■卒論に苦しんでる人々のスッドレ5■

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課題:「地獄は発熱性か吸熱性であるかについて考察せよ」

多くの学生はとおり一遍のレポートを書いたが、ある学生はこのようなレポートを提出した。
「第1に、我々は地獄の容積が時間とともにどの様に変化しているか、と言うことの考察から始めなければならない。
そのためには、魂が地獄に移動する増分と、そこから魂が離れる減少分について検討しよう。
これについては、いったん地獄に入った魂はそこから離れることはない、という仮定で問題ないように思われる。
次はどれぐらいの魂が地獄に行くのか、という問題である。この世界には実に沢山の宗教が存在する。
これらの宗教の多くは、自分たちの宗教を信じないものは地獄に堕ちるという意見を表明している。
宗教は少なくともひとつ以上存在し、人々は2つ以上の宗教に同時に属することは無理なのだから、ここで我々は「すべての魂は地獄にいく」と推論することが出来よう。
したがって、出生率と死亡率の考察から、地獄における魂の総数は指数関数的増大を示していると考えることが出来る。
ここで我々は地獄の容積の変化についての検討に移ろう。ボイルの法則から、地獄の温度と圧力を一定にするためには、地獄の容積は、魂の数が増えるたびに増大する必要がある。ここでは2つの可能性があり得る。

1.地獄の容積増大率が魂増加率より少ない場合;地獄の温度と圧力は高まる一方となり、最終的には地獄は破裂するだろう。

2.地獄の容積増大率が高い場合;地獄の温度と圧力は落ち続け、ついには地獄は凍り付くことになる。

ではどちらなのか?ここで我々は、筆者個人が新入生時代にテレサ・バニヤン嬢から与えられた仮定命題を前提としたい。
『あーんたなんかと寝るような事になったらね、地獄も凍り付くってもんだわ』この仮定の上に、その後同嬢と性的交渉を持つに至っていないという事実を重ねて考察するならば、
2.が真とはならないことが導かれる。故に地獄は熱を発し続け、凍り付くことはない。」
この学生は116人の学生の中で唯一、Aの評価をもらったそうだ。
彼以外の最高点はB−であったという。すごいよなー