逃げた事故

　一安心したのも束の間、2台後ろの車が信号停車中に俺の車まできて、「車止めて
くれ。話しよう。」と言ってきた。その人は普通のオサーンで、車の損傷も大したこ
となかったので修理代を払うということで示談した。俺はその後、脇道に入り、そこ
から別の国道に入って遠くまで逃げた。しかしそれから40分ぐらい後、俺の携帯に警
察から電話があった。「直ちにY署に出頭しなさい。」、と。
俺は警察なら安心だと思い、出頭することにしたが、相当遠くまで来てしまったので
Y署まで1時間はかかる。警察にY署に着くまで時間がかかることを話し、了解を得た。

　1時間後、Y署に着いたが、当てた奴は帰っていた。
警察と話をしているうちに、当てた奴はヤクザ系の人ではなく、女だったことが
わかった。女だと聞いて、俺は自分が情けなく思ったが、相手にも非常に腹が立っ
た。「確かに悪いのは俺だが、女のくせにあの行動はないだろ？俺はてっきりヤク
ザだと思って必死だったんだ。」
　警察では何故か俺が完全な悪者にされていて、謝るしかなかった。2回目の事故まで
話すのもどうかな、と思い、「自分の不注意が全て悪かったのです。本当に申し訳ない
。」と言い、警察の電話で被害者に電話したが、声からしてすごいDQNだった。

修理代は全額俺が負担することになった。こっちは保険が使えるし、俺が悪いから仕方
ないのだが、もう1件のほうは警察に言っていないので保険下りない。
保険会社にも「警察には言わないほうが良い」と言われた。