●おまえら男ならヒカルたんハァハァだよな?part2●
「なら、お前がアキラの代わりをするか?」
「・・・っ・・・」
急に顔つきが変わる。
さっきまでの威勢はどこへやら。
「オレはどちらでもいい」
─水槽の中で魚が翻る。
ヒカルは突っ立ったままじっとしていた。
(これでおとなしくおウチに帰るだろう)
一服しようと思った時
「それで、塔矢とは、」言葉を探し、
「塔矢には手を出さないんだなっ」
一瞬緒方はヒカルを見たが、「おや」という表情をしただけだった。
(お前ねぇ・・・)
心の中で苦笑すると
「・・・じゃあ服を脱げ」
(どこで怖気づくか。ったく、近頃のガキは)
ヒカルは少し俯いてから、緒方に背を向けるとボタンに手をかけた。
「海王の制服もいいが、オレとしてはこっちの方が─」
言いながら詰襟の後ろに人差し指を掛け、クイと引き
バシッ
思いきり手で払いのけられ、キッと睨みつけられる。
緒方は「おーこわ」というように両手を軽く上げポーズをとり、
それからドカリと椅子に腰掛けると、
煙草に手を伸ばした。