●おまえら男ならヒカルたんハァハァだよな?part2●
塔矢と抱き合い、お互いを確かめ合い、
じゃれ合うようにシャワーを浴びて─。
アキラの髪に指を通し、唇を合わせた時、
「愛しい」
そう感じた。
「お、お前は、塔矢をっ」
勢いに任せて言葉が口をついた。
「─フン。お前呼ばわりとは、オレもナメられたもんだな。」
緒方が上体を起こす。目が据わっている。
「あ・・・、」
ヒカルは気が付いた。だけどひるまない。
「お前、塔矢と、あんなことしてんのかよっ!」
「あんなこと?」
白々しく訊き返してくる。
「だから─、その・・・」
言葉にするのは憚られ、顔が上気してくるのが分かる。
「こういうことか?」
ハッと顔を上げると緒方の顔が近くにあった。
「お前はアキラくんと、こういうことをして─?」
詰襟と耳との僅かな隙間を指が滑る。
途端に身体が硬直する。
思い出した─。この人と、こうして向かい合ったのは、あの夜─。
そう、佐為がいて─。
だけど─、この人は─、今日は酔ってはいない。