陰湿暴行=日本人の正体、水浴びせ「紙おむつはけ」 少年「震え止まらず」
記者会見で謝罪する横山部長(9日午後、広島市中区で)
少年を更生させる施設で、尊厳を踏みにじる行為が行われていた。9日、法務教官4人が逮捕された広島少年院(広島県東広島市)の暴行陵虐事件は、今も少年の心に深い傷を残している。
しかし、4人を告発した法務省広島矯正管区はこの日の記者会見で、暴行の詳しい実態について、「答えられない」と繰り返すばかり。
逮捕された教官の一人、松本大輔容疑者(29)が暴行を加えたとされる少年(17)は精神的ショックから、今も院内で睡眠薬や精神安定剤を服用しているという。
松本容疑者は昨秋、少年に「これをはけ」と紙おむつを示し、ズボンにシャワーの水を浴びせて無理やりおむつをはかせたうえ、その姿を他の数人の収容少年に見せつけたとされる。少年は「おむつ姿を見られ、とても悔しかった」と、涙を浮かべて打ち明けた。
他の3教官の逮捕容疑となった、別の少年たちへの行為も陰湿だった。
▽「これを飲んで死ね」と口に洗剤の容器を押しつけた=田原克剛容疑者(43)
▽殴る、けるなどしたうえ、トイレに行かせず、失禁させた=菅原陽容疑者(26)
▽「暴力で押しつけられるくらいなら、死んだ方がまし」と抵抗され、「じゃあ死ね」と、馬乗りになって首を絞めた=野畑勝也容疑者(32)。