●今日、マジでムカついたあの車！！その55●

リゾート地で働くことになった俺は、これまでのことを全部忘れて
結構楽しみながら働いた。都会と違って、こういうところに
住んでいる人たちはどこかのんびりしていて大変居心地が良かった。
仕事が終わったら職場の仲間と温泉に入り
休みの日にはプールで泳いだり、居酒屋に行ったり、ネットカフェ
でくつろいだり、山に登ったり… リゾートバイトを満喫していた。
大学を辞めたことなどすっかり忘れて、現地に溶け込んでしまった。
仕事の後、山に沈む夕日を見ながらタバコをふかしたり、天の川を
ボーっと眺めたり、ここでの生活は本当に楽しかった。
また、何より金が貯まった。寮費・光熱費は全部会社負担だし
職場まで徒歩5分だから交通費も要らない。月給の９５％は貯金に
回しても全然金には困らない。おかげでマイカーを買うことが出来た。

そうこうしているうちにあっという間に月日が流れ
気づいたら俺は25才に差し掛かっていた。
時々携帯電話で連絡を取っていた友人達も次々と就職を決め
結婚する奴も出てきた。上司の悪口やボーナスの話など
いつの間にか俺とは全然縁のない話ばかりになった。
こんな俺でもやっぱり焦るものである。まあ、自業自得だな。

リゾートバイト暦も4年に及び、俺はこのまま正社員に登用
してもらうか、それとも実家に帰って新たな仕事に付くか
かなり悩んだ。悩んだ結果実家に帰ることにした。
さすがに4年も経っていると両親の俺の大学中退の怒りも
薄れているものである。家に帰ると喜ばれた。正直嬉しかった。
ただ、この選択が良かったのかどうか正直今でもわからないな。

実家に帰った俺は仕事を探した。ところが世の中は大不況。
大学中退で高卒の俺に正社員の仕事なんてあるわけがない。
どの求人を見ても新卒か経験者の募集しか載ってない。
俺みたいな中途半端な未経験者に道はない。
そもそもどんな仕事をしたいのかわからないで
仕事を探していたのだからお笑いだ。
仕事を探すのも面倒になってしまい、とうとう俺は
いわゆる引き篭もりになってしまった。もうすぐ26才。
典型的なダメ人間だな。

仕事を探す気力が無くなってしまい、俺は引き篭もりになった。
好きなときに起きて好きなときに寝て自分の部屋に篭りっきりの
生活を送った。夕方起きて、メシ食って、う●こして
テレビ見て、ゲームしたりインターネットしたりして
オ●ニーして寝る。何ヶ月も家から一歩も出なかった。
何ヶ月かぶりに外出するときは、コンビニに行くか、エロビデオを
借りに行くか、昔の友達と飲みに行くだけ。
しかも就職活動という名目で親からお小遣いを貰って外出していた。
こういう生活を1年半以上続けた。