531 :
名無しさん@そうだドライブへ行こう:
朝、靴下を探すために部屋を引っ掻き回していたら、ポータブルMD
プレイヤーが出てきた。
中には、「1996年ヒット曲集」と書かれたMDが入っていた。
どうやら俺が大学生の頃使っていたものらしい。懐かしくて当時のことを
思い出してしまった。あの頃の俺は希望に満ち溢れて輝いていたなぁと思った。
電車にMDを持っていくことにした。
今日はホームも電車もめちゃくちゃ混んでた。
まさおを確認する余裕すらなかった。
すでに乗客で一杯なのに駅に停まるたびにすごい人数が乗ってくる。
電車の中からホームを眺めながら「お前らもう乗るな」と必死に念じたが
扉が開くと当然のようにガンガン乗り込んでくる。
電車の中がオヤジ臭い。会社に着く前に疲れてしまった。
今日は俺のいる課に新人が入ってきた。
新人が入ることはみんな知っていたようだ。
俺だけ知らなかった。さっそくみんなと打ち解けて、
もう10年も前からこの会社にいるかのようだ。
俺は相変わらず孤立。メシも独り。
この新人とは大違いだな。情けなくて涙が出てくる。
孤独な昼飯から帰ってくると、俺のPCのデスクトップの壁紙が
なぜか俺の履歴書の写真になっていた。嫌がらせか?
誰とも会話せずに会社を後にした。帰りの電車でMDを聞いて
古き良き時代を思い出していた。色んな思いが駆け巡った。