完璧であるGURPSが何故か流行らない理由 1回転目

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149NPCさん
第4版に限っての話ですが、原書の健在ぶりから判断すると、日本語版の低迷は、翻訳者・出版社
のキャパシティーとやる気の問題のような気がします。

特に、ゲームをやる上で基本中の基本となる基本ルールブック2分冊『キャラクター』&『キャンペーン』
の日本語版を刊行する時点で、

@実際の刊行が、刊行予定より大幅に遅れてしまったこと、

A原書内容の品質を再現しきれなかったこと、
(例えば、原書の基本ルールブックでは、『キャラクター』と『キャンペーン』の2分冊通しの索引が、
どちらの分冊にも掲載されていますが、日本語版の『キャラクター』ではこれが掲載されず、訳者が
作成した大雑把に索引に替えられています。分冊1の『キャラクター』がプレイヤーズ・ハンドブック
の機能を担っていることから考えて、その索引を杜撰なものと挿げ替えてしまったことは、日本語版
展開上の大きな損失になっていると思います。)

B基本ルールブック自体がそれなりに高価であることを考慮して、原書のサポートではLite版(縮約
版)ルールの小冊子や、第3版から第4版への互換ガイドがネット上で無料配布されていますが、
日本語版ではこうした小冊子を無料公開せず、R&R誌の特集記事で終わらせてしまったこと、

以上、スタートの時点で、その後の展開を支える基盤となる利便性やサポートを日本語版が自ら捨て
てしまったことが、現在の低迷の理由の一つになっているような気がします。

それ以降も、原書では基本書2冊の内容を踏まえて、過去の版のデータを丁寧に編集・改訂した世界
設定やサプリメント・ルールを順調なペースで刊行し続けていますが、日本語版にはこれがありません。

これでは日本でGURPSが低迷するのも頷けるような気がします。原書と同じ水準の書籍内容・サポート
が日本語版でも実現されていたら、状況はもっと違ったものになっていたかもしれません。

以上、私見ですが、思いつく範囲で書いてみました。ではでは。

P.S. ガープスも含め、完璧なシステムなんていうものは存在しないような気が私にはします。ゲームを
完璧にするのはシステムではなくて、システムを使うマスター&プレイヤーの機知と工夫では?