1 :
♪ロンドンブーツorスニーカー :
2007/05/10(木) 17:18:45 ID:udZViuDM オヤジ世代にフォーク人間は数多く居れど、ロック中年だって数少ないが存在する。 Beatlesから始まってCream、Zeppeline、そして今日に至るまで、 常に新しいRockの潮流をつぶさに耳にしてきたミドルエイジが 世代・年代限定なしで、のほほんと、まったり集ってオールジャンルのRockを語りながら 人生振り返るも、語るも良しの「ロックカフェ A Go Go!」。 ♪ヴィンテージ・ベルボトム
2 :
♪ヴィンテージ・ベルボトム :2007/05/10(木) 18:01:34 ID:0ltcmJbH
10年穿いてきたジーンズが遂に破れた。 今流行のダメージジーンズ(もう古い?)だからいいだろうと思ってたら 高三の娘に「それはダメー爺ンズ」とダメ出し。 そりゃそうだろう、本人だって見苦しいと思ってたんだから。 オレだって30年前はTシャツ&ジーンズだけで生きてこれたのに さすがに今はダメってか。 メタボじゃないけど貧相なんだろうな、今の生活と同じで。 BGM=「ベルボトム・ブルース」by Eric Clapton
3 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/05/11(金) 11:28:02 ID:d/4lJizN
いいオッサンなんだけど、今だWhite Snakeの「サーペンス〜」と Van Halenのベスト盤聞きまくってる。
4 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/05/11(金) 19:50:27 ID:HTfF6i5B
Soft BankのCMソングを選曲してるのは50代だとしか思えないのだが 40代だったら相当洋楽オタク 「シュガータウンは恋の街」ナンシー・シナトラ リー・ヘイゼルウッドとのデュエットで「Summer Wine」て曲もあったがん
5 :
KingOfUniverse ◆K.vDVipWlc :2007/05/11(金) 20:19:35 ID:RafKFBI0
Cinco
6 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/05/13(日) 15:58:38 ID:WZFhUWYk
日曜の昼下がり、 ビリー・ボーン楽団「峠の幌馬車」のテーマソングで オンエアされてNHKの洋盤リクエストアワー。DJは確か石田隆さん?
7 :
♪ヴィンテージ・ベルボトム :2007/05/14(月) 21:49:56 ID:/pWPyzL6
やっぱこのスレ人が来てくれないなあ。 だってビートルズブームの時(厨房の時)、ストーンズとか知ってたの クラスでオレくらいだったモンね。このまま撃沈ですか・・・・
8 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/05/18(金) 13:01:16 ID:PPbYEET8
がんばろうぜ!
9 :
♪ヴィンテージ・ベルボトム :2007/05/18(金) 21:54:02 ID:KFqH5P8O
有り難うございます。 We Will Rock You!
10 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/05/19(土) 21:22:33 ID:ACXLrIQZ
ストーンズは、「ラストタイム」「サティスファクション」あたりまでは 中程度の認識(扱い)されていた感じ。 俺は好きだったが。 あの頃の3大グループと言えば ビートルズ DC5 アニマルズ だと思ったがどうかな。 あと キンクス サーチャーズ PとG ハニーカムス(来日したから)
11 :
♪ヴィンテージ・ベルボトム :2007/05/21(月) 12:32:08 ID:Uu4b7P3U
厨房の時、リアルタイムでストーンズの Have Seen Your Mother Baby Standing In The Shadouを歌っていて 不良軍団に一目おかれてたよw 同時期だったと思うがレーン&リーキングス「Stop The MUsic」も歌ってたなあ
12 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/05/25(金) 21:59:37 ID:PyQMyQ29
ほんと50代ってロックファン少ないんだ。 道理で私、浮いてる訳ね。
13 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/05/29(火) 20:27:44 ID:gwOHtsbQ
>12 そんなこたぁ ねぇぞ インターネットなどといふ 酔狂なことやっている人が少ないだけのこと。
14 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/06/06(水) 14:01:04 ID:CCU5YBMB
「グリーン・タンバリン」サウンド・バイパーズを 厨房の時に知ってたおれはオタ?
15 :
♪ヴィンテージ・ベルボトム :2007/06/07(木) 10:29:55 ID:naYpAApM
サウンド・バイパーズ <レモン・バイパーズ 今朝はデイブクラークファイブの「Because」聞いてきた
本日ここまでの ようつべBGM@仕事中 (1)Rolling Stones -- Brown Sugar (2)Rolling Stones - Angie (3)Pink Floyd Live At Pompeii - Echoes (4)Three Dog Night - Out In The Country BGMのつもりがいつの間にかブラウザが最前面に…ww 仕事にならんのでようつべ切って iTunes に替えるか
17 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/06/07(木) 13:52:40 ID:naYpAApM
【Drive My Car】〈1986年〉-01 昌矢がほかの男達より免許を取るのが遅かったのは、 学生時代から続けていたバンドに夢中で、 車には全くと言って良いほど興味が無かったからだ。 就職してからも勤め先は地下鉄駅のすぐ近くにあり、 昌矢の収入と興味はバンドやギター、お気に入りのCD、 そして大学時代から付き合っていた彼女との交際に殆ど費やされていた。 もし当時彼女が「どこかドライブでも行きたい……。」とでも言っていたなら、 昌矢も少しは考えたかもしれなかった。 でも、同じ大学の軽音楽部の後輩である彼女から、交際中にそんな要望を聞くことは一度もなかった。 昌矢達のバンドは仕事の間を縫って月に二〜三度ライブハウスでのステージがあり、 土・日の大半をそのリハーサルに充てていた。 だからデートらしいデートはなかったが、その分彼女はバンドのリハーサルにいつもやって来て、 手作りのクッキーやパイをメンバーに差し入れたり、 昌矢の缶コーヒー嫌いを慮って自宅でドリップした熱いコーヒーをポットに入れて持参したりと、 さながら健康的なロック少女でいられることを楽しんでいる様子だった。
18 :
【Drive My Car】 :2007/06/08(金) 19:42:31 ID:B50gy+mU
〈1986年〉-02 バンドの機材運搬を一手に引き受けてくれていたのは、 親が営む町工場で働くドラムの宇佐見だった。 必要に応じてタイミング良く持ち出ししてくれる仕事用の商用車バンの後部荷室に ギターやアンプを積み込み、セカンドシートに昌矢と彼女が並んで座る。 その後にピックアップしたメンバーが前の助手席に乗り込む、という暗黙の了解が成立していた。 コラムシフトでギヤチェンジした宇佐見の左手が、 そのまま助手席のダッシュボードに置かれたラジカセのプレイボタンをプッシュすると、 当時流行っていたハードロックナンバーが車内を満たした。 折り畳み式セカンド簡易シートのクッションと背もたれは薄く、 決して乗り心地の良いものではなかったし、 後部荷室から機械油の臭いがわずかに漂ってくる車内でも、 メンバーはまるでアメリカ大陸をツアーで旅するバンドマンみたいな気分に酔いしれていた。 真剣に“プロになりたい。”という強い意志があった訳でもないが、 心の片隅にその夢がひっそりと隠れるように住んでいたことは確かだった。 3〜4年バンドを続けるうちに音楽的指向が次第に食い違ってきて、 メンバーが時々に入れ替わったりもしたが、 活動停止に追い込まれる決定的な原因となったのが宇佐見の脱退だった。 昼の休憩時間に宇佐見から連絡が有り、 「今夜ちょっとバンドのことで話があるんだけど…。」と少し気弱な声を聞いたとき、 昌矢は一抹の不安を抱かずにはいられなかった。 昌矢が住むワンルームマンション近くの喫茶店で8時に会う約束をした。
19 :
【Drive My Car】 :2007/06/08(金) 21:31:43 ID:Fo6pnBWY
〈1986年〉-03 「親父がさあ、患っていた腰が悪化して手術を受けることになってさ。 退院するのに三週間くらい掛かるらしくて、術後しばらく通院も必要で、 仕事の復帰は当分無理みたいなんだ。」 昌矢がアメリカンコーヒーを注文してマスターがカウンターに戻っていくと、宇佐見はすぐに切り出した。 そういう宇佐見だって遺伝なのか職業病なのか、 父親と同じように腰を患っていて月に二〜三度、整体医院の針治療に通っている身だ。 立ち入った事情にどうこう言える立場でない昌矢は、 まだ来ないコーヒーの代わりにテーブルに置かれた水を飲みながら、ただ黙って聞くしかなかった。 「俺は長男だから、いずれ親父の仕事を継ぐことはわかってたけど、 こんな早く、しかもこんな事情でなるとは思わなかったよ。 親父だってまだ60前だし“まだまだ…。”なんて言ってるど、 あれだけ悪化したんじゃもう元のようには働けないんだろうなあ。」 何となく目を合わせ辛そうな宇佐見は、 喫茶店の駐車場に止めてある自分のバンを窓越しに見やっていた。 ボディの白い塗装は日焼けや老朽化で剥げ掛かり、 所々にあるへこみには赤茶色の錆が朽ちたクモの巣のように浮き出している。 いつも見慣れた、乗り慣れたバンがいつもとは違う表情をしていた。 「いいよ……。どうしようもないことだからさ。 俺達もあっと言う間に25を越しちゃったし、そういう年齢だって言うことさ。」 宇佐見を出来るだけ傷つけまいと昌矢は配慮して言ったつもりだったが、 なかなか適切な言葉が見つからなかった。
20 :
【Drive My Car】 :2007/06/10(日) 12:28:07 ID:E5Yy+kFM
〈1986年〉-04 バンドプレイは各個人の性格や人間性が素直に表出するのか、 宇佐見のドラムはリズムの走りやモタリが少なく、 かといってリズムキープだけに終始する味気ないプレイでもなく、 どこかしらアバウトなところがあったりするのが持ち味で、昌矢のお気に入りだった。 バンド内に於いても昌矢にとって宇佐見は大きな存在感があり、 オリジナル曲を初めてスタジオに持ち込んだ時など、 アレンジを真っ先に相談するくらいだった。 その宇佐見がバンドを脱退する。そしてあの白いバンも、 これからの日常から消え去ってしまう現実が昌矢には想像すら出来ないでいた。 「ライブの時は必ず行くよ。」 バンに乗り込んだ宇佐見はウインドレバーを回して運転席の窓を半分ほど下げ、 見送る格好になって横に立つ昌矢にそう別れを告げた。 「じゃ。」と短く言って、宇佐見のバンはディーゼル特有の黒い排気ガスを マフラーから吹き出しながら道の反対車線に滑り込んだ。 少しオレンジ色がかった街路灯に照らされた車道の彼方に白いバンの姿が消え去るまで、 昌矢はただ呆然と立ち尽くしていた。 宇佐見が最後に言った言葉は、 後に昌矢がバンドを断念するまで一度も守られることはなかった。
21 :
【Drive My Car】 :2007/06/11(月) 19:10:02 ID:Z2OVxmxp
〈1986年〉-05 それからというものバンドメンバーの入れ替えは続き、 その度に同じレパートリーを繰り返す事になり、 当然ライブハウスでの出演も遠のいていった。 彼女はといえば、 めまぐるしく入れ替わるメンバーにどう対処して良いか分からなくなったうえに、 スタジオでイラつく昌矢を見ていることが辛くなり、 スタジオにやって来る回数も徐々に減り始め、やがて姿を見せなくなった。 と同時に、水曜の夜の週一デートもギクシャクした雰囲気になり、 それまで必ず昌矢の部屋に泊まっていた彼女は、 今まで言ったことのない言い訳をして帰ることが多くなっていった。 新メンバーが入ってきたと思えば、 今までいたメンバーと折り合いが悪くなり、入れ替わりで辞めていったり、 仕事では常に頭ごなしで押さえつけようとする上司にうんざりしていた。
22 :
【Drive My Car】 :2007/06/12(火) 21:54:09 ID:Sm4EyIa8
〈1986年〉-06 何もかもがうまくいかなかった。 “いつか爆発するぞ!”という予兆が常に昌矢の中にあった。 それが起こったのは土曜のスタジオでのリハーサルの時、 入ったばかりのメンバーが時間になっても姿を見せず、 待ちぼうけを食らっていたところに突然「辞める。」との連絡が入った日だった 失望と落胆の中、欠員のままリハーサルを始めた直後、 張り替えたばかりの昌矢のギター弦が一本“ブツン”と切れた。 この時、昌矢のやる気は完全に失せた。リハーサルを中止し、 残り二時間以上をメンバーと雑談した後、スタジオを出てそのまま解散した。 翌週のスタジオブッキングをキャンセルしなくてはならず、 昌矢は店員に願い出てキャンセル料を支払うことにした。 たまたまその日は珍しく、平日夕方から八時迄しか居ない短大生のアルバイトの娘がカウンターにいて、 キャンセル料を支払いながら「今日はどういう加減?。」 などと昌矢は気を紛らわすかのように声を掛けてみた。 平日の夜スタジオ入りする時、数回顔を見ただけで今まで喋った事もなかったのに、 彼女からは予想外の笑顔と反応が返ってきた。 真理という、短大生にしては少々アイラインがきつめの娘は、 昌矢達のライブに何度か足を運んでくれたことがあり、 その日の昌矢にとって気が紛れる格好の相手だった。
23 :
【Drive My Car】 :2007/06/13(水) 19:44:06 ID:/jpsiwEi
〈1986年〉-07 真理は、今は姿を見せない昌矢の彼女について多分知っているのだろうけど、 別に臆する様子もなく、自分の好きな音楽やバンドのことを話すなかで、 「あなたのライブは今度いつやるの?」と 昌矢のバンドがお気に入りであることをさり気なく告白していた。 「ここ終わったらゴハン食べにいかない?。」 唐突に誘ってみた。 昌矢の中でも一本何かが切れている証拠だった。 一瞬、瞬きを忘れて鳩の目のようになった真理は少し間をおいて「いいの?…。」と聞いた。 これはきっと自分の彼女のことを言っているのだと分かったが、 昌矢は「何が…?」と素早く返した。 「ううん、別に……。」 真理は壁に掛かっている時計と自分の腕時計を見比べるようにして、 「ああっ、もう十五分過ぎてる。店長に言ってくるからちょっとここ見ててくれる?。」 そう言うなり、真理はカウンターの中にしまってあった自分のバッグを持って 奥の部屋に入っていった。 真理と入れ替わるようにして出てきた店長に、 昌矢はギター一式を暫くスタジオに預かってもらうよう頼んだ。 「早く取りに来ないとこのギター、売っちゃうから。 このギター高く売れるんだから……。二週間くらい毎日キャバクラ行けちゃうもんね。」 そう笑って言う店長と二言三言冗談を交わした後、 昌矢はスタジオを出て少し離れたところで真理を待った。
24 :
【Drive My Car】 :2007/06/15(金) 11:14:57 ID:UUqA2JEU
〈1986年〉-08 「お待たせっ。」 タバコ1本吸い終わらないうちに真理はやってきた。 スタジオにいた時より、アイラインがさらにきつくなっている気がした。 「あれっ、クルマは?。あの白いバン。」 やっぱり真理は昌矢の彼女のことを知っていた。 「ああ…。元メンバーのクルマだよ。俺は免許持ってないんだ。」 「ふ〜ん。免許無いんだ……。」 昌矢には、唇を少し尖らせて言った真理の言葉が少しがっかりしているように思えた。 しかし真理はすぐ表情を戻して「ねえ、何処に行くの〜?。」と スタジオで喋っていた時のような少し鼻にかかった声で昌矢に聞いてきた。 それからふたりは地下鉄に乗り、繁華街に出て食事をした。 そしてその夜、昌矢は自分の部屋までついてきた真理と寝た。
25 :
【Drive My Car】 :2007/06/17(日) 10:29:38 ID:DObUEnIy
〈1986年〉-09 いつもと違う雰囲気とプロセスに少し戸惑いながらも、 昌矢の生理的欲求は理性を封じ込め、二ヶ月近く会っていない彼女のことを忘れさせた。 ギターの一弦くらい失っても、弾き慣れたパッセージなら別弦のフレットでプレイできた昌矢でも、 この日更にもう一弦失って、ギタープレイが絶対不可能となるような 最悪の展開が待っているとは予想できなかった。 真理が帰ろうとしていた11時近く、ドアチャイムが2回鳴り、刹那の沈黙。 そして“カチャリ”と静かにロックが解錠されると、ゆっくりとノブが回った。 声を押し殺すようにして開いたドアの先に、相鍵を手にした彼女が無言で立っていた。 その夜、学生時代から付き合ってきた彼女との5年に渡る歴史は、あっさりと幕を閉じた。 新しい道を一緒に歩く筈だった真理との付き合いも一年を保たずして消滅し、 それからの昌矢はバンドのことも彼女のことも忘れ、 熱病にでも掛かったように仕事に没頭した。 折りしも世間はバブルの全盛を極め、 人々は狂ったような目をして破滅の海へと一斉に走り出していた。
26 :
【Drive My Car】 :2007/06/18(月) 18:56:49 ID:0pNQf1Gb
〈1986年〉-10 昌也が勤める設計事務所もそんな狂騒の時代に激増した仕事量とともにスタッフが増え、 オフィス拡張のために事務所を移転しなければならないほどだった。 新オフィスに移転したとき、昌也には最新のドラフターと新品のカラーマーカーセット一式が与えられ、 部下二名が昌矢の下に配属された。 自分の名前の上に“チーフ”と小さく印刷された新しい名刺を渡された昌矢は、 会社の中で結構重要なポジションを任されるまでになっていた。 地方の大都市とはいえ、二◯人余りのスタッフを抱える設計事務所には、 一般企業のような役職名はなく“チーフ”といえば係長クラスに相当しているのだろう。 別に昇進したいがために頑張った訳でもなく、結果としてなっただけのポジションだが、 昌矢にとっては以前やっていたロックバンドの精神性とは対極に位置しているようで 決して居心地の良いものではなかった。 経済的にも時間的にも少し余裕が出てきた頃には、もうバンド活動は諦め、 自宅で自分のオリジナル曲を多重録音するようになっていたが、 昌矢の心はチューニングを下げきったギターのように撓んでいた。
27 :
【Drive My Car】 :2007/06/21(木) 20:22:19 ID:Exku5+mw
〈ツードアクーペ〉-01 ただ漠然とした虚ろな時間の連鎖がどのくらい続いたのだろう。 あの輝いていた日々の記憶の輪郭が霞み始め出した頃、新しい出会いが突然やってきた。 仕事の打ち合わせでクライアント先を訪れた時、 「今度ウチに入った新人。よろしく頼むね。」と、 新入社員が配置される時期でもないのに担当者から紹介されたのが 後に昌矢の妻となる“恵美”だった。 それは“運命的な出会い”でも何でもなく、在り来たりな挨拶を交わして いつもと変わりない打ち合わせを済ませ、社に戻っただけの平凡な日だった。 髪が長いこと以外何の記憶もなかったのは、昌矢がこれまで付き合った相手と比べると、 恵美の身長が低いということが関心の対象外になっていたからだ。 がその後、仕事の打ち合わせを重ねるうちに恵美の性格の明るさ、 取り決めや約束事項を忘れない学習能力の高さと従順さ、 家庭環境によって育まれた立ち居振る舞いや仕草に品の良さを感じていた。 音楽一筋だった昌矢にとって世間話は余り得意ではなく、 恵美に対しても他のクライアントと同じ様に接していたが、 時間と共に仕事以外の話を切り出してきたのは恵美の方からだった。
28 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/06/25(月) 15:07:42 ID:iz1tPmYP
テンイヤーズ・アフターなんかよかったな。
29 :
♪ヴィンテージ・ベルボトム :2007/06/25(月) 17:03:35 ID:2Oxs9ylF
といっても「Im Going Home」くらいしか知らないけどね。 当時、あの早弾きにはみんなノックダウンしてた。
30 :
【Drive My Car】 :2007/06/25(月) 19:44:54 ID:UMQZ4C8z
〈ツードアクーペ〉-02 「家に帰ってナイター中継やスポーツニュースばかり見ている男の人って、私ダメなんです。」 何も尋ねてないのに、恵美からいきなりそんな答えらしきものが発せられたとき、 昌矢はどう返して良いものやら分からなかった。 恵美の上司から“付き合ってる彼氏がいる。”と聞かされたうえ、 “それでも社内で彼女を狙っている若い奴がいるんだよね〜。”と面白半分に言われていた。 そうでなくても、クライアント先の担当者とデキてしまうのは不都合なことくらい、 昌矢でも充分知っている。 その不都合が進展し始めたのは、出会ってから半年を過ぎた頃だった。 特別強い好意を抱いていた訳ではなかったが、 恵美の存在は以前彼女と付き合っていた頃のような心地良さを昌矢に感じさせていた。 暫く出会いのなかった昌矢には“もしかして、この先もう二度と出会いは無いかもしれない。”という 悲観的な考え方が自身を後押しした。 どちらから言い出すともなく、付き合い始めたのはごく自然な成り行きだった。
今朝のopening ようつべ BGM@仕事中 The Who -- Behind Blue Eyes
32 :
♪ヴィンテージ・ベルボトム :2007/06/26(火) 12:53:42 ID:CtnNy412
>>31 さん
前もカキコしていただいたんですけど「ようつべ」って何?
?マーク&ミステリアンズ--「96tears」
33 :
【Drive My Car】 :2007/06/26(火) 18:00:57 ID:j1C4Rjs0
〈ツードアクーペ〉-03 ふたりはお互いの会社の人間に知られぬようデートを重ねていたが、 その最中、昌矢には解決しなければならないことがあった。 それはクルマの免許を取ることだった。 昌矢と恵美は同じ市内に住んでいたが、お互いの家を行き来しようとすれば、 地下鉄を乗り継いだうえにバスを利用しなければならず、最初はそれでも良かった。 が、土・日のデートはどうしても人目に付く中心街を避けて郊外へ出ることが多く、 そのうちデートの度に免許を持つ恵美が家のクルマで昌矢の家まで迎えに来てくれるようになっていた。 恵美は女性には珍しく、高校卒業と同時に免許を取り、 ほんのいっときだがアルバイトで配達仕事をしていたという、 外見からちょっと想像できない経験を持っていた。 昌矢はデートの度に恵美が運転する小型ファミリーカーの助手席に座っている自分が格好悪いと思った。 特に信号待ちで止まっている時、横に並んだクルマや信号を渡っていく人からの視線が苦痛だった。 “男の見栄”というわけでもないが、ここはどうしても免許を取るしかないと、 昌矢は自動車学校に通う決心をした。
35 :
♪ヴィンテージ・ベルボトム :2007/06/27(水) 11:06:06 ID:U7GPCRDI
>>34 さん
レスありがとうございます。
残念ながら当方の旧パソでは聴けませぬ。トホ。
まあ、CDで殆ど持ってますから、いいか・・・・
ギターソロはオープンリールテープの回転落とし技が定番だったね。
36 :
【Drive My Car】 :2007/06/27(水) 20:06:51 ID:SitCRvXC
〈ツードアクーペ〉-04 会社の上司である専務に相談すると「仕事に支障がなければ…。」と寛容な許可が下り、 平日は水曜の夜と土・日を費やして自動車学校に通い、約一ヶ月半で免許を取った。 生まれて初めての免許証を手にしたとき、昌矢に特別な喜びは無かった。 自分の役職と同様、好きで取った訳でもなく必要に迫られて手に入れただけのことだ。 嬉しさより「これでようやく一人前の大人になれた。」という満足感の方が大きかった。 専務から「会社のクルマを使って良いから……。」と、 市外にあるクライアントを新しく担当させられたが、 “これも運転の練習…。”と甘んじて従うことにした。 肝心のクルマはといえば、免許取得費用で通帳残高は乏しくなり、頭金さえままならなくなっていた。もっとも、最初から新車を買うつもりなどないにしても、 この残高では中古車でさえローン支払いになってしまうことが昌矢を憂鬱にしていた。 三年前に買ったメイド・イン・U.S.Aのギターローンがようやく数カ月前に終わったばかりだというのに……。
37 :
【Drive My Car】 :2007/06/28(木) 18:35:13 ID:weJCnJ8/
〈ツードアクーペ〉-05 そんな折り、どこから聞きつけたのか、発注先のデザイン会社の社長から電話をもらった。 「聞いたよ、岩月君。クルマの免許取ったんだって?。今頃なに?。ロックやめて暴走族でも始めるの〜?。 それとも新しい彼女でもできたの〜?。」 永田氏のいつもの冗談だが、半分当たっているだけに昌矢は少し動揺した。 永田氏は三人のデザイナーを抱えるデザイン事務所の社長で、 昌矢が制作する製図やレンダリングに付随するロゴやマークを依頼する発注先として、 もう七〜八年の付き合いがあった。 昌矢より六歳年長の永田氏は、ビートルズを始めロック黎明期をリアルタイムで 体験している生き字引みたいな存在で、仕事以外でも昌矢は厚い信頼を寄せていた。 「ボクのカミさんの実家の近所で、クルマを売りたいって言う人がいるって話を聞いてね、 岩月君にどうかな〜って思ったんだけど……。」 願ってもない話にすがるように、昌矢はその日の午後“打ち合わせ”と称して永田氏の事務所に跳んでいった。
>>35 さん
それは残念ですね。
聴く、というよりYoutubeは映像なので仕事しながらライブ状態ですww
いずれは法規制がかかるでしょうから
気合いを入れて保存したいのですが…
オープンリール、未だに棄てられずに何本も持ってますが、
それもYoutubeで観れる時代となりました。
39 :
【Drive My Car】 :2007/07/01(日) 12:47:57 ID:8IqZcxy0
〈ツードアクーペ〉-06 「ん〜っ、岩月君って、ギターと同じくらいクルマにもこだわりって持ってるの〜?。」 永田氏の事務所が入居するマンションの一階にある喫茶店で、 コーヒーを飲みながら昌矢はそう尋ねられた。 「全然こだわりなんて無いですよ。ただ初めて乗る車はクーペかスポーツタイプがいいなって思ってるんですけど……。」 「そうだよね〜。若い時から四ドアセダンなんて乗らないもんねえ。 岩月君に似合うと思うんだけど、トヨタの“C”ってどう?。白の二ドアクーペ。 84年式で走行距離は二八,◯◯◯キロ。もちろんマニュアルミッション。 ワンオーナーだから程度は良いと思うよ。」 永田さんに車種を言われても、今までクルマに全く興味の無かった昌矢には そのスタイルが頭に浮かぶわけではなかった。
〈ツードアクーペ〉-07 「一度見ればいいじゃん。カミさんの実家の近所だから、ボクが連れてってあげるよ。」 「ぜひお願いします。………だけど予算が心配で……。」 昌矢は正直に言った。 「それがびっくり!。今年車検でちょっとハンデ有りだけど、なんと驚きの十五万。」 いかにも広告屋らしい永田氏の言い方に昌矢は苦笑した。 「スポーツ新聞に載っている中古車販売の相場が四十〜五十万だから、結構おトクな買い物だよ。」 金額を聞いた途端、昌矢はクルマがイメージできないにもかかわらず決心してしまった。 「いつでも連れてって下さい!。」 昌矢にとって、要は4ドアセダンでなければ何でも良かったのだ。 クルマのスタイルがどうであれ昌矢は決心していたが、永田氏に連れていってもらい、 実際にそのスタイルを目にしたとき、予想以上の感激があった。 学生の頃、初めて外国製のギターを手に入れたときと同じくらいの興奮があった。 購入費用は残り少ない通帳から引き出したのではなく、その外国製ギターを二本売って用立てていた。 それは今だ昌矢が引きずっている音楽に対する未練を断ち切る意味でもあった。 現金を永田氏に手渡してから数日経った翌週の月曜の終業時、 念願の二ドアクーペは昌矢の会社に隣接するパーキングに、永田さん自らの運転によって届けられた。 「はい、これがクルマのキー。今日からキミがこのクルマのオーナー。」 事務所の中で永田氏からそう言ってキーを渡された昌矢がすぐパーキングに向かうと、 二週間前見たままの白いクーペがそこにあった。
〈ツードアクーペ〉-08 手にしていたキーでドアを開け、低いシートに屈み込むようにして座る。 やや重ためのドアを閉めて、差し込んだイグニッションキーを回し、エンジンを掛ける。 ミッションギヤを左上のローに入れ、少し踏ん張るように踏み込んでいた左脚を戻しながら クラッチを繋ぐと、白いクーペはゆっくり発進した。 自動車学校の実地で乗った教習車や、会社で使っている軽自動車と違いルーフが低く、 路面を這っているような感じだった。 リヤエンブレムの「ST」表示である「スタンダードタイプ」は、パワーステアリングではなく、 コーナーを低速で曲がるときのステアリング捌きでは思わず腰に力が篭った。 しかし昌矢にとってそんなことはどうでもよく、 エアコンとカセットオーディオさえ着いていればそれで充分満足だった。 最初こそクルマを持った実感のない昌矢だったが、自宅付近での駐車場捜しから契約、 車庫証明申請、陸運局での登録など、今まで経験したことのない煩雑な手続きを経ていくうちに、 白の2ドアクーペに対しての愛着は日毎に増していった。 が暫くの間、恵美をクルマで迎えに行くことはしなかった。 他人を助手席に乗せられるほど運転に余裕はなく、恵美の家まで迎えに行くには途中、 中心街をどうしても通らなくてはならず、かといって迂回できるほど道を知っている訳でもなかった。
〈ツードアクーペ〉-09 恵美を助手席に初めて乗せたのは、昌矢が久しぶりに親元に帰るときだった。 クルマを買ったことを知らせる意味もあったが、恵美を両親に紹介することが本当の目的だった。 クルマでなら十五分くらいの所にある昌矢の実家は、 市内の片側半分を回り込むようにして流れる河の外側にあり、地下鉄が無く、 バスの運行も通勤・通学時間に一時間二〜三本程度という、とても同じ市内とは思えない不便さだった。 それは今でも変わらず、昔から毎日続く朝・夕の交通渋滞にうんざりしていた昌矢が、 就職と同時にひとり住まいを始めたのはそう言った理由からだった。 少なくとも両親にはそう言って家を出た。 本当の所を言えば、「世の中、金がすべて」を口癖にし、 母に有無を言わせない父の威圧的な態度に我慢できなかったからだ。 高校から始めていたバンドにも反対し、 ときには露骨に「くだらないことはやめろ!」と昌矢に面と向かって言うことさえあった。 楽器はすべてアルバイトで揃え、両親にはなんの負担や迷惑が及ばないよう、 身を屈めるようにしていた昌矢が大学を卒業するまで、父は独裁者のようにわが家に君臨していた。 だからひとり住まいを始めてしばらくの間は、両親に顔を見せることもなかった。 数年後、バンドをあきらめて仕事に没頭しだした頃からは、 昌矢のわだかまりも徐々に氷解し始め、ここ数年は月に一回程度両親の家に帰っていた。
43 :
【Drive My Car】 :2007/07/06(金) 20:51:51 ID:8+21//tl
〈ツードアクーペ〉-10 「ほ〜う。お前がクルマとはねえ…。変われば変わるもんだ。」 昌矢のクルマを見るなりそう言った父は、同時に助手席から降りてきた恵美を認めて軽く頷くように会釈した。 父の言葉には、少し皮肉が込められている気がした。 昌矢がそう思ったのは、学生時代から付き合っていた前の彼女をここへ二〜三度連れて来たことがあり、 昌矢の好みが変わったと父が言っているような気がしたからだ。 前の彼女と恵美が違うタイプということなのだろうが、昌矢にとってそんな自覚はなかった。 「今の若いモンは乗るばかりで、ちっとも手入れしないからなあ。 お前もせめて自分のクルマの手入くらい出来ないとなあ。」 修理工場のメカニックである父は職業柄、昔から自分のクルマの手入れやメンテナンスは実に行き届いていた。 それで昌矢が思いだしたのは、中学生の時から毎週日曜の午後、 父のクルマの洗車とワックス掛けをさせられていたことだ。それが昌矢の小遣いの条件だった。 車内の清掃後、羽根箒でボディの埃を払い落としてから洗車し、その最後にタワシを使ってタイヤを洗う。 それから水滴を残さぬよう拭き上げてからワックスを掛け、再び拭き取りをする。 もちろん父も一緒にやるのだが、大抵はボンネットを開けて何か調整らしきことをしていたから、 殆どは昌矢ひとりがこなしていたようなものだった。
44 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/07/08(日) 02:23:23 ID:WkHliKaF
車の話しは止めてくれんかのう、内容も全くつまらんしー
45 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/07/08(日) 08:21:37 ID:TbmwkSrr
帯解寺は健在でつ
〈ツードアクーペ〉-11 日曜の小遣い稼ぎは、昌矢が高校三年生の受験期を迎えるまで、夏の日も冬の日も雨天以外続けられた。 といってもワックス掛けは毎週というわけではなく、 代わりにタイヤのローテーションやらオイル交換、ブレーキ調整の手伝いがあった。 父の世代は『クルマが好き』というより、『モノを大事にする』という意識が強く、まだクルマが高級品だった当時、 晴れた日曜の午後に近所のあちこちでクルマを洗車する光景はそう珍しい事ではなかった。 クルマの手入れをしなければ小遣いを貰えなかったことに特別不満を感じたことはなかったが、 それでも土曜日の天気予報が翌日の雨天を告げると、妙に心がウキウキしたものだった。 そういった原体験が『クルマは手間の掛かるモノ』という認識につながっていた昌矢の場合、 このクルマのために手放した2本のギターも含め、 所持していたギター全ての手入れを怠らなかったことを考えると、 結局は父と同じ性分であることを認めざるを得なかった。 だからこそ今まで昌矢は手の掛かるクルマを無意識に遠ざけていたと言える。 バンド活動や音楽を断念した今だから、ようやく“クルマでも…。”と思える心境になっていた。 もう夏の日差しを思わせる五月の昼下がり、昌矢は久しぶりにワックス掛けをした。 初めて手にした自分のクルマに…。 「ワックス掛けなんて何年ぶりだろう……。」 昌矢は一瞬あの時代にタイムスリップしたような気分になり、 ギターを初めて間もない当時に一生懸命コピーしていたハードロックナンバーが頭の中で鮮明に鳴り出していた。
47 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/07/09(月) 12:37:22 ID:i3kcUtfZ
車のスレに行ったら
過疎って落ちてしまうよりいいです。私的には
〈ツードアクーペ〉-12 「ねえ、これくらいでいいの?」 知らないうちに横で手伝いを始めていた恵美が声をかけてきた時、 昌矢は現実に引き戻されたのではなく、高校生にタイムスリップしたままの昌矢に、 未だ知る由もない未来で結ばれる恵美が、突然目の前に出現したようなパラドックスに陥った。 瞬時に現実に戻れない昌矢が、まるで痴呆症老人のように言葉に詰まりながら当て外れな返答をすると、 恵美は不思議そうな顔をしていた。 「どうしたの?。昌矢、ちょっと変だよ〜。」 恵美に指摘されてしどろもどろになっていると、昔のようにボンネットを開けていた昌矢の父が一旦家の中に入り、 四〜五分して戻ってきたときに手にしていたのはカメラだった。 「お〜い。写真撮ってやる。そのままじっとしてろ。」 そう言うなり、昌矢の父はクルマの前にいる昌矢と恵美に向けてシャッターを素早く四、五回 切った。 そういえば昌矢の父は、クルマを買い換える度に必ず写真を撮っていた。 だから家のアルバムに貼られた写真の半分以上は、 時々のクルマを背にして撮られた母や、兄弟で一緒に並んでいる姿だった。 当時、それがどこの家庭でもあたりまえの時代だったことを思い出した。 昌矢の父が覗いたファインダーの中では、ワックスで磨かれた白いクーペが五月の陽光を浴びてさらに白く輝き、 その前で恵美と並ぶ昌矢の顔は高校生にタイムスリップしたままの表情をしていた。
50 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/07/11(水) 20:33:37 ID:0BA+HqS5
,. -‐'''''""¨¨¨ヽ (.___,,,... -ァァフ| あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! |i i| }! }} //| |l、{ j} /,,ィ//| 『安倍政権にお灸をすえるつもりで批判票を投じたら i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ いつのまにか在日参政権と人権擁護法案に賛成させられていた』 |リ u' } ,ノ _,!V,ハ | /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人 な… 何を言ってるのか わからねーと思うが /' ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ おれも何をされたのかわからなかった… ,゙ / )ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉 |/_/ ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ 頭がどうにかなりそうだった… // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐ \ ドサクサ紛れだとか火事場ドロボウだとか / // 广¨´ /' /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ ノ ' / ノ:::::`ー-、___/:::::// ヽ } _/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::... イ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
〈ツードアクーペ〉-13 クルマを手にしてから最初の夏、恵美と初めて遠出をした。 盆休みの渋滞を嫌った翌週の週末に有休を取り、日本海側の小京都といわれる古都を訪れることにした。 出社するいつもの時間に恵美の自宅まで迎えに行き、そのまま市外地を抜け、 高速道路に乗っての約二百キロ余り、それは昌矢にとって初めての長距離運転だった。 それまで仕事で高速道路を走った経験は多少あったが、これほどの長距離は初めてで、 運転の疲労度は格段に違い、目的地に着いてクルマから降りたとき脚が一瞬フラつくほどだった。 到着してからの短い散策の後、地元レストランで夕食とともに飲んだグラス二杯のビールで昌矢の疲労はピークになり、 予約してあったホテルに着くなりそのまま眠ってしまった。 翌日の目覚めこそ良かったものの、見知らぬ観光地の迷路のような道を一日運転するのは疲れることだった。 予定どおりさらに一泊して帰途についた昌矢には“快適な旅行”とは正直言えなかったが、 それが“運命的な旅行”に置き変わったのは2ヶ月後だった。 恵美の妊娠だった。 恵美からそう告げられたとき、もちろん昌矢は驚いたが、それが自分にとって自然な成り行きとも思えた。 昌矢はその場で何のためらいもなく恵美にプロポーズした。
52 :
【Drive My Car】 :2007/07/16(月) 21:08:49 ID:+/wPrN2n
〈ツードアクーペ〉-14 夏の終わりとともに結婚に向けての準備を始めた。 互いの両親に正式な挨拶を済ませた後、引き合わせ会食のセッティングや結納準備から式場予約など、 免許取得など較べものにならないほど面倒な手続きの連続だった。 もし恵美が妊娠していなければ、これ程までの行動力は無かっただろうと 昌矢はひそかに自分の優柔不断さを自覚した。 ある意味“結婚”は勢いでするものなんだとさえ思った。 殆どの土・日・祝日は結婚準備に全て費やされ、 昌矢の愛車はふたりの忠実な脚となって走行メータを軽快に回していった。 式場の予約手続きを終えて恵美を自宅まで送り届ける日曜の夕方、 信号待ちをしている昌矢のクルマの左側にハードロックを大音量で鳴らす四ドアハードトップが並んで止まった。 流行のダンスミュージックではなく、聴き馴染んだハードロックチューンだったから 気になった昌矢が左側を見ると、恵美の向こうに見覚えのある横顔があった。 宇佐見だ。 バンド時代に家の白い商用車バンで機材を運んでくれたメンバーだ。 家業のためにバンドを辞めてから三年になるだろうか、 当時よりずいぶん髪を短くした宇佐見の隣には、もうひとつの横顔が見え隠れしている。
「横のクルマ、ボクの知り合いだよ。」 恵美の方を見ながら言うと、宇佐見も気付いたらしくこちらを見た。 少し下げたウインドウ越しに宇佐見は口を“オー”と開け、 左手の人差し指で恵美を指しながら、目を大きく見開いて顎で頷く仕草をした。 バンド当時の彼女でないことを察してくれたのか、今度は宇佐見の顔が恵美の横顔に隠れると、 微笑みながらペコンとこちらに会釈する見知らぬ女性が助手席に見えた。 すぐに姿勢を戻した宇佐見の顔が再び現れたとき、信号が青に変わった。 宇佐見は腹にズシンとくるエンジン音を吹かせながら、 かつて喫茶店で別れたときのように「じゃ」とでも言うかのように右手をさっと上げ、 ローダウンのハードトップをスタートさせた。 黄金色から深い群青色へと混ざり合っていく夕暮れの空に、 逆光で黒いシルエットになったビル群が不規則な棒グラフを作り、 その袂でくっきり見え始めたスモールランプの群生の中に、宇佐見のハードトップはあっという間に消えていった。 ウインドーを下げて言葉も交わせないほどの束の間だった。 「元気そうで良かった……。」 宇佐見が残していった懐かしいハードロックチューンの余韻に浸りながら、昌矢は独りごとを言った。 三百万円以上する四ドアハードトップは、 宇佐見の親父さんの健康や家業が順調な事を物語っているようで昌矢にはうれしかった。 「何だか、うれしそうね。」 助手席に座る恵美にそう言われ、昌矢は自分の顔が綻んでいることに気付いた。 「久しぶりに顔を見たからね。」 照れ隠しをする訳でもなかったが、昌矢はテープを聴こうとカセットデッキに左手を伸ばした。 しかし思い止まってステアリングに手を戻したのは、 宇佐見が流していた懐かしいハードロックチューンの余韻にもう少し浸っていたかったからだ。 さっきまで薄暮のグラデーションを映していた十月の空がすっかり暗くなったことに気付いた昌矢は、 ヘッドランプを点灯させ、恵美の自宅へと急いだ。
【四ドア・セダン-01】 その年のうちに結婚式と引っ越しを済ませ、翌年の六月、長女“真悠”が生まれた。 臨月前から出産後の退院を過ぎても、恵美に付きっきりの恵美の母親から日常時の面倒みてもらっていた昌矢は、 「せめて送り迎えくらいは…。」と、自ら買って出た。 昌矢の両親はといえば、男親という遠慮からか、 恵美の母親が都合で来れないときにだけ昌矢の電話に応じてやって来てくれた。 迎えに出向いた時、クルマの後部シートに身体を屈ませて乗り込む母の身体は、 以前より少し小さくなっているような気がした。 初孫見たさに一緒についてくる昌矢の父は、スポーツタイプの助手席に座ってご機嫌そうだったが、 後部シートに座る母は少し窮屈そうだった。 真悠が生まれてすぐ、恵美の両親からプレゼントされたチャイルドシートを後部シートにセットした。 買い物や外出のたび、助手席のシートを前にリクライニングして、 後部シートのチャイルドシートにまだ首の坐らない真悠を乗せることがいかに大変なことか、 このとき思い知らされることになった。 はじめてのクルマを手に入れてからまだ二年と経っていないというのに、 その選択が間違っていたことを感じずにはいられなくなった昌矢だが、 まさか自分の人生がこんな急転回するとは思いもよらなかった。 子供がひとりだけなら、まだこの二ドアクーペを乗り続けることは出来た。 が、真悠の二歳の誕生日が過ぎた頃、二人目の妊娠を恵美から告げられて、 昌矢はクルマの買い替えを真剣に考え始めた。 今度はどうしても新車を購入したい昌矢は、経済的なことも含めて恵美に相談すると、 以外にも恵美は快く承諾してくれた。
【四ドア・セダン-02】 妊娠の安定期に入ってから、折り込みチラシでチョイスしたクルマをふたりで見て廻り、 ディーラーからカタログを持ち帰った。 もちろん今度は四ドアセダンだ。 しかし二人目の出産を控え、経済的な余裕はなく、 いつか薄暮の街角で出会った宇佐見が乗っていたような高級セダンというわけにはいかなかった。 このころすでに狂乱のバブル景気は翳りが見え始め、 今まで際限なくあった残業が次第に減少していくに従って、ピークを極めた給料も下降線を辿り始めていた。 残業カットで余暇を持て余し始めた世間では、今までの大型レジャー&リゾート志向から、 バーベキューやキャンプに代表される“アウトドア・ライフ”という自然回帰への方向変換を見せ始めていた。 週末や連休のオートキャンプ場にはワゴン車やワンボックスカー、 RVと称される大型の四WD車が都会から押し寄せはじめ、『第一次キャンピング・ブーム』が訪れつつあった。 それに同調するかのように、若い連中も“アウトドア”ではなく、街乗りとして、 車高の高い四WD車に乗り替え始めていた。
【四ドア・セダン-03】 曲がりなりにもロックを演っていた人間として“シティ・スタイル”を自認する昌矢にとって “アウトドア・ライフ”など、全く関心がなかった。 「釣り」などの趣味を持っているならまだしも、 単に目新しさとファッションだけで流されていく若い連中のバカさ加減は、 今も昔も変わらないものだと思った昌矢だが、 そういう考えこそが『親父化』の前兆ではないかと気付き、自嘲したりもした。 そして、いま選ぼうとしている4ドアセダンとくれば、 まるで絵に描いたような典型的な『小市民的スタイル』そのものだが、昌矢の選択肢は他になかった。 経済的余裕もなかった。 一応、設計デザイナーとしてクリエイターの端くれであっても、 その業界に相応しいライフスタイルを目指す気持ちもなく、ただ「今度は新車で!」というささやかな願いだけだった。 予算面を第一に考えたとき、選択に大きな迷いはなかった。 同じ価格帯で選択に残った二車種のうちの一台は、昌矢の父の関係で紹介された有名車種の廉価版セダンだったが、 カセットCDデッキは未装着のうえ、ピードメーターの左側にあるタコメーターの位置に、 同じ口径のアナログ時計が填められているのを見て、昌矢はひどくがっかりした。 結局、父には「ディーラーが遠いから……。」などと適当な理由で断りをいれ、 自分達で選んだ他のメーカーのセダンを購入することにした。 「折角俺が紹介してやるというのに…。もう何も面倒見ないからな、勝手にしろ!。」 昌矢の選択に怒った父はそれだけを言い捨てて乱暴に電話を切った。 “どうせ自分の面子を潰されたからといって怒っているんだろう…。”くらいにしか思えなかった昌矢は、 つくづく父との相性の悪さを再認識するしかなかった。
57 :
ハケンおじさん :2007/07/25(水) 21:54:40 ID:xw4pbMqR
普段聴く音楽は、朝聞いているAFNのニュースの前後に流れるポップ だけになってしまったけど、それでもピンクフロイドやELPはiPodに 入れてたまに聞いている。 ガキの頃は、キャッシュボックスとビルボード誌をアメリカから 定期購読しているという理由だけで糸居五郎氏を尊敬していて、 アメリカなんか全員大金持ちばかりだと思っていた。 今iPodから聞こえる古いロックの歌詞を、そのときリアルで理解 できたらなど考えてもしょうがないけど、まあ、ガキのときは 何とか理解したいと思ったわけ。
58 :
♪擦り切れベルボトム :2007/07/26(木) 10:21:45 ID:5AF81r1C
ハケンおじさん いらっしゃい。 ♪ヴィンテージ・ベルボトムの簡略名♪擦り切れベルボトムです。 やはりあなたは只者じゃありませんでしたね。 ご自分のスレであの語り口、そしてROCK & POPSを愛好されてるなんて とてもうれしい。今後ともどうぞよろしくです。
【四ドア・セダン-04】 モデルチェンジを間近に控えたそのクルマは 俗に「スペシャルティ・カー」と言われるオール・インワン・タイプのモデルだった。 オートマチック、オートドア、CDカセットデッキやエアコンなど全て装備して、 昌矢の予算内で収まるのがとても嬉しかった。 正式な契約を済ませた日の帰り、辛うじて「下取り車」扱いになったクーペで帰宅し、 駐車場でドアを閉めたとき、その振動で右側フロントミラーのミラーだけが外れて落ちた。 駐車場のアスファルトに“パリン”と短く乾いた音を立てて割れたミラーの音を聞いて、 助手席から降りた恵美がボンネット側から回り込んで様子を見に来た。 「このクルマ、なんか自分のこと分かっているみたいだね…。」 赤く染まり始めた夕暮れの空を、バラバラになったパズルピースのように映しているミラーの一片に、覗き込んでいる恵美の顔があった。
【四ドア・セダン-05】 十月大安の土曜日、真新しい四ドアセダンが納車され、 それと入れ替わるように昌也のクーペは片方のフロントミラーを失ったまま引き取られていった。 ドアを開けて運転席に座ると、新車特有の臭いが昌矢の鼻をくすぐった。 子供の頃、昌也の父が新車に乗り代えるたびに嗅いだことのある新車の臭いだった。 シートに被せられたビニールと、内装材の臭いが密閉された室内で解け合ったようなその臭いは、 父の喫煙ですぐ失われてしまう儚いものだっただけに、昌矢には忘れることができなかった。 「子供のために今日から車内も禁煙だね。」 昌矢がそう言うと恵美がクスリと笑った。 車内の禁煙が“子供のため”だけでないことくらい、見透かされているのは分かっていたけど、 “この新車の臭いを一日でも長く感じていたい”という本音は悟られていないと思った。 引き取られていったクーペではずいぶん苦労させられたチャイルドシートの使い勝手も、 四ドアのおかげで較べものにならないほど楽になった。 このクルマを選んだ理由のひとつが、後部席の広さだった。 一.八リッターの普通乗用車でありながら、昌矢が後部席に座っても脚を組めるほどの広いスペースがあった。 同じクラスでも、昌矢の父が口利きをしてくれたクルマは、有名な車種だけにデザインスタイルが優先され、 犠牲になった後部席にこのクルマほどのスペースはなかった。 数カ月後、チャイルドシートがもうひとつ増えても、何の心配も要らなかった。
61 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :2007/07/29(日) 13:24:26 ID:eixqCzDM
↑こいつ本当にうざい。
なら、スルーしてください。
欧米の若いミュージシャン、みんな70年代のロックを神だと言ってるね。 リスナーも70年代のものをあさってるし。 だから、70年代のミュージシャンは引退できずに引っ張り出される。 それだけ90〜00年代に同時代のいい音楽がないということだ。 日本のリスナーは無知だから、そういう流れすらわからない。 なにしろ、元首相はプレスリーで時間が止まった人だし。 プレスリーの娘のフェイバリットはロックンロールではなく、ピンクフロイドだ。 ミスチルもサザンも宇多田も、フェイバリットはピンクフロイドだ。
どう考えても今のラップミュージックが歴史に残るとは思えない。 だいいちカラオケでどうやって歌うんだ、今の若い奴等は。 歌詞が分からないボブ・ディランだって、オレは良いとは思わなかった。
テレビCMで70年代のロックがよく流れるね。
新しいところでは、キング・クリムゾン。
60年代のものはさすがに野暮ったく、ノスタルジーの対象だが。
>>64 > どう考えても今のラップミュージックが歴史に残るとは思えない。
ラップとかヒップホップに“名曲”とか代表曲ってあるのかな。
ないと歴史に残らないね。使い捨ての音楽かも。
66 :
♪擦り切れベルボトム :2007/08/02(木) 10:54:28 ID:i501jnXM
でもなぜだかエミネムだけはいいんだなあ。 歌詞が分かるともっといいと思う。 黒人ラッパーのプロモは全部アホにみえる。成金趣味で女と高級車、札束。 米の社会構造からして仕方ないだろうけど、それを猿真似するのはどーかと。
誰が猿真似しているのか知らないけど、メディアで流されているラップ だけ見たり聞いてたりしちゃ解らないわな。 それと教科書英語じゃラップは余計に解らないでしょ。 ラップは今まで以上に言葉に重点を置いた音楽だから、 Jast on naw じゃなきゃ理解するのな無理だよね。 要するに、生きたその場の言葉が解らないと、ついていけないわな。 俺は英語よりドイツ語のほうが出来るんで、たまにドイツ語のラップ を聞くんだけど、結構いい事歌ってるよ。SeedとかJan Delay古いとこじゃ Die fantastischen Vier なんか聞いてみな、たまにしびれる様な歌があるぜ。
ごめん、こっちの時間じゃまだ夜なんで酒飲んで書いてる。 文中に理解不能の言葉があったらスマン。
>>67 そうか。同世代に言われると妙に受け入れたくなる自分がいる。
不思議なもんだね。
日本のラップは、アメリカの寿司みたいなものか?
70 :
♪擦り切れベルボトム :2007/08/03(金) 20:18:38 ID:HKrPwXw6
日本のラップは、バックトラックを抜いたら、 単なる昔の四畳半フォークの字余りソングじゃあるまいか ただ韻を踏めばいいと思ってるワンパターン
【四ドア・セダン-06】 昌矢の洗車とワックス掛けは、新車になったからといって回数が増えたわけでもなかった。 “汚れたら清める”という、あたかも仏門の修行僧のように、 必ず月二回、土・日が雨天でない限りひとりで黙々と続けていた。 「月曜日が雨と分かっててもワックスを掛けるなんて、ちょっと変わってるね。」 「ワックスを掛けてある方が汚れにくいんだよ。 それに、ワックスが効いているうちは雨の雫がひとつひとつボディに丸く溜まっていて、 それがゆっくり伝って流れていく様が好きなんだ。」 恵美を納得させられる答ではなかったけれど、そうとしか言いようがなかった。 「いいんだよ。ボクがモノを大切にしているっていう証拠だよ。」 「それは分かるけど、クルマの中で子供達の飲食まで禁止しちゃうのはどうかと思うけど!?。」 「ゴメン。それだけはカンベン…。」 さすがにこれだけは恵美に謝るしかなかった。 それこそ他の家族の多くが、小さい子供達のしたい放題を車内で容認しているところから、 恵美には昌矢の許容の狭さに少し不満気だった。 黙々と、淡々と、月二回の修練を重ねる昌矢は、まだ悟りの境地に達するにはほど遠い未熟な修行僧だった。
72 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/08/07(火) 12:40:18 ID:2xETIsWj
【四ドア・セダン-07】 「おとうさん、お手伝いしようか?」 ワックスを拭き上げようとしていた昌矢の背中に声をかけてきたのは、今年保育園の年長になった長男“和也”だった。 「きっと恵美が言わせたんだな…。」と後ろを振り向くと、和也とその後ろに財布を持った恵美が立っていた。 「ちょっと買い足しの買い物があるので、しばらく和也を見ててくれる?。」 「いいよ。ところで真悠は……?」 「そこの公園で小学校の友達と一緒の遊んでるよ。」 そう言って自転車で出掛けていった恵美を見送った後、昌矢は和也の手を取って後部席のドアを開け、 今はひとつしかないチャイルドシートの隣に座らせようとした。 「おとうさん。ボク、コッチのほうがいい…。」 と、和也が指差したのは運転席だった。やっぱり男というのは本能的に運転席を選ぶものらしい。
>>73 > やっぱり男というのは本能的に運転席を選ぶものらしい。
本能?本能?本能?本能?本能?本能?本能?本能?本能?
【四ドア・セダン-08】 ワックスの拭き上げが終わろうとする頃、 運転席の回らないステアリングと動かないギアに退屈した和也が「一緒に手伝う。」と言い出した。 昌矢は別の布を持たせて和也に自分の拭き真似をさせた。 「こういうふうにきれいにすると、こんなツルツルになるんだよ。」 後片付けを終えた昌矢は、そう言って自分のジャージパンツをクルマのボディにくっつけ、よく滑る様を和也に見せた。 その仕草を真似た和也は、本当に良く滑ることに驚き、はしゃいだ。 「いいかい、絶対一回だけと約束するなら、面白いことをしてあげるけど…。」 「わかった、一回だけね。」 約束する和也を仰向けに抱きかかえた昌矢は、運転席手前のボンネットの上にそっと乗せた。 「いいかい…、じっとしてるんだよ。」 そう言うなり、和也から手を離した昌矢はすぐクルマの正面に急ぐ。 ワックスで磨かれたボンネットの上を、仰向けになった和也の小さな身体は一粒の雨の雫のように、 自然の法則に従って低い方へとゆっくり流れ出した。 少しだけ加速して滑ってきた和也を、ボンネットの前で待ち構えていた昌矢が抱き留めると、 余りの面白さに和也はマンション敷地内に響きわたるくらいの大きな歓声を上げた。 「静かに!、和也。約束だろ?。」 昌矢がそう言ってもまだ五歳の和也には無理なことだ。 「わかった、和也。静かにしてくれたらもう一回だけ、特別にしてあげるから。」 「ほんと?」 両手で口を塞いで声を押し殺した和也を、もう一度抱き上げて先程と同じことを繰り返すと、 さらに大きくなった和也の笑い声がマンション棟の間を駆け巡っていった。
【四ドア・セダン-09】 「この前ね、佐藤さんの奥さんからバーベキューを一緒にしない?って誘われているんだけど。 お父さん、どうする?」 日曜の夕食後、キッチンで洗い物をする恵美が少し言いにくそうに、すぐ横にいる昌矢に訊いた。 「佐藤さんって、××に勤めてる人だろ?。バーベキューっていうイメージじゃないんだけどなあ…。 何でまた急に?。」 恵美のすぐ横にある換気扇の前に立ってタバコを吸っている昌矢は、意外な顔をした。 「ご主人って、生真面目で趣味がパソコンぐらいでしょ?。 だから奥さんが健康面も考えて“キャンプでもしたら?”って軽い気持ちで言ったみたい。 そうしたら意外にもご主人、その気になってキャンプ用品を一式買い揃えたらしいの。」 「佐藤さんの奥さんこそ、ご主人以上にアウトドアが似合わないと思うんだけどなあ。」 「結構、主婦ってご主人の健康を気遣ってるのよ。」 洗い終わった皿を乾燥機に入れた恵美は、空いたその手を二〜三回左右に軽く振ってタバコの煙を払う仕草をした。 「今年の夏休みにキャンプするんだって。もう予約したって言ってたわ。」 「そのこととバーベキューと、どういう関係?」 「バーベキューはその予行演習。キャンプ用品を買い揃えたのはいいんだけど一回も使わないまま、 いきなりキャンプではちょっと心配でしょう?」 「なら、ソフトボールチームの人達とよくキャンプに行ってる三輪さんを誘えばいいんじゃないの?。 佐藤さんと仲良いんだから…。」 タバコを吸い終わって恵美の後片付けを手伝う昌矢は、何とか話の矛先をかわそうと思っていた。 「もちろん三輪さんも一緒。だからふたりから誘われているわけ。」 佐藤さんも三輪さんもそれぞれふたりの子供がいて、 真悠と和也が通った保育園で同じクラスになったことがきっかけとなり、それ以降、恵美が親しくしている家族だ。 子供達はお互いの家へ遊びに行ったり来たりしているから、六人が一緒になって遊んでいることも珍しくなかった。 もちろん、それぞれの奥さんについても恵美の世間話に加えて、 昌矢が早く帰宅したときなどに慌てて帰っていくことが多々あったから、充分顔見知りの間柄だ。
【四ドア・セダン-10】 「わたしもバーベキューに行きたい。」 リビングでテレビを見ていたはずの真悠が、キッチンの話を聞きつけて恵美に擦り寄ってきた。 「お父さんもアウトドアは似合わないかもしれないけど、いい気分転換にはなると思うよ。」 「気分転換ねえ…。」 取り立てて断る理由も見つけられないでいる昌矢は言葉を濁すしかなかった。 「ねえ、 バーベキューに行きたいよう。」 「ボクもバーベキュー。」 真悠の横に和也も加わり、親鳥に餌をせがむヒナ達のように口を揃えてせがまれた昌矢は、 もはや無条件降伏するしかなかった。 「わかった。じゃあ、今度の休みにいろいろ買い揃えなくちゃね。」 昌矢が観念して溜息混じりに言うと、真悠と和也は見ていたアニメ番組そっちのけで「やった!バーベキュー。」とはしゃいだ。 こんなことで大喜びする子供達を見ているだけで、嬉しさが胸に募ってくるのは、 子を持つ親だけに与えられたささやかな特権なんだと昌矢は素直に思った。
78 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/08/23(木) 00:14:05 ID:x+xomK9P
>>66 >黒人ラッパーのプロモは全部アホにみえる。成金趣味で女と高級車、札束。
>米の社会構造からして仕方ないだろうけど、それを猿真似するのはどーかと。
昔も同じだよ。
シカゴブルースが隆盛になって、黒人ブルースマンは、
次々にキャディーに乗り、総金張りのロレックスを付け、
ダブルのスーツにボルサリーノを被る成金趣味になった。
それでも、いい音楽は後世に残ったんだよ。
ブルースは残ったが、今のラップは後世に残らない なんだあのワンパターンの振り付けやプロモ --バカ丸だし 腹が立ってくるくらいだよ せめて「アンブレラ」くらいのレベルでないとね
【四ドア・セダン-11】 「アイスボックスとテーブルチェアは僕が持って行くから、お母さんはそこのバスケットふたつと敷物を頼 むね。」 ほぼ同時に到着した佐藤・三輪家の主に初めての挨拶を済ませた昌矢がクルマのトランクから荷物を取り出していると、 子供達は連れだって河川敷にある公園へと駆け出していった。 「そのクーラーボックス重いから無理しないでね。バーベキュー場まで結構あるから…。」 昌矢を気遣う恵美の向こう側には、ミニバンで来ている三輪さんが、 最後部席いっぱいに積み上げられたバーベキュー用具を降ろしていた。 俄仕込みで、しかも最小限度のバーベキュー用具しか揃えられなかった昌矢のところと違い、 すでに何度もキャンプ経験のある三輪家のそれはしっかり使い込まれた本格的なものばかりでなく、 量も格段に多かった。 今年の夏、キャンプデビューする佐藤家もクルマは一五◯◯ccの普通車ながら、 装着したルーフキャリアにまでしっかり新品の用具を積み込んでいた。 較べる訳でもなかったが、何となく肩身の狭い思いを感じながら、 昌矢は肩に食い込みそうな六十リットルのクーラーボックスとテーブルチェアを持って、 堤防の向こう側にあるバーベキュー場目指して石段を上っていった。 うっすらと汗を滲ませて荷物をバーベキュー場に降ろした昌矢はすぐ駐車場まで戻り、 さっき挨拶を済ませたばかりの三輪さんを手伝うことにした。 昌矢と恵美が一回で荷物を運び終えたのに較べ、往復三回分はありそうなアウトドア用具に感心しながら、 二度運んだところでようやくバーベキューの支度が始まった。
【四ドア・セダン-12】 真新しい箱からまだビニールに納められている新品を取り出している佐藤さんは、 その都度、同封されている取扱説明書を眺めている。 片や三輪さんはU字構に丸めた新聞紙を敷き、炭を並べて着火剤で手際よく火を起こすと、 四人掛けテーブルを広げ、さらにひとり用のアルミチェアを大人の人数分用意した。 こうして昌矢が学生以来、久しく体験することのなかったバーベキューが、永い時を経て全く違う状況で始まった。 河川敷の草を、時折強くさざめかせて駆け抜ける風のような子供達の歓声……。 アヒル達が集ったような、決して途切れることのない主婦達の賑やかな会話……。 男達は、それぞれ自分に課した仕事を言葉少な目にこなしながら、 主婦と子供達から不規則に求められる相槌に笑って応えていた。 ことさらあらためて自己紹介を交わさなくとも、子供達のつくり出す魔法陣が、 大人達の心を取り囲んで中へ中へと押し込んでいき、ビール片手に最初の乾杯をするときには、 まるで旧知の仲間同士みたく和んでいた。 食べ物が一通り全員に行き渡り、炭火も落ち着いたところでそれぞれの役を解かれた父親達は、 アルミチェアに座ってビールを飲んでいた。 「真悠ちゃんのおとうさん、この人がまどかのおとうさんだよ。」 女の子の中ではいちばん年下の三輪さんの娘、まどかちゃんが自分の腕を三輪さんの首に巻きつけながら、 昌矢に向かって言った。 「知ってるよ。まどかちゃんのおとうさんとは友達だから…」 「え〜っ、うそ〜っ!?」 「ホントだよ。今朝、会ったときからね。」 「なあ〜んだ。」 やりとりを聞いていた小学校二年生の真悠と佐藤さんの娘―沙也ちゃんは、 まどかちゃんに負けじと自分達の父親に寄り添って、見せびらかすように甘える様を競った。
【四ドア・セダン-13】 真悠は昌矢の膝のうえに後ろ向きで馬乗りになり、みんなに向かって自分の父親を紹介した。 佐藤さんの娘、沙也ちゃんは少しはにかむようにして、佐藤さんの肩に浅く寄りかかっている。 昌矢はすぐ下に置いてあるポーチからカメラを取り出して、娘と一緒になっている三輪さん、 佐藤さんのスナップを撮った。 ふたりともビールで赤くなった顔をさらに綻ばして、本当に幸せそうな笑顔を見せていた。 「今度は私が撮ってあげます」と、三輪さんが昌矢のカメラを手にすると、 馬乗りになっていた真悠は昌矢の横に移動して、しっかり寄り添ってポーズをとった。 昌矢の左肩を軽く押してくるまだ浅い胸…。 首に触れている少し汗ばんで冷やりとした腕…。 左頬に伝わってくる息づかい。 この一瞬だけで、昌矢はこのバーベキューに来て本当に良かったと思った。
【四ドア・セダン-14】 普段の生活では決して見せることのない娘達の、 過剰なまでの愛情表現に酔わない父親達がこの世にいるだろうか?。 “自分の母親”、“恋人/女性”、“妻”というカテゴライズされた男の愛情パターンに、 あまり語られることのないの“娘”への愛情…。 女の子を授かった父親だけが持つことのできる、新しい愛情の形と喜び…。 たとえそれが時と共に消え去ろうと、その刹那に味わう大きな喜びは、 全身をゆっくり蝕んでいく甘美な毒のように、父親の心を麻痺させるくらいは充分だった。 風棚引く初夏の河川敷―。 食べるものの全てがおいしく感じるのは、“炭火”や“屋外”というシチュエーションだけではない。 快い疲労感が誘うけだるさと、子供達が放出する不思議な魔力に、身も心も委ねていられるからだ。 初対面ということをすっかり忘れた大人達の会話は、 ビールの勢いを借りてさらに盛り上がり、気が付けば日も暮れようとしていた。 テーブルのあちこちに用意されたランタンに、ゆらめく明かりが灯されて、 炭の残り火で始めた花火大会―――。一日を締めくくるに 相応しいクライマックスだった。
【Drive My Car】 、ロックに恨みがあるのか? 消えろよ。
まあまあ、スレが消えるよりいいジャマイカン
やっぱり50代にロックは根付いていないということで (60年代とかベンチャーズ、GSに固執するのも嫌なので) 40代板にすれば良かったと、今思ってます
88 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/09/18(火) 00:37:10 ID:p1AEMgz2
>にすれば良かった
>>87 70年代に外タレを見に行ったけれど、年上の客はいっぱいいたけれどなぁ。
そう、長い髪のきれいなおねいさんがいっぱい居てドキドキしたなあ フリーコンサートなんか沢山あった
70年代のロックのコンサートに確実に年上の人がいたが、 現在のネットのロックファンはほとんど年上ばかり。 なぜだろうといつも思う。 当時、ロックの紹介に絶対的な影響を持っていたのは、ミュージックライフ誌だった。 あんな雑誌見ていると、ロックファン=ミーハーのアホとイメージになる。 だから、その世代はロックなんてガキっぽいと思っていたはずだ。 状況は少しずつ変わり、ロックファン=ミーハーというイメージは弱まったのでは? これは日本の状況なので、欧米では初めからそういうイメージなんか無かったのだ。 そうでなければ、いい音楽が次々に出てくるということはあり得ない。
>>91 言いたいことがよくわからんのだが
因みにオレはミュージックライフ誌が大好きだったのだが
後に楽器店のフリーペーパーみたく薄い「Player」誌にハマった
>>92 > 言いたいことがよくわからんのだが
お子様ランチしか置いてなければ、大人になれば行かなくなるだろう。
四人囃ってバンドを覚えてる?
95 :
↑ :2007/09/22(土) 22:02:39 ID:BswsvJfQ
おぉ〜、森園勝利! 一触即発は今でも聴くぞ。(モチ、アナログで)
>>94 × 四人囃
○ 四人囃子
ライブを見たよ。ピンク・フロイドの曲もやった。
97 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/09/24(月) 05:02:34 ID:qnN5DG2l
98 :
♪擦り切れベルボトム :2007/09/24(月) 21:19:29 ID:lP1el2Q3
サザンとB'zの良さが全くわからない
>>98 サザンの良さはわかるが、嫌い。
B'zの良さは全くわからない。
【四ドア・セダン-15】 「この前のバーベキュー、佐藤さんも三輪さんも“とても楽しかった。”って言ってたよ。」 仕事で遅くなった昌矢の夕食に付き合う恵美が嬉しそうに言った。 「特に、子供達が最高に楽しかったみたい。三輪さんのところなんて、 今まで何回もソフトボールチームの人達とバーベキューやキャンプに行ってるけど、 奥さんや子供達にしてみればあまり知らない人達ばかりでしょう?。 いつもそんなに楽しくないんだって。だから、この前のバーベキューは奥さんだけじゃなくって、 亮君やまどかちゃんも“最高に楽しかった”って。」 「そりゃ僕も学生以来で、久しぶりで楽しかったよ。 ビールも食べるものも、ビックリするくらいうまかったなあ。」 「先週の土・日、佐藤さん一家がキャンプに行ったんだって。天気も良かったし、 キャンプデビューには申し分なかったんだけど、この前のバーベキューがあんまり楽しかったんで、 家族だけのキャンプはあまり盛り上がらなかったみたい。」 「そりゃ、親しい家族同士が一緒の方が楽しいよ。」 昌矢はビールを飲みながら、片手でリモコンを持ってTVのボリュームを小さくした。 「それでね……。」 恵美はひと呼吸おくように、ビールの入ったグラスを一旦口にしてからためらいがちに言い出した。 「佐藤さんと三輪さんから、秋にもう一度バーベキューをしないかって誘われているんだけど……。」 「え〜っ。」 恵美とは逆に、驚いた昌矢は口にしていたグラスを口から離した。別に嫌という訳でもなかった。 しかし、素直に受け入れる気持ちもなかった。
>>91 何が言いたいのかさっぱりわからんけど・・・
>あんな雑誌見ていると、ロックファン=ミーハーのアホとイメージになる
星加ルミ子が権力を握っていたビートルズ全盛時代は完全にミーハー
クイーンやキッス以後もミーハー
そのあいだ短期間ではあったが意外に硬派だった時代もある。
まぁML以外にもライトミュージックとか色々あったから
受け手側に情報に片寄りはなかったかなとも思うが。
>欧米では初めからそういうイメージなんか無かったのだ
>そうでなければ、いい音楽が次々に出てくるということはあり得ない
飴じゃキッスなんて小学生までのお子ちゃま音楽の扱いだし
サイケやZepも階層によっては嘲笑の対象にされる。
中産階級未満の音楽って扱いだぜ当時の飴じゃ。
>>98 ー99
サザンは何がやりたいのかは解るが良さはワカラン。
B'zはその存在を2ch来るまで知らんかった。
103 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/01(月) 22:21:32 ID:Q5Rfea4k
’60 年代 ロックを聞くのは20歳代以下の青少年だった。 いまは60過ぎても聞いちょるわい。 人間の好みは、年とつても余り変わらないと言うことぢやないんか。 ちなみに、あれは昭和39年頃だった、MLだけが洋楽の主な情報源 だつたわぃ。 星加ルミちゃん きれいだったっけ。 ミーハーなんて思わなかったぞ。 昭和40年になってティーンビートも出てきたけどもな。 ヤードバーズがたまらねぇかった、特に ハートせせつなく それと その前には キンクス “ユー リァリー〜” と “ 一晩中 ” 特に間奏がすげぇと思った。今もソフトバンクのCM に感激している。
今夜は恵美をバックアップする真悠も和也もとうに寝入っている。 「べつに僕はいいけど…って、ちょっと失礼な言い方かもしれないけど。」 昌矢は、本格的なアウトドア用具を揃える両家に対して、肩身が狭い思いをする分、言い淀んでいた。 「私たち、ホント最小限の用具しかないからね。でもその分、食品を沢山買っていけばいいんじゃない?。 せっかく口を揃えて誘っていただいているんだから。今さら断れる雰囲気でもないけど…。」 もちろん、恵美は昌也の気持ちを察していた。それは恵美自身も昌矢と同じことを感じていたからだ。 「わかった。喜んでご招待を受けよう。また子供達が喜ぶだろうなあ。」 「それと………。」 恵美の要望はそれだけではなかった。 ビールが残るグラスを両手でゆっくり回しながら、話の切り出し方を探している様子だった。 「まだ何か…?」 「これは来年の事だし、嫌なら断ってもいいことなんだけど…。」 恵美はそう前置きして話し出した。 「特に佐藤さんからの要望なんだけど、来年、一緒にキャンプへ行きたいんだって。 まず三輪さんを誘ったら二つ返事でOK。で、あとはウチの家族だけ……。」 「やっぱりね…。そうだと思った。」 昌矢にはあらかたの察しはついていた。
105 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/10(日) 15:30:57 ID:jcot4e0Y
昨日、スカパー観ながら晩御飯のしたくしてたら ヴァン・ヘイレンの曲が流れて、懐かしくて思わずモニターの前へ! デイヴ・リー・ロスが」脱退して、その後サミー・ヘイガー加入して初めての映像 「Why Can't This Be Love」(ライブで、サミーが滑ってるシーンも入ってる!) 懐かしかった〜〜♪ あの頃ってこの映像が「事件!!」だったもん。 あれって音も粗くて殆ど修正していないんだよね、 そこが臨場感あふれててリアルで好きだったな〜。 そして、脱退したロスが出したアルバム、これもカッコヨカッタ! スティーブ・ヴァイがお見事!!!だったよね〜〜。
106 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/21(木) 15:08:03 ID:95Owc9nu
ロック聴いてる人、いないの? んなわけないよね、ロック世代だもんな。
50s'プレスリー 60s'ビートルズ先輩方にお聞きしたいのですが70s'は誰ですか?カーペンターズ?エルトン・ジョン?ポール・マッカトニー&ウィングス?ジャクソン・5?ロバータ・フラッタ?ロッド・スチュアート?
108 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/05(水) 11:31:30 ID:h3QL/rlF
>>107 ツェッペリン、パープル、ジミヘン、ジェフベック、キングクリムゾン、ピンクフロイド
ドゥービーブラザーズ、イーグルス、ニールヤング、セックスピストルズとか聞いてた。
ブリティッシュロックが全盛だったが、グラムロックで狂い咲きになった。
ポパイや宝島(雑誌)がウェストコースト文化を流行らせて、アメリカンロックが売れ出した。
ハードロックがメジャーになった頃、イギリスは不況でパンクロックが出てきた。
失業保険を握り締めた青年が、パブロックで先祖がえりみたいなロックンロールを始めた。
アンチテーゼだったのかな?
ホテルカリフォルニアがヒットしたら、それまでのテイクイットイージーみたいな感じが終わった。
109 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/09/15(月) 21:31:23 ID:XEDqjUPH
ベルボトムはもうはけねえなあ・・ また意識的にロングへアーにして髭でも伸ばせば 話は別なんだが・・ でもタイダイシャツは今でも着てるよ。 ペイズリーも大好きだよ。 今度ブーツカットジーンズでも買うか・・
110 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/11/10(月) 11:24:49 ID:GCwMBBDC
20歳の学生のころ、「治外法権」っていうロック喫茶が京都に あってよく行ってたけどまだあるのかな?ハードロックがよくかかってた。 あと「ジャムハウス」とかいうのもあってそこでナンパされて3Pしたことも あったわw
「治外法権」、店の名前だけはうっすらと覚えてる その頃、ロック喫茶と云えば大阪ミナミの「イギリス」とか「ビートルズ」によく行ってた。 ブラックライトが珍しかった。 あと、キタの梅田で「キューピット」だったかな? ビデオ喫茶で、ハートとかマザーズファイネストのライブ映像が流れてた あの当時、ロックミュージシャンのライブ映像なんて中々見られなかったから貴重な存在だったな