「ガンスリンガー・ガール」ハァハァスレ @+2

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102名無しさん@専用色 ◆VTXfaLMN2Q

------- 担当官が風邪をひいたら……(マルコーの場合)-------

ペッ ポッ パッ ピッ ペッ ・・・・・・ トゥルルルルー・・・ トゥルルルルー・・・ トゥルル ガチャ

フェッロ 「はい、社会福祉公社です」
マルコー 「ああ、本部二課のマルコーだが、……その声はフェッロか?」
フェッロ 「ええそうですけど……どうしました? マルコーさん」
マルコー 「いや、それがどうやら風邪をひいたみたいでな、熱が下がらない。
      ……悪いが今日は休むとロレンツォ課長に伝えてくれないか」
フェッロ 「それは大変ですね、……分かりました、課長には後で私から伝えておきます。
      しかしそうしますと、午後に予定されていたアンジェの訓練もキャンセル
      ですよね……、アンジェリカには何をやる様に指示しますか?」
マルコー 「ああ、そうだな……自分でお伽話でも考えるように言ってくれないか。
      俺も注射は嫌いだから、今度俺が風邪をひいた時は、アンジェのお話を聞きながら
      ビアンキに注射をしてもらうよって……アンジェにはそう伝えてくれ」
フェッロ 「分かりました、失礼します……ガチャリ」

---------- 4時間後 ----------

ピンポーン!

部屋のチャイムが鳴った。誰かが来た様だ。
ベッドから起き上がり、ドアへと向かうマルコー。……体が熱っぽい。
ドアを開けると、そこにはアンジェとビアンキがいた。

マルコー 「アンジェ?それにビアンキも……、一体どうしたんだ?」
アンジェ 「マルコーさん、お話ができました!ぜひ聞いてください!!」
マルコー 「は? ……何の事だ?」
ビアンキ 「お前が、注射を打ってもらいたがっているって、フェッロからそう聞いたんだよ。
      だから午前中、大急ぎでアンジェとお話を考えて来たって訳さ……」
マルコー 「ああ、そういう事か。いや、俺は別に、注射をして欲しいって言った覚えはないが……
      ……まあいいか、栄養剤でも打ったほうが風邪も早く治るかもしれんしな」

二人を家の中へ招き入れるマルコー、彼とて注射は嫌いだが、せっかくアンジェがお話まで作って
来たというのだ、ここで追い返すのも大人気がない。マルコーは二人を客間に案内し、自分は
ベッドへと戻って寝転んだ。

マルコー 「すまんが俺は病人だ、何か飲みたいなら自分で勝手にやってくれ」
ビアンキ 「そんな事を気にする必要は無いさ、俺たちは……」
アンジェ 「そうです!マルコーさんにお注射をするためにきたんです!」
マルコー 「そうか、すまんな……」
ビアンキ 「それじゃあ、まず診察するから下着だけになってくれ、マルコー」
マルコー 「なに? ……何故下着だけになる必要があるんだ?」
ビアンキ 「マルコー、アンジェの前だからって恥ずかしがるなよ」
マルコー 「いや、しかしそうは言ってもだな……」
アンジェ 「マルコーさん、私なら大丈夫です。後ろを向いてますから」
ビアンキ 「ほれほれ、脱いだ脱いだ!」
103名無しさん@専用色 ◆VTXfaLMN2Q :2006/05/26(金) 18:29:24 ID:anxy2lJz

あれよあれよという間にパンツ一丁に剥かれてしまったマルコー。
ベッドに仰向けになり、ビアンキの診察を受ける事に。

ビアンキ 「アンジェ、マルコーが恥ずかしがるから、絶対にこっちを向いちゃダメだぞ」
アンジェ 「はい、ドットーレ・ビアンキ」

ビアンキは聴診器を持ち、マルコーの胸に手を乗せた。ヒヤリとした感触に、マルコーは思わず息を呑む。

ビアンキ 「よし、息を吸って……今度は吐いて……」
マルコー 「………………。」
ビアンキ 「マルコー、ここを押した時に、どこか痛んだりするか」
マルコー 「いや、何ともない」
ビアンキ 「では、ここは?」
マルコー 「何ともないな」
ビアンキ 「ふ〜〜む……どうやらただの風邪のようだな。咳は無いようだが、熱は?」
マルコー 「朝方に計ったら、39度1分あったよ。多分まだ下がってないと思うが」
ビアンキ 「39度か……やはり注射したほうがいいみたいだな。……アンジェ!」
アンジェ 「なんですか? ドットーレ・ビアンキ」
ビアンキ 「マルコーに注射するから、お話の用意をしてくれ!」
アンジェ 「はい!!!」

マルコーが目をやると、アンジェは小さなポシェットの中から一冊のノートを取り出した。
反対側を向いているので表情こそよく分からないが、明るい声がアンジェの気持ちを代弁している。
するとビアンキが、マルコー耳元でささやいた。

ビアンキ 「マルコー、パンツを脱いでうつぶせになれ」
マルコー 「あ? ……なんだと???」
ビアンキ 「解熱剤を直腸注入するんだよ。……騒ぐとアンジェに見られるから、注意しろよ」
マルコー 「おい、冗談じゃないぞ。いくら何でも……」
ビアンキ 「アンジェがあんなに喜んでるというのに、それを突き放す気か!マルコー!」
マルコー 「分かった、分かったよ。頼むから大きな声を出さないでくれ、頭に響く」
104名無しさん@専用色 ◆VTXfaLMN2Q :2006/05/26(金) 18:31:38 ID:anxy2lJz

高熱でぼーっとする頭では、反論する気にもならない。マルコーは仕方なくパンツを下ろし、
うつぶせになった。自分のケツをビアンキの目の前にさらし、恥ずかしさのあまり目を開けても
いられない。「なぜ俺がこんな目に…」とマルコーが思っていると、アンジェがお話をし始めた。

アンジェ 「それじゃマルコーさん、始めますね……

    『 むかしむかしあるところに、アニキの国がありました。その国にはアニキの大好きな
     王子様がいて、毎日アニキばかり食べていました。ところがその国には、ムキムキマッチョの
     真性のアニキが、たった一人しかいなかったので………… 』

目をつぶりながら注射を待つマルコー、ここまでアンジェの話に静かに耳を傾けていたが、
あまりに意味不明な内容に思わず考え込んだ。……アニキ? ……ムキムキマッチョ??

マルコー 「おいアンジェ、アニキの国って一体……お前、何の話をしてるんだ??」

思わず顔を上げるマルコー、ふと背後を振り向くとなぜかそこには……


      全 裸 の ビ ア ン キ が い た !!!


マルコー 「ちょちょ、ちょっと待てビアンキ。おおおお前、ままままさか……」
ビアンキ 「注射をするから騒ぐなよ、マルコー」
マルコー 「ぐわっ!やめっ、ビア、てめっ、がっ……んぎゃぁぁぁーーーー!!!!!」

---------- 10分後 ----------

ビアンキ 「ふぅ、……最高に美味しかったよ、アニキ」
マルコー 「……………………。」
ビアンキ 「さて、俺たちはそろそろ帰るよ。お大事にな、マルコー」
マルコー 「……………………。」

声を出す気力も残っていないマルコーだったが、そこへアンジェが優しく声をかけた。

アンジェ 「マルコーさん、私の作ったお話……どうでした?」
マルコー 「……………………。」
アンジェ 「続きは、次のお注射の時までにかんがえておきますね」
マルコー 「いらんわぁあ! このボケェェェェエ!!!!!」

ニコニコと微笑むこの可愛らしい義体に、アンジェリカ(天使)と名付けた事を、
心から悔やむマルコーなのであった……

                                          おしまい