吸血大殲 第8章 月赤の狂騒曲

このエントリーをはてなブックマークに追加
9深山奏子 ◆1dKanaKo
(前スレ>719 >723) 銀 vs 初音

「………」

…私はただ、呆然と見詰めるしかなかった。
多分姉様と同族、深い因縁が有ったと思われる、巨大な蜘蛛の滅び行く姿を…。
その最期の言葉は私には理解出来なかったけれど、
きっと姉様には深い意味があったに違いない。
ふと、姉様の顔を見上げる。
…色々な感情が混ざり過ぎて、私には何も言うべき言葉が見つからなかった。

だから、私は姉様を抱き締めた。
強く。
想いを込めて。
そんな事しか出来ない自分が哀しくて、そんな気持ちも全て込めたように………。