悪い猫をこらしめる童話を後世の子供たちに残しましょう。
猫の被害をなくすために。
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。毎日毎
日おじいさんが畑で働いて、
「一粒は千粒になる。」
と歌いながら豆をまきました。毎日毎日猫が畑に来て、同じように
「どうして?一粒は一粒だよ。ぜんぶ食べるよ。」
と歌っていました。だからいつも、つぎの日豆は一粒も残りませんでし
た。猫がぜんぶ食べてしまうのです。そのせいで、おじいさんとおば
あさんは貧乏に暮らしていました。
するとある日おじいさんが畑に来たら、また豆が無くなっていました。お
じいさんは、きっと猫のしわざにちがいないと怒って、猫を捕ま
えることにしました。いつものように歌いながら、豆をまきはじめました。
やっと、猫が来て、いつもと同じようにおじいさんをからかいました。
おじいさんはすばやく猫を捕まえて縄でしばりました。そして、猫
をせおって家へ帰りました。
「おばあさん、やっとあの悪い猫をつかまえた。今晩、おいしい猫汁を作ってくれ。」
と言って、おじいさんは畑に戻りました。おばあさんはあわもちを作りは
じめました。ずるい猫は
「おばあさん、一人で疲れるでしょう。手伝うから、はなし
てくれませんか。」
とたのみました。そんなことをしたら、おじいさんに怒られ
るとおばあさんが思って迷っていましたが、
「まぁ、手伝ってもらおう。」
と言って、縄をといてやりました。放された猫は手伝うふりをして
きねをとり、おばあさんをがつんとなぐって、殺してしまいました。
そして、悪い猫は山へ逃げました。
それからしばらくして、おじいさんが家へ帰ると、家の中
には黒ムツさんがいました。黒ムツさんは、
「たまたま通りがかったら、悪い猫がおばあさんを殺し
て逃げました」
と言いました。
おじいさんは、おばあさんが死んでいるのを見つけて、お
いおい泣きました。そのうち黒ムツさんが、「おじいさん、わ
たしが仇討ちをしましょう。」
と言って、黒ムツさんは山に行きました。
山で黒ムツさんが薪を拾っていると、猫が来ました。
「黒ムツさん、何をしているの。」
と猫がたずねると、
「今年の冬はとくに寒いそうだから、薪を拾っておいた方がいいよ」
と黒ムツさんは答えました。猫も薪を拾って、二人でたくさん薪を集め
ました。薪をせおって山をおりる途中で、黒ムツさんが小声で
「重たい、重たい。」
と言うと、
「ぼくが黒ムツさんのぶんも、持ってあげるよ」
猫は二人の分を運びました。そして、後ろを歩いていた黒ムツさん
は、火打ち石をかちかちと打ちました。
「かちかちという音は何だろう。」
と猫が聞くと、
「ここはかちかち山だから、ないているかちかち鳥の声だよ。」
と黒ムツさんは答えました。そして黒ムツさんは猫がせおっている薪
に火をつけ、たきぎはぼうぼうと燃えはじめました。
「黒ムツさん、ぼうぼうと
いう音は何だろう。」
と猫が聞くと、
「ここはぼうぼう山だから、ないているぼうぼう
鳥の声だよ。」
と黒ムツさんは答えましたた。そのうち、猫
の背中が熱くなって、
「あついよー、あついよー。」
と猫が叫び声を出したすきに、黒ムツさんは逃げました。
その次の日、黒ムツさんはとうがらし山へ行っ
てとうがらしを取ってきてとうがらしみそを作りました。すると、猫が来て、
「きのう、かちかち山でいっぱいやけどをしたんだ。」
と言いました。黒ムツさんは、何も知らない顔をして、
「かちかち山の黒ムツは、かちかち山黒ムツだ。
とうがらし山の黒ムツは、とうがらし山黒ムツだ。俺は関係が無い。」
と答えました。だまされやすい猫は「そうなんだあ。」と思って黒ムツさ
んがやけどのくすりをもっているかどうかたずねました。
「今作ったみそはたいへん効く薬だよ。」
と言って、猫の背中にたっぷりとうがらしみそを塗ってやりました。は
じめのうちは、何ともありませんでしたが、そのうちますます火傷が痛くな
って、
「いたいよー、いたいよー。」
と叫び声を上げました。そのすきに、黒ムツさんはもう一度逃げてしまい
ました。
その次の日、黒ムツさんは杉山へでかけ、木を切って船を作っていまし
た。そのうち、火傷がひどく痛く、泣きすぎて目が真っ赤に腫れた猫
が来て、
「きのう、とうがらし山でとっても痛かったんだ。」
と言いました。黒ムツさんは一度も猫に会ったことがない顔をして、
「とうがらし山の黒ムツさんは、とうがらし山黒ムツだ。
杉山の黒ムツは、杉やま黒ムツだ。俺は関係が無い。」
と答えました。本当にだまされやすい猫は「そうなんだあ。」と思っ
て、黒ムツさんがどうして船を作っているのかをたずねました。川で魚をと
るためだと聞いて、魚が好きな猫も船がほしくなり、二人とも船を作
ることになりました。
「おれは白だから、杉で白い船を作る。君は茶色だから、土で茶色い船
を作ればいいよ。」
と黒ムツさんは言いました。二つの船ができて、川に浮かべると、真ん中
についたところで水がしみこんで、猫の土船がくずれはじめました。
猫は川にしずんで行きながら、
「たすけてよー!たすけてよー!」
と頼みました。けれども黒ムツさんは振り返りもせずに帰りました。黒ムツ
さんはおじいさんの家に行って、
「猫は死んだよ。」
と知らせました。
むかしむかし、あるところに猫とカニがいました。ある日二人で遊び
に行くと、カニは草の中ににぎり飯を見つけました。猫は、う
らやましくてうらやましくて
「おれも何かを見つけよう。」
と思って、地面をよく見てさがしていると、柿のたねを見つけまし
た。そして、猫はカニのにぎり飯を食べたくて、こう言いました。
「カニどん、にぎり飯と柿のたねをこうかんしようか。にぎり飯
は、食べるとすぐなくなってしまうよね。だけど、柿のたねというの
は、うえると毎年おいしい柿をいっぱい食べられるんだよ。」
カニはその話を聞いて、
「柿のたねはいいもんだな。」
と思って、自分で見つけたにぎり飯と交換しました。食いしんぼ
うな猫はにぎり飯を食べ、カニは柿のたねをもって帰りました。
カニは家へ帰って、庭のすみに柿のたねをまきました。毎日毎日カニは
柿のたねに水をかけたり、こやしをかけたりしていました。
「早く芽を出さないとはさみで切るぞ。」
とカニが言うと、柿のたねはあわてて芽を出しました。そして、
「早く大きな木にならないとはさみで切るぞ。」
とカニが言うと、柿のめはあわてて大きな木になりました。こんどは、
「早く実をつけないとはさみで切るぞ。」
とカニが言うと、柿の木は真っ赤に熟した実をつけました。カニは
「さあ、うまそうな柿を食べよう。」
と思って、柿の木によじのぼろうとしました。でも、両手のはさみで
カチカチやっても、カニは木からずるっとすべりおち
てしまいます。なんどやってもうまくのぼれませんでした。
そのうち猫がやって来て、うまそうな柿を見て食べたくなって
きました。
「もともとおれがその柿のたねをひろったんだから、おれがおい
しい柿を食べるぞ。」
と言って、猫はすばやく木にのぼって、がつがつ柿を食べまし
た。猫が一番赤くておいしい柿をかってに食べているあいだ
に、木の下にのこっていたカニは
「おれにも柿をもいでくれ。」
とたのみました。そこで、猫は青くてかたい実をえらんで、力い
っぱいカニに投げつけました。柿がカニの甲羅に当たり、カニ
の甲羅はずたずたになりました。カニがしんでしまったとわかっ
て、猫はしらぬ顔をして、いそいでにげ出しました。かわいそうに
しんだカニの甲羅から、カニの子どもたちが出てきて、お母さん
が死んでいるのを見ておいおい泣きました。
泣いているカニの子どもたちの声を聞いて、ハチがとんで来ま
した。
「カニの子どもたち、どうしてないているの。」
とハチはたずねました。
「お母さんが死んだんだ。猫に殺された。」
とカニの子どもたちがなきながら答えました。
「猫は悪いやつだな。」
とハチが言いました。そのうち、くりがやってきて、
「カニの子どもたち、どうしてないているのか。」
と聞きました。カニが猫に殺されたという話を聞いて、くりは
ハチと同じように思いました。みなは猫は悪いやつだから仇討ち
をしようと思いはじめました。そこにうすが来ました。うす
もカニの死を聞いて、猫は悪いやつだと思いました。そして
さいごに牛のふんが来て、話を聞き、みなで仇討ちに行くこと
にしました。仲間たちは猫の家へでかけました。
カニの子どもたち、ハチ、くり、うすそして牛のふんは猫の家
につきました。ちょうど猫が留守にしていたところだったので、
みなは仇討ちの準備をしました。くりは囲炉裏の中に身をか
くし、カニの子どもたちは水おけに入り、ハチは戸口の上に止ま
りました。最後に、うすが屋根に上がり、牛のふんは戸口にすわりました。
みなは静かにそれぞれの持ち場について、猫が帰ってくるのをまちました。
やっと猫が帰ってきました。
「さむい、さむい。」
と言いながら、囲炉裏のところにすわりました。背中をあたた
めようとしたら、くりがはじけて猫の背中にとびつきました。
「あつい、あつい。」
と猫はうなり声を上げて、やけどをした背中に水をかける
ために水桶にかけつけました。カニの子どもたちは水桶
から出てきて、水をかぶろうとした猫の体じゅうを力いっぱい
はさみました。猫はさけび声を上げて外に逃げ出そうとしま
した。すると戸口にいたハチにちくりちくりとあたまをさされまし
た。びっくりしてわけもわからないまま、猫は逃げようとしまし
たが、牛のふんにずるっとすべって、ころびました。その時、屋根
にいたうすがどすんとおち、猫はぺちゃんこになりました。
こうして、カニの子供と仲間たちはカニの仇をとりました。
13 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/11(水) 19:49
イエー!!age
14 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/11(水) 20:06
15 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/11(水) 20:37
優良スレ確定。
16 :
3匹の子猫:2001/07/11(水) 21:53
昔々、あるところに愛誤と外飼い雌猫が居ました。雌猫はドキュソ同様
ケモノな上にオサセなので、すぐに妊娠して若くして3匹の子供を
生みました。しかし、愛護の家は狭く、元気な子猫たちがのびのびと
暮らしてゆく場所はありません。そこで愛護は、心を鬼にして子猫
たちを手放すことを決心しました。
道ばたの段ボール箱(ビニール袋付き)に捨てられた3匹が路頭に迷って
いると、まず、身なりの良い紳士が現れ、一匹目の子猫を煉瓦造りの
立派なおうちにつれて帰りました。
17 :
3匹の子猫:2001/07/11(水) 21:55
お腹がすいて泣いていても、誰もミルクをくれないので、二匹目の
子猫は意を決して道を歩いていきました。すると、木造平屋建ての
古くさい家の前で仲間がいっぱいたむろしています。エサまである
じゃないですか??? そうです、猫ババアの家です。子猫はしばらく
ここに居ることにしました。
気の小さい三匹目の子猫は、段ボール箱の中でじっとしていました。
しかし、次の朝、登校途中の消防が箱をけっ飛ばしたのにパニクって
必死に逃げ出しました。気が付くと、林の中の草むらに居ました。
それは大学の敷地の藪の中でした。カァカァという不気味な音に
震えていると、建物の横に大きな段ボール箱があります。少し湿って
いましたが、段ボール箱に安心して子猫はそこでスヤスヤ眠りました。
18 :
3匹の子猫:2001/07/11(水) 21:56
3匹目の子猫は、ガタンという音がして目が覚めましたが、
目の前は真っ暗です。黒ムツさんが段ボール箱の入り口に
麻袋を被せたのです。すると、箱が突然傾いて袋の中に
入れられました。黒ムツさんがその袋を建物の壁にぶつけて
噴水の池の中に沈めたので、子猫は何だか分からないまま
あっさり溺れ氏んでしまいました。
2匹目の子猫は、みんなと一緒にマターリと暮らしました。ある夕、
近所に落ちていた魚の臭いのする団子をみんなと一緒に食べてみたら、
急にお腹が痛くなりその場にノビてしまいました。猫たちは夜中に
やってきた車で次々とスパ猫になりました。
19 :
3匹の子猫:2001/07/11(水) 21:57
1匹目の子猫は幸せでした。生意気にも缶に入ったおいしいエサを
貰い、愛情を目一杯受けて育ちました。しかし、もう立派な成猫
になるという頃、ご主人の態度が豹変しました。熱湯のシャワーを
かけられたり、そのままバスタブに顔を沈められたりしました。
そうです、猫好きタイプの黒ムツさんです。猫は同居人に何が
起きたのか分かりませんでしたが、イヤなモノはイヤなので、
とりあえず爪を立てて引っ掻きました。黒ムツさんは喜んで、
キリでバスタブの中の猫とチャンバラごっこをしました。ところが、
すぐに片目が潰れてしまい、猫はグッタリしてしまいました。
怒った黒ムツさんは猫を庭の焼却炉で焼いて頃してしまいました。
近所の人たちは、気づかない家に薄汚く迷惑な野良猫の害から
守られ、平和に暮らしましたとさ。めでたしめでたし。おわり。
20 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/11(水) 22:07
21 :
煽り隊員2 ★:2001/07/11(水) 22:38
いいな、新しいパターンだ(w
22 :
ジロ(16-19):2001/07/11(水) 23:20
せっかく長編書いたのでage。
23 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/11(水) 23:23
24 :
( ゜д゜):2001/07/12(木) 16:33
ももたろう
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
ある日、おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に出かけました。
おばあさんが洗濯をしていると大きな桃が
どんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。おばあさんはその桃を見て、
おじいさんにおいしい桃を食べさせてあげようと家へもって帰りました。
おじいさんは桃を切ろうと包丁を取り、一気にすぱーんと切断してしまいました。
すると、真っ二つになった桃から血が噴出しました。驚いたおじいさんと
おばあさんが中を見ると、両断された猫がピクピクしていました。
おじいさんとおばあさんはいっそう喜びました。
めでたしめでたし。
25 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/12(木) 17:36
あんまし面白くないんですけど
26 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/12(木) 17:47
反応レスの方が面白いね(w
すみません。
28 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/12(木) 17:50
29 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/12(木) 17:53
>>27 気にスンナ。愛誤さんが見たって面白い筈が無い。
それよかこのスレ、たけしの毒本思い出したよ。
aigoかとも思ったんだけど、、安易に作ったので。
パロディのセンスと話の展開力があれば面白いのかもしれません。
今後に期待。
1サンのパロディは登場人物を猫に変えただけですが、元の話のエグさが
分かりますね。グリム童話系も残酷なので使えそうです。
31 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/12(木) 18:41
|丶 \  ̄ ̄~Y〜 、
| \ __ / \
|ゝ、ヽ ─ / ヽ |
│ ヾ ゝ_ \ |
│ ヽ_ _ / /| |\ \|
\ヽ _ // / | \ |
ヽ\二_二// ∠二二二| ヘ|
| | | ヽゝソゝ|TT|<ゝソ フ |/b}
ヾ| ヽ___ ノ/|| .ミ__ ノ | ノ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 凵@ /フ < 猫はアトランティス人の生まれ変わり
| .F二二ヽ /|/ | なんだよ?
\. |/⌒⌒| イヽ \_____
\ ==′/ |
ヽ__/ |
32 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/12(木) 20:25
じゃあ海に返してあげないと。
33 :
虐待を極めし者:2001/07/12(木) 21:04
おい!ここの中途半端な虐待者!
てめえらそれで虐待した忌になってんじゃねえ!
いいか?
虐待とは苦しませることだ!
死んだら苦しまないだろうが、ボケ!
お前ら偉そうに言ってるが、結局猫が気の毒になって、最後にはとどめをさしてageやがって。
猫が死んだ臣だ炒ってないで、「××ヶ月前から虐待し続けています」というような、真の虐待を自慢してみろ!
俺の猫は、今年で10歳だが、未だに苦しみ続けてるぜ!
あとな、虐待が駆除になるとか言ってるやつ!
虐待は殺すことじゃねえ!
数は減らないんだ。
駆除と言うのは断じて勘違いだ。
それか、その虐待は虐待じゃなくて似非虐待だ。
34 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/12(木) 21:11
|丶 \  ̄ ̄~Y〜 、
| \ __ / \
|ゝ、ヽ ─ / ヽ |
│ ヾ ゝ_ \ |
│ ヽ_ _ / /| |\ \|
\ヽ _ // / | \ |
ヽ\二_二// ∠二二二| ヘ|
| | | ヽゝソゝ|TT|<ゝソ フ |/b}
ヾ| ヽ___ ノ/|| .ミ__ ノ | ノ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 凵@ /フ < ナスカの地上絵は猫が描いてたんだ!?
| .F二二ヽ /|
\. |/⌒⌒| イヽ \_____
\ ==′/ |
ヽ__/ |
35 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/12(木) 21:14
じゃあ空に返して上げないと。
36 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/17(金) 19:06
これもわりと好き
37 :
黒ムツさん:01/11/05 09:41 ID:c/mjHSJZ
馬鹿ネコは死ね。
むかしむかし、ある村に愛誤たんとたくさんの猫が住んでおりました。
猫はあちらこちらで悪さをするので、村人達はほとほと困っていました。
愛誤たんは聞く耳を持たないので話し合いをすることもできません。
そんな村人の様子を見かねた灰ムツどんという若者がおりました。
灰ムツどんは包みを一つ持つと愛誤たんの家へと向かいました。
非常に臭いその家には愛誤たんがいました。
愛誤たんは胡散臭そうな目で灰ムツどんを見ると言いました。
「何しに来た。」
灰ムツどんは言いました。
「猫の餌を持ってきた。」
灰ムツどんは近くにいた年寄り猫を一瞥すると、包みを出して言いました。
「これにはな、猫が長生きする薬が入っとる。
いらぬというのならもって帰るが。」
愛誤たんは怪しみましたが、堂々と毒入りの餌を持ってくるはずもない、と思いました。
「それはありがたい。」
愛誤たんはそれを受け取ると家の奥に戻っていきました。
そして灰ムツどんは愛誤たんの家を後にしました。
数日後、灰ムツどんはまた包みを一つ持って愛誤たんの家に行きました。
家には愛誤たんがいました。灰ムツどんは言いました。
「そろそろ餌がきれるころかと思って持ってきたぞ。」
愛誤たんは言いました。
「それはありがたい。」
包みを出しながら灰ムツどんは言いました。
「ところで、この薬が何の薬だったか知っているか。
これは猫が化け猫になる薬だ。」
愛誤たんは言いました。
「化け猫は人を食うと……」
灰ムツどんはそれをさえぎって言いました。
「猫が長生きして化け猫だ。
それに、かわいがってる猫が飼い主を食うわけあるまい。
ほれ、いらぬのか。」
愛誤たんは慌てて受け取ると、家の奥に戻っていきました。
そして灰ムツどんは愛誤たんの家を後にしました。
数日後、愛誤たんは最初に灰ムツどんからもらった餌が切れたので、
二度目にもらった薬を猫にやりました。
その夜のことです。愛誤たんは寝床で奇妙な鳴き声を聞きました。
「ゥミャーーーーォ」
いつもなら猫達はこんな時間には鳴きません。
そして、その鳴き声は一匹ではありませんでした。
愛誤たんは寝床から体を起こすと一対の瞳に気付きました。
「ゥミャーーーーォ」
猫は鳴きながら愛誤たんに近づいていきます。
愛誤たんは化け猫の話を思い出すと恐ろしくなり、そこから逃げ出しました。
土間に行くとなたを手に取り、周りを見まわしました。
そこには愛誤たんを見つめる多くの瞳がありました。
愛誤たんは恐ろしくなりその瞳に次々となたを振り下ろしました。
その様子を見ている者がいました。灰ムツどんです。
灰ムツどんは猫の鳴き声を聞きつけ、愛誤たんの家の様子を見に来ていました。
愛誤たんがこのままなたを振り回して村人を襲っては危ないので、
灰ムツどんは村人の家々を回り、村人に武器になるものをもって集まってもらいました。
愛誤たんの家から離れたところに村人達を待たせると、灰ムツどんは愛誤たんの様子を見に行きました。
灰ムツどんが愛誤たんを探していると、庭になたをもった愛誤たんを見つけました。
愛誤たんは灰ムツどんの姿に気がつくとなたを振りかざして襲ってきました。
灰ムツどんは村人達のところに逃げていき、こう告げました。
「愛誤たんが狂った。」
村人達はなたを振りかざして走ってきた愛誤たんに驚きました。
これでは危なくて近づけません。村人達は愛誤たんに石を投げつけました。
愛誤たんがなたを取り落としたところを村人達で取り押さえました。
なおも暴れる愛誤たんを数人に任せ、村人達は愛誤たんの家に行きました。
そこはむごたらしい猫の死体でいっぱいで、生きている猫はいませんでした。
村人達が愛誤たんのもとへ戻ると愛誤たんはまだ暴れていました。
村人達は愛誤たんが正気に戻るのをあきらめると、簀巻きにして川に投げ込みました。
村人達にとっては憎い猫でしたが、
あまりにむごい殺され方をした猫達をいたみ、手厚く葬りました。
今でもこの猫達の墓は猫塚として祭られ、猫愛誤の戒めとなっています。
40 :
鈍色ムツ:01/12/19 21:37 ID:VzP9UfY1
以上『愛誤たんと灰ムツどん』をお送りしました.
41 :
名無し:01/12/30 22:02 ID:g7D2TuA7
良スレsage
あぼーん
43 :
:02/01/12 19:28 ID:BjeOY0G3
44 :
:02/01/22 11:17 ID:Z9NiBAi1
45 :
:02/02/02 15:22 ID:fJmhy3e/
46 :
:02/02/05 19:17 ID:oUjJhW/2
47 :
愛誤たんと灰ムツどん:
すみません。
今迄のは全部騙りです。
みんなの仲間にいれてもらいたかっただけでやんす。
すびばせ〜ん。