これ以上この絡みの(クレーム対応)試験をしたくないので軽くリークします。
メーカーの外注で電装部品の設計をやってる人なのですが、社内での検証結果、
パワー向上等は得られないという結論に至りました。フィールアップは
燃費改善側(リーン)に偏ったECUを、通常燃調(リッチ)に戻すことで若干
パワーが上がるのが原因ではないかと推測されます。ECUに電源を食わせた
まま施工を行うと、シャシダイ及び実走行で全く変化が見られませんでした。
オルタから来るノイズが減るのは確認できました。耳の肥えた往年の
オーディオマニアならば、オーディオの音の変化に気付くかもしれません。
一応やってるんですよ、こういう類の奴の検査は。
コレつけて壊れた!とか怒鳴り込んでくる客がいるので、データを揃えて
おかないといけないわけです。効果が有る!ECUのメモリが飛ばないように
作業したけど効果がある!という人の意見は少し疑ってかかるべきでしょう。
ちなみにSEVとか起爆水、マフラーアースも別部門で試験したようですが、
笑えるほど効果が無かったようです。
普通のアーシングは老朽化した車体で一定の効果がありましたが、あんなに
高い電線は要りません。メーター100円の耐熱電線(6sq.)と、エーモンの接点で
十分です。蛇足でした。
自身が危うくなるのでもう一つ蛇足を。
では「効果が絶対にないのか?」と言われるとそれは答えられません。
実験した環境や条件がわからないからです。少なくとも日本で見られる
平均的な気候条件(気温摂氏20度、湿度50%、1013hPa)では効果が確認
できませんでしたが、気温が50度以上だったり、マイナス50度以下
だったりヒマラヤの頂上やマリアナ海溝の底で計測したら、もしかすると
効果があるのかもしれません(笑
フロントの重量が1kg上がったので、フロントタイヤの接地圧が向上し、
コーナリング限界が上がったと言われれば反論できません。
結論としては「原価が例えゼロでも純正採用はしない」ということに
なります。組み付けに掛かる工数に見合った効果が得られない可能性が
非常に高いからです。
賃金が冷え込みまくってる業界なので、このパーツよりもメーカーオプション
にお金を使って頂けると非常に助かります。