296 :
NPCさん:
いきなりですみませんが、どなたかハーンマスターのシステム紹介をしてください。
すごいゲームなんですか?無知ですみません。
あー、長くなるんだがね。
MasterってよりHarnの説明だがいいかな?
いいなら書く。
構わないんじゃない? いい宣伝にもなるだろうし。
んあ。じゃ。
えーとまず、HarnはファンタジーRPG、だ。
しかもどっちかってーと、富○見系とかのお気楽ファンタジーじゃなくて
時代設定とかがえらい緻密なハイ・ファンタジーってのに属する。
この「設定が緻密」とかってのはHarnの特徴だから覚えておくといい。
そんでもって、ハイ・ファンタジーはハイ・ファンタジーでも
魔法と混沌ってよりは剣や人っていう要素がでかい。
もちろん魔法とか奇跡もあるにはある、ドワーフやオークだっている。
だけど、人々を生かし、国を治め、戦争をするのはあくまで人の力だ。
村同士、国同士、人同士がいがみ合い、協調しあって生きている。
技術レベルはそんなに高くないが
普通にファンタジーRPGにでてくるようなもんはたいてい出てくる。
(しかもえらい細かい。ダメージはチャート見るから、そんなには複雑じゃない…はずだ)
システムでどんなことができるか、っつーと、
映画の『ブレイブ・ハート』とか(翻訳者も一押ししてた。俺も同意見)。
確かに日常は平穏だし、魔法も表立ってはでてこねぇ。
だけど、設定が細かい分、権力者同士の争いやらいがみ合い、
思想対立なんかも演出できる。それこそ『ブレイブ・ハート』みたいにな。
小麦の一粒を血の一滴に感じるような、ただ泣いて冒険者に金払うだけじゃない
「人格のある村人」だって作れる。
そこで生きる人間を作れるわけだ。
当然歴史もクソ細かく編纂されてるから、シナリオやらなにやらは
そこからネタを引っ張ってきてもよし、
気に入らなければそこに書かれてない、あとの時代をやればいい。
あと、PCはヒーローじゃねぇ。死ぬ。
ただし、そんな奴だからこそ、歴史と土地の英雄になれるかもしれん。
臆病で氏に安いからこそ、英雄ってのは重く見られる。
泥炭の燃える匂いと鉄剣の臭い、
それから藁と陽だまりと人肌の温かみに生きる…隣の禿親父とかな。
ただ、Harnも欠点がないわけじゃない。
まず資料が多いってのがある。ぶっちゃけ、読むのがメンドイ。
まぁこのへんは、辺地に住んでるPCはンなことしらねぇよつって済ませりゃいい。
隣の村に行くのだって大変なんだ、王様同士のパワーバランスなんて知ってるわけない。
で、もう一つ、こっちは結構致命的だ。
元々Harnは汎用世界設定で出されたもんだから、悪く言えばありきたりの設定しかない。
「Harnじゃないと出来ない冒険・演出」ってのが無いわけだ。
だからこの辺だけは割り切って、「書かれて無い時代」を使うか、
(書かれてない時代なら、外宇宙から鉄砲持ったソロマニ人が来ても文句はねぇ(w
あるいは自作世界の参考資料としてHarnを使うか、だ。
例えば、村の人口が何人くらいなのか、何が売られてて何を食ってるのか、
植物は何が生えてるのかとかの疑問にいちいち答えられる位細かいから、
ファンタジー世界の一般資料として扱えばいい。
もちろんそこに書いてあることが気に食わなかったら
ちょっとだけ捻れば納得行くものが出来るはず。
(例えば植生がちげーっていうのなら、からっ風の一つも吹かせればいいよな?
(どうしても変えたいなら魔法って設定もあるし、それで冒険のネタにもなるだろ
304 :
翻訳者:03/01/14 18:09 ID:???
名前からクエスチョンマークを取りました。それじゃ、ルールメカニズムの
説明はこちらでしましょう。ちょっと長文になりますが、それはご容赦を。
キャラクターを作成するためには、種族、性別、誕生日、誕生星座、生誕地、
社会身分レベル、兄弟順位、親との関係、氏族長との関係、身長、体格、体重、
容貌といった情報をダイスで無作為に、または出目を基に計算などして
決定していきます。
これらを決めてからようやく属性値(筋力、スタミナ、敏捷性、器用度、
視力、嗅覚、味覚、知力、意志力、オーラ)や倫理観を3d6で、また信仰神と
篤信点を決定します。そのほか肉体的特長(左利きとか白子とか)や精神疾患
(〜恐怖症など)とその程度(軽度〜重度)などを決定します。
技能は、各技能で指定された属性値3つの平均値に(もしあれば)誕生星座の
修正を加えたものを基礎(Skill Base、技能基礎値)とし、それを何倍かする
(倍数は技能ごとに指定あり)ことでパーセンテージ値(Mastery Level、
習熟度)を算出。取得できる技能の種類は、キャラクターの職業(別途
1d100で無作為、または選択)をもとに指定され、いくつかの独自選択分を
追加可能。
技能判定は1d100。1の位が0か5で成功または失敗した場合、決定的成功/
致命的失敗となります。
(続く)
305 :
翻訳者:03/01/14 18:13 ID:???
戦闘は、攻撃側が使用武器と使用する衝撃力(武器ごとに「打撃」「斬撃」
「刺突」)と狙う身体部位(上段、中段、下段)を、防御側は防御行動種
(受け、逆撃、回避、無防備)を宣言、それぞれ技能判定を行い、成功の
程度の相関関係に応じて(「戦闘処理表」を参照して)判定されます。
その結果、例えば防御側が「逆撃」を選択した場合、攻撃側が防御側から
命中打を食らうこともあります。
命中打が生じた場合、「狙う身体部位」に応じた身体部位表を参照して
1d100し、全身24か所(女性の場合23か所)の命中部位のいずれになるか
判定します。そして命中打の合計衝撃力から命中部位の対応する防御力
(鎧の種類ごとに対「打撃」「斬撃」「刺突」「火炎/冷気」防御力が
設定されている)を差し引き、実行衝撃力を算出、「戦闘処理表」を
参照して具体的な影響を決定することとなります。
例えば結果がS3(Stumble、躓き)となった場合、被害者は3d6して敏捷性と
比較、出目が上回っていれば転倒します。K4(Kill、即死)となった場合、
4d6して持久力(筋力、スタミナ、意志力の平均値)と比較、出目が上回れば
即死となります。判定結果の適用を免れた(躓かなかった、即死しなかった
など)としても、結果に応じた負傷を当該身体部位におい、負傷の結果が
技能判定にペナルティとして適用されていきます。
何度かマスタリングした経験から言うと、どのような形であれある程度
大きな負傷を負うと、たとえ判定結果の適用を免れても、その後の攻撃が
非常に難しいものとなり(下手すれば何10パーセントというペナルティを
食らうため)、大変なことになります。
306 :
翻訳者:03/01/14 18:17 ID:???
HarnMasterで重要な点となるのは、「ヒットポイントという概念がない」
ことです。どんな熟練した戦士であっても、急所に強力な一撃を与えられれば、
即死は免れません。また些細な負傷でも、ちゃんと手当てしなければ
そこから感染症となり、最悪の場合死に至ることがあります(そのための
ルールもちゃんと用意されております)。
もう一つ、「(D&Dのキュア系呪文のような)即効性ある治癒手段が
存在しない」ことも重要です。自然の回復速度を100-300倍させるような
呪文は存在しますが、そもそも魔術や宗教的奇跡自体が希少な
「ハーンワールド」では、魔術師を発見すること自体が困難です
(魔術師や司祭を含むパーティというのは、本来それだけで珍しい
存在なのです)。
ですので、行動は全てにおいて慎重に(しかし、いざとなったら大胆に)
行わなければなりません。
最後に補足。これは第2版に基づく見解なので、現在カナダで発行準備中の
第3版ではどのように変化するか、今の時点ではまだ断言できません
(大規模な変更はないと思うのですが)。
かなり大雑把な説明ですが、これでよろしいでしょうか。