動物の悲しみ 2

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物心がついたときには猫がいた。
ミーという雌猫。
もともと俺が猫アレルギーだったせいで外飼いされてた。
俺はミーが大好きで、毎日一緒にいて、今でも写真が
いっぱい残っている。
ミーと一緒に映っている写真は、どの写真よりも一番の笑顔だ。
ミーは、いつも自転車のタイヤに尻尾を絡ませてしっぽを
ちぎらせ悲鳴をあげていた。
だからしっぽが5cm程しかなかった。
うんちした後なんか、地面にケツを擦り付ける、変な猫だったなぁ・・・w
10 :2005/12/02(金) 04:53:06 ID:1ovZb+7X0
俺が小学校から帰っていると、いつも家より手前の細い道で
座って待っていた。
犬みたいだった。
いや、親のようだった。
俺の家は両親が共働きで、あまり「おかえり」って言われなかったから。
だから、それが嬉しくて、毎日親に内緒で少しだけ餌をあげてた。
アレルギーのせいで咳が良く出たが、
ミーを抱き上げる為なら何ともなかった。
11 :2005/12/02(金) 04:53:24 ID:1ovZb+7X0
次の日、いつもの帰り道にミーの姿はなかった。
具合でも悪いのかな、と思って探したけど、どこにもいなかった。
呼んでも、ミーの気配すらなかった。
家族に聞くと、死んだかもしれない、とのこと。
いなくなる前、ミーは不審にウロウロしていたらしい。
死に場所を探すようだったらしい。
なぜか俺は平然としていた。死んでもおかしくない歳だと判っていたから。
それから何日か経った。
家族が俺を呼んだ。隣の家の、小さな隙間に・・
毛があった。ミーの毛と同じ柄・・・虎模様の毛が、ごっそり。
12 :2005/12/02(金) 04:53:40 ID:1ovZb+7X0
俺はすぐに状況を把握した。途端に、何か、何かが無くなったような、
そんな気分になった。
多分、心に穴が空いたような感じ。
それからはよく覚えていない。ただ、凄く泣いたのは覚えている。

その6年後に、また猫を飼うことになるが、むごい運命にさせてしまう。
動物って、楽しい思い出はたくさんあるのに、いずれ死ぬものだから
思い出すと泣いてしまいますね。