563 :
age虫:
クトゥルフモンスターネタバレ −公式描写にケチを付ける−
「空鬼 −残忍な悪意−」
この怪物に付いては、名前と外見、その皮膚の事以外は作品中、殆ど描写が有りません。
その微かな描写に頼るなら、彼らは次元と次元の狭間、或いは広大な宇宙の惑星間を、
自由に移動できる存在らしく、しかし一つの惑星に長期に渡り止まると言う事は無く、
常にさまよい歩いている様です。<外なる神>の何かや、グレート・オールド・ワン、
それらに奉仕している事も有るようですが、その理由など詳しい事は不明です。
或いは”彼ら”御用達の、そんな運び屋、或いは探索者なのかも知れません
(奉仕する相手の望む物を捜し、”彼ら”の元へと持っていくのです)。
空鬼はその世界から殆ど何の制限もなく自由に出ていく事が可能で、その場合はまず、
チカチカとし始めて、やがてスーッと姿が薄くなって消えていきます。
この”移動”の為には彼らは4マジックポイントを消費しなければならず、
また時間も1ラウンドフルに必要です。この間に空鬼へと攻撃する事は可能です。
また彼らも、その間は反撃てくる事は無いようです。
彼らが他の次元へと移動する場合、”その手に触れている物”は、一緒に持って行かれます。
品物や動物、或いは人間がそうでしょう。その場合彼らは追加で、その対象のSIZ10ポイントに付き、
1マジックポイントを消費すれば持っていけます。POW10の空鬼なら、最大でSIZ60の物体を、
共に次元の彼方へと連れていく事が可能なのです(小型のヨットごと、貴方を次元の彼方へと連れていく事など容易い事でしょう)。
空鬼と共に消えた物、或いは犠牲者は、恐らくは2度と見つかる事はないか、
或いは見つかっても、元のそれでは無いでしょう。
564 :
NPCさん:2006/06/02(金) 20:52:25 ID:???
http://game9.2ch.net/test/read.cgi/cgame/1145209584/786 より
> 786 :age虫 :2006/06/02(金) 06:16:38 ID:thnEzVTt
>
>>775 > 有るシナリオ。
> パーティは「近くの薄気味悪い老人が失踪した」事を聞いて、調査に乗り出した。
> 「この付近で、夜見かけた奴が居る」と言う事で一晩泊まる事になり、見張りがうっかり、
> その場で眠ってしまって。ふと起きた時、怪物が彼をじーっと見ていた。SANチェック、
> 一応成功して金切り声をあげずに済んだが、PLは恐怖で「ジッとしている」を選択し、
> 結局怪物はそのまま何もせずに去っていった。「アレは何だったんだろう?」終わり。
>
> 実際のシナリオでは、この後に後を追跡するなりすれば隠された洞窟へと導かれ、
> 世を儚んだ老人がそこで変質して「違う世界に行こうとした」事が解る仕様だったが、
> 「幅の広いプレイが」出来る様にしている?仕様の為に、そんなオチに成る事も多く、
> そしてキーパーは、クトゥルフにかなり精通した中級者だった、シナリオ通りの展開。
> 我々はそれで、残り9割のシナリオを未体験で2度と遊べない様になってしまった訳だが。
> あまりにも勿体ないのではあるまいか?と思うage虫だった。
コレ、『クトゥルフの呼び声』の何てシナリオ?
何に収録されているの?
>>563 何が言いたいの? どこにケチをつけているかわからない……。
565 :
NPCさん:2006/06/03(土) 12:10:57 ID:???
566 :
age虫:2006/06/03(土) 18:14:27 ID:???
>>564 >何が言いたいの? どこにケチをつけているかわからない……。
「余りにも何だか事務的で戦慄しない描写」に対してちょこっと私的に良い感じに直した、
なので”殆ど変わっていない”のだが個人的にはこの方、旧版風?が好きだなって話。
「解っていません」ではなく「描写が有りません」、「次元の運び屋だとしたら?」の仮定、
「POW1ポイントに付きSIZ10を運べる」の具体例の描写、とか。まあともかく、
元のではいまいちくりえいちぶに想像力を刺激、しないので、その辺でちょっと。
A「正体は不明ですがこの様な存在らしく、この様に戦慄的な状況が起こりうるのです!」
B「詳しくは解っていませんがこの様に危険な生物ですので、皆様注意して下さい」
Bの方、”何か違う”だろう。それが第5.1版のモンスター描写では全てに流れていると思う。
567 :
age虫:2006/06/03(土) 18:17:19 ID:???
>>564追加。
「食屍鬼(グール) −死肉を喰らう蹄の背徳者−」
膠の様な、ゴムの様な質感をした、人の形をした汚らしい生き物です。
顔は犬に似て、より悪く、常に陰気に猫背で歩き、不器用そうな手には
しかし鋭いかぎ爪を持ち、馬か、或いは豚の、ヒズメ状に割れた足をし
ていて、よたよたと病弱そうに歩きます。早口で、何故か陰惨に泣くよ
うなしゃべり方をして、しかしちゃんと人の言葉は話せます。大概は体
中から腐臭を漂わせ、そしてカビ(多くは墓場に生える)で覆われてい
ます。主食で有る屍を掘り起こし貪る時に付いてしまいますし、しかも、
そのままそれを洗い落としたりもしないからです。
彼らは多く、人の住む都市、その地下トンネル網の、光の届かない、
人目の付かない場所に巣くって居ます。魔術師・・・大概は魔女・・・
の良き友(彼らの認識でしょうが)で有り、多くが結託して共に彼らの
為に働き、その結果としてか、時には生きている人間をも襲います。
汚らわしい人間の敵ですが、しかし人が暗闇の中で長期に渡り暮らす
事で、次第に”彼ら”に成っていく事も多々あります。多く地下のトン
ネルに住まう彼らは、そうした人間の、なれの果てなのです。
568 :
NPCさん:2006/06/03(土) 18:18:17 ID:???
ンじゃ、比較のために旧版の描写もヨロ。
569 :
NPCさん:2006/06/03(土) 19:42:19 ID:???
プレイ中にそれを読み上げるわけでもなし、ルールブックなんだから事務的でもいいじゃねーか。
570 :
age虫:2006/06/03(土) 20:27:28 ID:???
>>568 旧版のグール描写だとこんな感じ。
「グールはゴムのような身体を持つ忌まわしい人間型の怪物で、ヒズメ状に
割れた足、犬に似た顔、そしてかぎ爪を備えています。彼らはあたかも泣い
て居るかのような声でぺらぺらと話し、多くの場合、体中が墓地に生えるカ
ビによって覆われています。
注意:ラブクラフトの描いたグールは都会の地下に広がるトンネル網に巣くっ
ている恐るべき生物です。彼らは魔女や魔術師達と結託し、時には人間を襲い
ます。十分に長い時間をおくと人間がグールに変異してしまう事があります」
短く簡素だが、十分に戦慄できる内容だと思う。余計な事は書いてない。
>>569 その描写を読んで膨らむイメージを元にしてキーパーはシナリオを考える訳で、
それを「人間がグールになる事も可能です」とか書かれた日にゃ、なんだかorz。
こう”その恐ろしい事実に対して何の感想も無い”と言う、この無機質さは、
ちょっとなんとかならんものかと思う訳だが。
571 :
age虫:2006/06/03(土) 20:31:15 ID:???
なんだか更にムーンビースト投下。でも、もうこの辺で止めよう。
「ムーンビースト −死にゆく悲鳴を奏でるモノ−」
体の比率から言うととても大きな頭部、大きく邪悪そうに歪んだ、短い牙がびっしり
と並んだ巨大な口、鼻ずらの忌まわしい触手の塊、膨らんでしゃがみ込んだ樽のような
体から伸びた長い腕と、その先にある短い指とそのカギ爪。目は有りません。鼻ずらの
その触手が感覚器官らしく、常にザワザワと動いていて、例えばそれで獲物、捉える対
象、それは貴方かもしれません・・・を見つければ、その巨大な口がにたりと歪んで笑
います(それは解ります)。彼らは自分以外の生き物が好きです。それらを見つければ、
大概は捉えて連れていき、弄びます。ニャルラトホテップに仕える彼らは彼と同じほど
に尊大で、生き物を弄ぶ事に奇妙な優越感を抱いており、そしてまた、その儚い生命力
に対して尊敬の念を抱いています。要するに面白くてしょうがないのです。その生き物
が、儚いその命が終わるまでの間、死を恐れ、或いは助かる道は無いだろうか?と懸命
に知恵を働かせ、理不尽な死に最後まで抗おうとする心は、彼らには有りません。”珍
しい物”を見て楽しむ、それは不幸にも、人間にも解ります。
彼らはもちろん地球在来の存在では無く、はるか宇宙の彼方からわざわざやってきて、
どこか・・・地球でない事を望みますが・・・に住処を作り、そこから地球へとやって
くる様です。武器は主に槍を用いる様ですが、科学技術らしき物は進んでいて、他にも
様々な道具を持っているようです。月にも彼らのコロニーが有るらしい事が解っていま
す。何が目的なのか、或いは、彼らがニャルラトホテップの従者である、それに何らか
の理由が有るのかも知れません。
572 :
NPCさん:2006/06/03(土) 20:33:24 ID:???
正直二つのグールの描写は同じにしか見えない。
饒舌であるより簡潔な事実のみのほうが想像力働くけどなぁ。
574 :
NPCさん:2006/06/03(土) 20:58:50 ID:???
まあラブやん御大は饒舌極まりなかったけどな
よくこのGMの描写通りにPLがラクガキしてみて
「全然ちげーよ!」とかゆうのが定番ネタだったナァ。
あとクトゥルフのモンスター描写はこだわるんだったら
「神話図説」一冊あれば事足りますよ。