<富士山>夏以外の登山規制 静岡、山梨意見合わず
毎日新聞 5月8日(水)11時39分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130508-00000029-mai-soci 富士山の世界文化遺産登録でタッグを組んだ静岡県と山梨県が、増加が想定される登山者の規制を巡り立場が分かれている。
静岡県は、夏山シーズン(7〜8月)以外は登山を原則禁止する「富士登山ガイドライン」策定を検討するが、山梨県は冬季も一部の山小屋が営業するなどの理由から反対し、策定のめどは立っていない。
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富士山の登山ルートは静岡側が「須走(すばしり)」「富士宮(ふじのみや)」「御殿場(ごてんば)」の三つ、山梨側には「吉田」のみだ。昨年の登山者約32万人のうち、約19万人は吉田が占める。
両県警によると、昨年の遭難件数は、静岡側が過去最高の56件で、山梨側は6件。死亡などの重大事故は夏山以外に目立つが、冬季に必須のアイゼンやピッケルもなく入山するケースも少なくない。
静岡県警の真田喜義・山岳遭難救助隊長は「何度注意しても安易に登る人が絶えない」と指摘する。
山小屋の数は静岡側はルートごとに7〜9カ所あり冬季は原則として営業していない。山梨側は16カ所で一部は冬季も営業している。山岳関係者は「静岡側は山小屋など登山者が頼れる施設が少ないため、遭難の多さにつながっているのでは」と指摘する。
両県は規制をめぐり条例化も検討したが折り合わず、静岡側は法的根拠がないガイドラインで「禁止」を前面に打ち出す意向を示した。
一方、山梨県の横内正明知事は4月上旬、「一定の対策、コントロールは大事だが、(禁止は)行き過ぎではないか」と発言。
静岡県は山梨県などと調整しながら、遺産登録が正式に決まる6月いっぱいの策定を目指しているが、協議は難航しそうだ。策定に関わる環境省も「まずは両県の足並みがそろわないと」と困惑顔だ。【平塚雄太】
↑吉田ルート(山梨ルート)からだと山小屋が冬季も営業っていうけどバスは冬期運休なのにどうやって行くの?