ダブルクロス39

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10NPCさん
去年のクリスマス・イブの話。

夜の10時までコンビニでバイト。彼女もいない。お金も無い。惨めなオレ。
家に帰っても、もちろん何も無い。オレは買ってきた酎ハイを飲みながらTVを見る。
ニュースもバラエティもクリスマス一色。気分悪くなる。
炬燵に入りながら、そのまま寝ようとした時あることを閃いた。

「そうだ、サンタに彼女をお願いしよう。」
「もしかしたら願いくらいは…」

馬鹿である。馬鹿なことは自分でもわかっている。
こんなことを考えているから彼女なんてできない。
しかし極限状態の人間は藁にでもすがりたいもの。
紙切れに「彼女」と書いて、さっきまで履いていた靴下を添える。
靴下に何が入るというのか?惨めな気持ちになったが、とにかく形式的に置いてみた。
就寝。

翌朝、目覚めると枕もとの靴下が無い。もしや?と思い周りを見渡す。
・・・・見つからない。
ふと手に違和感を感じた。右手に靴下が履かされていた。