【軽】来年で軽自動車は滅んでしまうのか?【K】

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31名無しさん@そうだドライブへ行こう
軽自動車規格の大綱となるものは、各自動車メーカー(軽自動車以外のメーカーも当然含みます)からの意見が主体となっていて、直近のものでは現行軽規格を決めるときにさかのぼります。
そのときの規格改正に真っ先に(と言うか毎度)反対を唱えたのがトヨタ自動車、日産自動車で、両者は政治的にも力を持っている、すなわち国側がないがしろにできない自動車メーカーです。

この規格改正には衝突安全性や環境性能の工場が盛り込まれ、当時のスズキ、ダイハツ、スバルと言ったメーカーの改正案は、全長が現行規格に同じ、全幅1500mm、総排気量800CC前後が望ましい、としていました。
安全性や燃費、環境性能を考え、重量と出力のバランスを考えた結果と言えます。

しかしながら現行規格では排気量を据え置き、全幅は1480mmとなりました。
参考までにこの頃ベンツ社の技術者の意見として、現行の衝突安全基準を満たすには、最低限1500mmの全幅が必要、と言うものがあり、そこから20mm減と言うのは、軽自動車メーカーの技術者にとって、大きく厚い壁になったのはいうまでもありません。
小さくとも安全基準を満たすボディ、660CCのままで重量増と環境性能に耐えるエンジンを開発しなければならなくなった、各軽自動車メーカー技術者の苦悩(それはベンツの技術力を超える、と言う意味もあります)は、おそらく一言では言い表せなかったものだと思います。

それでも軽自動車メーカーは軽規格(軽便に活用できる自動車に対する特例制度/車体重量の重い軽いではありませんよ)に合わせると言う、ユーザーサイドに立ったクルマ作りをしてきていてます。
バランスの良かった前規格に比べて燃費だけが犠牲になってしまっている現行規格ですが、これは制度からくる自動車構造上の問題であり、クルマをどうこう言う以前に、こういうクルマを作らざるを得ない規格がどうして決まったのか、を考えなければなりません。

こうした自社の利益を守りたいだけの、足を引っ張るような制度にしようとしている守銭奴メーカーを非難するならともかく、現行軽規格は国の制度の問題であり構造改革が聞いてあきれる、と言うのはお門違いもはなはだしいと言えます。
奇しくも軽規格は「トヨタの思う壺になる」と表現されているレスがありましたが、「なる」のではなく「なっている」と言う表現のほうが妥当ではないでしょうか。