税金の無駄遣い1兆1千億円超改善 過去最高額、無駄遣い返納
2012.7.11 16:23
会計検査院は11日、2005〜10年度の決算検査報告で、官庁や政府出資法人に税金の無駄遣い
などの不適切な会計処理を指摘したところ、10年10月〜11年9月に約1兆1197億円の改善効果が
あったとする試算を発表した。
試算は6回目で、過去最高額。これまでの最高額は3367億円だった。過大な補助金の返還や不要
財産の国庫納付など、金額で把握できる効果をまとめた。担当者は「制度改正や法整備が進み、1千
億円超の大規模事案が複数出てきたため」としている。
公益法人の基金事業の見直しによるものが最も多く、3511億円。08年度報告で「基金の利用条件
や規模を精査すべきだ」と所管府省に指摘した結果、32法人が所管する49基金の不要分を国庫に戻し
た。内訳では農林水産省関係が2940億円で大半を占め、財団法人農林水産長期金融協会は818億
円を返納した。