パピヨンの裁判は5月14日東京地裁815法廷で午後3時から!
二人は釣り竿と魚の入ったバケツを持ったままパター山に入っていった。
すると、山のふもとに入り込んで十分もしないうちに村では見かけない木が
ちらほら目に入ってきた。木の枝には木の実がたくさんぶら下がっている。
「どの木の実を取るの?」
アルカが父親に訊ねた。彼はまだ木の実を取ったことが一度もなかったので、
どの木に何の実が生っているのか分からなかった。
「そうだな、まずはあの柿にしようか」
父親はそう言って柿の木を指差した。
すると、アルカは手に持っていたバケツと釣り竿を置いて柿の木によじ登った。
スルスルと上手に登っていく。
「投げるよ?」
「オーケイ」
アルカは柿の実を投げ下ろした。それを父親が下でキャッチする。
集めた柿の実はバケツに入れた。