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学生さんは名前がない:
中学の修学旅行、行き先は四国方面。
一日目の夜、潔癖症の気がある俺は
皆が寝静まった頃、一人で露天風呂を目指した。
誰もいない屋上展望露天風呂で静かに湯に浸っていると、
俄然、テンションがあがってしまい、眼前に横たわる瀬戸大橋と勝負がしたくなった。
「本家瀬戸大橋とオレの瀬戸大橋、長いのはどっち!!」
オレは颯爽と湯から出るともっと瀬戸大橋が近くで見えそうな非常階段に続くドアに手を伸ばした。
勢いよくドアを開けると、非常階段でいちゃつく一組の男女。
カップルと俺と視線がからみつく。おれの瀬戸大橋はやけに自己主張を始める。
Y田、T子、お前ら大人になったんだな。丈夫な赤ちゃんいっぱい産めよ。
Y田ともT子ともそれから口をきいていない。
わりと好評だったので調子にのってまた書いてみた。
前二つより微妙かもしれん。