日興元執行役員がインサイダー容疑 横浜地検が立件へ
2012.6.21 11:24
SMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)の元執行役員が公表前の情報を知人社長に伝えていた
疑いが強まり、横浜地検は21日、金融商品取引法違反容疑で、元執行役員と横浜市の金融会社
社長を立件する方針を固めた。金融会社社長は元執行役員からの情報を元に株式売買を行い利益
を得ていたとみられる。
関係者によると、金融会社社長は元執行役員が銀行に勤務していたころの顧客で、元執行役員から
10銘柄前後にからむ未公表情報を入手。社長はその情報を元に複数銘柄を買い付け、発表後に急
騰した株を売却して利益を得ていたという。
元執行役員は平成21年10月、三井住友銀行から出向。投資銀行副本部長としてTOB(株式公開
買い付け)やM&A(企業の合併・買収)など株価に影響を与える重要情報を事前に知りうる立場にあった。
今年3月にSMBC日興証券人事部付となり、5月には出向解除、三井住友銀行を懲戒解雇となった。
証券取引等監視委員会が昨年、金融商品取引法違反容疑で元執行役員宅などを強制調査していた。