661 :
26歳半でアルバイト君:
さて、ここまでダラダラと書いてようやく現在の俺に行き着いた。
20代も半ばを過ぎて俺はアルバイトになった。時給は900円。
一応大企業と呼ばれているところだけど社員登用の可能性なんて
多分ない。所詮バイトはバイト。奇跡が起きても契約社員どまり
だろう。最もそこまでなるまで頑張ろうとも思わない。そんな希望に
満ちた感情はとっくの昔になくなってるのだから。場所は山の手線内
なので通勤片道2時間往復で4時間。月〜金まで約8時間働いて土日
は休み。バイトだけど一応サラリーマンみたいな生活になる。
長期バイトということで採用された。誰にでも出来る簡単な入力の
仕事だ。先着順だったのか何かは知らないが採用されたのは運が
良かったとしかいいようがない。ここで俺は何年かバイトとして
働くわけだ。今は良くても、きっと4年後30歳になったら今より
さらに絶望するだろう。きっとその頃友人たちは子供も出来て
重要なポストも任されて日々の小さな悩みはあるだろうが、とりあえず
は幸せに暮らしているんだろう。「お前は変わらなくていいよな」
なんて言われちゃったりして俺は笑いながら「そんなことないよ」
なんて言うんだろうな…