1 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
子供のころから私はおとなしくて情けぶかい性質で知られていた。
私の心の優しさは仲間たちにからかわれるくらいにきわだっていた。
とりわけ動物が好きで、両親もさまざまな生きものを私の思いどおりに飼ってくれた。
私はたいていそれらの生きものを相手にして時を過し、それらに食物をやったり、
それらを愛撫《あいぶ》したりするときほど楽しいことはなかった。
この特質は成長するとともにだんだん強くなり、大人になってからは自分の主な楽しみの源泉
の一つとなったのであった。
忠実な利口な犬をかわいがったことのある人には、そのような愉快さの性質や強さをわざわざ
説明する必要はほとんどない。
動物の非利己的な自己犠牲的な愛のなかには、単なる人間[#「人間」に傍点]のさもしい
友情や薄っぺらな信義をしばしば嘗《な》めたことのある人の心をじかに打つなにものかがある。
2 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 12:13
プルートォ――というのがその猫の名であった――は私の気に入りであり、遊び仲間であった。
食物をやるのはいつも私だけだったし、彼は家じゅう私の行くところへどこへでも一緒に来た。
往来へまでついて来ないようにするのには、かなり骨が折れるくらいであった。
私と猫との親しみはこんなぐあいにして数年間つづいたが、
そのあいだに私の気質や性格は一般に――酒癖という悪鬼のために――急激に悪いほうへ
(白状するのも恥ずかしいが)変ってしまった。私は一日一日と気むずかしくなり、
癇癪《かんしゃく》もちになり、他人の感情などちっともかまわなくなってしまった。
妻に対しては乱暴な言葉を使うようになった。しまいには彼女の体に手を振り上げるまでになった。
飼っていた生きものも、もちろん、その私の性質の変化を感じさせられた。
私は彼らをかまわなくなっただけではなく、虐待《ぎゃくたい》した。
けれども、兎や、猿や、あるいは犬でさえも、なにげなく、または私を慕って、そばへやって来ると、
遠慮なしにいじめてやったものだったのだが、
プルートォをいじめないでおくだけの心づかいはまだあった。
3 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 12:15
しかし私の病気はつのってきて――ああ、アルコールのような恐ろしい病気が他にあろうか!
――ついにはプルートォでさえ――いまでは年をとって、したがっていくらか怒りっぽくなっている
プルートォでさえ、私の不機嫌《ふきげん》のとばっちりをうけるようになった。
ある夜、町のそちこちにある自分の行きつけの酒場の一つからひどく酔っぱらって帰って来ると、
その猫がなんだか私の前を避けたような気がした。私は彼をひっとらえた。
そのとき彼は私の手荒さにびっくりして、歯で私の手にちょっとした傷をつけた。
と、たちまち悪魔のような憤怒《ふんぬ》が私にのりうつった。私は我を忘れてしまった。
生来のやさしい魂はすぐに私の体から飛び去ったようであった。
そしてジン酒におだてられた悪鬼以上の憎悪《ぞうお》が体のあらゆる筋肉をぶるぶる震わせた。
私はチョッキのポケットからペンナイフを取り出し、それを開き、
そのかわいそうな動物の咽喉《のど》をつかむと、悠々《ゆうゆう》とその眼窩《がんか》から
片眼《かため》をえぐり取った。この憎むべき凶行をしるしながら、私は面《おもて》をあからめ、
体がほてり、身ぶるいする。
4 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 12:19
以上は「黒猫」冒頭からの部分的な抜粋です。
こころ優しいペット好きの人間がふとしたきっかけから虐待者へ
変貌する様子が細かい心理描写とともに書かれています。
5 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 12:22
朝になって理性が戻ってきたとき――一晩眠って前夜の乱行の毒気が消えてしまったとき――
自分の犯した罪にたいしてなかば恐怖の、なかば悔恨の情を感じた。
が、それもせいぜい弱い曖昧《あいまい》な感情で、心まで動かされはしなかった。
私はふたたび無節制になって、間もなくその行為のすべての記憶を酒にまぎらしてしまった。
そのうちに猫はいくらかずつ回復してきた。
眼のなくなった眼窩はいかにも恐ろしい様子をしてはいたが、もう痛みは少しもないようだった。
彼はもとどおりに家のなかを歩きまわっていたけれども、当りまえのことであろうが私が近づくと
ひどく恐ろしがって逃げて行くのだった。私は、前にあんなに自分を慕っていた動物がこんなに
明らかに自分を嫌《きら》うようになったことを、初めは悲しく思うくらいに、昔の心が残っていた。
しかしこの感情もやがて癇癪に変っていった。
6 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 12:26
それから、まるで私を最後の取りかえしのつかない破滅に陥らせるためのように、
天邪鬼[#「天邪鬼」に傍点]の心持がやってきた。
この心持を哲学は少しも認めてはいない。
けれども、私は、自分の魂が生きているということと同じくらいに、
天邪鬼《あまのじゃく》が人間の心の原始的な衝動の一つ――人の性格に命令する、
分つことのできない本源的な性能もしくは感情の一つ――であるということを確信している。
してはいけない[#「いけない」に傍点]という、ただそれだけの理由で、自分が邪悪な、
あるいは愚かな行為をしていることに、人はどんなにかしばしば気づいたことであろう。
人は、掟[#「掟」に傍点]を、単にそれが掟《おきて》であると知っているだけのために、
その最善の判断に逆らってまでも、その掟を破ろうとする永続的な性向を、
持っていはしないだろうか? この天邪鬼の心持がいま言ったように、
私の最後の破滅を来たしたのであった。
なんの罪もない動物に対して自分の加えた傷害をなおもつづけさせ、
とうとう仕遂げさせるように私をせっついたのは、魂の自らを苦しめようとする
[#「自らを苦しめようとする」に傍点]――それ自身の本性に暴虐を加えようとする――
悪のためにのみ悪をしようとする、この不可解な切望であったのだ。
1の最初の2行で読むのやめちゃった・・・ごめんな。
8 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 12:28
ある朝、冷然と、私は猫の首に輪索《わなわ》をはめて、一本の木の枝につるした。
――眼から涙を流しながら、心に痛切な悔恨を感じながら、つるした。
――その猫が私を慕っていたということを知っていればこそ[#「こそ」に傍点]、
猫が私を怒らせるようなことはなに一つしなかったということを感じていればこそ
[#「こそ」に傍点]、つるしたのだ。――そうすれば自分は罪を犯すのだ、
――自分の不滅の魂をいとも慈悲ぶかく、いとも畏《おそ》るべき神の無限の慈悲の及ばない
彼方《かなた》へ置く――もしそういうことがありうるなら――
ほどにも危うくするような極悪罪を犯すのだ、ということを知っていればこそ[#「こそ」に傍点]、
つるしたのだった。
9 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 12:36
猫を殺すことを正当化しようとする主人公の葛藤が書かれてます。
しかし、
>前にあんなに自分を慕っていた動物がこんなに
>明らかに自分を嫌《きら》うようになったことを、
>初めは悲しく思うくらいに、昔の心が残っていた。
>しかしこの感情もやがて癇癪に変っていった。
この部分に愛情が大きかった分だけの憎しみの感情が芽生えており
結果的に憎しみのままに飼い猫を殺してしまった事が判ります。
10 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 12:44
所謂、虐待者と言うものはやはり被虐待者に対して特別な感情を
抱いているということが判ると思います。
単に庭を荒らされたから駆除するという例にはそのような感情は
存在せず根本的に異質なモノであると言えるでしょう。
短気な猫好きが何かをきっかけにして猫虐待を始めると言うことだね。
12 :
名無しさん@精子いっぱい:2001/02/24(土) 12:52
[#「こそ」に傍点]
これなんだろ?
13 :
1:2001/02/24(土) 12:55
もとの文章にあっただけです。外せば見やすかったかも、ゴメンナサイ。
14 :
名無しさん@精子いっぱい:2001/02/24(土) 12:58
いや、ごめんごめん
15 :
1:2001/02/24(土) 13:01
それと誤解を受けるといけないので言っておきます。
私は虐待を奨励する立場ではありません。
心理的に分析して真の虐待者を特定しようという考えから
このスレッドを立ち上げました。
ただ独りでそれができるほどの知識は私には無いです。
実際、猫好きが気が短いと言うことはこの板を見てれば良くわかる。
17 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 14:54
猫好きさんの反論お待ちしてます。
18 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 15:44
反論無しなら認めたと見なしますよ。
多分めんどくさいんで、よまないんじゃない?
20 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 16:13
江戸川乱歩って
エドガーアランポーぱくって名前つけた
知ってるよね
21 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 16:42
アレぐらいで面倒くさがってたらyahoo掲示板なんか見れんぞ。
漢字が読めないから飛ばしてひらがなだけ読んでるんじゃない?
22 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 17:27
結論:猫虐待者=猫ヲタ
23 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 17:42
あげ
24 :
クローム2(日勤):2001/02/24(土) 17:58
つーか良く見ると酒飲んだのが一番悪いんじゃない?
25 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 18:10
あげ
26 :
。:2001/02/24(土) 18:11
テレビ等
芸能有名人
お笑い芸人
アナウンサー
広末涼子
鈴木あみ
アイドル画像
椎名林檎
スマップ
モ娘(羊)
モ娘(狼)
ジャニーズ
Jr
衛星ケーブル
デジタル放送
テレビ番組
テレビドラマ
ラジオ番組
海外テレビ
広告、CM
ギャンブル
麻雀、他
パチンコ
競馬
ギャンブル
ゲーム
PCゲーム
家庭用ゲーム
FF・ドラクエ
ポケモン
ハード・業界
ギャルゲー
アーケード
27 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 19:45
28 :
名無しさん@お腹失敗。:2001/02/24(土) 19:46
29 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 21:35
懐かしいな、昔はこれ読んで猫の復讐に恐怖したもんだけど
今考えるとちゃちな脅しだよな。
30 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 22:44
虐待者ってそうやってできるんだ。
なるほどね。
31 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 23:00
これあがってると猫ヲタさんに都合悪いのかな?
32 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/24(土) 23:14
どうもそうみたいね、あげ。
33 :
人権くん:2001/02/24(土) 23:47
多くの凶悪犯罪者が幼少期動物虐待をしていたことが犯罪学の世界で注目されています。
我々としてはこうした異常者を野放しにしない方法を考えるべきでしょう。
猫を飼っている人は虐待者予備軍とも言えることがわかりました。
猫を飼育するには登録制にするべきです。
34 :
人権くん:2001/02/24(土) 23:49
猫を飼っている人は異常犯罪者予備軍として注意を喚起する必要があります。
35 :
1:2001/02/24(土) 23:55
私の意図した事とは違う方向に話しが広がってますね。
36 :
人権くん:2001/02/25(日) 00:03
動物の愛好者は良いんですよ。ただ、この板に書いている虐待好きなあなたが犯罪者予備軍、あるいは児童虐待者予備軍なんです。
そのへん考えてください。
37 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/25(日) 00:07
愛好者=虐待者だから同じこと。
38 :
人権くん:2001/02/25(日) 00:10
動物の愛好者は動物虐待者予備軍です。
動物虐待者は児童虐待者予備軍です。
よって動物の愛好者は児童虐待者予備軍なんです。
39 :
人権くん:2001/02/25(日) 00:14
動物を飼っている人は殆ど虐待が目的なんですか?
40 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/25(日) 00:19
猫を殺した人は殆ど人を殺しているんですか?
人を殺して捕まった奴が猫を殺していても不思議ではないけど
猫を殺した奴がいずれ人を殺すというのは短絡的過ぎないですか?
41 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/25(日) 00:26
愛好者=虐待者ってのは39に対する皮肉じゃないのかな?
あなたの論理だと猟師はそのうち人を撃ちかねないって事になるよ。
42 :
1:2001/02/25(日) 01:13
私の言いたかったのは愛情と憎しみは表裏一体だと言うことです。
全ての愛好者が虐待をするという訳ではありません。
43 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/26(月) 00:56
いえ、全ての猫愛好者は小動物虐待を奨励してます。
他人の飼っているハムスターやインコを自分の飼い猫が
狩っているのを自慢しているくらいですから。
44 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/26(月) 01:13
うちのインコも返して欲しい。
45 :
抹消♪:2001/02/26(月) 16:56
いいねぇ!!
こんなスレ待ってたよ!!!
46 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/02/26(月) 17:36
47 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/06(火) 23:06
猫を可愛がることが正義ではありません。
48 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/08(木) 01:13
ここの住民の大半は猫好きと判明致しました。
マンセー
50 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/08(木) 01:35
>40
確かに短絡的に思えるかもしれないが、皆が皆なんて
野放しにするほうが短絡的に思えるのが現在だって
ことでしょ。
51 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/08(木) 01:43
心理学的にどうのの説明とソースを希望する。
書籍名と引用したページだけでも良いよ。
国会図書館で調べるから。
52 :
イノカク@炎の男:2001/03/08(木) 02:25
ヒッキーのイノカクです。よろしく。
53 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/28(水) 07:59
ブラックキャットじゃないよ
54 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/28(水) 15:50
レスター捜査官の本のこと?
あぼーん
56 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/04/29(日) 11:43
猫好きは是非ご一読を
57 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/21(木) 21:27
For the most wild, yet most homely narative which I am about to pen, I neither expect, nor solicit belief.
58 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/21(木) 21:40
narativeってなんだよ(w
59 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/02(月) 00:45
動物の愛好者は動物虐待者予備軍です。
動物虐待者は児童虐待者予備軍です。
よって動物の愛好者は児童虐待者予備軍なんです。
60 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
愛護も虐待者も黒猫は読んだほうが良いぞ。