■ 一休さん ■

このエントリーをはてなブックマークに追加
1喰海
お寺の小坊主一休さんはとんちが大好き。

ある日、大勢の人たちが、橋のたもとで立ち止まり困っている様子です。
「どうしました?へへっ。師走ですよ、。こんな所で油を売っていていいんですかい?」
親切な一休さんは声をかけました。
「この立て札を見てくれよ」
町の人は苦りきった顔で指差しました。
「この はしわたるべからず」

「これじゃあお得意先にも行けないよ」
籠をかついだ魚屋はため息をつきました。
2喰海:2007/12/28(金) 03:48:35 ID:ee7ewdP80
「馬鹿馬鹿しい。みんな私の後についてきなさいよ」
そう言って、一休さんは橋をスタスタと渡り始めました。
戸惑っている町人たちに一休さんは言いました。
「どうした!早く来んかい!」
その威圧するような声に押されるように、町人たちはぞろぞろと橋を渡りました。
その時、物陰から一斉に飛び出してきたのは険しい顔をした役人たちと代官様でした。

「こら。この立て札が見えんのか」

代官は言いました。
3喰海:2007/12/28(金) 03:49:40 ID:ee7ewdP80
「代官様。私たちはこの橋の「端」ではなく、真ん中を渡ったのですよ」
一休さんは説明しましたが、代官は言いました。
「馬鹿者。子供だましの言い訳なぞ通用せんわ。ものども、ひっ捕らえい」
役人たちは一休さんと町人たちを取り囲みました。あせった一休さんは、なんと思ったか
「おっぱっぴー」と口走りながら様々な踊りを踊りだしました。
呆気にとられて役人たちは立ち止まり、その踊りに見入りました。、代官は
「一休。お前はなかなか面白い芸を持っておるな。その芸に免じて今回はお前を許すことにしよう」

その後、一休さんを除いて橋を渡った町人たちは全員打ち首になりました。

(つづく)
4喰海:2007/12/29(土) 02:40:08 ID:UaGyeL5f0
ある日、一休は殿様に呼ばれてお城に参上しました。
「よく来たな、一休。そなたの噂は聞いておるぞ。」
殿様は言いました。そして部屋の後ろに立てかけられている虎の絵が描かれている屏風を
指差して、言いました。
「実はな、この虎が夜な夜な飛び出して、城の中を走り回り狼藉をはたらくのじゃよ。既に
家来も10人以上やられておる。お前のとんちの力で何とかしてほしいのじゃが」
「わかりました。殿」
一休はたすきを掛け、腕まくりして、言いました。
「ではこの虎を屏風から追い出してください」
その場に沈黙が流れました。
5喰海:2007/12/29(土) 02:41:49 ID:UaGyeL5f0
「よかろう。さあ、虎を追い出せ」
殿様はにやりと笑うと、手を叩きました。ばりばりと屏風が破れ、一匹の、身の丈八尺はあろうかと
思われる巨大な虎が飛び出しました。
「グルルルル・・・・・」
鋭い唸り声をあげて一休を睨みつけます。
「ホッホッホッ。どうじゃ、一休。望みどおり出してやったぞ。
おぬしのとんちなぞお見通しじゃよ。ホヒヒヒヒ・・・・・」
してやったりと、勝ち誇ったように殿様はけたたましく笑いました。。
6喰海:2007/12/29(土) 02:43:39 ID:UaGyeL5f0
一休は、落ち着いた様子でにっこり微笑むと、粉の入った袋を殿様に投げつけました。
もわもわと粉が煙のように殿様の体にかかりました。
「な、なんじゃ一休。これは」
殿様が言うやいなや、虎は殿様に襲い掛かりました。しばらくもみあった後、殿様は喉笛を噛み切られ
絶命しました。
「マタタビだよ。甘いな。じいさん。」
そう言い捨てると、一休は城を後にしました。

その後も虎は暴れまわり、お家は断絶、ほどなくその藩は廃藩となりました。

(つづく)
7黒ムツさん:2007/12/29(土) 16:01:59 ID:HHGD5ROm0
( ・∀・)
8黒ムツさん:2007/12/31(月) 05:13:28 ID:lV2dIz2b0
一休さ〜〜ん
9風太:2008/01/01(火) 05:53:35 ID:pe8/ftuY0
は〜〜い (^^)/
10黒ムツさん:2008/01/01(火) 11:34:47 ID:+nH4XdD/0
( ・∀・)風太きゅんいきてたか
http://imepita.jp/20071231/665040
11黒ムツさん:2008/01/02(水) 05:35:12 ID:JumMN+6y0
一休さん萌え
12黒ムツさん
さっすが、とんちの王様だよね。(^^)