【おりこ☆マギカ】美国織莉子は無限に有限可愛いに1呉キリカ

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943名無しかわいいよ名無し:2011/11/25(金) 13:47:18.80 ID:fZBvmmvR0
しかしリタイヤしない限りやり直しがきくのは破格だよな、ほむらのは
944名無しかわいいよ名無し:2011/11/25(金) 14:35:39.31 ID:DIAx6zEL0
そうか?
何度やっても上手くいかないゲームをコンティニューし続けるのって、めちゃくちゃキツイと思うが
ましてや、ほむらはそれに人生かけてるし、やり直せてよかったと思ったのは最初の数回くらいで、
後はやり直すたびに気が狂いそうなくらいつらかったと思うよ
945名無しかわいいよ名無し:2011/11/25(金) 14:41:06.33 ID:wx4xt4sCO
まぁ、べえさんが固有魔法を決めるわけじゃないだろう
さやかの願いも、ド直球な治癒魔法だったわけだし
願いと本人の資質が複雑に絡まって決まるんだろうな

あの宝塚口調が、織莉子ちゃんに釣り合う女性を志向して発現したものだとしたら
キリカちゃんの中の強靭な女性のイメージはあんな感じなのかもなのかも



はぁ…キリカちゃんをトロ顔にしたい…
946名無しかわいいよ名無し:2011/11/25(金) 14:50:41.12 ID:fZBvmmvR0
どこいつを想像してしまったがなんともないぜ!
947名無しかわいいよ名無し:2011/11/25(金) 20:57:15.93 ID:I1tkyf8r0
>>927
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【おりこ☆マギカ】 美国織莉子と呉キリカは身長差可愛い
【おりこ☆マギカ】 美国織莉子と呉キリカは新婚さん可愛い

とか
948名無しかわいいよ名無し:2011/11/25(金) 22:08:49.21 ID:Inab5EiY0
【おりこ☆マギカ】美国織莉子と呉キリカはジャム3杯可愛い
【おりこ☆マギカ】美国織莉子と呉キリカはモノクロ可愛い
949名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 00:38:31.16 ID:X17v7Pd80
キリカちゃんのちっちゃいAAを勝手に改造しました。

      __ 
     , '´   ヽ 
     { {ノハ从k.}
     ヽ!l|φー゚ノリ
     /;:ァ;ivi了
     く/{|∧ト!>__
   //l .し'゙J l\ `
   ´ ' .'    '  `
一人ぼっちは寂しいので前作ったおりこちゃんと並べてみました

         __    (⌒⌒)  |゙i───i`ヽ
        , '´:::::::::::ヽ  \/  ,:lニニニニl、   
        {:::i{ノハ从k.}      て,ノ从_从)ソ
        ヽ!l|φー゚ノリ      ノ从゚ー ゚*リl〉  
        /;:ィ;ivi了      ⊂lソ^0^てoj
        く/{l∧ト!>__     ノ,ノl__lハヽ、
      //l し'`J l\ `      ` -t_,i,>- ´
      ´ ' .' `´   '  `
950ごめん微調整:2011/11/26(土) 00:41:50.04 ID:X17v7Pd80


         __    (⌒⌒)  |゙i───i`ヽ
        , '´:::::::::::ヽ  \/  ,:lニニニニl、   
        {:::i{ノハ从k.}      て,ノ从_从)ソ
        ヽ!l|φー゚ノリ      ノ从゚ー ゚*リl〉  
        /.了;ivi;ア      ⊂lソ^0^てoj
        く/{l∧ト!>__     ノ,ノl__lハヽ、
      //l し'`J l\ `      ` -t_,i,>- ´
      ´ ' .' `´   '  `
951名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 00:45:13.94 ID:4fln2Jme0
>>950
スレ立てを願いします
無限に有限モードだとこんな顔になるな。
         __
        , '´:::::::::::ヽ  
        {:::i{ノハ从k.}
        ヽ!l|φ∀゚ノリ
        /.了;ivi;ア
        く/{l∧ト!>__
      //l し'`J l\ `
      ´ ' .' `´   '  `
952名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 00:54:15.43 ID:SPxqFuvzO
>>950
やだ…可愛い…
せっかくだから次スレ>>1で使ってみたらどうでしょう
953織莉子日記:2011/11/26(土) 01:02:23.06 ID:kmxJTUdB0
5月23日
今日、たまたま立ち寄ったコンビニで、人助けをする。
小銭をこぼして困っていた少女がいたので、拾うのを手伝った。
周りの人達は店員も含めてその少女に悪意的だった。まったく困った人たちだと思う。

5月24日
今日、登校途中に尾行している人に気づいた。
相手は昨日の少女だ。きっと、あの事でストーカーになったのだろう。よくある事だ。
同性だから被害もないだろうし、違う学校の子だから毛色が違ってて面白そうだ。しばらく静観することにした。

5月25日
今日、いきなり警察が来た。
なんでも父が汚職をしたとかで、任意同行を求められた。国会開催期間ではないので、父は同行をしていった。父の帰りは遅く、非常に疲れた顔をしていた。
きっと何かの間違いだと思う。

5月26日
今日、学校で四面楚歌になった。
父の汚職疑惑が今朝のニュースで報道され、そのせいで学校中から無視された。
早く父の無実が証明されればいいのに。

5月27日
今日、学校でひどい扱いを受けた。
上履きはゴミ箱に捨てられ、机にはゴミが入れられ、教師に訴えても取り合ってくれない。
くじけそうだ。

5月28日
学校でのひどい扱いはエスカレートしていった。
友達だと思っていた人たちにこんな事をされるなんて、思ってもみなかった。
つらい。
954織莉子日記:2011/11/26(土) 01:03:05.29 ID:kmxJTUdB0
5月29日
今日は学校を休んだ。
父の容疑が晴れるまで、しばらくは登校しな方がいいだろう。
父の力になりたくて、同じ党の議員に話をつけてみようとしたが、とりあってくれなかった。
早く父の容疑が晴れないものか。
夜、驚くことがおきた。
窓からこの前の小銭を拾った少女が入ってきた。風変わりな服装をして眼帯までつけている。
彼女の名は呉キリカ。なんでも、この間のお礼がしたかったのだけど、今日は見かけないので、心配で来たそうだ。
ちょっと驚いたけど、窓から入ってきな彼女の突拍子もないところや風変わりな性格は面白くて気晴らしになった。それに、私に特別な秘密も打ち明けてくれた。
できれば明日も来てほしいと伝えたら、快諾してくれた。とてもうれしい。

5月30日
今日は外出せずに家にこもっていた。
しばらくは嵐が過ぎるのを待つしかないだろう。いたずら電話やFAXが多いので機械を電話線から抜いておいた。時折窓ガラスが割られる。投石のようだ。
使用人は昨日でやめたらしい。薄情な人たちだ。
一人でいろいろ考える。
今までの私は、ただ国会議員である父の娘というだけで、ちやほやされていたに過ぎなかったようだ。
その父の威光がなくなれば、私など誰からも見向きもされないということだろうか。
とても悔しい。
夕方、キリカが来てくれた。話をしてたらとても落ち着く。今日は泊まってくれないかと頼んだら、快く承諾してくれた。
今、入浴中だ。今夜はいろいろと語り明かそうと思う。

6月1日
今日、父の遺体が警察から返ってきた。
死因は首吊り自殺に間違いないそうだ。もう、何もかも嫌になった。叔父に電話しても冷たくあしらわれたが埋葬はしてくれるそうだ。父の秘書は三人とも姿を見せない。
もう、私にはキリカしかいない。

6月2日
孤独に耐えられない。
あの日以来、キリカは泊まってくれる。でも彼女はとある用事で時々出かける。その間一人でいるのに耐えられない。つらい、苦しい。
でもこれ以上、キリカに頼ることはためらわれる。

6月3日
今日、名案を思いついた。
そうだ。そうすればよかったんだ。早速キリカに頼んでみよう。
これでキリカと一緒にいられるし、きっと自分の生きる意味もわかるだろう。
早速、今夜キリカに相談してみよう。
955名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 01:04:05.10 ID:keJCbd550
仕方はないとはいえ眼帯の位置がちょっと気になるな
956名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 01:44:03.33 ID:X17v7Pd80
次スレ立てるけど、>>970くらいまで埋まってからのほうがいいかな。
それとも早急に立てるべき?
957名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 02:08:53.78 ID:SPxqFuvzO
>>956
スレの進行ペースは緩慢だし、それくらいで良いんじゃない

織莉子さんの耳たぶはみはみしたい
958名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 12:31:11.72 ID:SPxqFuvzO
なんとかスレ終了までに間に合った
俺×キリカのホラー映画編
http://loda.jp/madoka_magica/?id=2611

キリカちゃんを可愛く描こうとするあまり、若干キャラ崩壊してるので注意
959名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 12:41:36.98 ID:Xn+oMLma0
このスレ立てた時に950指定にしたがこのペースなら970でもよかったな
960名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 13:16:03.51 ID:Y7wxGEsg0
いいとおもうよ
961名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 14:12:05.44 ID:keJCbd550
>>958

おにーさんも乙w
962名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 14:12:25.07 ID:FjKysQCq0
>>958
キリカの気持ち判るわー
俺もゾンビ物は大好物だけど(怖いのは怖いけどでも見ちゃう)
和製ホラーはダメだわ、怖くて見れない
アレは怖さのベクトルが違う
963名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 14:22:58.58 ID:Xn+oMLma0
>>958

いいの見させてもらった
964名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 14:46:45.75 ID:InIud+9l0
>>950いないのかな?
スレ立てしてくる
965名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 14:49:25.98 ID:InIud+9l0
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        , '´:::::::::::ヽ  \/  ,:lニニニニl、   
        {:::i{ノハ从k.}      て,ノ从_从)ソ
        ヽ!l|φー゚ノリ      ノ从゚ー ゚*リl〉  
        /.了;ivi;ア      ⊂lソ^0^てoj
        く/{l∧ト!>__     ノ,ノl__lハヽ、
      //l し'`J l\ `      ` -t_,i,>- ´
      ´ ' .' `´   '  `

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        ヽ!l|φ∀゚ノリ
        /.了;ivi;ア
        く/{l∧ト!>__
      //l し'`J l\ `
      ´ ' .' `´   '  `

『魔法少女まどか☆マギカ』のスピンアウト作品『魔法少女おりこ☆マギカ』に登場する主人公の白い魔法少女美国織莉子と愛棒の黒い魔法少女呉キリカ

「私の世界を守るため よ」

「だって 愛は無限に有限だよ」

>>950を踏んだ人が次スレを建ててください
無理ならすぐに代役を指名すること

関連スレ
【かずみ】 魔法少女まどか☆マギカ シリーズ統合スレッド21 【おりこ】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/comic/1314445943/
魔法少女まどか☆マギカ 第1848話
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1315072141/
まとめwiki
http://www22.atwiki.jp/madoka-magica/
966名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 14:50:02.60 ID:InIud+9l0
これテンプレでいい?
967名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 20:33:30.61 ID:InIud+9l0
たてた
【おりこ☆マギカ】 美国織莉子と呉キリカは身長差可愛い2
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1322307171/
968名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 20:45:51.46 ID:kmxJTUdB0
スレ立て乙であります。
ところで、
>愛棒の黒い魔法少女呉キリカ
張型とか想像してしまうんだが。
969名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 20:52:17.13 ID:InIud+9l0
>>968
>>1をまんまコピペしたので気づかなかったw
脳内で修正しておいてください
970名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 20:57:26.23 ID:5GmXEXO50
愛棒の元ネタってポケモンの字幕ミスだっけ
971名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 21:34:48.61 ID:kmxJTUdB0
ところで、たいてい織莉子が凛々しくて、二人きりだとキリカが甘えるようだ。
しかし父親の自殺直後だと、半ば幼児退行して内気で甘えん坊と化した織莉子に、その面倒をみる凛々しいキリカとかが見られるんだろうか?
972名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 23:22:12.44 ID:rzx7h/yP0
呉キリカは父母の愛を知らぬ
だが泣き疲れた織莉子を慰める時には自然と織莉子の頭を胸に抱きしめて鼓動を聞かせ、背中を叩いて落ち着かせる
呉キリカは父母の愛を知らぬ
だが泣き疲れて眠る織莉子を抱いたその顔はキリカが知らぬはずの母の愛に満ちあふれていた
973名無しかわいいよ名無し:2011/11/26(土) 23:49:14.85 ID:SPxqFuvzO
>>969
スレ立て乙です
その一文に関しては修正する必要は無いんじゃないかと
愛の相棒で間違っていないわけだしww


>>971
その辺りに関しては妄想が分かれるんじゃないかなぁ
あまりキリカちゃんから母性を感じない俺だからそうなのかもしれないけど
でもキリカちゃんのおっぱいに胸をうずめて甘える織莉子ちゃんていうのは、とても素晴らしいと思います
974名無しかわいいよ名無し:2011/11/27(日) 01:33:14.78 ID:16ndF83z0
そういや今日マギカ系イベントあるのか
行く人は頑張ってきてください
975名無しかわいいよ名無し:2011/11/27(日) 01:59:02.25 ID:dPDMmDRh0
いいなー羨ましい
楽しんできてね
976名無しかわいいよ名無し:2011/11/27(日) 15:46:43.81 ID:QRpdltYf0
>>967

どうでもいいけど、まどか本スレへのリンクがやけに古いなw
977名無しかわいいよ名無し:2011/11/27(日) 15:50:45.19 ID:9IiW/Jko0
>>973
二人の胸に挟まったら死ねるな
978名無しかわいいよ名無し:2011/11/27(日) 20:40:17.90 ID:aGlRxlI30
本スレは流れ早いけど基本雑談だから随分前に見なくなったなぁ
979早乙女和子は恋をする:2011/11/27(日) 22:45:01.42 ID:ybID0hSr0
「あの、木戸先生、ちょっとお話があるのですが、よろしいでしょうか?」
昼休み、和子は職員室でとある男性教師に声をかける。額から頭頂部にかけて大きく禿げあがって黒縁眼鏡をかけた、獅子舞のようなごつごつした顔の教師だ。
木戸は彼女よりずっと年上の教師で、しばしば古い漫画を真似して教師生活二十五年――実際はもうちょっと長いらしい――などとおどけて言う、かなりのベテランだ。
「ああ、早乙女先生。どうも、うちのクラスの呉が御世話になっています」
愛妻弁当を食い終わってくつろいでいた彼は、その濃ゆい顔でにこやかな笑顔を浮かべて応じた。
各教科の教師に、キリカ――及び何人かの生徒――の自主補修の手伝いの頼んだのは彼自身。だから知ってるのは当然だ。
もっとも、この教師ならそうでなくても知ってるだろう。彼は担任をしているクラスのみならず、教科を受け持った子供達の顔・名前・その他の個人情報――特に問題のある生徒について――すら把握しているから。
だから彼ならば、きっとこの疑問に答えてくれるだろう。
「で、ご用は何ですかな?」
「その呉さんの事なんですけど、実は彼女の個人データを見たんですが、その……正直、驚いてしまって」
彼は得心が行った顔で頷いた。
「まあ、そうでしょうな。春先までの彼女は、今の彼女からは想像できない程違うでしょう?」
去年も和子が英語を教えていたはずだが、全くといって良いほど覚えてない。それ程までに目立たない生徒だったのだろう。
「ええ。まるで別人のようですね。あの、呉さんは、本当に以前はああだったんですか?」
早速用件について切り出した。
「ええ、……まあ、こう言ってはなんですが、あの子はちょっと家庭に問題がありましてね」
獅子舞は先程の笑顔から一転、渋い顔をした。
「問題? 虐待とかでしょうか?」
和子は少し不安げな表情になった。
「まあ、虐待と言えば虐待の一種でしょうね。あの子のご両親は……良く言って放任主義、実際は育児放棄に近い状態なんですよ。
 家は裕福なので、別に衣食住に事欠いているわけじゃないんですが、その、子供の生活さえ保障していればいいという考えのようで、二人とも仕事や遊びで殆ど家には寄りつかず、あの子は随分寂しい思いをしてきたみたいですよ」
そういう彼自身、キリカの両親とは三年間を通じて家庭訪問でも三者面談でも顔を合わせた事はない。小学校からの申し送りによると、卒業式にも顔を出さなかったようだ。
「そんな家庭だったんですか……」
家族関係は、子供の人間関係形成において多大な影響を与える。ならば、両親から愛されず無関心で放置されれば、何事も愛せない無関心な子供が育って当然だろう。
同情はしばしば愛情へと変わる。もともと恋していた相手なら、その変化は確実だ。
和子がふと気づいた。
「でも、それがどうして今のように、その……積極的に」
言葉を選んで、エキセントリックだとか、芝居がかっているとかの表現は避けた。
「ええ、あの変わりようには、正直私も驚いているんですよ」
彼は遠い目をして続けた。
「……確か五月の終わりから六月の頭でしたな。急にそうなったんですよ。呉がしばらく休んでいて、再び登校してきたときでしたな。
 まあ、前例が全くないというわけではないんですがね。ほら、中学デビューとか高校デビューとか言うやつですよ。今までの人間関係とは離れたところに移ったら、自分を変えようとして全然別の性格を演じてみるとかの。
 でも、呉の場合は進学や転校どころか、長期休暇の後ですらない。私も不思議に思って少し聞いてみたんですよ。そしたらなんでも他校に親友ができたそうで、人生に張り合いが出たとか言ってましたな。
 つまり、呉のあの性格は、その友人ができた影響という事ですな。今の猛勉強も、その親友と同じ高校に行くために、猛勉強を始めたそうですよ。
 いやあ、若いってのはいいですな。ふとした事がきっかけで大きく変われる。子供たちが良い方向へと変わっていくのは、ほんとうに喜ばしいことですよ。
 まあ、その反面、教師の無力さってのを痛感もしてるんですがね」
苦笑いをしつつ、肩をすくめて締めくくった。
「呉さんに、そんな友達がいたんですか……」
和子の心に、わずかな翳りが射した。
「呉さんのこと、教えてくださってありがとうございます」
「いえいえ。大した事はお教え出来ませんで」
980早乙女和子は恋をする:2011/11/27(日) 22:47:11.15 ID:ybID0hSr0
和子との話が終わった後、木戸はぼんやりと考えていた。
――呉の奴、ずいぶん変わったな――
――変わる?――
木戸の中で何かが引っかかる。と、頭の中でパズルのピースが一斉に噛み合う。彼の顔が、一瞬恐怖で引きつった。
三十年近い木戸の教師生活で、彼は何人かの生徒を失っている。その大半は事故や事件に巻き込まれて死んだり、単なる家出だったりするのだが、どうしても原因のわからない少女が三人いた。
ときどき知り合いの少年課刑事――長年の教師生活で自然に知り合った――の一人に尋ねてみても、彼女らの痕跡も失踪する理由も全く見つかってないという。
それらの消えた少女には、共通する特徴が幾つかあった。
まず、そう遠くない過去に彼女達の人生にとって大きな転換点、それも良い転換点があったという事。
次に、それ以降に非行の兆候はないのに、謎の深夜徘徊をしだす事。
さらに、三十年近く子供達を見てきた彼から見て、通常では考えられないような少女達と交友関係を持つ事。
そして、後々調べてみると、その交友関係の少女達全員が前述の条件に当てはまり、なおかつ二十歳までに同様の失踪を遂げている事。
木戸が勢い良く立ち上がる。倒れはしなかったものの、椅子が大きく音を立てた。
一瞬、職員室の視線が集まる。
「どうかされたんですか? 木戸先生」
和子が振り向いた。
「あ、いえ、ちょっと確認したいことがあって。
 たしか先生のクラスには、先生の御友人のお嬢さんがいましたよね」
「ええ、鹿目さんですね。それが何か?」
彼女は怪訝そうな顔で答えた。
「たしか、呉と交流がありましたよね?」
いやな考えが、木戸の頭の中に広がる。
――呉と鹿目という女生徒には、通常は交友関係になりそうな点がないはずだ――
――早乙女先生のクラスには、あの上条恭介がいる――
――上条の手は、奇跡の回復を遂げた――
――彼には幼馴染のガールフレンドがいる――
――その女生徒は鹿目の交友グループにいたはず――
――上条は結局、地元の資産家の娘と交際している――
――その女生徒も、鹿目の交友グループにいる――
――早乙女先生のクラスには、心臓の手術を終えた暁美という少女が転入してきた――
――しかし彼女は病み上がりとも思えず、成績優秀でスポーツ万能らしい――
――その少女も、鹿目の交友グループにいる――
――鹿目の交友グループには、あの友人を作りたがらなかった巴マミもいる――
――だとするなら、まさか……――
「そうみたいですね」
怪訝そうな顔のまま、和子は事も無げに答える。当たり前だ、彼女はそんな事を知らない。
「ひょっとして、その鹿目という女生徒は、深夜徘徊とか……その、何か変わったところはありませんか?」
「深夜徘徊ですか?」
両親の愛によって真っ直ぐに育ち、のんびりおっとりとしたまどかにはおおよそ似合わない言葉。
「まあその、勉学に熱心だから気にしてなかったんですが、そもそも急に素行が変わるのは非行の兆候かもしれませんからね。そういうわけで、ちょっと交友関係を知りたいと思ったんですよ」
和子は少し考える。まどかはそんな風には見えないし、詢子からもそんな非行の兆候は聞いた事がない。てから答えた。
「いえ、特にそんな事はないようですよ」
「そ、そうですか。なら大丈夫でしょうね」
木戸は無理に笑顔を作った。
過去、その少年課の刑事にもこの事について話したところ、一笑に付された事があった。
その時彼はこう言った。前兆も痕跡もない原因不明の失踪は毎年大勢いる。だからその中で女子中学生だけに共通する特徴があったとしても、恐らくは単なる偶然。単に、女子中学生ならありえる特徴というだけだろう。
それにそもそも、深夜徘徊をするなら、何らかの事故や事件に巻き込まれやすいだけだろう、とも彼は付け加えた。
だからそれは、無用の不安を招くような憶測でしかない。だからそれは、誤魔化すしかない。誰にも相談できはしない。
981早乙女和子は恋をする:2011/11/28(月) 00:24:25.90 ID:dPweiRah0
「人生を変える程の友達、ね」
職員室を後にして、和子は一人つぶやく。はたしてそれは友達だろうか? それが和子の心に引っかかる事。
和子自身を例にとってみれば、自分が変わる程の交際相手は普通恋人だ。実際、過去には交際相手に付き合って、普段は行かないスポーツ観戦に行った事もあるくらいだ。
余談だが、その時の彼はトラキチのアンチ巨人だったため、和子がうっかり巨人の話題を振ったせいで破局した。
呉さんに恋人、そう考えただけでも和子の心にはドス黒いものが湧き立ち、渦巻き始めた。


放課後、またしても和子の至福の時が訪れる。だが今は単純には喜べない。なぜなら、彼女の心の奥底に蠢く疑念があるから。
キリカはいつも通りの屈託のない笑顔で、和子に質問をしてくる。だが、それはあくまで勉学に関する質問。決して親しい間がらの他愛もないお喋りではないし、ましてや愛の言葉などでは決してない。
にこやかに質問に答えつつも、和子の内で不安は渦巻き荒れ狂い、次第に加速する。そして今日の自主補修が終わったとき、ついにその想いは零れた。
「……ねえ、呉さん」
「何かな……じゃなかった。何ですか、早乙女先生」
気が緩んで、つい地がでそうになる。他の先生相手では、それが例え親身になって指導してくれる担任であっても決してボロを出すことはないというのに。
「えっとね、木戸先生に聞いたんだけど。今の猛勉強って、友達と一緒の高校に行くためなんですって?」
「はい、そうです」
キリカが、あっさりと肯定した。
「織莉……その友達とどうしても同じ高校に行きたいんです」
そう語るキリカの瞳は、目映いほどの希望に輝く。和子はその目に見覚えがあった。
あれは、自分が男性との交際中に、しばしば鏡の中に見る瞳。つまり、キリカはその“友達”とやらに……
一瞬、視界が暗くなり、鼓動が乱れた。
「そうなの。じゃ、がんばらなくちゃね」
満面の笑みを浮かべて、和子は愛しい人を励ます。だがその表情とは裏腹に、内の暗いものは次第にその濃度と密度を高めていった。
982早乙女和子は恋をする:2011/11/28(月) 00:25:54.12 ID:dPweiRah0
その夜、和子は自宅のリビングで明かりもつけずにいた。
彼女の左手には、キリカの画像を映し出す携帯電話。右手には酒の入ったグラス。テーブルの上には、酒の空瓶が二つに、飲みかけの瓶が一つ。
「呉さん……、呉さん……、あなたの心はその人のものなのね、あなたは私のものにならないのね……。う、うぁぁぁぁっ」
その嗚咽とともに和子の身体から障気が沸き立ち、傍らで渦を巻き、そしてゆっくりと凝っていった。
やがて泥酔した和子は、操り人形のようにぎこちない動きで台所へ向かう。彼女は流し台の下の扉を開けてあるものを取り出すと、そばにあったタオルでそれをくるんでバッグに仕舞った。


「やあ、リーダー、おはよう。さやかもほむらもまどかも、おはよう。ああ、今日はなんて素晴らしい日なのだろう」
翌日、登校途中のキリカはいつになくハイテンションだ。挨拶をしつつ彼女は両腕を上げて天を仰ぎ見る。確かに空は晴れて気持ちの良い天気だが、気候にはこの変人をそこまで元気にする力はない。
「キリカさん、ハイテンションっすねえ」
さやかが、ずっと先を走っていくキリカを見送る。
「それだけ、織莉子さんに会えるのが嬉しいんだよ」
まどかが相槌を打つ。
「まあ、気持ちはわかるわ」
キリカを見つめながら、ほむらが呟く。
「みんな、油断しちゃだめよ。今日はそれだけ厳しい戦いなんだから」
マミがリーダーとして嗜める。
キリカを元気にするのは世界でただ一人。今日はその彼女が魔獣退治のために、転居先から見滝原にやってくる日だ。
先日、織莉子が魔獣の大量発生を予知したため、今晩はチームで深夜まで魔獣退治だ。ちなみに、家族のいるまどかとさやかは、勉強会と称してマミの家に泊まる事になっていた。
983名無しかわいいよ名無し:2011/11/28(月) 09:56:38.08 ID:EGjtjlA70
早乙女先生がヤンデレモードに!?
984名無しかわいいよ名無し:2011/11/28(月) 10:28:28.55 ID:h98nAFJcO
>>978

投下が終了したらアナウンスしてくれたら嬉しいなって

そして妙にキャラの立った禿先生はどのように絡んでくるのだろうか
985名無しかわいいよ名無し:2011/11/28(月) 18:21:28.65 ID:pyLrpwSw0
織莉子さんの魔法少女衣装が
白いメーテルみたいな格好になったのにはなにか理由が?
986名無しかわいいよ名無し:2011/11/28(月) 23:25:20.30 ID:B+JFycqv0
キリニーしてねよ
987名無しかわいいよ名無し:2011/11/28(月) 23:35:28.50 ID:ujebZ6e7Q
じゃあ俺はおりニーして寝る
988名無しかわいいよ名無し:2011/11/28(月) 23:40:21.31 ID:pyLrpwSw0
ソレならこっちはオリキリニーだ!
989名無しかわいいよ名無し:2011/11/28(月) 23:40:54.46 ID:CrF+HFVp0
おまわりさん、いんこーです
990早乙女和子は恋をする:2011/11/28(月) 23:48:52.96 ID:dPweiRah0
キリカは最近、自主補修をしたいときは予め昼休みまでにに声をかけてくる。だが、今日は予定してないのか声を掛けてはこない。
昼休み、和子は三年生の教室のある階に赴く。別に特に用事があるわけではない。でも、抗い難い衝動が彼女を動かした。
そして廊下の向こうの方でキリカを見つける。他の生徒の手前、駆け出したい衝動を堪えてゆっくりと歩き出す。が、すぐに立ち止まった。
声を掛ければとどく距離にもかかわらず、和子は声も出せない。別に補習をしたいなら向こうから声を掛けるべきだとか、他の人と話している最中だからとか、そんな理由ではない。キリカの動きが気になったからだ。
まどか達のグループの前でのキリカの動きは、まるでお花畑でスキップでもしているかのよう。それは和子にとってはとても見覚えのある動き。恋に浮かれる自分の動きだ。
もともと恋をしているらしいキリカがそんな動きをするという事は、さらに浮かれる理由があるという事。恐らくは想い人とのデート。
キリカが誰かと腕を組み、楽しそうに笑いながら歩く。キリカが誰かに抱きしめられ、幸せそうな表情をする。キリカがその誰かとキスをする。そう考えただけで、和子の心の中に漆黒の炎が燃えさかった。
「あのー、早乙女先生」
不意に背後から若い男性の声。
「何!」
不機嫌な声とともに振り返れば、中澤。その顔は一瞬、恐怖に引きつっていた。
「えっと、何かしら中澤君」
和子は慌てて表情を取り繕って微笑んだ。
「先生。さっき、昼飯が終わったら手伝って欲しいことがあるって、言ってましたよね?」
何事もなかったかのように中澤は続けた。
和子がトラキチの男に振られた時の話で、彼は自身がライオンズファンであるにも関わらず、野球チームなんてどれでも言いと言い切った男だ。和子の奇行に合わせる事は造作もない。
「あ、そうそう。実は昼休みの間に配って欲しいプリントがあるの、ちょっと職員室まで取りに来てくれないかしら?」
和子は中澤を後ろから押すようにして、見たくないもののある場所から立ち去った。


今夜はここまで。このスレの埋葬は、任せていただけないだろうか?
991名無しかわいいよ名無し:2011/11/29(火) 00:11:49.78 ID:+NJNFNJxO
>>985
白:清廉・公正のイメージ
あとあの衣装や帽子は神官の物らしい

織莉子「さしずめ、†救世の白き予言者†といったところかしら」
キリカ「巴マミの病気が伝染った!?」


>>990
お頼みします
うひひ、織莉子ちゃんとキリカちゃんのSSがたくさん読めるよー
992早乙女和子は恋をする
「うっひゃー、遅刻遅刻ぅ」
美樹さやかが自宅マンションを出たのは、とうに日も暮れて夜になっていた。
今回は勉強会の名目で泊まるので、ゆまを連れて行くわけにはいかない。だから共働きの両親が戻ってきてゆまの世話をバトンタッチできるまで、さやかがは出られなかったのだ。
そんなわけで、さやかはお泊まり用の荷物と勉強道具一式を抱えて、一人夜の街を走る。遅れる旨の連絡は既に済ませてある。他のメンバーは一旦マミの家に集まって荷物を置いてきており、さやかと遠方から来る織莉子のみ、現地集合である。
「おお、身体が軽い。これもマミさんの特訓のおかげかねぇ」
走りつつ、さやかは呟く。チームを組んで以来、頻繁にマミの特訓につきあわされたおかげで、さやかも含めてチーム全員の基礎体力は向上していた。
風のように軽やかに疾走できる喜びのあまり、さやかは自分が担任教師の目の前を通り過ぎて行った事に気づかなかった。
「え、今のは美樹さん……?」
帰宅する途中の和子は、怪訝そうな顔をする。確か彼女は学習塾には通ってないから、夜間に出歩くはずはない。買い物にしても、ここは彼女の家からは少し離れている。だとすればなぜか?
さやかの行く手には駅前の繁華街、そしてさやかはキリカの交友グループの一員である。和子の脳裏に、木戸の言葉が蘇った。
「もし、非行の兆候だったら、あたしがなんとかしないと」
呈の良い理由を思いつくと、和子はキリカがいると思しき方へと駆け出した。


「ごっめーん。おそくなっちゃったー」
駅前繁華街に隣接する見滝原中央公園、そこへさやかは駆け込む。チームの魔法少女達は公園の奥で既に待っていた。
「遅いぞ、さやか」
そう言いつつも、杏子は嬉しそうだ。
「大丈夫だよ、さやかちゃん。まだ全員揃ってないから」
「ああ、織莉子はまだだよ」
まどかの台詞を、キリカがそう補足した。
織莉子の予知によれば、今夜最初の魔獣はさやかと織莉子も含めた全員が揃った後で発生するそうだ。
ただ、その際に織莉子は一つ気になることを言ってた。それは、最初の魔獣については見えないという事。
織莉子の予知で見えないものは二つ。一つは織莉子とは無縁の出来事。しかし織莉子が現地まで来る以上、その魔獣とは全く無縁とも思えない。
もう一つは不確定過ぎる未来。織莉子の見える未来は、起きる確率の一番高い“可能性の未来”に過ぎない。だから、あまりにも多くの未来が同程度の確率で存在した場合、織莉子の力ではそれを選定して見る事はできない。
ちなみに、織莉子が深く関わる出来事もしばしば後者に当てはまる。何せ、織莉子が一挙手一投足する度に、予知した未来ががらりと変わってしまうからだ。
ゆえに織莉子は、普段の戦いでは少し離れた場所から戦況を予知し、必要に応じてテレパシーで指示を飛ばす程度に留めていた。

今朝はここまで。