【さくらTV】出目川ディレクター【視聴率3%】

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192(ry氏プレゼンツ Page.59「零」
   ワタリを通じて捜査本部を指揮していた時のLの部屋
   そこには今もPCがぽつんと鎮座している
   そしてそのPCの前にはタイマーが置いてあり「20D 18H 31M 32S」と表示され刻々とカウントダウンを続けている

煽り  「最悪を、止めろ。」

   捜査本部
   模木・松田・相沢の4人が先日亡くなったLとワタリの事を話している
   その間、月はPCを操作している

松田 「竜崎が密葬されて十日…僕達は死なずに済むみたいですね…」
相沢 「ワタリはなんとか身元がわかったが
    竜崎の方は結局何も…」
松田 「しかし ワタリって 実は凄い発明家だったんですね」

   新聞にはワタリことキルシュ・ワイミーの死亡記事が載っている

相沢 「いくつもの特許による資産を元に世界中に養護施設を創設か…」
松田 「もう 偉人ですよ偉人!」


   某国ワタリが創設した養護施設
   庭では子供たちが元気に遊んでいる

子供1 「メロ やったな!」
メロ 「ははっ」

   室内では大人しそうな子が一人パズルをしている
   その姿はどこかLを思わせる

子供2 「ニア たまには外で遊ぼー」
ニア 「私はいいです」
子供3 「あいつはほっとけよ リンダ」

   院長が院長室で創始者であるワタリの写真を眺めている

ロジャー(´-`).。oO(キルシュ・ワイミー…ワタリ…
          ………………
          この院の創始者…そして L…
          ……………… ………………)

   院長が携帯電話を見るとその画面には
   Lの部屋にあったタイマーと同じ時間を示していた

ロジャー(´-`).。oO(……………… ………………)
193(ry氏プレゼンツ Page.59「零」:05/02/23 02:03:26 ID:GXwmsONY
   捜査本部
   父が長官達との会議から帰ってきた

松田 「局長 お疲れ様です」
相沢 「長官達の反応どうでした?」
父  「ふ〜…
    「Lはキラ容疑で火口を捕まえ 確かにその後 犯罪者殺しは止まったが
    それもたった四日…キラじゃなかったという事か」などと散々まくしたてられた」
松田 「……………
    で どう答えたんですか?」
父  「真相には確実に近づいている…と…操作を続ける事だけは何とか納得させたが
    とても全てを話せる状況ではないな…
    あれでは「Lが死んだ」などと言ったらまた捜査を止める方向にいってしまうだろう…」
松田・相沢 「…………… ……………」
松田 「はーっ 情けないっすよねーっ」
相沢 「人間 誰だって自分が一番かわいいからな」
父  「………………
    幸いワタリ L共に顔を知っているのは ここで捜査していた者だけだ
    捜査を本気で続けるなら二人の死は…
    少なくともLの死は隠し Lと捜査を続けていると見せておかなくては駄目ということか…」
松田 「それか 局長が長官になるかですね」
父  「……うむ」
相沢 「しかし Lもワタリもいなくなった今
    ここで捜査を続ける訳にもいかない…厳しいですね…」
父  「ライト 間に合いそうか?」
月  「ああ 今夜中には ここのシステムをほとんど持ち出せるところまでいく
    泥棒してる様でいい気はしないけどね
    竜崎が使っていたのと同じ声も作れたし 一応生きている様に見せ
    今まで通り世界中の警察を動かしてはいけるけど…
    誰がLの代わりをするか どこでするか 殺人ノートをどうするか
    ………………」
松田 「何言ってるんだよ 月くん
    Lの役は月くんしかいないだろう」
月  「竜崎がLで キラを挑発した事で殺されたのだとしたら
    あまり気が進まないな…それに 世界中の人を騙す事になる
    ………………」
松田・相沢 「…………… ……………」
相沢 「月くんの気持ちもわかるけど 月くんしかいないんだ」
松田 「そうだよ 竜崎も言ってたじゃないか
    月くんならLを継げると」

月(´-`).。oO(こんなに簡単に…やはり 竜崎がいないとぬるい…)
194(ry氏プレゼンツ Page.59「零」:05/02/23 02:04:38 ID:GXwmsONY
月  「ああ…わかった やるよ…しかし竜崎の様にキラを挑発し
    そこからヒントを得る危険なやり方はできない
    それでもいいなら と言いたかっただけだ」
父  「うむ その位の方が慎重でいいだろう
    竜崎は挑戦的過ぎたのかもしれん…」
月  「それなら このパソコンと自分のパソコンだけでほぼ同じ働きができるし
    電波のスクランブルもかけられ 家の僕の部屋でLになる事も可能だ
    しかし 母や妹がいたのではやりにくい
    ワンルームでも部屋を借りられるといいんだけどね」
父  「息子の一人暮らしに私が仕送りするくらい何の不自然もあるまい」
松田 「そうですね
    じゃあ これからは月くんの借りる部屋が捜査本部って事で」
相沢 「ワタリはどうする?」
月  「それも 僕がやるよ」
松田 「えっ?」
月  「Lの役をやるなら二人の役をやるのも同じだ
    もともとワタリのしていた事のほとんどはLと他を繋ぐ仲介
    それを省略したと思えばいい
    キルシュ・ワイミーがワタリとして動いてたのは身内も知らない様だし
    何か不都合が出たら それはその時対処していけばいい」
父  「うむ」
相沢 「あとは 殺人ノートをどうするかか…」
月  「それは深く考える必要は無いな…人が手にしない所に誰かが隠せばいいだけだ」
松田 「隠せばいいだけだって 誰が隠すかが問題なんだよ月くん」
月  「この五人の中で絶対ノートを使わないと信用できる者…
    その者にもしもの事があっても その後 人に見つからない所に隠してもらう
    それだけでいいじゃないか」
相沢 「……局長 お願いします」
松田 「局長なら絶対だ 正義のかたまりですからね」
父  「……私か…わかった なんとかしよう
    ………………
    いきなり死神が出てきても騒がぬ様気をつけなくてはな…」
相沢 「死神か…ワタリと竜崎が死に その直後に消えた
    ………………
    なんだかな…」
父  「しかし あの死神も もう一冊人間界にノートがある様な事を言っていた
    嘘とも思えん
    大体「死神の仕業」では辻褄の合わぬことが多過ぎる」
相沢 「はい
    ………………
    キラは竜崎の情報をどこから得たという事なのか?
    …………
    死神と目の取引というのをしていて
    竜崎の顔だけでもどこかで見たのか?…」
松田 「死神もいなくなっちゃったし難しいっすね〜」
月  「わかっているのは 全ての根源は死神ではあるが
    その死神から殺人ノートを貰いうけたキラが少なくとも地球上に一人は存在している…」
父  「うむ キラはいる 必ず捕まえるんだ」
195(ry氏プレゼンツ Page.59「零」:05/02/23 02:05:23 ID:GXwmsONY
   数日後 月はミサとデートをしている
   リュークはミサに憑いているのでもちろん後ろに居る
   ミサの事に気づいた人もいる様だが半信半疑だ

リューク「これで 本当にLとの決着はついたのか?」
月   「ああ」
ミサ  「ライトの勝ち〜っ」
リューク「じゃあ もう あまり面白い物は期待できないな…」
月   「そんな事は無いよリューク
     これからは…新世界の創世を見せてやるよ」
リューク「ほーっ
     …………」
月   「馬鹿は多いからね Lが死んだからといって全てがキラの味方になるわけもない
     これからが第二の戦いなんだ…」

   月は立ち止まりミサに突拍子も無いことを言い始めた
     
月   「ミサ」
ミサ  「ん?」
月   「一緒に暮らそう」
リューク「ぶっ」
ミサ  「えっ!?
     ほ 本当!?」
月   「ああ 部屋ももう借りた」
ミサ  「やったーっ 同棲ー
     ミサの勝ち━━━」
月   「勝ち?」
ミサ  「そっ」
月   「何に?」
ミサ  「清美とかユリとかマユとかに」
月   「………… …………」
ミサ  「大丈夫だよ ライト
     あの子達はLを欺くのに利用しただけだもんね わかってる♪
     もう会ったりもしないよね?」
月   「……ああ…」
196(ry氏プレゼンツ Page.59「零」:05/02/23 02:07:02 ID:GXwmsONY
ミサ  「弥海砂 恋人発表記者会見しちゃおうか?」
月   「おい…そんな事…」
ミサ  「でもさぁー そんな人がキラなんて誰も思わないじゃん ね?」
月(´-`).。oO(………… …………)


   旧Lの部屋のタイマーは刻一刻と減り続け
   残り時間が遂に『零』になった
   するとLのPCが自動的に起動し何処かに通信を始めた

   養護施設院長室
   院長は執務の最中だが携帯電話から目が離せないでいる
   そして残り時間が零になると画面に「L is dead.」と表示された

ロジャー(´-`).。oO(…………… ……………)

   院長は院長室を出ると庭から帰ってきた子供達の方へ行くと
   その中の一人 そして室内で遊んでいた子供に声をかけた

保母  「あっロジャーさん」
ロジャー「メロ」
メロ  「ん?」
ロジャー「そしてニア 私の部屋へ」
ニア  「はい」

   院長室には院長・メロ・ニアの三人だけしか居ない

メロ  「何だい?ロジャー」
ロジャー「Lが死んだ」

   Lの死を告げられた二人
   ニアのジグソーパズルにはLの文字が描かれていた


煽り  「Lを継ぐ者、ここに…!!」
次回予告「次号より、作者取材の為、休載させて頂きます。再開は20号です。」