【四駆】4WD総合スレッド Part.5【AWD】

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15名無しさん@そうだドライブへ行こう
4WDシステムは大別すると「1. パートタイム式」と「2. フルタイム式」に分けられる。

1. パートタイム式
ドライバーが任意に二輪駆動と四輪駆動の切り替えを行うことができる4WDシステムのこと。
パートタイム式にはトランスファーレバーという切り替えレバーがあり、
一般的には2WD(2H)、直結4WD High(4H)、直結4WD Low(4L)、ニュートラル(N)の4ポジションがある。
4WDモードは差動装置を持たない直結4WDのため、このポジションでの走行は主に路面の抵抗が少ない悪路専用である。
舗装路では旋回時にタイトコーナーブレーキング現象が発生するため、2WDを選択して走行することになる。
ちなみに、この問題を解決するため、トランスファー後方にセンターデフやビスカスカップリングを設けて
フルタイム4WDモードを追加した車種もあり、これはセンターデフ付きパートタイム式や複合式と呼ばれたりする。

2. フルタイム式
常に四輪駆動で走行することができる4WDシステムのこと。
このスレ的には「センターデフ式」を指すが、
ビスカスカップリングや電子制御カップリングなどもフルタイム式の一種とされている。
16名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:28:15 ID:wTviQ4bO0
フルタイム式には「2-1. トルク配分固定式」と「2-2. トルクスプリット式」がある。

2-1. トルク配分固定式
いわゆるセンターデフ式のこと。
前後トルク配分はベベルギアを使った50:50の等配分、プラネタリーギアを使った30:70などの不等配分で固定されている。
パートタイム式の4WD走行は舗装路では旋回時にタイトコーナーブレーキング現象が発生するため
4WDで走行することはできないが、センターデフ式では前輪と後輪の回転差はセンターデフが吸収するため
舗装路でも4WD状態で走行することができる。
しかしこの機構には弱点があり、デフの働きで1輪でも空転するとエンジン出力はその空転するタイヤに集まってしまう。
これではスタックしやすくなってしまうため、センターデフに差動制限装置が付けられていることが多い。
差動制限装置は、パッシブ式はビスカスカップリングやトルセンがあり、アクティブ式は電子制御多板クラッチがある。
また、センターデフの差動を停止させる装置(センターデフロック)もある。

2-2. トルクスプリット式
走行状態によって前輪と後輪のトルク配分が変化する装置を使う。
必要に応じて変化することから「オンデマンド式」といわれることもある。
17名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:29:16 ID:wTviQ4bO0
トルクスプリット式には「2-2-1. パッシブトルクスプリット式」と「2-2-2. アクティブトルクスプリット式」がある。

2-2-1. パッシブトルクスプリット式
入力軸と出力軸の回転差を利用してトルクの伝達を行う装置を利用して4WDにする仕組みになっている。
普段は二輪駆動で、前輪と後輪の回転差が出たら四輪駆動になることから「スタンバイ式」とも言われる。

2-2-2. アクティブトルクスプリット式
走行状態によってほぼ二輪駆動からほぼ直結4WD状態までコンピュータでコントロールされるシステム。
FFベースはリアデフ直前に電子制御のカップリングが付くことから「電子制御カップリング」と呼ばれ、
FRベースはトランスファーと一体になっていることから「電子制御多板クラッチ」と呼ばれるらしい。
コンピュータ制御によってほぼ二輪駆動からほぼ直結4WD状態まで自由に設定できることから、
通常は二輪駆動を基本にするものや常に四輪駆動にしているものがあり、制御は車種によってかなり異なる。
一般的な制御は、発進時はほぼ直結4WD状態にし、定速はほぼ2WD〜FFベースは8:2、FRベースは2:8程度、
低速で操舵を感じたらほぼ2WD、ABSが働くブレーキならクラッチを弱めて、前後輪の回転差が大きくなれば直結4WD状態にして
その状態長く続くと2WDにしているものと思われる。
ちなみに、ドライバーの操作により二輪駆動と四輪駆動の切り替えができるタイプはパートタイム式に分類されてたりするが、
駆動切り替えはトランスファーではなく電子制御カップリングで行っているので、仕組みとしては別物といえる。
18名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:30:12 ID:wTviQ4bO0
3. ハイブリッド4WD
エンジンとモーターによって駆動するシステム。
トヨタE-Fourや日産とマツダのe-4WDは、後輪の駆動はトランスファー→プロペラシャフトではなく、
電気に変換されてケーブルによって送られてリアのモーターを回すものになっている。
e-4WDのリアモーターはハイブリッド専用のバッテリを持たず、
リアモーターを回す際はエンジンに備えられたジェネレーターによって発電された電力を使用する。
分類としてはフルタイム式のアクティブトルクスプリット式になる。
19名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:31:02 ID:wTviQ4bO0
○用語解説
・デフ
ディファレンシャルギア(Differential gear)の略で、差動装置や差動歯車という意味。
これは駆動する二つのタイヤの間に取り付けられ、トルクを分配したり回転の差を調節(吸収)したりする。
ちなみに回転差を吸収することを差動という。
車がスムーズに曲がるためにはなくてはならない装置だが、弱点が存在する。
どちらか片方のタイヤが空転した場合、そのタイヤにトルクが集まってしまい、反対側のタイヤは停止してしまう。
そのため、タイヤが空転しやすい路面や地形ではスタックしやすくなってしまう。
この対策として、デフにLSDやデフロックを組み合わせてトルクの流出を防いだりする装置が存在する。

・LSD
リミテッドスリップデフ(Limited Slip Differential gear)の略で、差動制限装置という意味。
デフの「空転するタイヤにトルクが流出してしまい、反対側のタイヤは停止してしまう」という働きを制限する事ができる。
LSDは大別すると「回転差感応型」と「トルク差感応型」がある。
回転差感応型は、回転速度の差が発生すると回転の速い側から遅い側へトルクの伝達が穏やかに行われる。
これはビスカスカップリングがよく使われている。
トルク差感応型は、トルクの差が発生するとトルクの大きな側から小さな側へトルクの伝達がほぼ一気に行われる。
ウォームギア式(トルセン式)、ヘリカルギア式(トルセン式)、
スライダーカム式(ダイハツ:ダイレクトトラクション式)、カム式(スバル:シュアトラック式)などがある。
20名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:35:14 ID:wTviQ4bO0
・電子制御LSD
トラクションコントロールシステム(TCS)を利用してデフのLSDと同じ効果を出すシステムや、
センターデフの差動制限装置に使われる電子制御多板クラッチのことをいう。
前者のTCSを利用したシステムは、ブレーキシステムを使うことからブレーキLSDともいわれる。
このシステムの大まかな仕組みは、車輪速センサーで空転しているタイヤを検知し、
コンピュータが空転しているタイヤにブレーキをかけて疑似LSD効果で反対側のタイヤにトルクを伝達する。
ちなみにこの装置が無くてもフットブレーキや駐車ブレーキでこれと似たようなことができるが、
アクセルを踏みながらブレーキをかけるのは駆動系に負担がかかり、不適切な操作を行うと破損する場合がある。

・デフロック
ディファレンシャルギアロックの略で、差動停止装置という意味。
デフの「空転するタイヤにトルクが流出してしまい、反対側のタイヤは停止してしまう」という働きを防ぐ事ができる。
この装置を作動させると、タイヤが完全に宙に浮くような地形を走るときでも駆動力が確保できるので、悪路走破性は向上する。
LSDと比べると、LSDはデフの差動する機能をある程度制限し回転差が発生する余地を残しているのに対し、
デフロックはデフの差動する機能を完全に停止させるので回転差が発生しない。
この装置は主にセンターデフ式のセンターデフに付けられ、
ドライバーのスイッチ操作でセンターデフの差動装置を停止させて直結4WD状態にする。
また、オフロード4WDや一部のトラックにはリアデフやフロントデフのロックが可能なものがある。
21名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:37:47 ID:wTviQ4bO0
・トランスファー
FFやFRを4WD化するときに非駆動輪であった側へ伝達するトルクを取り出す装置のこと。
この装置はトランスミッションとプロペラシャフトの間に取り付けられている。
パートタイム式はこの装置で2WDと4WDの切り替えを行う。
また、オフロード4WDなどにある副変速機もこの場所にあり、切り替え操作を行うレバーはトランスファーレバーと呼ばれる。
FRベースのトランスファーのレイアウトは「3軸式」と「センタースルー式」がある。
3軸式は、入力軸、アイドル軸、出力軸の3本の回転軸が横に並ぶ。
前後のプロペラシャフトは同軸上に並びオフセット配置される。
4WD時は前後のプロペラシャフトが直結されるため高い信頼性があるといわれている。
オフロード4WDの代名詞であるジープがこれを採用している。
センタースルー式は、トランスミッションからリアプロペラシャフトまで一直線に並び、フロントプロペラシャフトはオフセット配置される。
オフセット配置されたフロントプロペラシャフトへの伝達はチェーンまたはギアで行われる。
水平対向エンジンのスバルは、縦置きエンジンのためFRベースのレイアウトが採用されセンタースルー式になっている。
フロントプロペラシャフトとフロントデフはオフセット配置されることなくトランスミッションケースに内蔵され、
これで駆動系は左右対称になる。スバルはこれをシンメトリカルAWDと呼ばせている。
22名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:39:57 ID:wTviQ4bO0
・フリーホイールハブ(フリーアクスル)
パートタイム式の2WD走行時に、走行抵抗の軽減を図る目的で非駆動輪を切り離すための装置。
車輪とドライブシャフトを切り離す装置をフリーホイールハブといい、
フロントのドライブシャフトの片側を切り離したりデフケースで切り離したりする装置をフリーアクスル機構という。
この装置がなぜ必要なのかというのは、パートタイム式のトランスファーレバーでの操作は
トランスファー部でエンジン出力を非駆動輪へ伝えなくする措置であり、この状態で走行すると、
前輪の回転はフロントドライブシャフト→フロントデフ→フロントプロペラシャフトへと伝わってしまい、走行抵抗が増大する。
そのため、フリーホイールハブといった装置で非駆動輪と駆動伝達系の切り離し措置が必要になる。
操作方法は、車を停止させて車外に出てホイールに付けられているレバーで切り替え操作を行うのが一般的だったが、
現在のものは、車内にあるトランスファーレバーでの切り替え操作と連動してハブやアクスルの切り替えを自動で行うものが多く、
操作が簡素化されていて、一部の車種には走行中に駆動切り替え操作を行えるようにしているものもある。
ちなみに、「2-2. トルクスプリット式」の2WDと4WDの切り替えができるタイプにはハブやアクスルの切り離しをする機能はないため、
2WDと4WDとでは燃費はあまり変わらないといわれている。

・直結4WD(リジット4WD)
前輪と後輪の回転差を吸収する装置がないパートタイム式の4WDモードや、
センターデフ式などの前輪と後輪の回転差を吸収する装置が働かない状態にしてあることをいう。
前後輪の回転差を調節する装置はないので、悪路走行時では高い走破性と直進安定性が発揮される。
しかしグリップの良い舗装路でのコーナリング時ではタイトコーナーブレーキング現象が発生してしまう弱点がある。
また、急ブレーキ時では四輪がロックしやすくスピンしやすいというのがある。
ABSに関しても、2WDなどの車は車輪速センサーで各タイヤの回転速度を検知することが出来るが、
直結4WDの場合は四輪がロックしてしまうことから各輪の回転速度の検知が難しくなるという。
23名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:42:25 ID:wTviQ4bO0
・タイトコーナーブレーキング現象(タイトコーナーブレーキ現象)
舗装路などグリップがよい路面を曲がっているときにブレーキがかかったような状態になることをいう。
これは直結4WDで発生する。
直結4WDは、前輪と後輪の回転差を吸収する装置がない、または働かない状態にさせているため、
この回転差は前輪にブレーキがかかった状態になったり後輪がスリップするといった状態になって現れる。
この現象は駆動装置にとって悪いものであり、最悪の場合は駆動装置が破損する場合がある。
そのため、舗装路ではパートタイム式は2WDで、センターデフ式はセンターデフロックを解除して走行する。
なお、グリップの悪い雪道や砂利道などでは、タイヤがスリップしやすい路面のため駆動装置に負担がかからず問題はない。
ちなみに、雪道でカーブを曲がる際、前後輪の回転差が「前輪にブレーキがかかる」となって現れることがある。
コーナリング中にこれが起きるとハンドルは利かなくなり後輪が押すことで強いアンダーステアになる。
これが「4WDはアンダーステア」といわれる理由のひとつになっているという説がある。

・トルク配分
雑誌などで目にする「前後輪のトルク配分は50:50」。
これは主にエンジンから出るトルクを100とした場合の前輪と後輪へ配分するトルクの比率を表している。
センターデフ式は50:50や30:70、アクティブトルクスプリット式は0:100〜50:50などと表される。
この数字は路面のグリップは考慮されていない場合がほとんどだと思われる。
そのため、直結4WDでも50:50と表されるが、直結4WDはトルク配分は無いといわれている。
24名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:44:40 ID:wTviQ4bO0
○4WDシステム解説

・ビスカスカップリング式4WD
・Vフレックスフルタイム4WD(トヨタ)
前輪と後輪の間にビスカスカップリング(VC)を付けて前輪と後輪の回転差でトルクの伝達を行うパッシブトルクスプリット式。
通常走行はオイルとプレート間で発生する剪断応力によってトルクの伝達を行っているが、
スタックなどで片方が回転せず一方が激しく回転した場合はハンプ現象と呼ばれるオイルの膨張で
入力軸側のプレートと出力軸側のプレートが密着し直結4WD状態になる。

・ロータリーブレードカップリング
・フレックスフルタイム4WD(トヨタ)
前輪と後輪の間にロータリーブレードカップリング(RBC)を付けて前輪と後輪の回転差でトルクの伝達を行うパッシブトルクスプリット式。
カップリング内は多板クラッチがあるトルク伝達部とファン状のブレードがある圧力発生部に分かれている。
回転差が発生すると圧力発生部のブレードが回転して圧力が発生し、これが多板クラッチを押しつけてトルクの伝達を行う。
ブレードの形状を非対称にしたものは、入力側と出力側のどちらかの回転速度が速くなった場合は
トルクの伝達量を変えることができるので、ABSとの干渉をある程度防ぐことができる。
ちなみにこの機構は自動で直結4WD状態になる働きはない。
また、カップリング内の圧力は低いので、ケースの強度はそれほど必要ないこのことから小型軽量化が可能とされ、
このシステムは軽乗用車やコンパクトカーに多く採用されている。
マツダのRV車は、カップリングに電磁ロック機構を追加してドライバーのスイッチ操作で直結4WDを選べるようにしている。
25名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:47:14 ID:wTviQ4bO0
・アキシャルピストンカップリング
・オートコントロール4WD(日産)
前輪と後輪の間にアキシャルピストンカップリング(AXC)を付けて前輪と後輪の回転差でトルクの伝達を行うパッシブトルクスプリット式。
4山のなだらかなカムリングと7つのピストンを備えたローター、オイルの流れを制御するバルブで構成されている。
低速と高速で伝達トルクが異なり、低速では伝達トルクが大きく、回転差が大きくなると直結になる。
高速の場合は伝達トルクが小さく直結にもならない。

・リアルタイム4WDデュアルポンプシステム(ホンダ)
リアデフ手前にデュアルポンプシステムを付けて前輪と後輪の回転差でトルクの伝達を行うパッシブトルクスプリット式。
前輪側のオイルの吐出量と後輪側のオイルの吐出量の差でクラッチの圧着を行う。
このシステムが他のパッシブトルクスプリット式にない特徴としては、前進減速時に起こる
後輪の回転が前輪の回転を上回った場合(前<後)には4WD状態にならずABSの作動と干渉をしないことが上げられる。
伝達レスポンスの悪さと伝達トルクの小ささは「使えない4WD」として非難の的になるが、現在では改良されている。

・アクティブトルクコントロール4WD(トヨタ)
・オールモード4X4(日産のFFベース)
・アクティブトルクコントロールカップリング4WD(マツダ)
・電子制御4WD(三菱)
・i-AWD(スズキ)
リアデフ手前に電子制御カップリングを付けて後輪へトルクの伝達を行うアクティブトルクスプリット式。
トルク配分制御は「2-2-2. アクティブトルクスプリット式」に準ずるものと思われる。
運転操作や走行状態、路面の状態を把握するセンサーを採用することで
コーナリング時にアンダーやオーバーを出さず曲がりやすいようにトルク配分をコントロールしているものがある。
クラッチの圧着は電磁クラッチ機構になっており、コンパクトで取り付け場所を選ばず素早い制御ができるのが利点。
しかしこの機構は連続使用に因る発熱に弱く、油温が上がるなどの条件で4WD状態が解除されてしまうという弱点がある。
そのため、一部の車種には冷却クーラーを追加して対応しているものがある。
26名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:50:14 ID:wTviQ4bO0
・アクティブトルクスプリットAWD(スバル)
トランスミッション後方にある多板クラッチで後輪へトルクの伝達を行うアクティブトルクスプリット式。
クラッチの圧着はATの油圧ポンプを利用したコンピュータ制御の油圧式であり、
電磁クラッチ機構と比べると連続使用に耐えるものとなっている。
トルク配分制御は「2-2-2. アクティブトルクスプリット式」に準ずるものと思われるが、
それより若干リアのトルク伝達量が大きいらしい。
基本的に2WD状態は選べないが、ヒューズを指定された場所へ差し込むことで強制的に前輪駆動にすることができる。
また、ATのHOLDモードをONにして1レンジを選ぶとクラッチの圧着力を高めてほぼ直結4WD状態にする制御がある。

・電子制御フルタイム4WD i-Four(トヨタ)
・ACD(三菱)
・VTD-AWD(スバル)
センターデフと差動制限装置として使う電子制御の多板クラッチを組み合わせたもの。
車輪速やGセンサー、ハンドル舵角、アクセル開度などのセンサー情報を元にコンピュータがセンターデフの差動制限装置をコントロールしている。
ちなみに三菱ACDは路面状況に応じて最適に制御をさせるためのスイッチが存在する。
差動制限装置をコンピュータ制御で能動的に変化させることができることからアクティブトルクスプリット式に分類されることもある。
アクティブトルクスプリット式というとトルク配分は2WDから直結4WDまで変化するものが一般的だが、
このシステムではセンターデフがあるため、センターデフで設定されたトルク配分から直結4WDまでの変化になる。
27名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:53:06 ID:wTviQ4bO0
・DCCD(スバル)
センターデフと差動制限装置として使う電子制御の多板クラッチを組み合わせたもの。
前述のVTD-AWDとの違いは、VTD-AWDは多板クラッチの圧着はATの油圧を流用した油圧式なのに対し、
このシステムでは電磁クラッチ機構の電子制御カップリングを採用する。
また、差動制限装置はアクティブ制御の電子制御多板クラッチだけでなく、パッシブ式の機械式LSDも備えるのが特徴。

・SH-AWD(ホンダ)
Super Handling AWDの略で、「四輪駆動力自在制御システム」というもの。
このシステムは、前後輪と後輪左右のトルク配分を変化させることができる二つのダイレクト電磁クラッチと、
リアデフ(ダイレクト電磁クラッチ)手前の2段ある増速機構があるのが特徴。ちなみにリアに一般的なデフはない。
前後輪のトルク配分の変化は主に二つのダイレクト電磁クラッチで行い、コーナリング時には増速機構によって後輪を多く回している。
コーナリングのしやすさは一般的にはFFよりFRの方が良いとされることから上記の状態で十分に曲がりやすくなっているが、
このシステムではさらに後輪内側のタイヤのトルク伝達をカットすることで車が曲がろうとする力を持たせている。
28名無しさん@そうだドライブへ行こう:2007/09/02(日) 05:57:34 ID:wTviQ4bO0
良くある質問

Q. 4WDとAWDって違うの?
A. 4WDは「4 Wheel Drive」の略で、四輪駆動っていう意味。
AWDは「All Wheel Drive」の略で、全輪駆動っていう意味。

Q. 50:50と直結4WDって同じでしょ?
A. 違う。
50:50は、前輪と後輪のトルク配分の比率を表してる。
直結4WDは、前輪と後輪の回転差を吸収する装置がないものや前輪と後輪の回転差を吸収する装置が働かない状態にしてあることをいう。

Q. スバルのVTDーAWDとアクティブトルクスプリットAWDの違いって、トルク配分だけでしょ?
A. もっと正確にいうと、センターデフの有無である。
VTD-AWDはセンターデフのおかげで常に四輪駆動状態で走ることができるが、
アクティブトルクスプリットAWDは状況によって前輪駆動で走ることになるときがある、という大きな違いがある。

Q. 高級車が採用する4WDシステムのi-Four、アテーサET-S、SH-AWDの中で、どれが一番優れてるの?
A. あまり変わらん。でもこの中で唯一センターデフがあるi-Fourは信頼性の面では他より少し上か?

Q. 普段フルタイム式に乗っててなにか良かったことってあった?
A. 発進時と脱輪