俺はもし河下が目の前に居たら殺してしまうと思う
首を締めて殺すのか、刃物で突き刺すのか、殴り殺すのかはわからない
苦悶の表情のまま生き絶えた彼女を見て思うのか
真っ赤に染まった自分の両手を見て思うのか
鉄の錆びたような香りと赤い肉の塊を見て思うのか
俺は後悔するだろう
そしてその行為を恥、自ら命を断つだろうか?
それとも塀の中で自責の念に苛まれながら生きるのだろうか?
あなたを愛してる人たちが悲しみますよ
もう一人の俺は言うだろう
そうだ俺には片手の指の数くらいは俺を愛している人はいるはずだ
だが小さいもう一人の俺は消えて、本当の俺が出てくる
お前の一番愛してるのはお前なのだろう?
本当の俺がそう告げる
恐らく真実はそうなのだ
俺は俺の心を護るのが一番大事なんだ
辛い、悲しい、心が悲鳴をあげる
そしてその心の叫びに耐えられなくなっている
俺が俺の心を護るためにはどうすれば良いんだ?