【Rozen Maiden】雛苺萌えスレ12.1【ローゼンメイデン】

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219名無しかわいいよ名無し
そして今、俺の目の前には「凶悪犯」5人、もとい5匹がフェンスの支柱からロープで数珠繋ぎになっている。
俺は車から「道具」を幾つか取り出した。そのうちには苺大福も含まれる。

「見ろ、お前らの大好きなうにゅうだぞ?2つだけある。もっとも一つは、俺が今食べるがな。」

そう言いつつ、苺大福にかぶりつく。うん、けっこう美味い。この光景は数日前から飯抜きで飢えている糞苺どもには、相当妬ましく見えているようで
「ウニュー!ウニュー!」「オナカヘッタノー!」の大合唱が起こる。

「じゃあ5等分して食うか?」
「ヤーノ!ヤーノ!ゼンブホシイノー!」

異口同音に独り占めを主張する。まあそう言うと思ったよ。

「そうか。でも一匹で1個食べられる、いい方法があるぞ?他の4匹が『居なくなっちゃえば』いいんだ、そうじゃないか?」

糞苺どもは何かはっと気付いたような顔つきをして、互いに顔を見合わせている。僅かに間をおいて、その口元がにやりと歪み、目が不気味な輝きを帯びてきた。
こいつら、本当にやる気だ。あまりに浅ましい根性に、我ながらぞっとする。だがそうでなくては困る。

「それじゃあゲームの始まりだ。お前らにこれをやる。」

糞苺のドレスの襟首を掴んで引っ張り、隙間に松明を差し込む。松明といっても、角材にタオルを捲きつけて針金で止めただけの品だが。
ちなみにこのタオルは糞苺を黙らせる時に使ったものだ。わざわざ新しいのを買うなんて勿体無い。つづいて、松明の角材を濡らさないように気をつけつつ、糞苺のドレスに灯油をかける。
最後の仕上げは、キャンプの時などに使う、ゲル状の着火剤だ。
マヨネーズのようなボトルの先端を、もじゃもじゃとした金色巻き糞のような頭に突っ込んで適量を搾り出すと、ゲルは長い髪に絡んでまったく落ちてこない。
灯油まみれのドレスにも多少塗りつけて準備は全て完了だ。

「いいか、お前らの松明にも同じゲルが塗りこんである。そいつを使って邪魔者に火をつけろ。邪魔者が減れば減るほど、お前の取り分が増えるんだからな。
ただし気をつけて扱わないと、とんでもないことになるぞ。お前らは今、すごく燃えやすいってことを忘れるな。」

そう言いつつ、チャッカマンを取り出し、松明に火をつける。

「特に、こんなに固まっていたらみんなまとめて燃えちゃうぞ。」

その言葉に糞苺たちがビクッと縮み上がったところでロープを切ると、蜘蛛の子を散らすようにめいめい勝手な方向に逃げて行った。
だが、頭の上で松明が燃え、熱くて仕方ない上に、いつ自分の頭に火が燃え移らないとも限らない。まあ、そう簡単に燃え移られては困るので垂れやすい灯油ではなくゲルを使ったのだが、
糞苺どももこれは短期決戦に限ると気付いたものと見えて、命がけの鬼ごっこを始めた。

「ヒナガウニュータベルノー!」「ヤーノ!ヒナガタベルノー!」「オトナシクモエロナノー!」

・・・どうも、早く苺大福を独り占めにしたかっただけらしい。