【初期】子宮頸がんについて Part22【異型成・0期】
・子宮頚がん(子宮頚癌)の症状
子宮頚がんでは早期にはほとんど自覚症状がありません。
子宮頸がんが進んでくると生理以外の出血(不正出血)や生理の変化(長引く、不順になる)、
性交時の出血(接触出血)、黄色いおりものが出るなどの症状が出てくることが多くなります。
さらにがんが進行し骨盤にまで達すると腰痛が起こることがあります。
・子宮頚癌の診断
〜細胞診〜
集団検診で「子宮がん検診」というと一般的には子宮頸がんの細胞診を指します。子宮頚部を綿棒や専用のヘラで軽くこすって細胞を採取し
顕微鏡で調べる検査で、子宮頚がんにおける診断率は99%以上という信頼性です。
この方法は簡単で痛みもほとんどなく、大勢の人に短い時間で行えるため集団検診で行う子宮がん検査はこの方法だけを行うことが普通です。
(つまり子宮頚がんの検査だけを行っているということです)
子宮頚がんの細胞診の検査結果は5段階(クラス1-クラス5)に分けられます。
クラス1,2は正常を、3aは軽度ないし中等度の異形成(前がん状態)を、3bは高度異形成を、4は上皮内がんを、5は浸潤がんをそれぞれ想定してします。
クラス3以上の場合にはさらに詳しく調べる組織診が行われます。
〜組織診(コルポスコープ)〜
細胞診で子宮頸がんが疑われる場合には確定診断をするために組織診(コルポスコピー)を行います。組織診は、膣拡大鏡(コルポスコープ)で
子宮頚部の粘膜の表面を観察しながら、組織を採取し、採取した組織を顕微鏡で調べることで異形成(前がん状態)や上皮内がん、進行したがんで
あるかの区別を付けることができます。
※組織診はバイオプシー、拡大鏡検査のことをコルポスコピーと呼びます。
〜画像検査〜
組織診でがんと診断された場合には、がんの大きさやがんの拡がり具合、深さ、周辺臓器やリンパ節への転移の有無を調べるために画像検査が
行われます。
〜超音波検査(エコー)〜
体に超音波を発信し、組織に当たって反射してきた音波を捉えて画像を得る検査です。外来でできて患者さんの負担も少なく、
放射線を浴びる心配がないなどのメリットがあります。