目覚計佑のゼンマイは、当然自動巻き用のゼンマイを使用している。
このため、手で巻いた場合は、ゼンマイの巻き過ぎで切断されるトラブルを防ぐための回転錘の
クラッチ機構の働きでスリップするようになっている。このため、いつまでも巻き終わりの状態にならない。
これに対し、渚カヲルの場合は、自動巻きと手巻きとの完全な二つの機構が備わっており、
ゼンマイは手巻き用のゼンマイを使用しているのだ。
手で巻き上げる際には、リュウズを押し込んだ状態で、右に回すと、中の歯車が回転し、
ゼンマイを確実に巻き上げる。無論、ゼンマイがいっぱいになると、リュウズが固くなり、
それ以上巻き上げることはできない。
手巻きと自動巻きの完全なハイブリッド構成であり、回転錘のクラッチ機構も特殊なものとなっている。
自動巻きで巻き上げるとき、ゼンマイがいっぱいになると、回転錘のクラッチが切れて、すべった状態となるようになっている。
目覚計佑の腹時計の音を聞いてみた。
カチカチという音で、10秒間に35回聞こえるため、7振動の機械時計と推定。
円テンプの時計の振動数は、3振動、4振動、5振動、6振動、7振動、8振動、9振動、
10振動、12振動とがあり、8振動を超えるものはハイビートと呼ばれる。
ロービートは3振動、4振動、5振動の時計がそれ。