ちゃぶ台作家・その食事と創作

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惣菜屋で買った油揚げを焼き網に載せ、火にかける。
脇にはあらかじめ冷えた日本酒、とっておきの黒龍を杯に満たして置く。
油揚げの表面が乾き、ほんの少し焦げがついたところで醤油を端にだけ垂らす。
醤油の焦げる香ばしい匂いがたったところで菜箸で取り上げそのまま齧る。
取り皿などに移してはならない。そのまま齧る。サックリした歯触り、香ばしい香りを逃さずそのままいただく。
後味が消えぬうち、すかさず冷えた黒龍を飲み干す。
油揚げを焼き網の上に戻し、再びあぶる。立ち上る醤油の焦げる香り。
これを繰り返す。油揚げ一枚で充分に酔える。