482 :
名74系統 名無し野車庫行:
このブタ、ちゃんと自分で金払ってネットやってるんだろうな?
いい年してカーチャンから小遣い貰ってそうな印象なんだが
あぼーん
484 :
名74系統 名無し野車庫行:2009/11/27(金) 22:31:50 ID:TPBrEGMG
俺は水戸駅で電車を降り、そのままバスセンターへ歩いていった。
今日も取引先でトラブルが発生し、夜中まで調整が長引いた。
ギリギリ深夜バスで帰れる時間だ。この時間の帰宅が3日連続している。
明日の朝のことを考えると一気に気分が滅入ってきた。
気分転換に軽く酒でも買って家飲みしようと思いながら、
バスセンターへ続く道をとぼとぼと歩いて行く。
その時、ふと後ろから聞き覚えのある声がした。
「あら。田中日月君じゃないの」
驚いて振り返ると、昨日までバスセンターでバスカードを売っていたおばちゃんだった。
おばちゃんは色々サービスしてくれる優しい人だった。
485 :
名74系統 名無し野車庫行:2009/11/27(金) 22:32:32 ID:TPBrEGMG
時には飴を付けてくれたり、少し代金を負けてくれたりした。
でも、バスカードが販売終了になってしまったらしい。
「売るものなくなっちゃった。それでも私、生きていかなければ
ならないの。息子もまだ中学だし、カネが必要だし」
「バスカードはもう無いけど、5000円で私どう?」
そのおばちゃんは、懇願するような目つきで俺を見た。
俺はおばちゃんがかわいそうになり、その晩を共にする事に決めた。
「おばちゃん、おばちゃんのカードリーダーに俺のバスカード入れてやるよ」
俺はそう言って、おばちゃんと南口から続く「たんぼ」の夜の闇に消えて行った。
−完−
あぼーん