珍種とされるクモの「ツシマトリノフンダマシ」を、長野県飯田市川路の
天竜川総合学習館「かわらんべ」の広報員村井孝一さん(33)が発見し、
写真撮影に成功した。中部以南に分布し、これまでに約10個体しか採集されておらず、
愛知県のレッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)種に指定されている。
7月中旬、JR飯田線川路駅周辺の植物撮影をしていた時、糸を張っていた
赤っぽいクモが目に入り、カメラに収めた。図鑑で調べたが掲載されておらず、
昆虫に詳しい飯田市美術博物館学芸員の四方圭一郎さんに確認してもらったところ、
「ツシマトリノフンダマシ」とわかった。
「週刊朝日百科 動物たちの地球」などによると、テントウムシに似た
「ツシマトリノフンダマシ」は、1950年代に長崎県対馬で見つかったことから
この名前がついた。体長7〜8ミリで、日中は葉の裏に身を潜め、夜間に糸を張る。
発見はかなり難しい。
村井さんは「道ばたにこんな貴重な生物が生息しているとは」と驚いている。
http://www.asahi.com/komimi/TKY200708140110.html