FEAR GF 総合スレッド 七nd SEASON
それは、鈴吹太郎の一言から始まった。
「どうして、普通にスタンダード、つまりモアスタンダードと言えるTRPGが少ないのか」
鈴吹太郎の素朴な疑問が、アルシャードffの出発点だった。
いままでのTRPGにないような品質とデザイン。
RPG初心者がプレイして、「安心」と「快感」があるもの…。それがアルシャードffの命題として与えられた。
業界に燦然と現れたスタンダードTRPG「アルシャード」の延長線上にありつつも、
品質的にもアイデア的にも「いままでなかったもの」を。
鈴吹氏の命題は困難を極めた。
そして、デザイナースタッフによる企画提案、
外部協力者のプレゼンや試作が多数行われたが、鈴吹は首を縦に振らなかった。
No、No、No…。けっしてありきたりでもないし、一般的な製品としても優秀な物のはず。
しかし、鈴吹太郎は納得しなかった。多くは語らない。ただ品物を前にして「ノー」の一言。
だがそれは、こんなもんじゃないだろ、おまえたち、いつもそう言われているようだった。
業界を一からひっくり返した男とは、ここまで妥協しないものなのか。
スタッフも真正面から鈴吹との闘いを受け入れた。
何度もトライアル&エラーが繰り返され、初心者20名によるテストプレイが続けられた。
そしていよいよ完成したアルシャードff…。その栄えある謳い文句として、
鈴吹が制作期間中に優れたアイデアに送った「モアスタンダード!」が採用された。
終わったと思われたTRPG業界を立て直した男、鈴吹。彼の標語である「スタンダード」。
それに合わせて、「より高みへ」「更なる世界標準」「新たなる統一規格」「創造のための破壊」等、
言葉そのものが持つ、攻撃的でポジティブな意味が、この作品の方向性を決定づけた。
モアスタンダード。
それがアルシャードffであり、そのコンセプトであり、最終形態だ。