【age】君望・マブラヴを語るスレ第5章【age】

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220ドラマCD Vol.1より
トントン
モトコ「はい?」
ガチャ
モトコ「あら?」
遙 「水月!?」
水月「病室に行ったら先生の部屋だって言うから。」
遙 「ひっく、水月、、、水月、、、ひっく。」
水月「これっ。」
遙 「あっ!」
水月「退院祝い。長いこと形に残るのはいやだったから、花にしたよ。」
遙 「ありがとう、、、ありがとう、、、」
水月「うん。」
モトコ「ちょっと用事を思いだしたわ。それじゃごゆっくり。」
遙 「知ってたの?今日のこと?」
水月「孝之が電話をくれたの。」
遙 「えっ!?」
水月「えへへ、私も馬鹿だよね。さっさと携帯変えちゃえばよったのにさ。」
遙 「水月、、、」
水月「んっ、でも、うれしかった。感謝してる。だって遙の退院を知らないなんて悲しすぎるじゃない?」
遙 「ありがとう、、、ありがとう。」
水月「さっきからそればっかり、ほらっ!しっかりして!」
遙 「うん。」
水月「おめでとう!遙」
遙 「ありがとう、水月」
水月「でね、今日はついでに報告しようと思って。私ね、この街出ることにしたんだ。」
遙 「えっ!?」
水月「怒らないで聞いてね。正直、私まだ孝之のこと忘れられない。心の中がね、孝之でいっぱいなの。
   でも、孝之は遙を選んだんだし、その気持ちはよく分かるし、正しいと思うし。なにより、孝之は
   もう十分苦しんだから、楽にしてあげたい。だからね、私、2人のこと祝福してあげたいの、本当は。
   けどさ、この街狭いからさ、どこかで二人のこと見かけちゃったり、ひょっとしてばったり
   会っちゃったりなんてことあると思うんだ。」
221ドラマCD Vol.1より:03/02/10 10:43 ID:nRptBB/H
遙 「あぁ、、」
水月「それはさすがに、耐えられないと思う。」
遙 「水月、、」
水月「だから一人でしばらく、遙も孝之もいないところで暮らしてみることにしたの。」
遙 「そんな、、」
水月「あはは、そんな顔してももうだめ!会社に辞表も出しちゃったし、部屋も決めてきちゃったんだから。
   ぬかりはないのよ!」
遙 「水月、、、ばかぁ、、、」
水月「なっ、何よ〜。」
遙 「ばかばかばか、、うっ、ごめんね。ごめんね。つらいことばっかり押し付けて。わたし、わたし、、ひっく」
水月「ばか!」
遙 「えっ!?」
水月「ばかばかばか、そう思うんなら、もっと笑いなさいよ!私に幸せいっぱいだって見せつけてよ。遙のことだから
   全然気にもかけてないんだろうけど、まだまだず〜っと私のほうが、孝之と過ごした時間は長いんだから。
   その時間だけは、絶対すぐには追い越せないんだから。だから、自信もって行かないと孝之がかわいそうでしょ。」
遙 「水月、、」
水月「孝之が遠い目をしてたら、ほっぺたつねって自分のほう向かせるくらいしなきゃ!この街にはね、
   私と孝之の思い出のほうがまだまだ多いんだよ。それがね、私が遙と孝之に押し付けた辛い事なんだから。
   お互い様なんだから。うっ、うっ、、」
遙 「水月、、ひっく」
水月「それにね、私だって悲しいことばっかりじゃないよ。考えてみたいんだ、私ってなんだろうって。
   自分に何が残っているのか見つけたい。だから今日は、遙と私、2人の旅立ちの日なのよ。ね?」
遙 「、、、うん、そうだね、そうだよね。」
水月「そうだよ。 なにさぁ、泣かないでよ。」
遙 「水月だって、、泣かないでよぉ。」

私たちは泣いた。初めて抱き合って泣いた。いつも私を支えてくれて、その強さが羨ましかった水月。
その彼女が泣く姿を見たとき、孝之君の辛さがほんの少し分かった気がした。