MTG Sideboard Online 日本語版: 4th Edition
埋め立ても兼ねて、コソーリこちらで翻訳を載せてみます。
さてさて、何人の目に留まりますことやら・・・ ニヤリッ( ̄ー ̄)
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━━ 風生まれ・対立 ━━
by Jose Emmanuel Argao
レギオンがスタンダードに与える影響について書いた記事をこれまでに幾つも
目にしてきた。その中には《対立》デッキの記事も含まれるわけだが、お世辞にも
このカードと相性が良いとは言えない『緑』を使ったデッキしか見たことがない。
もちろん《種子生まれの詩神》は良いカードだし、《リスの巣》と《対立》との
シナジィは感嘆に値する。しかし、それでもなお《対立》デッキとのベストな
組み合わせは『緑』より『白』であると、私は考えている。もっと具体的に言うと、
《風生まれの詩神》はロックまでの時間を稼いでくれる意味で《種子生まれの詩神》
よりも相性が良いし、《リスの巣》よりは《動員令》の方が優れていると言える。
・・ちょっと待ってくれ。ブラウザの【←戻る】ボタンを押すのはまだ早い。
なぜネットに溢れている青/緑タイプの《対立》デッキより、青/白タイプの方が
優れているかについて、少しだけ説明させて欲しい。
まず、《種子生まれの詩神》は5マナもかかる。単体のクリーチャーにしては
ちょっと重すぎるコストじゃないか? しかもこの生物は確かに素晴らしい能力を
持っているが、ブッ壊れてるって程ではない。それなら、わずか4マナでパワーが2
かつタフネス3で飛んでいて、しかも《プロパガンダ》付きの《風生まれの詩神》の
方が、ブッ壊れてるだろ。更にこの生物は、白いマナシンボルを1つしか含んで
いないので容易にキャストすることができるメリットもある。
次に《リスの巣》だ。このカードでは、《種子生まれの詩神》が場に出ていないなら
1ターンに1体しかトークンを生み出せない。それが《動員令》なら、マナの限り
トークンを生み出すことができる。しかも《動員令》の影響下では、兵士トークンは
タップせずアタックできるので、ロックを決めるために攻撃の手を弛める必要がない。
一般的には青/白は、青/緑タイプに比べて打撃力が劣るとされているが、この
《動員令》のお陰でアグレッシブさを保つことができる。
そして青と緑は敵対色であり、アポカリプスがスタンダード落ちした今となっては、
マナ基盤の確立が非常に困難だ。対抗色ダメラン亡き後、《真鍮の都》や《大闘技場》
などを使わざるを得ないが、これは友好色のダメランやフェッチランドに比べると
一ランク落ちる選択だ。
さらに、緑のクリーチャーはマナ拘束が大きい。緑を使うなら《貪欲なるベイロス》や
《種子生まれの詩神》といった生物を使うだろうが、これらは緑のダブルシンボルが
必要だ。《極楽鳥》のようなカードは1ターン目に出す必要があるので、序盤に緑マナ
を得るためにデッキに大量の《森》を放り込まなければならない。しかし、この緑を
白に入れ替えるだけで《対立》デッキを青マナを主体に組むことができるようになる。
そして極めつけとして、『緑なんて面白くない』。
これら5つの理由により、《対立》デッキにおいて『白』は『緑』より優れていると言える。
この意見について異論があるかと思うが、そのほとんどは「緑ならクリーチャーが
遙かにパワフルだ」という考えに依るものであろう。しかし、《対立》デッキでは、わずか
1/1のトークンが相手の4/4クリーチャーを封じ込めることができるわけだ。
生物のサイズなんて関係ない。
では、議論はこれくらいにして青/白《対立》のレシピをご覧に入れよう。
〜風生まれ・対立〜
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━━ 土地:24 ━━
4:アダーカー荒原、4:溢れかえる岸辺、10:島、6:平地
━━ 生物:12 ━━
4:マーフォークの物あさり、4:詐欺の壁、4:風生まれの詩神
━━ スペル:24 ━━
4:魔力の乱れ、4:対抗呪文、4:記憶の欠落、4:動員令
4:対立、4:静態の宝珠
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個々のカードについてまず解説しよう。
《マーフォークの物あさり》
対スライですぐ焼かれることを除いては、だいたい良い働きをするクリーチャーだ。
コンボパーツを掘り進むこともできるし、ロックが決まったら《対立》のエサに
すればいい。もし、2ターン目に《島》2枚からこの生物を出したら、対戦相手が
事故ったUGマッドネスと勘違いしてくれるかもしれない。対戦相手に間違った情報を
与えて攪乱できるのは、それだけで優位に立てる。
《詐欺の壁》
これを出したからって勝てるってほどでもないが、イイ仕事をしてくれるカードだ。
わずか2マナで0/5という高タフネスなので、UGやGRといったアグロなデッキは
コイツを越えていくのに一苦労するはずだ。また、クリーチャーがあまり入っていない
デッキ相手には《灰色のオーガ》としてビートダウンに貢献してくれる。また、これを
モーフでプレイすれば対戦相手は《讃美されし天使》や《水銀のドラゴン》と勘違いして
くれるかもしれない。
《風生まれの詩神》
単体でも充分強いが、《静態の宝珠》と組み合わせるとブッ壊れた強さになる。
対戦相手はアタックするためにパーマネントを3つタップする必要があるのに、毎ターン
2つしかアンタップできなくなってしまうのだ。ほら、強いだろ?
しかも飛行付きなので、2点ずつのクロックとして相手をビートすることもできる。
《対抗呪文》
コレを青いデッキに入れるのに異論があるんなら、マジックを辞めた方がいい。
《魔力の乱れ》
最序盤でとても便利だし、ロックが決まった後にもまた使えるようになる。
真に《魔力の乱れ》を生かせるデッキといったら、このデッキをおいて他にはないだろう。
《記憶の欠落》
役割は《魔力の乱れ》とほぼ同じだ。序盤の防御と終盤のコントロールに寄与する。
しかも、もし上手く決まれば、まるで《Time Walk》のように機能してくれる。
《動員令》
トークン製造機であり、《対立》用のエサとして最適だ。しかも、出てきたトークンは
攻撃時にタップしないオマケ付きだ。
《静態の宝珠》
ロック機構の中核。アグロなデッキをスピードダウンしてくれる効用もあり、ロックを
極めるための時間稼ぎになる。
《対立》
キーカード。コレさえ場に出せば1/1トークンですら6/6飛行ワームに対処できる。
《アダーカー荒原》《溢れかえる岸辺》《島》《平地》
マナ基盤。《対抗呪文》だろうが安心して使える磐石っぷりだ。
個々のカードの解説は以上だ。次に各マッチアップのデータを見ていこう。
v.s.サイカトグ
最もキツいマッチアップだ。サイカは、カウンター量でこのデッキを上回っているし、
サイドボードカードに《狡猾な願い》を使ってアクセスできる。最も勝てそうな
パターンは《動員令》を通して、あとはひたすら《激動》のみカウンターすることだ。
決して勝てないというほどのではないが、なるべくなら当たりたくない相手ではある。
v.s.ステロイド
お客さん1号。序盤はカウンターで凌いで、中盤以降は相手をスローダウンさせて
ロックまで持って行く。相手が鬼回りさえしなければ、恐れるに足らない相手だ。
v.s.UGマッドネス
だいたいステロイドと同じような感じだが、4〜8枚のカウンターの分だけほんの少し
勝つのが難しくなっている。しかし、カウンター量では上回っているのでそう気にする
程のことではない。相手をこっちのペースに引きずり込めば、ほどなく勝てるだろう。
v.s.黒コン
《動員令》張って勝ち、以上。黒コンは《動員令》をどうすることもできないので、
コレさえ張れれば簡単に勝つことができる。
(え? 《仕組まれた疫病》だって? The Ferrett氏が《風生まれの詩神》が
入っていないバージョンでさんざんプレイテストしてくれたけど・・。まぁ詳しくは
フォーラム内のコメントを読んでくれ。)