●今日、マジでムカついたあの車！！その55●

やっと金曜日。出勤するといきなり内線がかかってきた。他の奴らはまだ出勤していない。
とりあえず内線の受話器を持ち上げて「はい○○課です」と言ってみた。
ところが、プッープッーと話中の音、なんだこりゃと思って電話機を
見ると、どうやら何かボタンを操作しないと接続されないらしい。面倒
だな。何をどう押せば繋がるのか全然わからずにオロオロするしか
なかった。そういや２ヶ月以上過ぎているのに電話機の使い方を教えて
もらってないな。放置プレイだな。適当に２０個くらいあるボタンを全部端から順に押していったらようや
く繋がった。相手は出るのが遅くてキレ気味の様子。内線なのに
「もしもし」と言ってしまった！部署名を言うのを忘れた。もう頭の中
が真っ白で、相手が何を言っているのかすらさっぱりわからない。
２ヶ月目にして最強のピンチ。額からイヤな汗が出てきた。
上の空で相手の話を聞くと、どうやら重要書類に押す取締役の捺印の
申請手順を教えて欲しいと言う内容だった。
なんだそりゃ？俺の方が聞きたい。そんなこと俺に聞くな！とんでも
ない電話に出てしまったと心の底から後悔した。
「ええーっと、少々お待ちください…捺印申請の件ですよね…、
えーあのーそのー…お待ちください。それでですね…、あー、えーっと
ちょっと待ってください…あのその」と３分くらいシドロモドロ
意味不明なことを話していた。すると通話相手が「それじゃあ担当者が
戻ったら折り返し連絡ください」と言った。ホッとして受話器を置こうとすると、
かすかに「チッ」と舌打ちの音が聞こえた。間違いない。舌打ちしやがった！冷たいなオイ。
しかも誰からの内線なのか、担当者が誰なのか全く頭に入っていない。無意識にメモを取って
いたが、「じゅわきをあげて６個目のないせんというボタンを押す」などと
全然役に立たない情報が書かれていた。俺はやっぱりダメ人間だな。
受話器を置くとタイミングを計ったかのように他の奴らが出勤してきた
しかしここで、内線があったと言ってしまえば、何時にどこの部署の
誰から何の用件で連絡があったのか聞かれると思って全然頭に入っていない俺は
何も伝えなかった。最低な従業員だな俺は…。
もうどうなってもいいや。早く帰りたい。

頼むから消さないでくれ。
好評のようなのでまた夜にでも公開します