沖縄で一番人気のあるスポーツはプロ野球でもなくサッカーでもなく、高校野球。
その高校野球の活躍ぶりは今さら説明するまでもないが、沖縄の高校野球を支えているのはその下にある中学野球や少年野球。
沖縄は中学野球のレベルも高く2007年の全国中学軟式野球大会では嘉手納中と与勝中の沖縄代表2校が決勝に勝ち進んだ。
2007年の沖縄県勢同士の決勝対決は同県同士の対決としては大会史上初の快挙。
少年野球も、沖縄の高校野球を全国レベルに引き上げた最大の功労者といわれる元沖縄水産監督の栽弘義氏の教え子たちが大勢、指導者として活躍している。
沖縄人は自らのアイデンティティーとナショナリズムやメンタリティーを重んじるから、地元代表に対する思いは他の46都道府県とは比較にならないほど熱いものがある。
分かりやすく説明すると、日本人がサッカーのワールドカップのときに大騒ぎするのと同じことで、日本人が世界の異人種、異民族と戦うわけだから、
当然、日本人の大和民族としてのアイデンティティーやナショナリズム精神は高揚する。
それと同じことで、沖縄人も「甲子園」という全国大会で日本の異人種・異民族と戦うわけだから、自分たちの琉球民族としてのアイデンティティーやナショナリズム精神が奮い立ち、高揚するのは当たり前ということ。
このことからも分かるように、沖縄の高校野球熱は内地では考えられないほど凄まじいものがあって、それは日本人とは異なる沖縄人の持つ独自のアイデンティティーとナショナリズムに大きく影響されているといえる。