●おまえら男ならヒカルたんハァハァだよな?part2●
「準備はしてきたんだろう?」
その問いかけにヒカルはコクンと頷いた。準備、とは腸洗浄の事だった。
緒方とのsexの前には必ず行う、ヒカルにとっては儀式のようなものだった。
最初は緒方に手伝って貰っていたが、最近では自宅で一人で出来るようになった。
そこまでヒカルの体はもう、緒方とのsexに慣れていた、いや、溺れきっていたと言うべきか。
「しかしそのままでは痛かろう、俺が突っ込む前に慣らしておけ」
その言葉に、ヒカルは我が耳を疑った。驚愕の表情のヒカルとは裏腹の感情のない緒方の声。
「聞こえなかったのか?自分で慣らせと言ったんだぞ、俺は」
小瓶の中身は薄いピンク色に染まったジェルだった。それを使えと言う。
ヒカルは見る間に顔を真っ赤にしながら、泣きそうな声で「できない」と呟いて首を振った。
「出来ないなら帰れ。もう二度と俺の前に姿を現すな」
ピシャリと緒方はヒカルを突き放す。「それだけは」とすがるような視線も、緒方を動かしはしない。
よこされた瓶を握り締めてかたかたと震えていたヒカルは、やがてそろりと足を広げた。
小瓶を開け手をジェルでベタベタにすると、そっと自分のアヌスに手を伸ばす。
「ちゃんと俺に見えるようにやれ。足を広げて、中まで見えるようにな」
ヒカルは黙って緒方の言われた通りに向き直り、息を呑んで一本だけ指をゆっくりと入れた。
「っ…はぁっ…ああっ…ふ、ううっ……」
人差し指を根元近くまで入れ終わると、ヒカルは大きく息をついた。
指で感じる自分の中の感触に戸惑うヒカルに、緒方はさも愉快そうに微笑を浮かべているだけだ。