831 :
NPCさん:
スネオ(なになに?どういう事?)
スネオ(何でのび太んち行くの?遊ぶの?)
スネオ(映画の時みたいに嫌な予感するの気のせい?)
スネオ(僕絶対行かないよ宇宙とか原始時代とか未来戦争とか)
スネオ(早く帰ってママのカマンベールチーズケーキ食べたいなぁ)
スネオ(そもそもジャイアン何で自分の物の様にゲーム持ってるんだ?)
スネオ(そろそろ警察沙汰にならないと分からないのかな?)
スネオ(思ったけどパパに頼めば剛田酒店潰せるんだよね)
スネオ(けどそれじゃ勝った気がしないなぁ)
スネオ(もっと、こう……精神的に追い詰めるのがいいな)
スネオ(あ、のび太んち着いた……ま、後でいいか)
ドラ「……っ!」
ジャイアン「なんだぁ、誰もいねぇのか?」
ドラ「敵は……やはり強大だった……っ!」
ジャイアン「っ……!?何か鉄臭くねぇか?」
ドラ「マズイ……マズイぞ……っ!」
ドラ「もう死んでしまったか……っ!?のび太……っ!」
スネオ「ひ、うひゃああああっ!」
ジャイアン「どうしたスネオ!!?」
スネオ「いひ、死ひ、死んでる……!?」
ジャイアン「鉄臭ぇのはこれが原因か……!!」
ドラ「パパ……っ!ママ…………っ!!」
832 :
NPCさん:2008/02/17(日) 03:07:08 ID:???
ジャイアン「なんだこりぁあ……死んだのに気づいてない様な顔してやがる」
スネオ(帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい)
ドラ「これは……どこかで……っ!?」
ドラ「あ、あぁ…………っ!!」
ドラ「一つ、足りなかった……っ!」
ドラ(無くしたと気づいていたのに……っ!)
ドラ(いつもならすぐ探しに行く……っ!)
ドラ(何故ほったらかしにしたんだ……っ!?よりによってあの道具を……っ!)
ドラ(全て私の責任……っ!この事態を招いたのは私だ……っ!)
ドラ(初めてだ……こんな醜態は……っ!)
ドラ(なんという圧倒的屈辱……っ!)
ドラ(拾われていたんだ……っ!しかも考えられる最悪のケースは……っ!)
ドラ(恐らく……いや、確実に……拾ったのは奴……っ!)
ドラ「出来杉……っ!拾ったのは間違いなく出来杉だ……っ!」
ドラ(どこでもドアやタケコプター……毎回使っている大事な道具……っ!)
ドラ(しかしそれすら……っ!ゴミに見えてしまうほど……っ)
ドラ「危険だ……っ!あの道具は……っ!」
ジャイアン「DRA様!!」
ドラ「どうした……っ!?」
ジャイアン「のび太は大丈夫なのか!?」
ドラ「……っ!に、二階に向かうんだ!!!」
833 :
NPCさん:2008/02/17(日) 03:09:20 ID:???
ドラ(クソッ……、クソッ……っ!)
ドラ(出来杉の事で回路はショート寸前……っ!)
ドラ(あろうことか……主であるのび太の事を忘れるなんて……っ!)
ドラ(またしても屈辱……私のプライドは……ズタズタに切り裂かれた……っ!)
ドラ(22世紀最高峰を誇るこの猫型ロボットの私が…………っ!)
ドラ(ここまで私が動揺するなんて……っ!)
ドラ(許さない……絶対に許されるものか……っ!)
ドラ(あってはならないんだ……っ!こんな事……っ!)
ドラ(わかっているのか……?こんな屈辱……っ!)
ドラ(楽には死ねないぞ……っ!?出来杉……っ!)
ジャイアン「ワリィなのび太、この襖……ブチ破るぜ!!」
ドガシャアッ!!
ジャイアン「のび太!!いるか!?いなくても出てこい!!」
ドラ「のび……っ!コ、コイツは……っ!」
『やぁ、君達』
ALL「出来杉…………っ!!」
834 :
NPCさん:2008/02/17(日) 03:13:19 ID:???
出来杉『大丈夫ですよ、心配しなくても。君達の探している人には逃げられたみたいです』
ドラ「貴様……っ!よくもぬけぬけと姿を表せたもんだな……っ!」
出来杉『いやぁ普通に友達の家に遊びに来ただけなんですがねぇ』
ドラ「抜かせ……っ!狐の皮を被ったペテン師め……っ!」
出来杉『……何を言っているのか全然わからないんですが』
ドラ「誤魔化すな……っ!今更見苦しいと思わんのか……っ!?」
出来杉『……クフフ』
ドラ「貴様は狙っていた……っ!この瞬間をずっと……っ!」
出来杉『……さぁ?何の事やら……』
ドラ「私の道具を拾った時から……あるいはもっと遥か昔から……っ!」
ドラ「貴様の計画は始まっていた…………っ!!」
出来杉『……クフフ。有意義に使わせてもらっていますよ』
ドラ「ジャイアン!!!出来杉に右ストレートをぶちかませ……っ!」
ジャイアン「お安い御用だぜ」
出来杉『当たりませんよ、そんなもの』
ジャイアン「くらってから後悔しやがれ!!」
ビュンッ!!
ドラ「ジャイアンの右手に……っ!」
ドラ「ビッグライト!!!」
出来杉『でかっ……』
835 :
NPCさん:2008/02/17(日) 03:15:35 ID:???
ブチュッ
ジャイアン「あれ?」
ジャイアン「これは……出来杉じゃない……俺が殴ったのは……っ!」
ドラ「……っ!!」
ドラ「やられた…………っ!!」
スネオ「ひぇいやあああああああ!!!」
ジャイアン「おい……嘘だろぉ……!!?」
「ガッ、ゴフッ……」
ジャイアン「先生ぇぇぇ――――!!!!!」
ドラ「くぅ……、くぅ……っ!」
ドラ「やっぱり使っていやがった……っ!"あの道具"……っ!」
スネオ「マァマァァ〜〜!」
ジャイアン「先生ェ……先生ェ……」
ドラ「そこまでだ……っ!」
ジャイアン「DRA様……?」
ドラ「悲しんでいる暇なんてないんだ……っ!これから先……戦いの中に身を置くなら……っ!」
ジャイアン「ぐっ……」
ドラ「置いて行くんだ……っ!哀しみも……愛情も……っ!」
ジャイアン「けど……けどよぉ!!!」
836 :
NPCさん:2008/02/17(日) 03:17:23 ID:???
ドラ「何を言うつもりだ……?まだ自分の状況が飲み込めないのか……っ!?」
ドラ「次にこうなるのは貴様かもしれないんだぞ……っ!」
ジャイアン「っ!!」
ドラ「子供だからと甘えているのか……?そうやって逃げ道を作っておけば楽だもんな……っ!」
ドラ「頼む……っ!頼むから自分で気づいてくれ……っ!」
ドラ「貴様らはもう自分で閃かねばならんのだ……っ!」
ドラ「それとも……このままガキのままでいるつもりか……っ!?」
ドラ「甘えを捨てろ…………っ!!」
ドラ「それができない奴には……もう構っている暇はない……っ!」
ドラ「耐えるんだ……っ!これから……家族が死のうと……恋人が死のうと……っ」
ドラ「我々の中の誰かが死のうと……っ!」
ドラ「"死"という概念を乗り越えろ……っ!!」
ジャイアン「……DRA様、苦労味噌を出してくれ」
ドラ「何の為……?」
ジャイアン「時間がないんだろ?一日分でいい」
ジャイアン「これは世界に……自分自身に甘えていた俺様に対する俺様なりの……」
ジャイアン「覚悟とけじめの付け方だ」
ドラ「そうだ……っ!それこそ私が思い焦がれ、願っていた答え……っ!」
ドラ「捨てたんだ……今……っ!貴様は哀しみも愛情も……っ!」
ドラ「だがこれだけは……捨ててはいけない……っ!」
ドラ「憎しみは墓場まで持っていけ……っ!」
ドラ「忘れるな……決して……っ!それがこれからの……っ」
ドラ「我々の生きる糧だ…………っ!!」