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名無しさん@お腹いっぱい。:
人糞
人糞を肥料として用いるのは、世界的に見ると一般的なものではなく、
日本などごく一部に留まる。多くの国・民族において、人糞を人間の
食料を生産する畑に投下することは忌避されてきた。例えば明治期に
アイヌ民族がなかなか農業に馴染まなかったとされるが、その最大の
問題は人糞を肥料に用いることであったといわれる。
人糞を肥料として用いるのは、鎌倉時代の日本が初めてであり、これ
がために日本の都市は他国に比べて極めて衛生的になったといわれる
(そうでない場合の端的な例としては、後述の「糞尿だらけのパリ」
を参照)。
江戸時代には、その人糞を出す階層により、その価値が違い、栄養
状態のよい階層(最上層は江戸城)から出された人糞は、それより
下の階層(最下層は罪人)が出す物より高い値段で引き取られた。
江戸城から出る人糞は、葛西村が独占していた。長屋に併設された
共同便所は、これらの肥料原料を効率良く収集するために設置され、
ここから得られた肥料で城下町周辺部の農地は大いに肥え、町民に
食糧を供給し続けた。