●20年: 長く車に乗ろう! :20万キロ●Part4
日本でも30年前までは誰もが絶対的な高性能や信頼性の高さを信じて
いた。
その頃は既に見られなかったが、おじさんたちは山道の途中で蒸気を
噴き出した日本車がボンネットを開けているのを横目に輸入車がビュン
ビュン通り過ぎる光景を語ってくれたものだ。
今でこそ輸入車はエンブレムに込められた歴史と独自の思想、乗り味
などが売り物のように語られ、工業製品としての価値を強調する人が
少なくなってしまったが、アメ車は凋落したのに欧州車のブランド価値
は上がったように思われる。
今後は日本以外の安くて優れた工業製品が市場を席巻するかもしれない
が、日本の自動車メーカーは時代の要請に応え、感性に訴える製品を
作り続けなければビッグスリーの轍を踏むだろう。
飽きずに長く乗れるクルマは平凡なクルマだと言われるが、信頼性が
高く高性能で運転の楽しいクルマほど長く乗れると言い換えてもよい。
そんなクルマが作り続けられれば日本車のブランド価値は上がるだろう。