「あああっ!」
ヒカルは咽の奥から絞りあげるような悲鳴を発した。
「ああ…!、ううっ!、くっ!…ううーん…!」
あまりの激痛に目の前が真っ白になり、両手でシーツを握りしめる。
「ううっ!んっ!」
ほぼ同時に背後でアキラが声を漏らした。
爪が食い込む程にヒカルの体を強く抱き締め、ビクンッと激しく痙攣する。
ヒカルは腸内に温かなものが広がっていくのを感じた。
指も届かなかったヒカルの深い場所でアキラも到達したのだ。
これでやっと終わる。心臓が脈打つ毎に強まっていく痛みの中でそう思った。
「…気…が済んだ…か?塔…矢…。」ヒカルは背後のアキラに声をかける。
だがアキラは答えず、なかなかヒカルを離そうとはしなかった。
それどころか返って腕に力を入れ、繋がった下腹部も密着させたままだった。
その部分と背中を通してアキラの鼓動がハッキリと伝わって来る。
今、自分はアキラと繋がっている。
互いにずっと心の奥のどこかで密かに持っていた願望。
それがようやく実現したのだ。そのことにヒカルも満足していた。だが、
痛みも疲労もピークをとうに越えていた。
「…頼む、塔矢…、抜い…て…。…オレ、…もうマジに限界…。」
「…だ。」
「…え…?」
「まだ…てない…。」
質量を落としかけていたヒカルの体内のアキラ自身が、ドクンと脈打った。