ここにいてもいいのでしょうか?・・・
よろしくお願いいたします・・・(深々と頭を下げる)
「なるなるの人生相談室」係
P.N. ロクスケ
・・・組織の全貌を上手く掴む方法があれば教えてくれ。
どうにも行き詰まっちまって困る。
「なるなるの人生相談室」係
P.N. 友人
導入なかなか書けなくてカナブンよりごめんなさい。
>728
「なるなるの人生相談室」係
方向が狂って明後日の方向に突っ走ったあげく、異常なバグ大放出で平気な面してる某会社をなんとかしたいのですがどうすればいいでしょうか?
「なるなるの人生相談室」係り
P.N.木偶絶倫
正直、俺の闘争が『俺』に相応しいモノになっているか不安です。
なるなるさんの目から見てどうだったでしょうか?
まだエピローグを書き込んでないですが……。
「なるなるの人生相談室」係り
P.N.5000年生きた真祖
人生に疲れました。
「なるなるの人生相談室」係り
P.N.魔弾の射手
遠距離以外で戦える方法を下さい。
というか、私はやっぱり死んだんでしょうかしら?
「なるなるの人生相談室」係御中
最近イ・・・ゲフンゲフフン・・・の兄貴が構ってくれないんじゃ、
どうしたらええか、教えてつかぁさい。